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蓮のマンションのキッチンに2人で立って料理を作っている
「蓮…これでいい?」
切った野菜を見せる
「OK…瑠花そしたら、そっちみじん切にして」
「みじん切り?」
「ちょっといい…みじん切りは…」
瑠花の後ろから手を添えて、蓮がやり方を教える
(ちっ近い、、、)
「分かった?瑠花…」
顔を覗き込み、目尻にキスをする
「ひゃぁっ」
「聞いてる?」
「うん…みじん切り…ね」
「もしかしてソノ気になっちゃた?」
「…ちっ、違うからっ」
「瑠花ってエッチだよねぇ~
Hな子好きだよ…チュッ」
瑠花のほっぺに軽くキスをした
「れっ、蓮!…も、もう!離れて切れないって」
「ハイハイ…後でたっぷり可愛がって、ア・ゲ・ル」
離れ際に瑠花のギュウっと両胸を掴む
「蓮っ!!」
クスクスと笑いながら蓮が調理台の前に戻っていく
「みじん切り気をつけてね」
調理を進めている蓮をそっと見つめる瑠花
(あの日以来、何度も蓮の所に来て
最近では、こうして一緒に料理を作ったりしているの
話す時間も多くなっているんだよね
最近思うのは
蓮って、ホントいじわるで
でも優しくて
あと、学校の時とギャップがありすぎるし
笑顔が多いのにビックリした
元々整っているからなんだけど、綺麗で…
蓮を見てるとドキドキする
どうしちゃったんだろ…私)
瑠花はドキドキする胸を撫で下ろし、包丁を握りなおして、長ネギを切り出す
トントンと野菜を刻む音
フライパンのジュージューと炒める音
穏やかな時間が流れる
(ーーーもしかして好き……?!)
不意に頭に過ぎった思いに驚く瑠花
「っ!…」
「大丈夫?…だから気をつけろって言ったのに」
瑠花の手を取り、血の滲む指を咥える
「ちょっと待ってて」
リビングに向かうとチェストの引き出しを漁る
急いで戻り、瑠花の手を掴み、絆創膏を巻き付ける
「これで良し
…もう後は俺がやるから瑠花は座ってて」
背中を押されダイニングの椅子前に連れてこられる
「う~ぅん…分かった」
渋々、椅子に座る瑠花
「いい子にしてて」
蓮に頭をポンポンと撫でられる
「子供扱いしないでよ~」
(蓮に頭を撫でられると何か落ち着く…それに自然と笑みが溢れちゃうし
楽しい…)
瑠花は頬っぺたを膨らませた
「拗ねるところがお子ちゃまだね」
フフッと笑いながら蓮がキッチンへ戻っていく
しばらくすると、蓮がダイニングテーブルに料理を並べる
「皮をパリパリにソテーしたチキンにサラダをのせてあるから、さっぱりしてると思うよ」
「美味しそう~♪ 」
箸を掴み、両手を揃える
「いただきます」
「じゃあ、いただきます」
「…っん、んんっ…美味し~♪」
「良かった~喜んでもらえて」
「ふふっ、ホントに美味しいもん♪ 適当とかで作れるのってスゴいね」
「褒めすぎだって」
2人の箸が進んでいく
(言おうかな~でも
う~ん、どうしよう…
蓮に話したい事があるんだけど
今、聞いても大丈夫かな?
