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15 イレギュラーな週末が終わり
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まったく最近やたらと癇に障るやつの存在。
玉井も俺をネズミと称した後に奴の服を褒めるあたり、無意識に俺を踏み台にして奴を持ち上げてる。俺を比較に出すな、勝手に褒めればいい、せめて単独で褒めろ。
むかついて、つい席を立ってしまった。
のんびり、ゆっくりするつもりだったのに。
追ってくる必要もなかったのに。
あ~、あのバナナの皮捨てずに持ってくればよかった。
高田の足元に落として転ばせるのに使えたのに。勿体ないことをした。
全然何も感じてない玉井に、つい正直に言ったじゃないか。
「高田はしばらくこの研究室出禁だから、会いたかったら自分から行ってくれ。」
玉井が分かりましたというように答えた。
自分でちゃんと会いに行くということだ。
勝手にやってくれ、もういらぬお節介は焼かないと決めたから、どうぞ。
俺は最初にちゃんと忠告したからな。
俺の不機嫌モードを察したか?
外に出て来るという。
ドアが閉まり足音が遠ざかるとすることもなく、ぼんやりと外を見ながら椅子にもたれる。
少し休みたい。
しばらくして休憩室に行くことにして外に出た。
さすがに体がだるい。
休憩室のソファ、何でお前がここにいるんだ。
外に行くというのは部屋の外ということだったのか?
下のフロアの休憩室も誰もいなかったので携帯のアラームをかけてそこで目を閉じて体の力を抜いた。
自分は人が来ると気配で目が覚めるだろうと思った。
だが、あいつは大丈夫だろうか?と上の同じ場所で寝てる玉井を思った。
アラームより先に廊下を行きかう人の気配に目を開けた。
小一時間くらいは休めたが、逆に疲れた気がする。
横になれないなら椅子を並べて寝たほうが良かったか?
やはり簡易ベッドの購入を検討しよう。
背伸びをして非常階段を上がり上の階へ行く。
つい上の気配を感じ取ってしまう。
誰もいなそうだ。大げさに数歩足音を立てて歩き出す。その後は普通に。
廊下に出るとちらほらと人の姿が見える。
何人かが休憩室で立ち止まり覗き込みながら笑ってる気がする。
もう、嫌な予感しかない。
急いで休憩室に踏み入れると案の定ぐっすり寝ている女がいた。
こいつは起きないのか?
手に携帯を持ってるがまさか始業ギリギリにアラームをセットしているのか?
ちらりと後ろを見るとのぞき込んでる人はいない。
丁度自分が目隠しになってるのだ。
何とものんきにとぼけた寝顔に怒りを覚えてしまって気がついたら殴っていた。
研修の時に続き二回目だが、今のはこの間の仕返しかもしれない。
「玉井、起きろ。アホ面さらして寝てるんじゃない。」
ビックリして飛び起きて携帯を落とした。
拾って渡す。
「さすがにアラームが遅いんじゃないか?不審そうに見てる人がいると思えばお前がいた。寝顔の写真がばらまかれても知らないぞ。」
「ああ、・・・おはようございます。」
「ほら、しゃんとしろ。」
「はい。」のろのろと動き出す。
放っといてさっさと研究室に戻った。
まだ誰も来てなかったが、しばらくすると次々に揃った。ほぼ同時。
「おはようございます。」
結局、他のメンバーの挨拶を玉井と2人で聞いた。
パソコンのメールチェックをいつものように行い連絡事項の伝達をして解散。
「近藤さん、週末泊まったんですか?」高階が聞く。
「ああ、玉井が来たから半分やらせた。いい漫喫も紹介されて、それなりに休めたが。」
「そうだったんですか、良かったです。」成井が言う。
「玉井さんもお疲れ様。」鬼頭が玉井をねぎらう。
「はい、いえ。」とぼけた返事の玉井。
「結局、今日はどうする?」高階と成井を見る。
「新規がなければこのまま女性同士男性同士で、玉井さんは近藤さんのをそのまま引き続きで。」
何?別に新人女性ふたりを分けなくても。二人で一つでもいいじゃないか?
任せたとは言ったが、相談もなしか?
「だが俺の方も山を越して、あとはほぼ先々週にやらせたのと同じ事だが。」
ちょっと抵抗を試みる、高階に向かって。
「誰もそうですよ。」
確かにそりゃそうだ。そう言われては両手をあげるしかない。
「じゃあ玉井は昼前に記録をして午後2時に上がっていいぞ。」
「分かりました。私は朝一と昼担当ですね。今週いっぱいだったら頑張りますよ。」
「あの、皆で分ければ1回くらいですみませんか?」成井の提案。
誰もが俺に注目する。考えてたこともある。
「ちょっと待て。それはあとで言う。自分の仕事に向かってくれ。」
結局観察時間の間隔をずらすことにした。
前に出たデータとほぼ変化なしのデータが取れてる以上、特に一定の時間でのデータだけ抜き出す必要もない。ランダムに取り出すことで無理のない時間にスライドさせて前回のデータを生かせばいい。ということで玉井と読み合わせをしながら調整した。
今晩まで定期時間の測定にしてあとはずらす。
早起きは必要なし。そう発表すると何故か拍手が起きた。
「残業は?」玉井が聞いてくる。
「しなくていい。」
ということで平和な空気が満ちてきた。
図らずも観測データは二倍近くにボリュームアップした形で出来上がりそうだった。
せっかくなのでまとめまで玉井にやらせることにした。
今週は面倒見るが来週はどっちかに押し付けてやる。
昼過ぎ、さすがに疲れが出る。
早めに玉井を帰した。俺も帰りたい。眠い。
静かになってお役御免の時間。目覚ましに休憩室に行く。
ソファに座り込み立ち上がる気力もない。
さすがに大学生あがりとは体力が違うらしい。いよいよ三十路目前。
ここから体力が下り坂になるのだろうか?
