ありのままのキミに夢中 ~イケメンはずんどうぽっちゃりに恋をする!~

中村 心響

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2章 任務!

2

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―コンコン!

「晴樹サン‥苗さんがお見えになりましたが、もうお部屋にお通ししても?」

―カチャ!

「来た?‥‥//」



返事するよりも先にドアを開け、晴樹は嬉しそうに村井に確認している。


‥待ち侘びててしょうがないって感じだな…


「では、すぐにお通し致します‥‥‥‥クスッ」

「‥‥//」


村井に笑われ晴樹は気まずそうに目をそらした──













コンコン!と再び扉がノックされ苗が部屋に入ってきた‥


何やら手には大きめの袋を下げている‥

「──…っ…」

‥コイツ‥また何かお持ち帰りする気じゃねぇだろぅな?…

晴樹は一瞬警戒していた‥





そして、硝子テーブルの上に勉強道具を広げ腰を据える。

ノートに目を向けながら苗は晴樹の部屋をチラチラと物色しはじめていた‥


「苗‥どこがわかんないんだ?」

「え?」

「え?‥じゃねぇだろ?
さっきから手が全然動いてないくせに?
言えよ、教えてやるから」


「も、もう少し自分で頑張ってみるょっ!」


晴樹の言葉に苗は慌てた。


‥ゥムぅ~困った──

兄さんちょっとでいいからどっかに行ってくれないかな〰…
これじゃ物品が手に入れられないょっ…



苗の顔に少し焦りの色が見え始める

「…苗?

もしかして調子悪い?
変な汗かいてるぞ…」


そう、苗は普段使わない頭をしきりに使ったせいで脂汗をかいていた…


「大丈夫か?」


本気で心配してくる晴樹に苗はその場凌ぎの嘘をつき始める

「兄さん、薬ある?
苗、ちょっとお腹が‥」

‥よし、これで兄さんが薬をとりに行ってる間に物色を‥‥フフ


自分の策に小さくほくそ笑んでいると──


「腹か?
よし、ちょっと待ってな」

―カチャ
「あ、村井?ちょっと腹痛止めの薬持ってきて‥‥
ああ、ちょっと‥苗がね‥頼んだよ──…今、村井が持って来るから‥。」



「・・・──…


ありがと──‥。」


内線で村井に薬を頼んだ晴樹は部屋から一歩も出なかった……。


ピピーッ…√

コードネームN!
ただいまピンチです!!


√うむ‥敵は中々手強い!!──…引き続き物品奪取頼んだぞっ


ハィ!隊佐!!





焦った苗は心の中で独り遊びを始めていた。

冷や汗を吹き出しつつ、苗はペンシルを握り締める…




「苗、‥‥‥大丈夫か?

ちょっと青いぞ‥」


晴樹は苗の顔を覗き込み額に拭き出す汗をティッシュで拭いてくれている‥


「苗……

お前、ちょっと横になってろよ──」



「え?だぃじょびだょっ
薬飲んだら落ち着くと思うしさ」


「ダメだ!寝てろッ
うちに来て調子悪くなったんじゃ俺がお前の親に顔向け出来ないだろ?
ただでさえ、この間の事件のことだってあるのに‥

どのみちその様子なら今日は勉強は無・理・だ!!


全然集中出来てないだろ!??」


「‥ぅ」

巻くしたてる晴樹に苗は言葉を飲み込むしかない。
苗はしぶしぶと晴樹のベッドに潜り込んだ…


―コンコン!  ――カチャ


「お薬をお持ちしました。
あと、何か胃に入れてからがいいかと、リゾットを用意しましたが‥食べれそうですか?」


「あぁ、ありがとう‥」

晴樹は村井から薬を受けとり苗にリゾットを差し出す


「これ食べて薬飲んだら少し横になってろよ。」


「ハィ」

‥これは困った‥
どうしようっ…


側では晴樹がピッタリと監視‥看病している…。
苗はシブシブとリゾットを食べ薬を飲みながら策を練り直す‥


「どうした、そんな難しい顔して?」

「べつにっ…」

必死で策を考えていたのが顔に出ていたらしい──
苗は直ぐに否定した。


「とりあえず、もう寝てろ。課題なら俺が少しはやっといてやるから、な‥」




晴樹はそう言いながらベッドに腰掛け優しく苗の頭を撫でた‥


ふっくらとした白い頬に触れたくて堪らない‥
そして、プックリとした桜色の唇にも‥

苗を見つめる瞳が一瞬、強く揺らいだように光る‥
晴樹はそれを誤魔化すように苗から視線をそらした


彷彿する感情を押し殺した晴樹の手には自然に力が入る‥

部屋では二人きり‥

苗はベッド‥
そして俺は直ぐ側にいる…何かあってもおかしくないシチュエーション・・・



ただ‥

コイツは今、




腹を壊してる・・・‥




自分に言い聞かせた晴樹は静かにベッドから離れテーブルに戻った‥

「一時間でもイイから寝てな‥」


苗はゆっくり目を閉じた‥


蒸し暑い我が家と違いエアコンのきいた部屋は快適な温度を保っている‥

質のいい高級布団に包まれ苗は‥

‥今回の任務は失敗だょ‥

そう確信しながら深い眠りに落ちた











退屈だ──‥


晴樹にとって、あまりにも簡単過ぎる高1の課題‥

少しするつもりが本を読むかのようにスラスラと解けあっという間に全部終わってしまっていた‥


苗が寝てるからテレビも見れない。

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