…うん。やっぱり聞いちゃおう)
食事の途中、悩みながら声を掛ける
「…あっ、あの蓮…」
「ん?どうした?瑠花」
「あの……今度日曜日に夏祭りがあるんだけど、蓮、一緒に行かない?」
「夏祭り?…」
(2人で外に出掛けるの嫌かな?…付き合ってる訳じゃないし)
「無理ならいいの…」
「瑠花が」
「えっ?」
「…瑠花が浴衣着て来るなら、行くよ」
「えぇっと…ホント?!」
(断られるかと思ったけど…良かったぁ)
「毎年浴衣着て行ってるから、いいよ」
「…毎年」
「うん、お祭りとか花火とか好きなの
そうだ!蓮も浴衣着て行こうよ♪」
「浴衣かぁ~
瑠花がお願いしてくれたら、いいよ」
蓮が両手に頬づえをして、上目遣いをして見つめてくる
甘い微笑みに瑠花は赤く顔を染め、口を開く
(ホントいじわる)
「……蓮も浴衣 着て欲しい」
ーーーーーーーー
夏祭り当日
「約束の時間より早く着いちゃった~」
蓮と、外で会うのは初めてで、居ても立っても居られなくて予定より早く到着した瑠花
駅の改札を出る前に巾着から鏡を出し、確認する
いつも下ろしている髪をアップして、浴衣の柄と同じ花のかんざしを付け、ほのかに塗った唇を見つめる
(気づいていくれるかな?
…って、何考えてるの私
彼女とかじゃないんだから、何浮かれてるんだろ…)
改札を出ると、たくさんの人が溢れていた
夏祭りで待ち合わせの人が多いせいだろか
どこか待てる場所は無いかと辺りをキョロキョロする瑠花
そこに、見慣れた顔が目に入る
(!?…あれって蓮?…えっ?だって早いよ!
でも、待って…囲まれてる…逆ナンされてる?!)
蓮を囲む様に女の子達が集まっていた
(そうだよね…カッコいいもの)
そのまま立ち尽くしていた
(どうしよう…どっか)
蓮から遠い場所に移動しようと踵を返した時
「…瑠花」
不意に腕を掴まれた
「待たせてゴメン」
「……あっ!…蓮
今、私も来た所だから。
私こそ待たせてゴメンね」
「見てたでしょ?…ゴメン
それより瑠花、ちゃんと見せて」
瑠花の頬に手を添える
「うん…予想以上で…似合ってる。綺麗だよ」
「蓮こそ、浴衣似合ってる」
「ここが外じゃなかったら押し倒したい位だよ…チュッ」
瑠花の耳元へ唇を寄せる
「…あっ、あの」
耳に手を押さえて蓮を見上げる
「行こうっか…まずは、出店かな?」
クスクス笑う蓮が、指と指を絡めて繋いできた
「瑠花、こうしてるとデートみたいだね」
隣を歩く蓮が、顔を向けて見つめてきた
「れ、蓮!?…」
「今日は遅くなっても大丈夫?最後の打上げ花火まで居れる?」
「うん、大丈夫だよ」
(一緒に花火見れるの楽しみだなぁ)
「ちゃんと送っていくから安心して…電車でだけどね」
「ありがと」
「それより何か食べる?それとも遊べるものにする?」
「う~ん…少し何があるか見てからにしていい?」
「瑠花に任せるよ。時間はタップリあるしね」
ーーーーーー
「いろいろ遊んだから、そろそろ食べ物買って、観覧スペースに行こうか」
「そうだな、あんまり遅いと良い場所が無くなるな」
「あっ、リンゴ飴!…あそこにある♪ 」
「慌てなくても無くならないから…瑠花、気をつけろよ」
はしゃぐ瑠花の後ろ姿に向かって声を掛ける
「うん、大丈夫……きゃあ」
「…あっ、ゴメン、大丈夫?」
「ごめんなさい…」
瑠花が謝り、顔を上げる
「瑠花?!」
「えっ?柊ちゃん!」
驚く瑠花
「瑠花、大丈夫か?」
瑠花を追いかけて肩に手を置く蓮
「ヤダ~瑠花、夏祭り来てたんだね~」
柊一と一緒に居た彩友美(あゆみ)
4人が顔を見合わせる
「……」
瑠花は驚いて声が出ない
「瑠花~言ってよ~。もう~いつの間にぃ」
嬉しそうに彩友美が瑠花に話しかける
「あぁ、それは俺が猛アピールしたから
今日は無理に付き合ってもらったんだ」
「えっ~でも、高瀬君、さっき瑠花って呼んでたでしょ~アヤシ~」
「勝手に俺が呼んでるだけ」
蓮と彩友美のやり取りが続く
「瑠花、ちょっといい?」
「えっ?!」
柊一が瑠花の手を引いて、蓮と彩友美から少し離れた場所に連れて行く
「柊ちゃん、何?」
「瑠花、友達と行くって言ってたけど…
高瀬の事だったわけ?
