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18章 恋の行方
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「…はい、それが…お昼過ぎに帰ってきたまま部屋に閉じ隠りっきりで💧‥」
時計の針が夕方を指す頃‥村井の携帯に一本の電話が入る。
『何?素行不良の次はヒッキーか!?
何度、携帯に連絡しても出やせんっ!今日、大事な話があるから一緒に食事にとリディにも伝えてあるのに!!』
電話の主は晴樹のパパさんのようだった
「そう言われましても‥💧何だか様子が…。
呼びかけても返事もなくて‥」
『ぬぁ〰にぃ〰!!
やっちまったか!?』
「は💧?」
『ゴホっ‥//
いや、なんでもない‥💧』
お笑いのネタをやりたかったらしいのだが村井の反応の悪さに恥ずかしさが込みあげたようだ💧
『と‥//‥とにかく!💧
部屋の合鍵でもなんでもあるだろう!寝とるかもしれんから、早急に準備させてこっちに向かわせてくれ。
頼んだからな。』
「はい💧直ぐに支度を‥」
村井に確認を取りパパさんは電話を切った
切れた携帯を見つめ村井はあることを思い出す。
“三人息子の中で誰が似てるかって言ったら晴樹が一番濃い血を継いでるなっ、フハハっ”
会長の茂樹とその息子智晴と三人で会食した時に茂樹が言った言葉‥
・
“ああ、晴樹の短気さは親をも超える。
あいつの辞書に我慢なんて字は載っとらんだろうっ、ははは!”
・・・どう考えても晴樹さんが一番、我慢強いと思えるんですが💧…。
この時の二人の意見に村井は胸の中でそう、返していた…
晴樹さんもお二人に振り回されて大変だ💧…
そんな事を思いながら智晴からの伝言を伝える為、村井は合鍵を手にし晴樹の部屋へ向かった。
「‥‥ん‥」
「‥樹さん?
‥‥‥晴樹さん?」
ドアのノックと村井の声に晴樹は虚ろな声を漏らす‥
冬も近づいたせいか肌寒さから身を守るようにシーツにくるまり、いつの間にか眠っていたようだった。
遠くでカチャ‥とドアの開く音が聞こえる…
「晴樹さん?」
部屋に入ってきた村井が、肩を揺すり声をかける。
晴樹は陽が沈み暗くなった窓の外をボヤける視界で眺め晴樹は口を開く
「今、何時?…」
「六時回ってますよ‥
社長からの伝言で今日、皆で一緒に食事をと…。
何か大事なお話があるそうです。
急ぎで準備してください。」
‥大事な話?
「・・・わかったよ。直ぐ支度するから‥」
・
ため息をつきながらベッドから身を起こす晴樹を見届け村井は部屋を出た。
晴樹は暗い部屋から外を眺め瞳を閉じる‥
そして肩で深く息をした‥
瞼が少し重い‥
のらりとした動きで洗面所に向かい顔を洗う。
そして鏡の中の自分を見つめた‥
‥惨めなツラしてんな…
鏡の中の自分を見てそう思う。笑い飛ばしたくても出来ない弱りきった表情‥
充血した瞳は中途半端で眠りについたせいか、愁いを残したままだった──
「おお、やっと来たか!
まぁ座りなさい。」
待ち合わせの場所にようやく現れた晴樹達を席に促し智晴は早速本題に話を移す。
「実はな‥
会長とリチャードとも話を進めてたんだが、晴樹‥」
「‥?」
晴樹は智晴の意味深な語りに出てきた料理から顔を上げた。
「今度、新しくクライムファミリーとわが社の共同会社をニューヨークに新設することになってな‥」
「へぇ、それは新しい試みだな。とうとう海外に向けて本格始動か?」
晴樹は再び料理に手をつけ他人事のように応える
・
「ああ、‥
そこでだ。役員会議を開いた結果‥
お前をそこの代表に‥」
「──……な‥んで‥‥俺!?冗談だろ!??」
「な‥訳なかろう💧
わざわざ会議開いてなんで冗談なんかせにゃならん!」
──‥そりゃそうだけど…
「予定はいつ?」
海外進出。支社はいくつもあるが別会社としての本格始動。なんとなくそんな動きがあるのは知っていた‥
この日の為にクライム家と友好を保っていたことも‥
ただ、まさかそこの代表に自分を抜擢してくるとまでは──
社会経験、経営実践なら兄貴達の方が十分経験豊富。
自分も会社は持っていれど半分遊び。小遣い稼ぎができれば‥そんな安易な考えて起こした気楽な会社‥
人を使った経験もない‥
なのになんで──?
「お前が卒業したらその足で向かってくれ。」
「‥は!?💧」
‥なにっ!?
「ちょ、親父待てよ!!」
「いや待たんっ!」
慌てる晴樹に智晴は笑顔で言い切る💧
「それから、今度から外では社長と呼びなさい。」
「──…な…💧」
晴樹は絶句していた。
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