ありのままのキミに夢中 ~イケメンはずんどうぽっちゃりに恋をする!~

中村 心響

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18章 恋の行方

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「急過ぎるだろ!?」

「急過ぎる?
そんなことはない!
この日の為に何年も前からプロジェクトを組んでる‥

お前のサポートに優秀な人材も確保してある。準備は万端。急過ぎるなんてことは何もない…
足りないのはお前の代表としての挨拶くらいなもんだっははは!」


「何がははは!だよ」

抵抗を繰り返す晴樹に智晴は陽気な笑いで返していた。

そしてサラッと付け足す

「実はもう水面下で稼働してる‥‥‥」

「──!?」

「来週、早速渡米して挨拶だけでも出来るよう段取りを組んだから後は村井に聞け」

「え!?
私は何も詳しく聞いては…っ」


智晴のこの言葉には村井も戸惑いを隠せなかった。


「‥っなんなんだよあいつら!?」

「‥💧‥まあ、今に始まったことでは‥‥‥」


帰りの車の中‥

晴樹は苛立ちを見せながら村井に訴える‥

「リディ!」

「な、何かしらっ?‥」


終始無言だったリディに晴樹はいきなり話しかけた。

「お前まさか、このこと知ってたんじゃ!?」

「‥💧‥」


晴樹にそう問われリディは目を泳がせていた‥




家にたどり着きリビングのソファに腰掛け、どこかしら機嫌の悪い晴樹に村井が声をかける‥

「晴樹さん💧‥
今、こんな物が…」


手にはFAX用紙が何枚か‥

村井はそれを晴樹に手渡した。

「──…っ…」


目を通した途端、晴樹の額には青スジが立つ


「なに勝手な…っ」

‥とにッ!なんでいつもこーなんだ!?
なんでも決まってから知らせて来やがって結局、俺の意見なんて一つも通りはしない!!


どこに行っても俺の意見も気持ちも何一つも──ッ


晴樹はFAXを手にしたまま唇を噛み締めた‥


来週、村井とリディとニューヨークに向かってくれ。
場合に寄っては二、三ヶ月の滞在になりうるだろうから、そのつもりで準備しておくように。

苗ちゃんの事は心配いらん。じいちゃんに任せなさい!(>ε<)*


お爺からのFAXだった💧
下の方には手書きで書いたらしい歪んだ顔文字が乗っている‥




・・・・…


苗‥


二、三ヶ月‥か‥‥‥


ちょうどいいかも知れない‥。


晴樹は噛み締めた唇をゆっくり解放する‥


今度の週末が競泳の都大会。

見なくてすむ‥

苗と夏目、二人が付き合い始めた姿を見なくても‥




「村井‥」

「はい?」

「出張に必要なもの買い揃えるから明日から学校休むよ」

「わかりました」

「あと、スーツも何着か用意して。多分必要だろうから‥」

「はい。では、こちらの仕事を一通り片付けてしまいましょう。」

「ああ、その方がいいかもな。

‥場合に寄っては──

もう‥
日本に戻らないかもしれない‥‥」


「晴樹さん?」


晴樹はふと、笑みを溢す。

「‥もう、戻る必要もないだろうしな‥」

そうボソリと呟きながら
諦めきった悲しい笑みを‥

苗の周りのことはお爺に頼めばいい‥
もう‥俺が側に居る理由は見つからない…


渡米で二、三ヶ月なら好都合だ

喜んで行ってやるよ


俺にとっては願ってもない幸運だ──



自分自身にそう言い聞かせながらも表情が歪む‥


苦しいのなんてほんの一時。

…直ぐに忘れる──


忘れなきゃ‥


やってられないッ


締め付ける胸の痛みを堪え晴樹は自分でそう思い込むしかすべがなかった…




◇◇◇


「苗!どうだ?」

退院した翌日、学校に登校してきた苗と屋上ランチをしながら夏目は調子を伺う。




「うん‥だいじょび。」

「‥そか、💧
具合悪かったら今日も早引きしろよ‥」


心なしか元気のない返事をする苗を夏目は心配そうに見つめていた。


‥なんだ、何か心配事でもあんのかな💧?


珍しく弁当を美味しそうに食べない苗。
苗は一生懸命、右脳を使っていた💧



兄さん!今日はチキンオムライスだょ


✉⇔
悪い。ちょっと忙しくて今日から学校休むから、弁当はもう要らない。



今朝、今日の弁当の中身をメールで送って返ってきた晴樹の返信メール‥


・・・・忙しくて休む?


苗は自分の弁当を頬張りながらそのメールの内容の意味を必死で考える‥



‥学校休まなきゃいけないくらい忙しい?

「むぅ‥あやしい‥」

苗はフォークをかじりながら声を洩らす💧



「苗💧‥どうした?」


「あやしいだょ‥」

「なにが💧?」

夏目は難しい顔をする苗に話しかける

「なんだかとっても、きな粉臭い匂いだょ‥」

「それを言うなら〃きなくさい〃だろ💧?」


「むうぅ‥」

「‥‥‥💧」


夏目の訂正も聞かず、苗は深く考え込んでいた💧



「苗、それよりこれ‥」 

「‥ん?‥‥ああ!」


夏目は都大会の案内用紙を苗に見せた。

「土曜日‥来てくれるよな?」

「うん、行くだょ!」

「そうかっ
俺、絶対頑張るからな!!」

苗の返事を確認し、夏目はイキイキと顔を輝かせる。

‥よし、この大会で優勝したら‥
国体までは程遠いか💧‥トホホ‥

ん!?でも待てよ‥

そだっ!

夏目は何かを思いついたようだった。


「なあ、苗」

フォークを握ったままの苗の手を夏目は両手で包み込む

「大会で優勝したら‥」


「うん?したら?‥」

「したら‥//

デートしてくれるか!?‥//」

「う、ん💧
いいだよ‥べつに💧」


夏目の勢いに飲まれ苗は要件を受け入れていた‥


‥よしっ
こうやって度々デートに誘ってれば‥
国体まで無理に我慢しなくても、いつの間にか付き合うことになっちゃったりなんか‥//

‥しちゃうように仕向け‥//


うくっと含み笑いを浮かべている。
夏目の姑息な作戦が始まっていた💧

キラキラとした笑みを浮かべ妄想にふけはじめた夏目の隣で苗は再び右脳を使う‥


‥むうぅ

忙しいだって‥

忙しいだって‥‥むぅ‥

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