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第二十三話
しおりを挟む「刈谷くんは平気なの?」
「あぁ、この怪我?僕は強いからね」
「そうなんだ」
「でもよかったよ、朱理ちゃんが言う通りにしてくれて」
「実は私、屋上を探索してた時に見ちゃったんだ」
「なにを?」
「先生隠してたんだ、銃を」
「やっぱりね、あの先生絶対やばいと思ってた」
「だからゾンビ事件の話を先生から聞いた時、下手に拒否したら殺されるかもって思ったの、それで刈谷くんがずっとトイレって言ってるように見えて一か八かで行ったんだ」
「本当よかった、それでメモ見てトイレにいてくれたんだね」
「うん、でもゾンビをどうやって?」
「言ってなかったっけ?僕の家、先生とは比べ物にならない程の金持ちなんだ、だからゾンビを先生より高額で買収したんだ」
「刈谷くんってそんなまともだったんだ」
「あー、ごめんね、最初のは演技だから」
そう言って刈谷くんは笑ってた。
「でも盗撮は本当でしょ?」
「あっうん」
申し訳なさそうにする刈谷くんに私は胸がキュンとした。
「もう撮る必要ないよ」
「えっ」
「だって今から私は刈谷くんのものだから」
「朱理ちゃん‥‥」
こうして私は刈谷くんと幸せに暮らしました。
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