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13章 海外からの来訪者
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しおりを挟む日本のトップ企業、結城グループが世界のトップに昇りつめる為にも、ビジネスパートナーのクライム家とはいいパートナーでありつづけたい。
晴樹もその中味は知っている
知っているからこそ、智晴にそう言いきられ反論することができなかった‥
"大した用事じゃない。"
そう言われては返す言葉がない‥
自分の用事は
ただのデート‥
すごく楽しみにしていた、苗とのただのデート…
どっちが重要かなんて話しになれば――
「ハァ‥っ
わかったよ。
俺が我慢すりゃいいんだろ!」
晴樹は強いため息を吐くと電話口で声を荒げて言った。そんな晴樹に智晴は静かに受け答える。
「わかればいい。
飛行機は一時に着くからそれに間に合うように頼んだぞ。エスコートもしっかりな」
智晴はそう言って晴樹に飛行機の便を伝えると電話を切った。
晴樹は切れた携帯を見つめ再び短いため息をつく。
そして苗に電話をかけた‥
「―――もしもし‥
苗?……
今日、ちょっと行けなくなった…」
「え、なして?」
電話口から聞こえる苗の声を聞いて晴樹は言葉が詰る
・
「悪い‥ちょっ‥と
用事が出来て‥
ごめんな‥
どうしても今日じゃないといけない用事だから‥っ」
いいながら、悔しさで言葉が詰った―――
約束してからずっと楽しみにしてたのに…っ…
ガキみたいに嬉しくて今朝だって早く目が覚めた‥
笑いながらチュロスを頬張る苗を想像したり、ターキーをかじり、口を汚す苗を世話する自分を想像したり‥
思い浮かべただけで笑みがこぼれたのにっ
今はどん底に落とされた気分だ‥っ
「ごめんな‥
今度埋め合わせするから」
そんな晴樹の元気のない詫びる声に苗は明るく返してくる
「いいだよ兄さん!
今日しかできない用事ならしょうがないだからさっ
また、今度行けばいいよ!」
「‥‥そうだな‥
ごめんな。
用事すんだら電話するから‥ああ‥じゃ」
晴樹はもう一度詫びて電話を切る‥
そして、頭を抱え呟いた‥
「‥なんだ‥っ
ガッカリしてんのは俺だけか‥‥」
あまり落ち込んだ雰囲気のしない苗の受け答えに晴樹は胸が詰まっていた
しょうがない‥か。
苗は元々、行きたかった訳じゃない…
苗と二人で居たくて自分が誘ったんだから‥
・
だから、別に予定が中止になったって苗にとっては落ち込むことでもない‥
今日の約束を楽しみにしてたのは俺だけなんだから‥
晴樹はそう自分に言い聞かせながらきつく目を閉じた。
訳もわからず苛々してくる‥
すごい苦し…っ
やりばのない想いが‥
切なさが晴樹の心を支配する
「苗っ‥なんで俺だけなんだ?
なんで…っ…俺だけ苦しいっ‥」
ベッドに腰掛けたまま震える手で顔を覆い弱々しく言葉を吐き出す
息が詰まって呼吸が思うようにできず、晴樹は顔を歪め胸を抑え込む
深呼吸をしたくても胸が痛くて息を深く吸うことができなかった‥
♪~
十時を過ぎていつも通りの休日を過ごす苗の携帯に電話がかかる。
‥あれ、大ちゃんだ。
着信を確認して苗は携帯を開いて電話にでていた。
「苗、今どこら辺?」
「‥‥💧?」
夏目の突然の問いかけに苗は戸惑いながら聞き返す
「大ちゃん‥何言ってるだかね?」
「何って💧
今日は先輩とUSJだろ?
今、どこら辺走ってんのかと思ってさ」
夏目は今日の予定がキャンセルになったことも知らずに電話を掛けてきていた。
・
「今日は家にいるだよ。
実は兄さん用事ができちゃってさ‥
だから予定はキャンセルなっちった。」
「へ!?💧
キャンセルなっちった!?」
「うん。なっちった‥」
‥キャンセルって‥
苗の言葉を復唱し夏目は次第に口元が緩んだ。
‥うっそ!?マジかよ‥//
夏目は嬉しさで上擦る声を落ち着けるようにゆっくりとした口調で苗に問いかけた
「んで、苗は‥今何してんだ?‥//」
「今?今ね、洗濯してる!」
「洗濯?‥そか。‥
俺さ、今朝練の帰りで‥」
「朝練?お疲れっす」
「うん‥//
てか、全然疲れてないよ‥だから‥さ、俺と一緒に行こ?USJ」
「うーん・・・」
苗は少し考えると口を開く
「そだね!大ちゃんまだ、チケット持ってるの?
うん‥ああ、‥じゃあ準備して待ってるから!!」
キャンセルになった筈のUSJ行きが決まり、苗は出掛ける仕度を再び始めだす
そして約束を取り付けた夏目は舞い上がっていた💧
‥く〰〰〰〰//
俺って最高についてる!
これは絶対に神様からのプレゼントだな!!
夏目は興奮しながら急いで家に戻り、そして苗を迎えに行った。
・
飛行場に着き国際線の出口で晴樹は知人の娘、リディ=クライムを待つ。
エンジントラブルの為に二時間程の遅れをとり、やっとリディの搭乗している便の到着を知らせるアナウンスが聞こえてきていた。
せっかくの苗とのデートが取り止めになり、晴樹は気が乗らないまま待ち時間を潰していたコーヒーショップから腰を上げ、迎えのロビーに足を向ける。
無意識にため息をつきながら、晴樹は荷物を待つ人々の方を遠目で眺めリディを探した。
「ハイ!晴樹っ!!」
お互いに目立つ容貌の為に直ぐに気付く。
サファイアの瞳にブロンドのストレートの髪。
モデルのような欧米人の少女は晴樹を見つけるなり流暢な日本語で話しかけ手を振っていた。
荷物の札を出口でチェックしてもらい少女は晴樹の元に駆け寄ると大胆なハグをする。
「元気だったか?半年の間に背が伸びたな」
「成長期だもの!
晴樹は渋くなったわね」
「老けたってか💧?」
「違うわ、益々いい男になったって言ったの!」
互いにお似合いの美男美女。
14歳とは思えないスタイルで綺麗な日本語を話す少女はどうみても眉目秀麗な才女にしかみえなかった‥
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