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第二章 激しく交わる夜

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「ああっ……!」

まるで、体に電流が走ったみたいだった。

「ここか」

激しく出し入れされているわけではない。ただ、揺らされているだけなのにその刺激は強烈で、シーツを握りしめて悶える。

透明な蜜がおしりの方まで滴っているのが自分でも分かった。
次第に水音はグチュグチュといやらしい音に変化する。それと同時に、目の前が真っ白になった。
「やっ、やだ!怖い……!」

脚がガクガクと震える。
蜜壺の中で指をかぎ状に折り曲げられ、揺さぶられる。
なにかが溢れてしまいそうだった。初めての感覚に叫ぶと、彼は開いていたほうの手で私の手を握った。ギュッと力強く握りしめると、彼の指の動きが早まる。瞬間、お腹の底が熱くなり「あああっ!」と私は絶叫して腰をはねさせた。
両足の間で飛沫が上がる。蜜口から勢いよく熱いなにかが、ピュッピュッとほとばしった。

「なに……これ……」

おしりの下がびっしょりになり、水たまりできている。
息も絶え絶えになり放心状態で呟く。

「潮吹いたの初めてか?」
「えっ、嘘……。やだっ……」

もちろん、初めてだった。恥ずかしさに身もだえている私に優しくキスを落とすと、久我さんは「俺も限界だ」と掠れた声で言った。

暗闇の中にカチャカチャッとベルトを引き抜く音がする。
彼は仰向けになる私に覆いかぶさった。蕩け切った蜜口に彼の熱い先端が押し当てられる。
ゆっくりと体重をかけ、時間をかけて私の中に沈み込ませる。

「つらいか?」
「……大丈夫です」

こんなときでも私を気遣ってくれる彼に愛おしさがこみあげてくる。
彼の全てを受け入れた瞬間、私は全身をわななかせた。
快感以上の幸せに満たされて身震いすると、私は縋るように彼の背中に腕を回した。

彼の体には余計な贅肉は一切なく、鍛えているのか筋肉質で逞しい。

「全部、入ったぞ」

早急に腰を動かすことなく、彼は私を労うように髪を撫でつけて優しくキスを落とす。

「あっ……」

互いの形が馴染むころ合いで、ついに待ち望んだ瞬間が訪れた。
彼に両足を抱え上げられ、ゆっくりとグラインドさせられる。
浅いピストンを繰り返され、もどかしさに奥がじくじくと疼く。

「ああっ、気持ち……いいっ。久我さん、もっと……」

瞬間、脈打つ怒張が大きく膨れ上がり、耳元でごくりと生唾を飲み込む音がした。

「悪いがもう、理性で押さえつけるのは無理だ」

逃げないように両肩を手で押さえつけられ、最奥を抉られる。これまで以上の甘美な刺激から逃げようとしても、彼はそれを許してくれない。

「ああんっ……そこ……ダメッ……!」

荒々しい呼吸を繰り返す彼は、私の腕を掴んで起き上がらせると後ろから私を貫いた。
耳を食まれ胸を両手で揉みしだかれる。

「やっ……ああ!」
「そんなに強く締め付けるな」

ぐちゅっぐちゅっと卑猥な音を立てて抜き差しされ、頭の中が真白になり、全身から興奮の汗が噴き出してくる。
本能を剥き出しにした彼は、まるで獣のように後ろから覆いかぶさり私を射貫く。

「やっ、ダメ……ああ!」

右手を結合部に伸ばし、溢れた蜜とともに陰核を擦られて我を忘れてよがる。
同時に最奥までごんごんっと突き上げられガタガタと腰を震わせる。

「あああ!」

私は喜悦の声を放ち、絶頂に導かれた。

「まだ足りない。もっとおまえを味わいたい」

力なくベッドに倒れ込む私の体を仰向けにすると、耳元で熱っぽく囁かれて再び彼が私の中に割り行ってくる。

はっはっと短い息を吐きながら、彼が激しく腰を打ち付けてくる。
私はいったいどうしてしまったんだろう。先程以上の快感を求めるように、自然と彼の動きに合わせて腰が揺れる。

「あっ……ああ……っああ!!」

これ以上のないスピードで腰を叩きつけられて嬌声を上げて再び絶頂に達したとき、彼も腰を震わせた。
「くっ……」

吐息交じりにわずかに艶っぽい呻き声を漏らすと、ヌルヌルになった蜜壺から彼自身をずるりと引き抜いた。
彼から放出された白濁の粘液が下腹部に迸る。

「萌音」
「えっ……?」

終わったのかと思った矢先だった。
彼のそそり立つ先端が再び蜜口に押し当てられた。

「久我……さん?……あっ!」
「まだ終わらせない」

再び滾った肉塊が中に押し入ってくる。
彼に求められていることの喜びと幸せが胸の中に溢れる。

「久我さん……キス……してください」

私は彼の首に腕を回して自ら彼をねだる。

「おまえは俺を煽る天才だな。今夜は寝かせないから覚悟してくれ」

唇を奪われ、欲望のままに舌を絡ませ合う。私はこの晩、その言葉通り彼に抱き潰されたのだった。
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