ありのままのキミに夢中 ~イケメンはずんどうぽっちゃりに恋をする!~

中村 心響

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3章 事件!

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「──……っ…母ちゃん‥
父ちゃんはっ?…」


「………」



一夜明けて朝一番に尋ねてくる苗にオカンは静かに首を横に振る



‥まぁた、強制お泊まりコースかっ!?


「さっき子供会の会長サンに電話したら、夕べ1時過ぎには解散したって言ってたから‥‥」



「昨夜の1時!?……」

そして沈黙の田中家に一本の電話が鳴り響いた‥


ジリリリ〰ン

「きたっ…」


苗は慌てて電話を取りに行く!!



「はい!もすもすっ!!」


『…あの、田中サンのお宅でしょうか?
こちら小山田署の陣内ですが‥』


‥はぁ、やっぱり‥っ‥



電話は警察署からだった──



「陣内サンいつも迷惑かけてシミマセンっ!」


苗は電話口でペコペコ頭を下げている‥
どうやら満作は小山田署のお泊まり部屋の常連サンのようだった。


「今からすぐ迎えにいきますからっ」


『あの‥それがですね‥今回は迎えに来てもすぐお帰り頂けるか……実は──』


陣内署長は言葉を濁らせながら状況を説明した‥‥









「え?」



苗は署長からの説明を受け固まってしまっていた‥





「えぇ〰〰〰っ













……───ッ窃盗!!?」




『『えぇーーっ…』』


苗の叫びに居間にいた家族全員が驚愕の声をあげる!



‥父ちゃん‥一体何盗んじゃったの!??


『まぁ、本人も反省してますしね…
我々も穏便にすませたいとこなんですが‥
相手方がちょっと気が収まらなくて‥‥』



「わ、わかりましたっ…とりあえずそちらに行きます‥」──チン!


苗は受話器を重く置くと居間から顔を覗かせる田中家一同を振り返る。

「‥‥‥‥ちょっと…行ってくるょ…。」


『『………』』



苗は電話の様子を聞きいっていた家族にそう伝えると足早に小山田署に向かった──














「はぁ──…っ…シミマセン!!
田中です!」


「あぁ、ご苦労様です。

こちらの部屋にお父さん居ますから‥」


陣内署長はそう言って急いで来た苗を調書室に案内する‥

そこには申し訳なさそうに肩を落とし小さくなった満作の姿が‥‥‥


「父ちゃん!!!
いくらウチが貧乏だからって何も盗みを働くなんてぇ!??
あたしゃそんな父ちゃんの子に生まれた覚えはないょっ!」

「う、うるせぇっ!
俺だって欲しくて盗った訳じゃねぇっ‥//‥」

満作は反抗していた。





「じゃあ、なんで欲しくもないのに盗んじゃったのさっ」


「‥ぅ

そりゃお前ぇ‥


気分が良かったからに決まってんだろッ‥///」


「ちゃ〰〰っ

悪いことしたくせにッ
なに威張ってんだかねッ!?──…この子は!!?」


「なんだとっ!?

親に向かってこの子たぁなんだっ!!?」


「‥‥ま、まぁまぁっ…
親子喧嘩はご自宅でしてもらうことにして‥」

横暴な言動を繰り返す満作と‥それを怒る苗‥

署長は毎度のことながらと呆れながら喧嘩の仲裁にはいる‥そしてことの発端を話し出した‥





そぅ‥満作の侵した罪とは












『ダァーー!! 
第2艦隊突撃ぃ〰
バババ‥!!
よしッ敵陣に突っ込めぇ〰』



その日、気分の最高だった満作は、前日に見た戦争映画を思い出し、(独演大日本艦隊ごっこ)を楽しみながら家路を歩いていたのだ‥


『艦長!!
敵陣完全包囲しましたっ

ウム、お国の為に咲き誇る花となって散ってこいっ!

はぃっ加藤隼戦隊行ってきます!!』


満作は夜道を騒ぎながら一人二役で敬礼をして喋っている。


‥ん➰なんか今ひとつ乗らねぇな‥?──…お!?いいのがあるじゃねぇか!!



何かが足りなかったらしく、辺りを見回した満作の目についた物は‥‥‥




民家のブロック塀に無造作に置かれた盆栽だった…



満作はおもむろにそれを手に取ると何の躊躇もなく
ミニ松の木を引っこ抜き、土で汚れた四角い鉢を頭にヘルメットのように被った──


そして再び敬礼する!!


メットというアイテムを手に入れた満作は気分が最高に乗っていた!


『欲しがりましぇん!!
勝つまでわぁ!!

あなたがあ〰
好きたかたぁ〰〰〰!』



最後は韓流スターの名ゼリフだった。。。


そして、人様の玄関先で大騒ぎする酔っ払いに業をにやした家の主人は家を飛び出し叫ぶ!!


『貴様ぁ〰〰っ
今何時だと思ってんっ‥


───って!!?
ちょぉっとまてぇ!?

お前っ頭に何被ってやがるッ!!?』



主人の目は満作の頭にある鉢に釘付けだった──






そして満作はお縄頂戴となったのだ‥












「鉢を‥‥‥
盗んだ?」


署長から説明を受け苗は絶句していた‥
そして再び驚愕する──


「で‥その盆栽が32万程の価値のある物らしくて‥

そこのご主人がえらく大事にしていたと‥‥‥」

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