ありのままのキミに夢中 ~イケメンはずんどうぽっちゃりに恋をする!~

中村 心響

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14章 心の変化

3

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村井は苗に丁寧にお礼を言うと自分の名刺を差し出した。

―村井 徳人―

「むらい とくひと‥?」


「徳人(のりと)です💧

裏にローマ字で、かなもふってありますから💧‥
後で登録したらメールと電話を下さい。
晴樹さんと連絡取りづらいときは私にご連絡頂ければ」

「ああ!

それはナイスなアイデアだょ!」


‥いやそこまでナイスなアイデアでは💧‥

興奮する苗に村井は心の中で謙遜している
そして苗はやけに浮かれた口調で語っていた‥


「じゃあ、今日からメル友だね!!」


「え💧メル友?」

「んじゃ帰ったらすぐメールする!」


戸惑う村井に苗は明るく手を振り帰っていく‥


そして几帳面な村井はこの日から苗にとって一番のメル友になるのだった。















―ブ〰ブ〰

‥ん、あら?村井さんからだわ?

見物で歩き疲れカフェテリアで一休みするリディの携帯に村井から連絡が入る。

「ハイ!どうしたの?これアタシの携帯よ?もしかして掛け間違えちゃった?」


リディは自分と晴樹の番号を間違えたと思い、からかいながら村井に話しかけた



『間違えたんなら晴樹にこのまま代わる?』

「いえ、リディさんに直接、お願いが💧‥」


コーヒーを注文してくれている晴樹に目を向けながら言うリディに村井は用件を手短に告げる


『アタシにお願いっ?』

「はい。晴樹さんちょっと体調が悪そうでしたらなるべく今日は早めに引き上げて帰ってきて下さい‥
晴樹さんに直接言っても無理してリディさんに合わせ兼ねないのでリディさんが様子を見て判断して頂ければと‥
では、お願いします。」

『オーケ、わかったわ』



「‥リチャードから電話か?」

村井に返事をして携帯を切ったリディに、二人分のコーヒーを手にした晴樹が尋ねる

「ええ、まあね💧!

ところで晴樹、」

「ん‥」

晴樹はホットコーヒーを飲みながらリディの問いかけに返事を返した


「‥‥‥なに?
次はなんのお願いだ💧?」

口に含んだコーヒーを飲み込むと晴樹はホッと一息つき、リディに聞き返した

「晴樹、今日体の調子悪い?もし悪かったら今日はこの辺にして帰ろうか?」

「なんで?全然悪くないぜ?珍しいなリディがそんな気をつかうなんて💧」

「‥‥っ

アタシだって気くらいは使うわよ!!」



「はは!ジョークだよ💧

そんなに怒るなって!
美人が台無しだぜ?」


ぷぅ、と頬を膨らませそっぽを向くリディのほっぺをつんつんつつきながら晴樹は機嫌をとる。

「もうっ子供じゃないんだからレディをからかうのはやめて!!」

そんな自分のほっぺをつつく晴樹の手を叩きながらリディは言った

「晴樹はおじさんだから歩き疲れたんじゃないかって心配したの!!」

「へいへいお嬢様!💧おじさんの体はなんともないよ‥
お前こそどうしたんだよ急に💧?」


‥俺ってそんな疲れてるように見えてたのか💧

晴樹はコーヒーショップのウィンドウに映る自分にチラリと目をやった


‥あんま、よく見えねえ💧
疲れてる‥か。
寝不足のせいか‥


苗のことが頭から離れず結局眠れなかった‥
もし苗に彼氏が出来たらと思うと息が詰まって‥


今の晴樹にとって明るいリディの存在はどちらかといえば有難い。一人になるとどうしても苗のことを考えてしまうから‥


‥今日も寝れなかったら‥

正直、しんどいな‥



「晴樹!
幸せが逃げるわよ💧」

「‥‥💧」


考え込み自然に疲れきったため息をついた晴樹にリディが忠告していた💧



「ただいまぁ!!」



「ああ、お帰りなさい💧」

やけに明るい声を上げながら帰って来たリディに村井は挨拶を返す。

「ねぇ村井さん!これ見てっ──じゃーん!!」

リディは帰ってくるなり村井を捕まえ土産袋の中からカラフルなじゃのめ傘を取り出してポーズをとる。


「ああ💧いいデザインの物を買われましたね‥」

「でしょ!一目で気に入っちゃった」


「ところで晴樹さんは?」

傘を家の中で広げてクルクル踊るリディに村井は尋ねる

「ああ、今タクシーから荷物下ろしてる!
ところで晴樹、全然体調悪くなかったわよ?」


「そうでしたか?」


それだけ返事を返し、晴樹の手伝いをしに玄関へ向かうと荷物を抱えた晴樹がドアの前に立ち塞がっている。

「そんなに買い物を?💧」

「ああ、💧
途中で帰るか?って珍しく気をつかうから、大丈夫だって言ったらこの有り様だよっ
体調悪くなくてもへばるって💧!」


荷物をドサっと床に下ろして憔悴しきった顔で晴樹は村井に訴えていた。

案の定、晴樹はリディにあちらこちらへと引っ張り回されたらしい💧


「大人しく帰るって言えばよかった!」

「なんか言った?‥」



愚痴を溢す晴樹にリディは相変わらず傘をクルクル回しながら聞き返す
そんな二人に村井は話しかけた。


「お食事は?」


「ああ、済ませたよ‥
リディが屋台のラーメンを食べたいって言うから💧」

「ラーメンですか?
じゃあこれはどうしましょう?」


村井はそう言って晴樹の前にタッパーを差し出す。


「なにこれ?」


「お粥です‥あと玉子酒も」

‥お粥?

「苗さんが、兄さんの看病に来ました!ってお昼前に来て💧‥」


―――!‥

「‥マジ?

え、──…だって携帯には来るって電話なかっ‥」


「調子悪くて寝てたら起こすと可哀想だからって‥
気遣いですよ、電話をしなかったのは‥」


「‥‥‥///」


晴樹は苗の持ってきた看病セットを見つめ、そして嬉しそうにゆっくり口元を緩めた


「何これ?
ミルクリゾット?」


「あ…っ…ばかっ‥
勝手に食うな!」

お粥を前に立ちすくむ晴樹の後ろからリディが覗き込む。そして指を入れ味見をした。


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