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4章 恋慕
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しおりを挟む―カチャ!
「ただいま‥」
‥なんだ…
可愛い息子が一週間ぶりに帰って来たってのに誰もいないのか?
昼過ぎに家に帰り着いた夏目は誰も出迎えてくれないことに不満を抱えながら自分の部屋で一息つく‥
そして携帯を手にして今更思い出していた‥‥‥
‥俺‥‥‥💧
そーいえば、苗の自宅の番号も削除してた‥
――――クソッ‥‥
苗との接点をすべて消し去った自分に腹が立つ‥
携帯の電話帳に頼る若者は番号の暗記が不得意‥
夏目は苗の番号をまったく覚えていなかった
連絡を取ることが出来ない。
そう思っただけで不安に押し潰されそうだ―――
夏目は由美に連絡を入れた
由美とも苗と別れてから全然会っていない‥
気まずい思いはあるが今の状態ですがることが出来るのは由美しかいなかった‥
由美も出てくれなかったらどうしよう―――
すべてが不安になってくる
胸の痛みに便乗して携帯を握る手が震え涙が溢れそうだった‥
「はい。……誰?」
携帯からは少しトーンの下がった声が聞こえた‥
・
苗と別れた時点で由美も夏目の番号を削除していたため、相手が誰かわからなかった
『モシモシ‥ぁ、夏目だけど』
夏目は名前を尋ねられたことに密かにショックを受けていた‥
『夏目‥あぁ‥
―――何の用?』
大事な親友を振った相手‥今の由美にとって夏目はそんな存在‥
遊びたかったんなら苗じゃなく軽い女を相手にすればいい‥‥‥
由美はあからさまにそんな態度で応対していた‥
そんな由美の態度は電話越しにはっきりと夏目に伝わってくる‥
『あ‥、の、苗の電話番号教えて欲しくて‥』
「番号?なんで?
夏目クン知ってるでしょ?」
『それが、消しちゃってて‥』
「‥‥ふ~ん要らなくなったら消すんだ?
じゃあ必要ないんじゃない!?
今更、なえちんに電話してどうするの?」
『‥‥‥ぁ‥ちゃんと謝ろうかと‥思って‥‥‥』
夏目は拳に力を入れて声を絞り出す。
由美の態度ではっきりわかる‥
たぶん苗をすごく傷つけたんだと―――
完全に自分を拒絶するような話し方に夏目は涙が溢れそうになった‥
「今更、謝る必要ないと思うけど?
せっかく、忘れたことぶり返すだけだからやめたら?」
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