タチですが異世界ではじめて奪われました

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番外編 諦めたわけじゃない

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レオンと付き合うようになってから、ずっと抱かれる側になっているがまだ諦めたわけじゃない。

今日こそはレオンのケツを掘ってやる。

ただ、普通に掘ろうとしても返り討ちにあうので何か策が必要だ。
麻痺はちょっとかわいそうだし、睡眠薬は反応が見れないので却下。

そこでたどり着いたのが媚薬だ。

媚薬なら反応も良くなるし何より力が入らなくなる。
あとはこれをどう飲ませるかが問題だ。

その時、ティーセットを運んでいる人が目に入った。
これだ!
「あの!すいません!」
「はい?....イツキ様!?」
「いや、様なんてつけなくていいですから。それよりそれってどこに届けるんですか?」
「こちらはレオン様の執務室までですが....」
ラッキー!

「あ、じゃあ俺が運びますよ」
「え!?いえ、そのような事をして頂くわけには参りませんっ」
「今からレオンの所に行こうと思ってたので俺にやらせてください。何か言われたら俺のせいにしていいんで!」
半ば強引にティーセットの乗ったお盆を受け取った。

「もし怒られたら言ってください!俺証言するんで!」
ありがとうございます!とお礼を言ってレオンの執務室へと急いだ。


コンコン
ノックをすると中からどうぞ、と短い返事が返ってきたのでドアを開ける。
レオンは書類に向かっており、まだ俺には気づいていない。

「レオンお疲れ」
声をかけるとがばっと顔を上げた。
「イツキ!?どうしたんです?」
「これ、レオンの所に持ってくって聞いたから俺が持ってきた」
「ありがとうございます。夜まで会えないと思っていたので嬉しいです」

最近レオンは遠征やらなんやらで忙しく、会うのは実質3日ぶりだ。
机にお盆を置いてカップに注ぐといい香りが部屋に広がる。
手元にカップを置くと腰をぐいっと引っ張られレオンの膝の上に跨るようにして乗ってしまった。

「わっ、ちょっとレオン!これは恥ずいって!」
ぎゅっと抱きつかれ降りれない。
「久しぶりなんですから充電させてください」
胸に顔をうずめるので頭をよしよしと撫でてやった。

ようやく顔を離したと思ったらとんでもない事を言い出した。
「イツキ、お茶飲ませてください」
「はい?」
「私の両手はイツキを抱き締めるのに忙しいので」
なんだそりゃ。

仕方ない、とカップをレオンの口まで運んだらそっぽを向かれた。
「口移しがいいです」
「はぁ!?」
上目遣いでダメですか?と言われ言葉に詰まる。
その顔は反則だろ....!

まあ口に含むくらいは大丈夫だろう。
ため息をついてお茶お口に含んだ。
右手を左頬に添えて唇を重ね、お茶を流し込む。
早く飲んで欲しいのに少しずつしか飲んでくれなかった。

「ん....っ、はぁ....」
一口飲むのに時間かけ過ぎだろ。
「これで満足?」
「んー....イツキ、なんか入れました?」
「えっ!?」
嘘。無味無臭なのになんでわかんの。

「なんも入れてないけど?」
じっと見つめられて思わず目を逸らしてしまった。
「じゃあイツキも飲んでみてください」
「いや、俺は別にいいよ。喉乾いてないし」

レオンがお茶を口に含んだのでまずいとは思ったが逃げられない。
その直後、何が起こったかわからなかった。
天井が見えたと思ったらレオンの顔が近づく。

「んんっ....!」
お茶が流し込まれ飲むまいと思っていたのに鼻を摘まれあまりの苦しさに飲み込んでしまった。
「ぷはっ、....はっ....」
「で、なに入れたんです?」
「.......」
「この感じは催淫剤でも入れました?」
「!?....なんでわかった?」
「お茶の味が少し違っていましたし、イツキの様子も少し変だったので」

少しレオンの顔が火照っている。
薬が効いてきたのだろうか。
でも俺も飲まされちゃったし早くここから逃げないと。
「悪かったよ。俺もう部屋戻るから、どいて」
「なに言ってるんです?薬を盛る悪い子にはお仕置きをしなくては」

「え゛」
恐ろしいほど綺麗な笑みに背筋にぞくりと悪寒が走る。
ズボンと下着を手早く脱がせられまた先程の格好に戻されてしまった。

「レ、レオン、ごめんって....!」
「今更後悔しても遅いですよ?どの道ある程度薬を抜かないとここから出られませんしね?」
「んぁっ!」
緩く勃ち上がりつつあった陰茎をぎゅっと握られた。

その刺激にどんどん熱が溜まっていく。
同時にどんどん力が入らなくなってきた。
がっしりと腰を押さえられ、後孔に指を当てがわれる。
「んっ...、ん、く....ぅあっ!」
「声可愛いですけど流石に抑えないと聞こえちゃいますよ?」
「!?」

「あ、締まりましたね。聞かれたいんですか?」
「そんっ、なわけ...!っていうか、なんでそんな、っ、力入んの....」
「こういう類のものには慣らされているので。多少の耐性はあります」
なんだそれ!

