ありのままのキミに夢中 ~イケメンはずんどうぽっちゃりに恋をする!~

中村 心響

文字の大きさ
214 / 255
20章 恋の片道切符二枚組

2

しおりを挟む

その意味が知りたいっ

兄さん、兄さん、兄さん!!

今まで何回も聞いたそのセリフ‥


その度に俺は──っ


「なんで兄さんだからって苗と一緒に居なきゃいけない!?‥あ!?なんでだよ!?」

「ふっ‥うぅ‥だっで‥」

「だってなんだよ!?」


「だっでッ嫌なんだもっ‥

兄さんが苗以外の女の子と一緒にいるの嫌なんだもっ!!‥ぅ‥っ」

───!…



「──‥‥は‥‥」


‥‥‥


‥‥‥‥//‥っ


はっきりと聞いた苗の言葉に晴樹は力んだ肩の力を一気に解放すると強いため息を吐く──

張りつめた緊張がほどけ、晴樹はシートにどさっと身を預けた。

興奮で荒い呼吸が落ち着きを取り戻したかと思った途端に鼓動が胸の奥で暴れ始める…



晴樹はいまだにグズっている苗に目を向ける‥

『苗以外の女の子と――』

シクシク泣く苗を見つめさっきの言葉をもう一度思い出す


‥‥//

なんだよ‥っ‥

完全な妬きもちだろ、それって‥‥//



初めて聞いた苗の気持ち。

抑えていた想いは瞬く間に熱を蓄える

なんで‥

俺は何をあんなに我慢してたんだ?‥//


胸が疼く‥

今までにないほどに、

甘く疼く──



「苗‥//‥」


「ぅうっ‥だに?‥ヒック」


泣きながら苗は呼びかけに答える‥


晴樹は涙を拭う苗の手をそっと捕えた…

「なんで俺が苗以外の女と居ると嫌なんだ?‥//」



聞きたい‥

もう一度、ちゃんと…


セコイことしてるのはわかってる…

でも‥
それでも…


「苗?
なんで嫌なんだよ?‥//」


「ふ‥ぅっ‥だっで‥」

「‥だって?‥//」


胸が熱い……

“だって…”

晴樹はその言葉の次のセリフを待ち侘びる


『だって‥好きだから…』

そう‥

次に続く言葉はきっと…


晴樹がずっとずっと望んでいた答えだから…


「なえ?‥//」


頼むからジラすなよ‥//


待つだけでいっぱいいっぱい‥

心臓は張り裂ける手前まできている

「なえ‥だって、なに?‥//」

「だっでっ‥



だっで苗の兄さんだも…っ」


───…



・・・・っ


‥‥っ‥このっ💧‥//

「…っだからなんで苗のなんだよっ!?」


晴樹の痺れが切れた💧




「なんでだ!?

なんで苗のだから嫌なんだ!?
他にあるだろ言い方が!!💧」


くそ‥絶対に言わせてやる!!──

「言ってみろ!?
なんで俺が苗以外の女と一緒に居るのが嫌か!あ!?💧」

さぁ言え!早く言え!!!💧


「‥‥う💧‥兄さん?」

‥な、なに怒ってるだかわかんないだょっ

他に言い方って!?


次第に喧嘩腰になる晴樹。苗は戸惑いながら晴樹に追求されたことを必死で考えた


「苗っ!!」

「へぃッ!!」

強く呼ばれ江戸っ子のような返事を苗は返す💧


「俺が苗のなら苗は誰のだよ!?あ!?」

「え💧!?」


「誰のだよ!?」


‥そ、‥ゴクッ💧
そんな睨まなくても…っ


険しい眼差しを苗に向け、晴樹は勢い付き始めていた💧


‥なえ‥なんで言ってくれないんだよ──っ


晴樹は心で叫ぶ‥

聞きたい‥

こうなったら苗の口から何が何でも‥

『兄さんが好き‥』

その言葉を言わせたい…


晴樹は無謀な挑戦をしていた‥

鈍感に超がついてしまう程の鈍ちん‥

苗自身が未だ、自分が晴樹のことを好きだという事に気づいていない💧


好きだ、なんて言わせること自体無理があるのに…




「苗はっ‥‥‥
誰のものなんだよ!?…」


晴樹は粘っていた💧


‥兄さ‥ん💧‥


晴樹の剣幕に怯え、苗の涙はどんどん干上がっていく…
苗は必死で答えを探した。


「‥‥‥💧

な、苗は──



‥‥苗‥


‥の、もの‥‥かな?💧」


「‥‥っ💧?」

苗の口からでたセリフに晴樹は口を開けた💧



──‥なっ‥

「‥っ‥💧

お前は‥っ



ジャイアンかよッッ!?──」


晴樹はキレた!

