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第二部 獣人武闘祭
第290話(実況席)
「なんだか……退屈な試合になってきましたね」
私は、実況席に用意されたコーヒーを啜りながら、言う。
「あかんあかんあかんあかん、そんなん言うたらあかん。選手は、必死にやっとるんやで。ひっく」
隣のシルヴァさんは、焼酎を飲んでいる。
ストレートで、すでに三杯目だ。
「だって、2ラウンドになっても、ほとんど1ラウンド後半とおんなじ展開ですもん。ネルロ選手が滅多打ちにして、ときどきミャオ選手が攻撃をかいくぐって反撃する。そのあとはまた滅多打ち。あれだけ攻撃を貰って倒れないのは凄いと思いますけど」
私はまた一口、コーヒーを啜る。
それにしても、濃いコーヒーだ。
カフェインが体に回り、少し頭がポーッとしてきた。
「うぃ~、ひっく。そこらへんは、あのぬめぬめ嬢ちゃんの弱点やな。パワーは凄い、スピードも凄い、せやけど、これまでまともに修練したことがないから、狙いが甘いんや。的確に急所に当てるテクニックがあれば、1ラウンド目で決まっとったで。おぇっ」
「ちょっと、シルヴァさん。飲みすぎじゃないんですか?」
「えへっ、だって酒飲みながら格闘技の試合見るの、おもろいんやもん。経験ないか?」
言いながら、四杯目の焼酎を湯呑みに注ぐシルヴァさん。もはや、理性はどこかにすっ飛んでしまっているに違いない。天真爛漫な彼女といると、なんだかこっちの気まで大きくなってくる。カフェイン効果で高揚しているせいもあり、私は弾んだ声で返事をした。
「あ~、わかります。野球とか相撲見ながら飲むのも楽しいですよね」
「せやせや、わかっとるやないか。どや、くーちゃんも一杯」
「そ、そんな、駄目ですよぉ……局長に怒られちゃいます」
「ええて、ええて。うちに無理やり飲まされた言うとけばええから」
「そ、それじゃ、一杯だけ……ん~、美味しい~♥」
「おっ、いける口やんか。最初は気取った嬢ちゃんやと思ったけど、うちら、割と仲良くなれそうやな」
「そうですね、私も、シルヴァさんってもっと怖い人かと思ってました、すぐアホって言うし」
「いややわぁ、あんなもん、口癖みたいなもんやないか。でも、気に障ったなら、かんにんな」
「うふふ、許してあげます」
「えへへ、おおきに」
「「うふえへうふえへへうふふえへへへへふふふふふっ♥」」
朗らかな酒宴は、その後しばし続いた。
私は、実況席に用意されたコーヒーを啜りながら、言う。
「あかんあかんあかんあかん、そんなん言うたらあかん。選手は、必死にやっとるんやで。ひっく」
隣のシルヴァさんは、焼酎を飲んでいる。
ストレートで、すでに三杯目だ。
「だって、2ラウンドになっても、ほとんど1ラウンド後半とおんなじ展開ですもん。ネルロ選手が滅多打ちにして、ときどきミャオ選手が攻撃をかいくぐって反撃する。そのあとはまた滅多打ち。あれだけ攻撃を貰って倒れないのは凄いと思いますけど」
私はまた一口、コーヒーを啜る。
それにしても、濃いコーヒーだ。
カフェインが体に回り、少し頭がポーッとしてきた。
「うぃ~、ひっく。そこらへんは、あのぬめぬめ嬢ちゃんの弱点やな。パワーは凄い、スピードも凄い、せやけど、これまでまともに修練したことがないから、狙いが甘いんや。的確に急所に当てるテクニックがあれば、1ラウンド目で決まっとったで。おぇっ」
「ちょっと、シルヴァさん。飲みすぎじゃないんですか?」
「えへっ、だって酒飲みながら格闘技の試合見るの、おもろいんやもん。経験ないか?」
言いながら、四杯目の焼酎を湯呑みに注ぐシルヴァさん。もはや、理性はどこかにすっ飛んでしまっているに違いない。天真爛漫な彼女といると、なんだかこっちの気まで大きくなってくる。カフェイン効果で高揚しているせいもあり、私は弾んだ声で返事をした。
「あ~、わかります。野球とか相撲見ながら飲むのも楽しいですよね」
「せやせや、わかっとるやないか。どや、くーちゃんも一杯」
「そ、そんな、駄目ですよぉ……局長に怒られちゃいます」
「ええて、ええて。うちに無理やり飲まされた言うとけばええから」
「そ、それじゃ、一杯だけ……ん~、美味しい~♥」
「おっ、いける口やんか。最初は気取った嬢ちゃんやと思ったけど、うちら、割と仲良くなれそうやな」
「そうですね、私も、シルヴァさんってもっと怖い人かと思ってました、すぐアホって言うし」
「いややわぁ、あんなもん、口癖みたいなもんやないか。でも、気に障ったなら、かんにんな」
「うふふ、許してあげます」
「えへへ、おおきに」
「「うふえへうふえへへうふふえへへへへふふふふふっ♥」」
朗らかな酒宴は、その後しばし続いた。
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