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タリア編
奥様、おめでとうございます!
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タリアさんにも幸せになって欲しい作者の願望を書きましたw
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今日は奥様の結婚式。
初めてお会いした時は違う方との結婚式の翌日だった。
実家の商会がある侯爵領の嫡男の奥様だったはずなのにけして別邸と呼べる場所じゃないのに別邸と言われ信じて素敵な場所ねと微笑む奥様はスラムにいる人のようにガリガリのボロボロでどう見ても貴族令嬢に見えない。
自分で掃除、洗濯、料理をし始めてしまう所から不遇な生活を強いられていたのは安易に想像つくのに御屋敷の若旦那様は自分の都合で娶った病弱と言われた妻に見向きもせず家令に丸投げをした為に家令も雑に扱って良いと思って庭師の作業小屋だったここに押し込めたのだろう。
さすがに世話をする人は必要だろうと平民と蔑まれていた私を当てつけのように担当にし、数日に1度下男と下女を寄越すだけ。
奥様はこんな名ばかりの妻に良くしてくれていると言うが私は不憫で仕方がない。
そんな中でも逞しく慎ましい奥様は今後を見据え街でカフェを始める時に使ったお手当てを補填して出ていく時に生活費以外は置いていくつもりと言うし、出ていくとしても「慰謝料として頂いていっても許されます。」と伝えても離婚をキチンとしないで出ていくのだからお金絡みで後で揉めたくないと頑なになられている。
幸い私の実家は商会をしているので仕事には困らないし、奥様の力量ならカフェがダメになっても他の仕事を斡旋する事ができるのでご実家やあの小屋での生活するよりはマシになると本人の気持ちを優先する事にしました。
結局奥様は離婚したいと言っていたのに、第2王子殿下のご助力によって婚姻無効となり奥様のご親戚の公爵家へ今日嫁がれた。
奥様のあんな素敵な笑顔が観られるなんてカフェを始めた頃は想像つかなかったからとても感慨深い。
「タリア」
「兄さん」
今日の結婚式には奥様の立ち上げた商会に引き抜かれた次兄のダニエルも参列させてもらっている。
「よかったな」
「ええ、本当に良かった。」
「次はお前だな。」
「私はこのまま結婚する気は無いけど?」
ずっと奥様とのちに産まれるだろうお子様のお世話をする気なのに。
「奥様が心配していたぞ?お前の婚期は私がいたから逃してしまったのでは?って」
「奥様、兄さんにそんな事言っていたの?」
「ああ、だからさ無理にじゃ無くていいから少しは恋くらいしてみようかとか考えるくらいはしてみろよ。」
「そうね、まぁ恋くらいは仕事の影響ない範囲なら考えて見てもいいかもしれないわ。」
「お前、本当に奥様命になったな。」
「そーね。でもそういう幸せってのもいいでしょ。」
正直、結婚や恋愛に憧れていた時期は過ぎちゃったしね。
「まぁお前の人生だ、好きにしろ。父さん母さんも孫は他に居るからあまりうるさくは言わないしな。」
「それを言うなら兄さんも彼女と結婚しないの?」
私知ってるんだけど、1号店のミーナと付き合っているの。
「なっ、お前知ってたのか?」
「一応ね」
「まぁ奥様が結婚された事だしプロポーズするつもりだよ。」
「そっか、おめでとう。」
「まだOKもらってないぞ?」
「そんときは慰めてあげる」
「おう」
周りが結婚していると何となく私も考えてみようと思ってしまうのはなんでだろう。
すこし周りに目を向けてみるのもいいのかもしれない。
でも今日は
奥様ご結婚おめでとうございます!
お幸せに。
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今日は奥様の結婚式。
初めてお会いした時は違う方との結婚式の翌日だった。
実家の商会がある侯爵領の嫡男の奥様だったはずなのにけして別邸と呼べる場所じゃないのに別邸と言われ信じて素敵な場所ねと微笑む奥様はスラムにいる人のようにガリガリのボロボロでどう見ても貴族令嬢に見えない。
自分で掃除、洗濯、料理をし始めてしまう所から不遇な生活を強いられていたのは安易に想像つくのに御屋敷の若旦那様は自分の都合で娶った病弱と言われた妻に見向きもせず家令に丸投げをした為に家令も雑に扱って良いと思って庭師の作業小屋だったここに押し込めたのだろう。
さすがに世話をする人は必要だろうと平民と蔑まれていた私を当てつけのように担当にし、数日に1度下男と下女を寄越すだけ。
奥様はこんな名ばかりの妻に良くしてくれていると言うが私は不憫で仕方がない。
そんな中でも逞しく慎ましい奥様は今後を見据え街でカフェを始める時に使ったお手当てを補填して出ていく時に生活費以外は置いていくつもりと言うし、出ていくとしても「慰謝料として頂いていっても許されます。」と伝えても離婚をキチンとしないで出ていくのだからお金絡みで後で揉めたくないと頑なになられている。
幸い私の実家は商会をしているので仕事には困らないし、奥様の力量ならカフェがダメになっても他の仕事を斡旋する事ができるのでご実家やあの小屋での生活するよりはマシになると本人の気持ちを優先する事にしました。
結局奥様は離婚したいと言っていたのに、第2王子殿下のご助力によって婚姻無効となり奥様のご親戚の公爵家へ今日嫁がれた。
奥様のあんな素敵な笑顔が観られるなんてカフェを始めた頃は想像つかなかったからとても感慨深い。
「タリア」
「兄さん」
今日の結婚式には奥様の立ち上げた商会に引き抜かれた次兄のダニエルも参列させてもらっている。
「よかったな」
「ええ、本当に良かった。」
「次はお前だな。」
「私はこのまま結婚する気は無いけど?」
ずっと奥様とのちに産まれるだろうお子様のお世話をする気なのに。
「奥様が心配していたぞ?お前の婚期は私がいたから逃してしまったのでは?って」
「奥様、兄さんにそんな事言っていたの?」
「ああ、だからさ無理にじゃ無くていいから少しは恋くらいしてみようかとか考えるくらいはしてみろよ。」
「そうね、まぁ恋くらいは仕事の影響ない範囲なら考えて見てもいいかもしれないわ。」
「お前、本当に奥様命になったな。」
「そーね。でもそういう幸せってのもいいでしょ。」
正直、結婚や恋愛に憧れていた時期は過ぎちゃったしね。
「まぁお前の人生だ、好きにしろ。父さん母さんも孫は他に居るからあまりうるさくは言わないしな。」
「それを言うなら兄さんも彼女と結婚しないの?」
私知ってるんだけど、1号店のミーナと付き合っているの。
「なっ、お前知ってたのか?」
「一応ね」
「まぁ奥様が結婚された事だしプロポーズするつもりだよ。」
「そっか、おめでとう。」
「まだOKもらってないぞ?」
「そんときは慰めてあげる」
「おう」
周りが結婚していると何となく私も考えてみようと思ってしまうのはなんでだろう。
すこし周りに目を向けてみるのもいいのかもしれない。
でも今日は
奥様ご結婚おめでとうございます!
お幸せに。
応援ありがとうございます!
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