ありのままのキミに夢中 ~イケメンはずんどうぽっちゃりに恋をする!~

中村 心響

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17章 慕情

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そして、見るからに高校生らしい二人の不気味なやり取りは密かに注目を浴びている。



苗と松島はお互いの携帯を向かい合わせ赤外線通信を行なった──



画面に通信完了の文字が流れ松島は再び不敵な笑みを浮かべる‥






「次の任務も受けおってくれるかしら‥‥」



松島のその言葉に苗は血走る眼光で生唾を飲みながら何度も頷く‥





「じゃあ‥コレをお願い‥」



松島はそう言いながら一枚の紙を苗に渡した‥‥‥




そして席を立ち苗に声をかける












「グッド・ラック──



貴方ならやれるわ‥‥」




窓から射し込む西陽を受けて銀縁眼鏡のフレームがキラリと光る。



松島に勇気付けられ苗は頬を紅潮させながら頷いた‥



そして、その足で苗は電話局へと向かう‥




‥次の任務も成功させなきゃ!!





苗は現金収入の道が開けてイキイキとしていた









そして、自宅に帰った松島は苗から入手した晴樹の萌え画像&動画をパソコンに移し萌え萌えしていた。



‥先輩っ‥///‥


やっぱり思った通り‥

ダイナミックで素敵っ!…



朝がけに手に入れた映像だった為に晴樹のブツはとてもダイナミックにエレクトしていたのだった──。



そして、月曜日の朝‥‥



苗は初っ端から不幸に見回れていた‥‥‥



―カラカラカラ‥‥‥


起きがけに水でも飲もう!


そう思い水道の蛇口を捻ったが、カラカラ音が延々と続く‥




‥しまった──‥


まずったかもしれない…


苗は渇いた喉を湿らすようにゴクリと唾を飲み嫌な汗を拭った。


そう‥電話よりももっと大切な──

命の次に大事な“水”

苗は水道料金の事を忘れ電話代を払い込んでしまっていたのだ──



電話代は大した金額ではなかったが、10人家族が使う水の量は半端ではなかった‥


しかも、三ヶ月滞納&今月分の請求も届いていた矢先の出来事だった。



‥どうしよう‥

姐さん(マツシマ)からの収入は電話代に当ててさほど残ってなぃ‥‥



かくなる上は‥‥あの方に直談判するしか‥‥‥






苗は、“あの方”に望みを託した──













生徒達が登校する中、
ガラガラと何かを押して歩く音がする‥‥‥



「なえちん!‥‥
どうしたの?!そんな物押して?」



朝一番‥‥‥由美はおはようの変わりにそんな質問を投げ掛けた…





「由美!!


生きるか死ぬかの瀬戸際‥


一大事なんだょ‥田中家は」


「──?‥」



そう‥このクソ暑い真夏に水の供給を断たれる‥‥


これほどの恐怖はない…



田中家は孤立断水にあっていた‥‥

近所のおいちゃんが孫の為にちびっこプールにじゃんじゃん水を注水する様子をしりめに、苗はゴミ出し用の台車に30㍑のポリタンクを三つ乗せて登校していた‥‥



そして、朝一番に向かった先は──













―コンコン!

『‥どうぞ‥‥』



渋い声に招かれ苗は室内に入った‥


「理事長!!

1年、N―B組 田中 苗!!

わたくし!朝、早々ながらぶしつけなお願いをしに参りました事をお許し下しゃれ〰!!」










‥苗ちゃん‥

‥//‥
おパンツが見えとるんだが‥




苗は理事の机の前で片立て膝をがばっとついて頭を下げた!




「なんのお願い何だね?」


お爺は理事長らしく聞き返しながらおパンツを眺める‥


「じちゅは‥‥‥



あの‥‥‥///‥


おみじゅを分けて頂けないかと‥//‥‥」



「ムフぅッ‥//‥

好きなだけ持って
行きなっしゃぃ〰!!!///」



普通の正座に戻り指をモジモジしながらおねだりする苗にハレンチ学園理事長は興奮していた。


そして、理事長の言葉に苗は目を輝かせ床に頭をつけ土下座する!


「有り難き幸せ!!

このご恩!!苗はこの身をもってお返し致しましゅっ!!」


「ウム!苦しゅうないっ

また遊びにきなしゃい!

茶菓子を用意して待って居るぞ ‥‥///‥」


ほんのり赤ら顔で言う理事に苗は近より両手を広げた──


‥ぅぉうッ!

この動きはまさしく苗データーによると“ハグ責めっ”のポーズぅ!?



そう、お爺憧れのハグ責めだった。



二人はガバッと強く抱きしめあいお爺は心で歓喜の涙を流す‥‥


‥ありがとう‥水道局‥


ありがとう‥
孤立断水‥*。+゚*



「では、理事長!!


お水は帰りに頂いていきます!」



苗は額にビシッと手を添え直角に頭を下げ理事長室を後にした‥













そして、昼時──


チャイムが鳴り終わると同時に晴樹の携帯に一本の電話が入る‥‥‥


着信
[お爺]

‥何で学校で携帯に電話してくんだよ?



晴樹は訝しげな表情を浮かべ携帯を開いた‥





「もしもし?

なに?急ぎ!?」


『お前はもちろん、今日も苗ちゃんを送って行くんだろうな‥』


「‥‥//‥
(だから、何で送ってた事知ってんだ?)


行かないよ‥‥
もう送りはやめた…俺も忙しいし。

何で急にそんなこと?」



『忙しい?‥苗ちゃんより大事な事なのか?』



「〰…っ…何で?
別に何が何でも俺が送らなきゃいけないっ‥」


『今日は何が何でも送ってあげるんだ!
かわいそうだろう?あんな重い物運んで歩かせるのは…
苗ちゃんが疲れて倒れでもしたら晴樹を恨んでやるからな!!』―ガチャ!



‥ガチャって、
なんだよそれ‥
言いたいこと言いやがってっ‥‥‥

重い物?‥また、買い出しか!?
でも、この間行ったばっかりだし‥‥‥



“あの子、小さい頃は体が弱くてね‥今もたまに疲れやすいから頼りになる晴樹クン達がいて安心だわ…”



あの時の苗のオカンの言葉が晴樹の脳裏をかすめた‥





‥‥‥‥



はぁ…



晴樹はため息をつきながら苗に電話を掛けた‥‥

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