ありのままのキミに夢中 ~イケメンはずんどうぽっちゃりに恋をする!~

中村 心響

文字の大きさ
96 / 255
2章 任務!

2

しおりを挟む

―コンコン!

「晴樹サン‥苗さんがお見えになりましたが、もうお部屋にお通ししても?」

―カチャ!

「来た?‥‥//」



返事するよりも先にドアを開け、晴樹は嬉しそうに村井に確認している。


‥待ち侘びててしょうがないって感じだな…


「では、すぐにお通し致します‥‥‥‥クスッ」

「‥‥//」


村井に笑われ晴樹は気まずそうに目をそらした──













コンコン!と再び扉がノックされ苗が部屋に入ってきた‥


何やら手には大きめの袋を下げている‥

「──…っ…」

‥コイツ‥また何かお持ち帰りする気じゃねぇだろぅな?…

晴樹は一瞬警戒していた‥





そして、硝子テーブルの上に勉強道具を広げ腰を据える。

ノートに目を向けながら苗は晴樹の部屋をチラチラと物色しはじめていた‥


「苗‥どこがわかんないんだ?」

「え?」

「え?‥じゃねぇだろ?
さっきから手が全然動いてないくせに?
言えよ、教えてやるから」


「も、もう少し自分で頑張ってみるょっ!」


晴樹の言葉に苗は慌てた。


‥ゥムぅ~困った──

兄さんちょっとでいいからどっかに行ってくれないかな〰…
これじゃ物品が手に入れられないょっ…



苗の顔に少し焦りの色が見え始める

「…苗?

もしかして調子悪い?
変な汗かいてるぞ…」


そう、苗は普段使わない頭をしきりに使ったせいで脂汗をかいていた…


「大丈夫か?」


本気で心配してくる晴樹に苗はその場凌ぎの嘘をつき始める

「兄さん、薬ある?
苗、ちょっとお腹が‥」

‥よし、これで兄さんが薬をとりに行ってる間に物色を‥‥フフ


自分の策に小さくほくそ笑んでいると──


「腹か?
よし、ちょっと待ってな」

―カチャ
「あ、村井?ちょっと腹痛止めの薬持ってきて‥‥
ああ、ちょっと‥苗がね‥頼んだよ──…今、村井が持って来るから‥。」



「・・・──…


ありがと──‥。」


内線で村井に薬を頼んだ晴樹は部屋から一歩も出なかった……。


ピピーッ…√

コードネームN!
ただいまピンチです!!


√うむ‥敵は中々手強い!!──…引き続き物品奪取頼んだぞっ


ハィ!隊佐!!





焦った苗は心の中で独り遊びを始めていた。

冷や汗を吹き出しつつ、苗はペンシルを握り締める…




「苗、‥‥‥大丈夫か?

ちょっと青いぞ‥」


晴樹は苗の顔を覗き込み額に拭き出す汗をティッシュで拭いてくれている‥


「苗……

お前、ちょっと横になってろよ──」



「え?だぃじょびだょっ
薬飲んだら落ち着くと思うしさ」


「ダメだ!寝てろッ
うちに来て調子悪くなったんじゃ俺がお前の親に顔向け出来ないだろ?
ただでさえ、この間の事件のことだってあるのに‥

どのみちその様子なら今日は勉強は無・理・だ!!


