運命と運命の人

なこ

文字の大きさ
37 / 113
第4章

5 R

しおりを挟む
ユアン、ユアン、ユアン、、、、、

…誰?俺は、ユアンじゃない。

…俺は、俺は、、、誰だ?

…俺は一体何をしているんだろう?

リオは自分が誰なのか、今何をしているのか、それすらも分からなくなる程、ラグアルから執拗に突き上げられ、揺さぶり続けられていた。



一体、何日間そうしていたのだろうか。
気がつくと、服を着せられ、ラグアルに抱きしめられ、朦朧とソファへと座っていた。

次第に意識が鮮明になってくる。自分のしでかしたことの大きさに気が付き、リオは顔を青くした。



…なんてこと、なんてことを!
結婚すると、聞いていた。
あれから、一体何日が経ったんだ?
式は?
ユアン、、、とは結婚する予定だったはずの方の名前では?
ああ、ここは、こんな立派な部屋。
ここは、公爵様の家だ。
なんてこと。

何度も何度も、言われていたのに!

ユアン君はどうするのか
ユアンさんに申し訳ない
ユアン君のことを思い出せ

式は行われなかった。

俺は、目の前の、この人と、番ってしまった…

ここは、俺なんかが、いていい場所じゃない、、、。



目の前には、憔悴した様子の年配の男女が2人いる。

「ユアンくん、入りなさい。」


リオは、震えた。

…ユアン様は、あの方は特別だ
…すごい、美人らしいぞ

どこか聞き覚えのあったその名前は、きっと間違いなく、この方のことだ。

この方が、ラグアル様のお相手だったのか。

憔悴した様子でも、凛と佇むその美しさに、リオは言葉を失った。
こんな、こんな、綺麗な人、今まで見た事がない…

   
ここは、自分のいるべき場所じゃない。
自分は、何もかも相応しくない。

「…申し訳、申し訳ありません。申し訳ありません。」

いつの間にか、涙がはらはらと、リオの頬を濡らす。

今すぐ、ここを去らないと。
今なら、まだ間に合うかもしれない。

離して。謝らなきゃ。

それなのに、抱きしめてくれるこの人から、離れることができない。

ずっと、ずっと、俺はこの人を求めていた。

違う、この人は、求めていい人じゃない。

もう、1人は、嫌だ。

違う、帰らなきゃ。ここを去らなきゃ。

どこに?帰る場所なんてない。誰も待っている人なんて、いないじゃないか。

そうだ。この人は、俺の番。ここだけが、俺のいる場所。

この人は、誰にも渡さない。

そうだ。俺の。俺だけの…


ユアンを呼び止めようとしたラグアルに、

リオは強く強く抱きついた。

ラグ様、俺の運命の番。

そうだよね、ラグ様…

はっと、リオを見つめる紫の瞳には、リオの姿が映っている。

ラグ様、ずっと、ずっと、このままリオだけを見つめていて…



その夜、どこか物憂げなラグアルを、リオは激しく求めた。

「くっ、リ、リオ!」

ラグアルのものを口に含み、ひたすらに舐め上げると、口の中に吐き出されたその精を飲み干す。

嚥下しきれず、口の周りへと滴る白濁ですら、真っ赤な舌で、べろりと舐め上げた。

自ら上に跨り、その体重をかけ、聳り立つラグアルのものを、体内へと導き入れる。

ぐぶっ、と入り込んだことを確認すると、
我を忘れて腰を振り始めた。

「っ、ラグさまっ、ラグさま、もっと、もっと、リオにっ、ラグさまを、ください!」

初めは驚いていたラグアルも、リオの熱量に促されるまま、快楽の渦へと溺れていった。

抗うことなどできない。

2人は運命の番なのだから。
 


ねえ、ラグアルさま、ラグアルさまだけが、リオを選んでくれた。

リオはもう、ラグアルさまだけのもの。

…ラグアルさまは………………、でしょう?






















しおりを挟む
感想 64

あなたにおすすめの小説

あなたと過ごせた日々は幸せでした

蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。

愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない

了承
BL
卒業パーティー。 皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。 青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。 皇子が目を向けた、その瞬間——。 「この瞬間だと思った。」 すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。   IFストーリーあり 誤字あれば報告お願いします!

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。

【bl】砕かれた誇り

perari
BL
アルファの幼馴染と淫らに絡んだあと、彼は医者を呼んで、私の印を消させた。 「来月結婚するんだ。君に誤解はさせたくない。」 「あいつは嫉妬深い。泣かせるわけにはいかない。」 「君ももう年頃の残り物のオメガだろ? 俺の印をつけたまま、他のアルファとお見合いするなんてありえない。」 彼は冷たく、けれどどこか薄情な笑みを浮かべながら、一枚の小切手を私に投げ渡す。 「長い間、俺に従ってきたんだから、君を傷つけたりはしない。」 「結婚の日には招待状を送る。必ず来て、席につけよ。」 --- いくつかのコメントを拝見し、大変申し訳なく思っております。 私は現在日本語を勉強しており、この文章はAI作品ではありませんが、 一部に翻訳ソフトを使用しています。 もし読んでくださる中で日本語のおかしな点をご指摘いただけましたら、 本当にありがたく思います。

番解除した僕等の末路【完結済・短編】

藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。 番になって数日後、「番解除」された事を悟った。 「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。 けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。 2026/02/14 累計30万P突破御礼バレンタインSS追加しました 2026/02/15 累計いいね♡7777突破御礼SS 19時に公開します。 様々な形での応援ありがとうございます!

欠陥αは運命を追う

豆ちよこ
BL
「宗次さんから番の匂いがします」 従兄弟の番からそう言われたアルファの宝条宗次は、全く心当たりの無いその言葉に微かな期待を抱く。忘れ去られた記憶の中に、自分の求める運命の人がいるかもしれないーー。 けれどその匂いは日に日に薄れていく。早く探し出さないと二度と会えなくなってしまう。匂いが消える時…それは、番の命が尽きる時。 ※自己解釈・自己設定有り ※R指定はほぼ無し ※アルファ(攻め)視点

愛する公爵と番になりましたが、大切な人がいるようなので身を引きます

まんまる
BL
メルン伯爵家の次男ナーシュは、10歳の時Ωだと分かる。 するとすぐに18歳のタザキル公爵家の嫡男アランから求婚があり、あっという間に婚約が整う。 初めて会った時からお互い惹かれ合っていると思っていた。 しかしアランにはナーシュが知らない愛する人がいて、それを知ったナーシュはアランに離婚を申し出る。 でもナーシュがアランの愛人だと思っていたのは⋯。 執着系α×天然Ω 年の差夫夫のすれ違い(?)からのハッピーエンドのお話です。 Rシーンは※付けます ※画像は男の子メーカーpicrewさんよりお借りしました。

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

処理中です...