運命と運命の人

なこ

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第4章

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シルビオと働くことは、楽しかった。

シルビオには、リオが『孕み子』であることを隠してもらい、大好きな花の世話に毎日明け暮れた。

今は、花屋の2階にある空き部屋を借りて、そこに住んでいる。

仕事が遅くまでかかるときは、シルビオが泊まっていくこともあるが、シルビオがリオを襲うようなことはない。

ここに来て、もうすぐ3年、リオは18歳になる。

いつからか、リオはシルビオにほのかな恋心を抱く様になっていた。

21歳になったシルビオは、日に焼けて背が高く、年齢以上に落ち着いた雰囲気や、頼り甲斐がありそうなその風貌から、よく30代に間違われる。

最近では、あきらめたのか、20代だと訂正することもなくなり、リオはその度におかしくて、よく笑っていた。

「笑いすぎじゃないか?」

「だって、シルビオって、まだ21なのに。」

「そんなに、老けてみえるのかなあ。この間はリオの父親と間違われた。さすがに、それは、落ち込むわ。」

リオは、声を上げて笑った。

ずっと、こんな日が続いたら…




ある日、泊まっていたシルビオから、今度結婚すると伝えられた。

花屋によく来ていた、近くの商会の娘さんらしい。ずっと、気になっていたのを、先日思い切って、シルビオから声を掛け、付き合うことになったそうだ。娘さんも、ずっと、シルビオの事が気になっていたらしい。

シルビオの義父母も、彼女の両親も賛成してくれたと、

シルビオは照れ臭そうに、頬を赤らめて、リオに語った。

リオは、誰にも選ばれない。

その日から、リオはあの嵐の日、エドに襲われたあの日の出来事を、夢に見ることが、多くなっていた。

今度はきっと、逃げられない。
怖い。怖くて、たまらない。

シルビオがまた去り、リオはまた1人になる。

1人は、もう嫌だ。





シルビオと共に、リオは王都でも有数の公爵家の邸に来ていた。
3日後に控えた式典のため、たくさんの花が注文されている。

「ご子息の結婚相手は、王都でも有名なすごい美人らしいぞ。一度見てみたいよなあ。」

「自分だって、結婚する予定だろ。そんなこと言って、彼女に言いつけてやるから。」

シルビオが慌てて、それはやめてくれ~
と縋ってくるので、リオは、チクリと痛む心を隠して、笑い飛ばす。

花が傷まないように気を遣いながら、シルビオとリオは何度かここを訪れ、準備を整えてきた。

裏口には、たくさんの業者が出入りしている。いつものように、リオはたくさんの花を抱え、シルビオと中に入ろうとした。

シルビオが足を止めたので、リオも合わせて止まる。

たくさん抱えた花のせいで、前は見えない。

シルビオが普段とは違う緊張した様子で、
おそらく目の前にいるらしい人物へと挨拶をしている。

話しの内容から、今度結婚する予定の公爵家の方らしい。

シルビオに肘でつつかれ、慌てて花の脇から顔を出すと、リオも拙いあいさつをした。

「あ、お、おめでとうございます。」

その紫色の瞳と目があった瞬間、時が止まったかのように、リオは動けなくなった。




リオがずっと、ずっと、求めていた、そのと、リオが出会った瞬間だった。
























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