「んぅ!んっ....んんっ」
体が敏感になっているせいで指がナカで蠢くだけでイきそうになる。
「それで、なんで薬なんて盛ったんです?夜まで待てませんでした?」
「っ、ちがっ、ん!」
喋ると声が漏れてしまいそうで慌てて口をつぐんだ。

「んっ!ん、っ、んんっ!....んっ?」
シコリをかりかりと指先で掠められもう少しでイきそうだったのに指の動きを止められてしまった。
「すぐにイったらお仕置きにならないでしょう?」
意地の悪い笑みを浮かべながら指の動きを再開させる。

何度も寸止めをくらって陰茎は痛いほど反り返り、先走りでぐちゃぐちゃになっていた。
肩で息をして、力の入らない体をレオンに預けている状態だ。

「はっ、ぁ...レオン...も、ゆるして....っ、これ以上は、おかしく、なるっ....」
すでにおかしくなりそうなほどの快感に痙攣が止まらなかった。

「っ、仕方ないですね...」
レオンは少し体を逸らすと俺の体を持ち上げて陰茎を後孔に当てがった。
「ん...ひぁああっ!」
当てがわれたと思ったら一気に貫かれ、大きな声が出てしまった。

しかも足が床につかないから自分の体重でかなり奥まで入ってしまう。
「んっ、やあ!これ、深すぎるっ。レオンっ、むりぃっ...」

ぽろぽろと涙が溢れいやいやと首を横に振る。
レオンは頬を伝う雫をぺろりと舐め苦しそうに顔を歪めた。
「くっ...最高ですね....」

「うぁっ!ひっ、むり、だってぇ!んんっ!」
やめてくれるどころかぐりぐりと奥を抉りだした。
キスで唇を塞いでくれたのでそれ以上声が漏れずに済んだが快感がどっと押し寄せてくる。

「んぅっ!ん!....んっ、んん!んー!!」
ゆっさゆっさと腰を揺らされれば呆気なく達してしまった。
ぎゅうっとレオンの陰茎を締め付けると熱いものがどくどくと注がれる。

「はぁっ、はぁっ、....っ、ん....」
ぐったりとレオンにもたれかかり荒い息を整える。
「ぁ、動くなっ....はぁ....」
わずかな刺激でさえ快感に変わってしまう。
「っ、はぁ、誰かさんに薬を盛られたせいでまだ治らないんですよ」
「う、ごめんって....。もうしないから...」

その時、不意にノック音が響き渡った。
「ぁ、んっ」
驚いて締め付けてしまい、レオンの陰茎がびくりと震えた。
慌てて口元を押さえる。

「レオン様、ご報告に参りました」
「急ぎですか?」
「ひとつだけ急ぎの案件が」
「ではそこから報告を。他のは明日にしてください」
「はっ」

レオンのモノが入ったまま、平然と会話を始めてしまった。

早く行ってくれ....!
会話の内容などまるで頭に入ってこず、ただ心の中で祈った。

「っ!?レオン!?」
小声で呼ぶとレオンは人差し指を唇に当て、しーっと言った。
あろうことか、再び動きだしたのだ。
まだ扉の向こうには報告を続けている人がいるのに。

なに考えてんだこいつ....!
口元を押さえ、キッと睨むが微笑むだけで全く止まってくれない。

「っ...!ん、くっ...!」
最奥をゴツンゴツンと先端で乱暴にノックされるだけであっという間にイってしまいそうになる。
奥歯をぎりっと噛んでなんとか耐えた。

「報告ご苦労様です」
「はっ!失礼致します!」

ようやく報告が終わったようで足音が遠ざかっていった。
「よく我慢できましたね」
「ばか、あほ、へんたい」
罵声を浴びせる俺ににっこり笑いかけると腰の動きを速くした。
「ひぅ!っ、ん...んぅ!んんんっ!!」

ガクガクと体を震わせながらイってしまった。
「くっ...!締めすぎですよ...!」
余裕のない声がして奥に注ぎ込まれるのを感じた。

「はっ、ん....、はぁ....」
「随分感じてましたね?」
「......」
「たまにならこういうプレイもありですね」
「アリなわけあるか!もうやらん!」

俺がレオンのケツを掘れる日が来ることはないかもしれない....。
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