誘われたからって、男と二人って分かってるのか?
それに高瀬が、どう言う奴とか分かってる?いつも女といて…」
「…柊ちゃん」
離れた場所に居る蓮を瑠花がチラリと見る
(柊ちゃんと居るのに、今は蓮の事が気になる
彩友美と何話してるの?
楽しそうにしてる
…もしかして彩友美って蓮の事…なんて…無いよね……)
ーーー
「行っちゃたね瑠花と柊一君
それより高瀬君と瑠花って、いつから付き合ってるのよ~
ホントの事、教えてよ
ズルいなぁ瑠花
知ってたら…あんな…
あっ、そうだ!
協力してよ~私と柊一君の事
いいでしょ~
折角ここであったんだし
2人だけhappyとかズルい~」
彩友美が蓮の腕を掴んでお願いする
「さっきからペラペラとうるさいヤツだな
だいたい何で協力しないといけなんだよ
そんなの自分でやれよ」
それだけ告げると蓮は口を噤んだ
「もぉ~冷たいなぁ高瀬君
だから氷の王子って呼ばれてるんだよ~」
ーーー
「おい!瑠花、聞いてる?
まさか高瀬(アイツ)と付き合う気じゃないだろうなぁ!?」
「…柊ちゃんっ痛い…腕、離して」
瑠花の両腕を掴んでいた手の力を抜いた
「ゴメン……瑠花」
「柊ちゃん、付き合う、付き合わないとか…そんなんじゃないもん
…友達」
(友達って関係じゃないのは分かってる
でも他に何て言えばいいのか分からない…関係だもの
たぶん蓮は、私に同情してるのだと思うし…
それに、私が柊ちゃんを好きだって知ってるから、さっき、夏祭りに誘ったのは私なのに〝自分だ〟って言ってくれたんだよね)
「瑠花は男女の友情がホントにあると思ってるのか?
大抵は下心があるに決まってる!」
「下心…」
(〝身体を俺に捧げろ〟
〝悪魔と契約の方が正しいかもね〟
蓮の言葉が浮かぶ
それが蓮の下心…だとしても
私が、それでも良いと思ったのは確かだから
誰かに縋りたいと思ったし
助けて欲しかった
〝そそのかされた〟って蓮は言うけど……私も下心があったんだと思う)
「そう」
「…柊ちゃん心配し過ぎだよ」
「瑠花は隙が多いから心配なんだよ」
「そんな事ないよ~
それより、花火も始まるし、もう2人の所に戻って、花火を見る場所を見つけないとね」
「…あぁ、そうだな」
ーーー
「ゴメンね、何か待たせちゃって…
うちのお母さんからの伝言を柊ちゃんから聞かされて」
(ウソって分かっちゃうかな?)
