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22章 Xmasの夜に。。。
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しおりを挟む『兄さんや、食べきれないからコレ持ち帰ってもええだかねえ?』
『…それはいいけど、持ち帰ったことを忘れるんじゃないか?昨日みたいに💧?』
『ああ…そう言えば、昨日持ち帰った肉団子がまだ冷蔵庫にあっただねぇ…
年とると忘れっぽくていやだょ…ぶほほっ』
…・・・
「ぶっ…くくっ…」
…やばいっ、苗が起きるっ──
安眠する苗の頭上でつい吹き出してしまい、晴樹は笑いを堪える。
未来永劫…
つい、年老いた苗と自分を思い浮かべ、相変わらず交わす会話は持ち帰りが話題かとそう思った途端、腹がよじれてしまったのだった💧
苗の寝顔に晴樹はイメージでシワを描いてみる。
その瞬間たまらずに苗をぎゅっと抱き締めた
絶対に可愛い。
苗は、ばあちゃんになってもめちゃめちゃ可愛い…//
いくつになっても、こうやって苗を抱き締める自分を想像すると、なんだかすごく幸せだった…
いくつになっても…
ずっと──
「………」
晴樹は眠ってる苗の頭を抱え込み、おもむろに時計を確認した。
…今の時間なら‥
苗を起こさないようにベッドから離れる
そして携帯を手にしていた。
・
「……もしもし…」
暗闇の部屋のすみ。
少し緊張した晴樹の声が聞こえてくる
これから苗と、一緒にいるために一番先にしておかなければならないことがある。
「おう、なんだ苗のヤツが迷惑かけてねえか?
あいつは誰に似たか知らねえが、すぐハシャギやがるからなぁ!
日本人の恥さらしにならねえように気をつけて見てくれよ!がはは」
「…はは💧」
電話の主はそう語る…
たぶんおじさん似ですよ。なんて口が滑りそうなのをこらえ晴樹は切り出した。
「おじさん。」
「おう、なんだ改まって?」
晴樹の声音が変わったことに満作は感付く。
「電話でほんとに申し訳ありません…」
「………」
晴樹の言葉に満作は無言だった。
電話を通して互いの緊張感が張りつめる。
「苗を、
…俺にください。」
「………」
「今度…
改めてそちらに御挨拶に伺います。おじさんの方で時間の都合をつけて貰えますか?」
「………
…そうか…
時間の都合は手土産次第だな…」
……💧
「わかりました…
美味い酒、用意します💧」
「がはは!!そうか、頼むなっ
まあ、話はそれからだ」
・
「なに言っても、結局は大事な可愛い娘だ…
そう簡単に貰えるたぁ…
思わんでくれよ。」
───…っ
「………はい
重々、承知してます。
貰えるまで通うつもりでいますから…。」
初めて聞いた父親としての満作の言葉。晴樹は覚悟の上だと決心を見せる。
苗の代わりは居ない。
どんなに跳ねつけられても苗、以外は考えられないから…
いっそのこと家族ごと貰うつもり。そのくらいの勢いで行ってやる。
晴樹はそんな気持ちで満作に電話を掛けたのだから。
「そうか…なら、帰って来たらすぐ時間作ってやる。
がははっ楽しみだなおい!」
「…あ、ありがとうございます💧」
…ふっ、小僧が…
チンと受話器を置いてニヤリとした満作の背後に誰かが立っていた
「苗をよろしく頼むって言えばいいじゃないっ、素直じゃないんだから💧」
「ばっ、ばっきゃっろー!!💧
娘を持つ父親の一番の醍醐味じゃねぇかっ!?
ゴネてゴネてゴネまくってそれでも喰らい付くくらいの男じゃなきゃ嫁に渡すもんかっ!!」
「…結局最後は嫁に出すくせに」
「…ぅ💧…//」
満作の言葉にオカンは呆れていた
・
豪快な笑い声を残し、切れてしまった携帯を晴樹は見つめ、握り締める…
「…ふぅ、おじさんも案外手強いかもな💧」
そう呟くとベッドに潜り再び苗に寄り添った。
窓から差し込むXmasの照明が苗のふっくらとした頬を照らしている
暗闇に落としたかと思うとパッと明るく浮かび上がる。
晴樹はそんな苗を愛しそうに見つめると柔らかい頬に唇をそっと押しあてた。
チカチカと照らす明かりが眩しくないように、晴樹は苗を大事そうに包み込む…
これからも苗と二人でこうして居られたら…
温かい苗の体温を感じながら、晴樹は望む。
抱き締めた苗の黒髪に頬擦りしながら優しく目を細め、晴樹はこの上ない幸せな表情を溢していた…
ずっと俺だけの苗でいて欲しい…
その願いを叶えるには、認めてもらわなきゃ始まらない。
認められて初めて俺が苗を幸せにする権利が手に入る。
それから俺だけの苗になるんだから…
・
苗と出会ったあの日から…
苗と幸せになるために、俺の時間は動き出している
苗と何気なく過ごした今日までの日々が俺には特別で
苗との未来予想図を描くことが俺にとってはすごく最高の楽しみだから…
俺の視線は君だけを追いかける
熱過ぎてコントロールが効かなくなったりもするけれど
君だけしか映し出すことできないから…
これからもずっと
君を瞳のファイルに焼き付ける
10年後の君。
子供に囲まれる君。
赤いちゃんちゃんこを着て笑う君に俺はきっと二度惚れする。
もう、そう決まってる。
俺の描いた未来予想図は、いつまでも笑顔の君とそんな君にベタ惚れの“俺”
もう…そう決めてるから…
「…なえ…オヤスミ」
晴樹は苗のおでこにそっとキスをすると優しく微笑んで苗を見つめる…
ずっと…
ずっと……一緒に…
だから苗…
いつまでも…
君に届け この想い
。*.*゚君に 熱視線゚+。*.*゚
*。;*゚.。*゚.・゚*。*゚;* END.。*゚.・゚*。*゚;* 。*
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