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「こんばんは、慎太郎さん」
仕事終わり。慎太郎さんが会社の入り口まで迎えに来てくれた。同僚が冷やかすような声を上げてから去って行く。
今日行くのは和食屋さんだ。リーズナブルで美味しく、俺と慎太郎さんのお気に入りの店。
俺は和風ハンバーグ、慎太郎さんはさばの味噌煮を食べながら談笑する。この時間が、たまらなく好きだ。
仕事の疲れがみるみる癒えていく。
でもただ楽しんでるだけじゃ駄目だ。
「慎太郎さん、結婚とかはまだ考えていないんですか?」
「え、ああ......。親からせっつかれてはいるんだけど、ね」
一気に表情が暗くなる。不味い、やらかした。
「お見合いとかも言われてるんだけど......」
「お見合い!?」
思わず大きな声を出した俺に店中の視線が集まる。慌てて居住まいを正した。
「受けるんですか?」
「いや、正直......結婚も恋愛もできることなら先延ばしにしたくて」
お見合いはとりあえず受けなさそうなのでひとまず安心だが、恋愛をする気が無いというのは俺にとって嬉しくない情報だった。
「瞬は?」
「え、俺?」
ここは何か気を引けそうな返しがしたいところだ。
「龍之介はかなり結婚を急かされているので......次は俺かな」
が、嘘を吐いたり芝居を打ってもどうせ下手すぎてすぐばれるので、結局正直に答える。
「そうか。将来的に見合いとか受ける気はあるのか? それとも恋愛結婚がいい?」
「どうでしょう。そのときになってみないと。......慎太郎さんが結婚してくれれば一番いいんですけど」
冗談めかして言うと、笑って流された。本当は真剣に言うべきなんだろうけど、好きでもない相手からしつこく言い寄られたら誰だって嫌だろう。
龍之介はああ言ってたけど、やっぱり慎太郎さんが俺を恋愛対象にしてくれている気はしない。多少言い寄っても邪険にしないでくれるのは、気があるからというより本気にしていないからな気がする。
「ごちそうさまでした」
「ごちそうさま。......薬、ちゃんと飲めよ」
「忘れませんよ。何年飲んでると思ってるんですか」
ヒートの抑制剤は毎日飲まなくてはいけない。ちょっと面倒だ。
仕事終わり。慎太郎さんが会社の入り口まで迎えに来てくれた。同僚が冷やかすような声を上げてから去って行く。
今日行くのは和食屋さんだ。リーズナブルで美味しく、俺と慎太郎さんのお気に入りの店。
俺は和風ハンバーグ、慎太郎さんはさばの味噌煮を食べながら談笑する。この時間が、たまらなく好きだ。
仕事の疲れがみるみる癒えていく。
でもただ楽しんでるだけじゃ駄目だ。
「慎太郎さん、結婚とかはまだ考えていないんですか?」
「え、ああ......。親からせっつかれてはいるんだけど、ね」
一気に表情が暗くなる。不味い、やらかした。
「お見合いとかも言われてるんだけど......」
「お見合い!?」
思わず大きな声を出した俺に店中の視線が集まる。慌てて居住まいを正した。
「受けるんですか?」
「いや、正直......結婚も恋愛もできることなら先延ばしにしたくて」
お見合いはとりあえず受けなさそうなのでひとまず安心だが、恋愛をする気が無いというのは俺にとって嬉しくない情報だった。
「瞬は?」
「え、俺?」
ここは何か気を引けそうな返しがしたいところだ。
「龍之介はかなり結婚を急かされているので......次は俺かな」
が、嘘を吐いたり芝居を打ってもどうせ下手すぎてすぐばれるので、結局正直に答える。
「そうか。将来的に見合いとか受ける気はあるのか? それとも恋愛結婚がいい?」
「どうでしょう。そのときになってみないと。......慎太郎さんが結婚してくれれば一番いいんですけど」
冗談めかして言うと、笑って流された。本当は真剣に言うべきなんだろうけど、好きでもない相手からしつこく言い寄られたら誰だって嫌だろう。
龍之介はああ言ってたけど、やっぱり慎太郎さんが俺を恋愛対象にしてくれている気はしない。多少言い寄っても邪険にしないでくれるのは、気があるからというより本気にしていないからな気がする。
「ごちそうさまでした」
「ごちそうさま。......薬、ちゃんと飲めよ」
「忘れませんよ。何年飲んでると思ってるんですか」
ヒートの抑制剤は毎日飲まなくてはいけない。ちょっと面倒だ。
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