チラリと蓮を見る
「なんだぁ~柊一君が恐い顔してるから心配してたんだよね~高瀬君」
(蓮、怒ってる?…無表情
学校の時みたいになってる)
「ねぇ~ウチのパパが特別席のチケット用意してくれたから、みんなでそこで見ようよ♪
ねっホラ瑠花~行こう」
彩友美に背中を押され、半ば強引に連れて行かれる
(一緒に見るって言ってないのに~。彩友美ってばイキナリ過ぎ…勝手に決めて…)
「オイ待ってよ」
瑠花達を追う柊一
「高瀬君も~早く」
彩友美が呼びかける
「……ハァ」
深い溜息をつき、3人の後について行く蓮だった
「蓮…これでいい?」
切った野菜を見せる
「OK…瑠花そしたら、そっちみじん切にして」
「みじん切り?」
「ちょっといい…みじん切りは…」
瑠花の後ろから手を添えて、蓮がやり方を教える
(ちっ近い、、、)
「分かった?瑠花…」
顔を覗き込み、目尻にキスをする
「ひゃぁっ」
「聞いてる?」
「うん…みじん切り…ね」
「もしかしてソノ気になっちゃた?」
「…ちっ、違うからっ」
「瑠花ってエッチだよねぇ~
Hな子好きだよ…チュッ」
瑠花のほっぺに軽くキスをした
「れっ、蓮!…も、もう!離れて切れないって」
「ハイハイ…後でたっぷり可愛がって、ア・ゲ・ル」
離れ際に瑠花のギュウっと両胸を掴む
「蓮っ!!」
クスクスと笑いながら蓮が調理台の前に戻っていく
「みじん切り気をつけてね」
調理を進めている蓮をそっと見つめる瑠花
(あの日以来、何度も蓮の所に来て
最近では、こうして一緒に料理を作ったりしているの
話す時間も多くなっているんだよね
最近思うのは
蓮って、ホントいじわるで
でも優しくて
あと、学校の時とギャップがありすぎるし
笑顔が多いのにビックリした
元々整っているからなんだけど、綺麗で…
蓮を見てるとドキドキする
どうしちゃったんだろ…私)
瑠花はドキドキする胸を撫で下ろし、包丁を握りなおして、長ネギを切り出す
トントンと野菜を刻む音
フライパンのジュージューと炒める音
穏やかな時間が流れる
(ーーーもしかして好き……?!)
不意に頭に過ぎった思いに驚く瑠花
「っ!…」
「大丈夫?…だから気をつけろって言ったのに」
瑠花の手を取り、血の滲む指を咥える
「ちょっと待ってて」
リビングに向かうとチェストの引き出しを漁る
急いで戻り、瑠花の手を掴み、絆創膏を巻き付ける
「これで良し
…もう後は俺がやるから瑠花は座ってて」
背中を押されダイニングの椅子前に連れてこられる
「う~ぅん…分かった」
渋々、椅子に座る瑠花
「いい子にしてて」
蓮に頭をポンポンと撫でられる
「子供扱いしないでよ~」
(蓮に頭を撫でられると何か落ち着く…それに自然と笑みが溢れちゃうし
楽しい…)
瑠花は頬っぺたを膨らませた
「拗ねるところがお子ちゃまだね」
フフッと笑いながら蓮がキッチンへ戻っていく
しばらくすると、蓮がダイニングテーブルに料理を並べる
「皮をパリパリにソテーしたチキンにサラダをのせてあるから、さっぱりしてると思うよ」
「美味しそう~♪ 」
箸を掴み、両手を揃える
「いただきます」
「じゃあ、いただきます」
「…っん、んんっ…美味し~♪」
「良かった~喜んでもらえて」
「ふふっ、ホントに美味しいもん♪ 適当とかで作れるのってスゴいね」
「褒めすぎだって」
2人の箸が進んでいく
(言おうかな~でも
う~ん、どうしよう…
蓮に話したい事があるんだけど
今、聞いても大丈夫かな?