「‥だってっ」

「何がだってだ!?

なんだよそのっ『お前のモノはオレのモノ!──オレのモノはオレのモノ!』みたいな口ぶりはっ!?ああっ!?」



「に、💧兄さん‥早口だね…」

「うるさい!!‥//
お前が言わせてんだろうがっ!!

あ〰〰〰もうキレたっ!!」

‥あ、兄さっ…


頭を抱え悶絶を打つ晴樹を苗は怯えながら見守っている💧


「‥はぁッ──‥
苗、あのな‥っ//」


一向に自分の欲しい言葉がわからない苗に観念したように晴樹は口を開き始めた‥

「苗が‥俺が他の女と一緒に居るのが嫌だってんなら──ッ‥」


乱れた呼吸を整えるように晴樹は息を溜める‥




胸は熱すぎて冷静さを保てない

もどかしく疼く想いがどう呼吸を整えようとしても晴樹の声を震わせる…

「苗‥


俺だって‥っ‥

‥嫌なんだよ‥//」

「───えっ?‥」


自分の言葉を理解できずに見つめてくる苗の顔を晴樹は見ることができない──

シートに深く身を預け、晴樹は苗とは反対側に顔を背け繰り返し呟く


「俺だって‥っ
苗が他のヤツと一緒に居るのはッ──‥

見たくないんだよ…っ」



顔から蒸気がでる──

相変わらず苗はぽけっとした顔で晴樹を見つめたまま‥

晴樹はそんな苗に咳を切るように想いを吐き出した


「苗が──…

苗が‥夏目と一緒にいるのだって耐えられないしッ

俺から離れて行くことだって‥っ‥‥」


‥‥兄さん?‥


想いを口にしながら今までの出来事が晴樹の脳裏をよぎる‥

夏目と付き合い始めた苗‥

ヤクザに拐われもう二度とあの笑顔に会えない‥

そう思った時の悲痛な想い‥

片時も離れて居たくなくて苗の後を遠い田舎まで追いかけたこともあった…


「苗…」

暗い車内。ぽかんとした表情で見つめている苗を晴樹は見つめ返す…

しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラスで1番の美少女のことが好きなのに、なぜかクラスで3番目に可愛い子に絡まれる

グミ食べたい
恋愛
高校一年生の高居宙は、クラスで一番の美少女・一ノ瀬雫に一目惚れし、片想い中。 彼女と仲良くなりたい一心で高校生活を送っていた……はずだった。 だが、なぜか隣の席の女子、三間坂雪が頻繁に絡んでくる。 容姿は良いが、距離感が近く、からかってくる厄介な存在――のはずだった。 「一ノ瀬さんのこと、好きなんでしょ? 手伝ってあげる」 そう言って始まったのは、恋の応援か、それとも別の何かか。 これは、一ノ瀬雫への恋をきっかけに始まる、 高居宙と三間坂雪の、少し騒がしくて少し甘い学園ラブコメディ。

手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない

みずがめ
恋愛
 宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。  葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。  なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。  その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。  そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。  幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。  ……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

小さい頃「お嫁さんになる!」と妹系の幼馴染みに言われて、彼女は今もその気でいる!

竜ヶ崎彰
恋愛
「いい加減大人の階段上ってくれ!!」 俺、天道涼太には1つ年下の可愛い幼馴染みがいる。 彼女の名前は下野ルカ。 幼少の頃から俺にベッタリでかつては将来"俺のお嫁さんになる!"なんて事も言っていた。 俺ももう高校生になったと同時にルカは中学3年生。 だけど、ルカはまだ俺のお嫁さんになる!と言っている! 堅物真面目少年と妹系ゆるふわ天然少女による拗らせ系ラブコメ開幕!!

隣の家の幼馴染と転校生が可愛すぎるんだが

akua034
恋愛
隣に住む幼馴染・水瀬美羽。 毎朝、元気いっぱいに晴を起こしに来るのは、もう当たり前の光景だった。 そんな彼女と同じ高校に進学した――はずだったのに。 数ヶ月後、晴のクラスに転校してきたのは、まさかの“全国で人気の高校生アイドル”黒瀬紗耶。 平凡な高校生活を過ごしたいだけの晴の願いとは裏腹に、 幼馴染とアイドル、二人の存在が彼の日常をどんどんかき回していく。 笑って、悩んで、ちょっとドキドキ。 気づけば心を奪われる―― 幼馴染 vs 転校生、青春ラブコメの火蓋がいま切られる!

処理中です...