全然集中出来てないだろ!??」


「‥ぅ」

巻くしたてる晴樹に苗は言葉を飲み込むしかない。
苗はしぶしぶと晴樹のベッドに潜り込んだ…


―コンコン!  ――カチャ


「お薬をお持ちしました。
あと、何か胃に入れてからがいいかと、リゾットを用意しましたが‥食べれそうですか?」


「あぁ、ありがとう‥」

晴樹は村井から薬を受けとり苗にリゾットを差し出す


「これ食べて薬飲んだら少し横になってろよ。」


「ハィ」

‥これは困った‥
どうしようっ…


側では晴樹がピッタリと監視‥看病している…。
苗はシブシブとリゾットを食べ薬を飲みながら策を練り直す‥


「どうした、そんな難しい顔して?」

「べつにっ…」

必死で策を考えていたのが顔に出ていたらしい──
苗は直ぐに否定した。


「とりあえず、もう寝てろ。課題なら俺が少しはやっといてやるから、な‥」




晴樹はそう言いながらベッドに腰掛け優しく苗の頭を撫でた‥


ふっくらとした白い頬に触れたくて堪らない‥
そして、プックリとした桜色の唇にも‥

苗を見つめる瞳が一瞬、強く揺らいだように光る‥
晴樹はそれを誤魔化すように苗から視線をそらした


彷彿する感情を押し殺した晴樹の手には自然に力が入る‥

部屋では二人きり‥

苗はベッド‥
そして俺は直ぐ側にいる…何かあってもおかしくないシチュエーション・・・



ただ‥

コイツは今、




腹を壊してる・・・‥




自分に言い聞かせた晴樹は静かにベッドから離れテーブルに戻った‥

「一時間でもイイから寝てな‥」


苗はゆっくり目を閉じた‥


蒸し暑い我が家と違いエアコンのきいた部屋は快適な温度を保っている‥

質のいい高級布団に包まれ苗は‥

‥今回の任務は失敗だょ‥

そう確信しながら深い眠りに落ちた











退屈だ──‥


晴樹にとって、あまりにも簡単過ぎる高1の課題‥

少しするつもりが本を読むかのようにスラスラと解けあっという間に全部終わってしまっていた‥


苗が寝てるからテレビも見れない。

しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

クラスで一番人気者の女子が構ってくるのだが、そろそろ僕がコミュ障だとわかってもらいたい

みずがめ
恋愛
学生にとって、席替えはいつだって大イベントである。 それはカースト最下位のぼっちである鈴本克巳も同じことであった。せめて穏やかな学生生活をを求める克巳は陽キャグループに囲まれないようにと願っていた。 願いが届いたのか、克巳は窓際の後ろから二番目の席を獲得する。しかし喜んでいたのも束の間、彼の後ろの席にはクラスで一番の人気者の女子、篠原渚が座っていた。 スクールカーストでの格差がありすぎる二人。席が近いとはいえ、関わることはあまりないのだろうと思われていたのだが、渚の方から克巳にしょっちゅう話しかけてくるのであった。 ぼっち男子×のほほん女子のほのぼのラブコメです。 ※あっきコタロウさんのフリーイラストを使用しています。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。

たかなしポン太
青春
   僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。  助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。  でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。 「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」 「ちょっと、確認しなくていいですから!」 「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」 「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」    天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。  異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー! ※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。 ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

【完結】好きって言ってないのに、なぜか学園中にバレてる件。

東野あさひ
恋愛
「好きって言ってないのに、なんでバレてるんだよ!?」 ──平凡な男子高校生・真嶋蒼汰の一言から、すべての誤解が始まった。 購買で「好きなパンは?」と聞かれ、「好きです!」と答えただけ。 それなのにStarChat(学園SNS)では“告白事件”として炎上、 いつの間にか“七瀬ひよりと両想い”扱いに!? 否定しても、弁解しても、誤解はどんどん拡散。 気づけば――“誤解”が、少しずつ“恋”に変わっていく。 ツンデレ男子×天然ヒロインが織りなす、SNS時代の爆笑すれ違いラブコメ! 最後は笑って、ちょっと泣ける。 #誤解が本当の恋になる瞬間、あなたもきっとトレンド入り。

S級ハッカーの俺がSNSで炎上する完璧ヒロインを助けたら、俺にだけめちゃくちゃ甘えてくる秘密の関係になったんだが…

senko
恋愛
「一緒に、しよ?」完璧ヒロインが俺にだけベタ甘えしてくる。 地味高校生の俺は裏ではS級ハッカー。炎上するクラスの完璧ヒロインを救ったら、秘密のイチャラブ共闘関係が始まってしまった!リアルではただのモブなのに…。 クラスの隅でPCを触るだけが生きがいの陰キャプログラマー、黒瀬和人。 彼にとってクラスの中心で太陽のように笑う完璧ヒロイン・天野光は決して交わることのない別世界の住人だった。 しかしある日、和人は光を襲う匿名の「裏アカウント」を発見してしまう。 悪意に満ちた誹謗中傷で完璧な彼女がひとり涙を流していることを知り彼は決意する。 ――正体を隠したまま彼女を救い出す、と。 謎の天才ハッカー『null』として光に接触した和人。 ネットでは唯一頼れる相棒として彼女に甘えられる一方、現実では目も合わせられないただのクラスメイト。 この秘密の二重生活はもどかしくて、だけど最高に甘い。 陰キャ男子と完璧ヒロインの秘密の二重生活ラブコメ、ここに開幕!

処理中です...