…うん。やっぱり聞いちゃおう)
食事の途中、悩みながら声を掛ける
「…あっ、あの蓮…」
「ん?どうした?瑠花」
「あの……今度日曜日に夏祭りがあるんだけど、蓮、一緒に行かない?」
「夏祭り?…」
(2人で外に出掛けるの嫌かな?…付き合ってる訳じゃないし)
「無理ならいいの…」
「瑠花が」
「えっ?」
「…瑠花が浴衣着て来るなら、行くよ」
「えぇっと…ホント?!」
(断られるかと思ったけど…良かったぁ)
「毎年浴衣着て行ってるから、いいよ」
「…毎年」
「うん、お祭りとか花火とか好きなの
そうだ!蓮も浴衣着て行こうよ♪」
「浴衣かぁ~
瑠花がお願いしてくれたら、いいよ」
蓮が両手に頬づえをして、上目遣いをして見つめてくる
甘い微笑みに瑠花は赤く顔を染め、口を開く
(ホントいじわる)
「……蓮も浴衣 着て欲しい」
ーーーーーーーー
夏祭り当日
「約束の時間より早く着いちゃった~」
蓮と、外で会うのは初めてで、居ても立っても居られなくて予定より早く到着した瑠花
駅の改札を出る前に巾着から鏡を出し、確認する
いつも下ろしている髪をアップして、浴衣の柄と同じ花のかんざしを付け、ほのかに塗った唇を見つめる
(気づいていくれるかな?
…って、何考えてるの私
彼女とかじゃないんだから、何浮かれてるんだろ…)
改札を出ると、たくさんの人が溢れていた
夏祭りで待ち合わせの人が多いせいだろか
どこか待てる場所は無いかと辺りをキョロキョロする瑠花
そこに、見慣れた顔が目に入る
(!?…あれって蓮?…えっ?だって早いよ!
でも、待って…囲まれてる…逆ナンされてる?!)
蓮を囲む様に女の子達が集まっていた
(そうだよね…カッコいいもの)
そのまま立ち尽くしていた
(どうしよう…どっか)
蓮から遠い場所に移動しようと踵を返した時
「…瑠花」
不意に腕を掴まれた
「待たせてゴメン」
「……あっ!…蓮
今、私も来た所だから。
私こそ待たせてゴメンね」
「見てたでしょ?…ゴメン
それより瑠花、ちゃんと見せて」
瑠花の頬に手を添える
「うん…予想以上で…似合ってる。綺麗だよ」
「蓮こそ、浴衣似合ってる」
「ここが外じゃなかったら押し倒したい位だよ…チュッ」
瑠花の耳元へ唇を寄せる
「…あっ、あの」
耳に手を押さえて蓮を見上げる
「行こうっか…まずは、出店かな?」
クスクス笑う蓮が、指と指を絡めて繋いできた
「瑠花、こうしてるとデートみたいだね」
隣を歩く蓮が、顔を向けて見つめてきた
「れ、蓮!?…」
「今日は遅くなっても大丈夫?最後の打上げ花火まで居れる?」
「うん、大丈夫だよ」
(一緒に花火見れるの楽しみだなぁ)
「ちゃんと送っていくから安心して…電車でだけどね」
「ありがと」
「それより何か食べる?それとも遊べるものにする?」
「う~ん…少し何があるか見てからにしていい?」
「瑠花に任せるよ。時間はタップリあるしね」
ーーーーーー
「いろいろ遊んだから、そろそろ食べ物買って、観覧スペースに行こうか」
「そうだな、あんまり遅いと良い場所が無くなるな」
「あっ、リンゴ飴!…あそこにある♪ 」
「慌てなくても無くならないから…瑠花、気をつけろよ」
はしゃぐ瑠花の後ろ姿に向かって声を掛ける
「うん、大丈夫……きゃあ」
「…あっ、ゴメン、大丈夫?」
「ごめんなさい…」
瑠花が謝り、顔を上げる
「瑠花?!」
「えっ?柊ちゃん!」
驚く瑠花
「瑠花、大丈夫か?」
瑠花を追いかけて肩に手を置く蓮
「ヤダ~瑠花、夏祭り来てたんだね~」
柊一と一緒に居た彩友美(あゆみ)
4人が顔を見合わせる
「……」
瑠花は驚いて声が出ない
「瑠花~言ってよ~。もう~いつの間にぃ」
嬉しそうに彩友美が瑠花に話しかける
「あぁ、それは俺が猛アピールしたから
今日は無理に付き合ってもらったんだ」
「えっ~でも、高瀬君、さっき瑠花って呼んでたでしょ~アヤシ~」
「勝手に俺が呼んでるだけ」
蓮と彩友美のやり取りが続く
「瑠花、ちょっといい?」
「えっ?!」
柊一が瑠花の手を引いて、蓮と彩友美から少し離れた場所に連れて行く
「柊ちゃん、何?」
「瑠花、友達と行くって言ってたけど…
高瀬の事だったわけ?
誘われたからって、男と二人って分かってるのか?
それに高瀬が、どう言う奴とか分かってる?いつも女といて…」
「…柊ちゃん」
離れた場所に居る蓮を瑠花がチラリと見る
(柊ちゃんと居るのに、今は蓮の事が気になる
彩友美と何話してるの?
楽しそうにしてる
…もしかして彩友美って蓮の事…なんて…無いよね……)
ーーー
「行っちゃたね瑠花と柊一君
それより高瀬君と瑠花って、いつから付き合ってるのよ~
ホントの事、教えてよ
ズルいなぁ瑠花
知ってたら…あんな…
あっ、そうだ!
協力してよ~私と柊一君の事
いいでしょ~
折角ここであったんだし
2人だけhappyとかズルい~」
彩友美が蓮の腕を掴んでお願いする
「さっきからペラペラとうるさいヤツだな
だいたい何で協力しないといけなんだよ
そんなの自分でやれよ」
それだけ告げると蓮は口を噤んだ
「もぉ~冷たいなぁ高瀬君
だから氷の王子って呼ばれてるんだよ~」
ーーー
「おい!瑠花、聞いてる?
まさか高瀬(アイツ)と付き合う気じゃないだろうなぁ!?」
「…柊ちゃんっ痛い…腕、離して」
瑠花の両腕を掴んでいた手の力を抜いた
「ゴメン……瑠花」
「柊ちゃん、付き合う、付き合わないとか…そんなんじゃないもん
…友達」
(友達って関係じゃないのは分かってる
でも他に何て言えばいいのか分からない…関係だもの
たぶん蓮は、私に同情してるのだと思うし…
それに、私が柊ちゃんを好きだって知ってるから、さっき、夏祭りに誘ったのは私なのに〝自分だ〟って言ってくれたんだよね)
「瑠花は男女の友情がホントにあると思ってるのか?
大抵は下心があるに決まってる!」
「下心…」
(〝身体を俺に捧げろ〟
〝悪魔と契約の方が正しいかもね〟
蓮の言葉が浮かぶ
それが蓮の下心…だとしても
私が、それでも良いと思ったのは確かだから
誰かに縋りたいと思ったし
助けて欲しかった
〝そそのかされた〟って蓮は言うけど……私も下心があったんだと思う)
「そう」
「…柊ちゃん心配し過ぎだよ」
「瑠花は隙が多いから心配なんだよ」
「そんな事ないよ~
それより、花火も始まるし、もう2人の所に戻って、花火を見る場所を見つけないとね」
「…あぁ、そうだな」
ーーー
「ゴメンね、何か待たせちゃって…
うちのお母さんからの伝言を柊ちゃんから聞かされて」
(ウソって分かっちゃうかな?)
チラリと蓮を見る
「なんだぁ~柊一君が恐い顔してるから心配してたんだよね~高瀬君」
(蓮、怒ってる?…無表情
学校の時みたいになってる)
「ねぇ~ウチのパパが特別席のチケット用意してくれたから、みんなでそこで見ようよ♪
ねっホラ瑠花~行こう」
彩友美に背中を押され、半ば強引に連れて行かれる
(一緒に見るって言ってないのに~。彩友美ってばイキナリ過ぎ…勝手に決めて…)
「オイ待ってよ」
瑠花達を追う柊一
「高瀬君も~早く」
彩友美が呼びかける
「……ハァ」
深い溜息をつき、3人の後について行く蓮だった
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