頭すら重くてぐったりとソファに落とす。
今日まで頑張りたい。後2回。
「お疲れ様。玉井ちゃん、帰ったみたいね。」
なんでこんな疲れてるときに。
「見送ってやったのか?優しいな。」
「まあね、お礼を言われたし。あの時階段上ってきたのが自分だったって言ったんだね。」
「あいつがお前に変な噂がたったりしたら申し訳ないって心配してたからな。」
「そう。俺もちゃんと言ったよ。おでこしかついてなかったってお前に言ったって。」
「関係ないだろ、別に。」
「う~ん、なんだか噛み合わないね、皆が。勘違いかなあ?」
「俺は疲れてる、あっちに行ってくれ。そうでなくも玉井はお前の話をしたがるからな、出禁にした意味もない。」
「じゃあ、言うけど、俺にはお前の話しかしないけどね。」
当たり前だ。共通の話題で出しやすい話のネタが俺なだけだ。
ん?どこかで聞いたセリフだが。
まあいい。
俺はおじさんネズミと言われてたのに、何であいつはいつもおしゃれだと褒められるんだ。
泊りの間くらい楽な服でいいじゃないか。
つい声に出して呟いてしまう。
「ふ~ん、おしゃれって言われたんだ、俺。うれしいなあ。」
ビックリして飛び起きた。
お前まだいたのか?
聞かれたかと思うと恥ずかしくて顔を背けるようにして再び背中から沈んだ。さっきとは違う脱力感が加わった気がする。
今度は立ち去る足音を聞いた。
うっすら目を開けて確認する。いない。
はぁ~。
少し休んで部屋へ戻る。
皆の視線が集まる。何だ?
「この時間のデータが欲しいんですよね。」
今日の21時と夜中3時。
確かに玉井が作った表を見てそこが揃うと完璧なんだがと思った。
頑張ろうとも。
「玉井ちゃん、又、漫喫行ってます。来ますよ。」
「はぁ~?」
「だって誰だってそう考えますし。僕と鬼頭で見ますので近藤さんは今日こそ帰ってください、何なら今すぐ。そうしたら玉井ちゃんに連絡して家に帰っていいと伝えます。」
成井がそう言って漫喫の招待券を見せてくる。
玉井にもらったようだ。
結局帰ることにした。正直、結構しんどい。
玉井には直接電話して説教して自宅に帰るように言った。
いつものように不在時の対応をお願いして大荷物、ネズミの服も抱えて帰る。
洗濯機を回しながら寝てやる。明日の朝まで寝てやる。・・・・ありがたい。
駅で偶然、やはりトートバッグを膨らませた大荷物の玉井を見た。
自分が降りてもそのまま乗り続けてるのを確認して、降りる時に横をすれ違い振り向いて手を振った。
ビックリして目が覚めただろう。
まだまだ遠い。途中で座れるといいが。
宣言通りに寝て火曜日に出勤した時にはきれいなデータが揃っていた。
2人にお礼を言い早上がりを命じる。
なんとかなるだろう、もっといいものに。
玉井がデータ取りをやってる。あいつが関わってる以上気を抜けないが。
終わったらみんなで飲みにでも行くか。
玉井も俺をネズミと称した後に奴の服を褒めるあたり、無意識に俺を踏み台にして奴を持ち上げてる。俺を比較に出すな、勝手に褒めればいい、せめて単独で褒めろ。
むかついて、つい席を立ってしまった。
のんびり、ゆっくりするつもりだったのに。
追ってくる必要もなかったのに。
あ~、あのバナナの皮捨てずに持ってくればよかった。
高田の足元に落として転ばせるのに使えたのに。勿体ないことをした。
全然何も感じてない玉井に、つい正直に言ったじゃないか。
「高田はしばらくこの研究室出禁だから、会いたかったら自分から行ってくれ。」
玉井が分かりましたというように答えた。
自分でちゃんと会いに行くということだ。
勝手にやってくれ、もういらぬお節介は焼かないと決めたから、どうぞ。
俺は最初にちゃんと忠告したからな。
俺の不機嫌モードを察したか?
外に出て来るという。
ドアが閉まり足音が遠ざかるとすることもなく、ぼんやりと外を見ながら椅子にもたれる。
少し休みたい。
しばらくして休憩室に行くことにして外に出た。
さすがに体がだるい。
休憩室のソファ、何でお前がここにいるんだ。
外に行くというのは部屋の外ということだったのか?
下のフロアの休憩室も誰もいなかったので携帯のアラームをかけてそこで目を閉じて体の力を抜いた。
自分は人が来ると気配で目が覚めるだろうと思った。
だが、あいつは大丈夫だろうか?と上の同じ場所で寝てる玉井を思った。
アラームより先に廊下を行きかう人の気配に目を開けた。
小一時間くらいは休めたが、逆に疲れた気がする。
横になれないなら椅子を並べて寝たほうが良かったか?
やはり簡易ベッドの購入を検討しよう。
背伸びをして非常階段を上がり上の階へ行く。
つい上の気配を感じ取ってしまう。
誰もいなそうだ。大げさに数歩足音を立てて歩き出す。その後は普通に。
廊下に出るとちらほらと人の姿が見える。
何人かが休憩室で立ち止まり覗き込みながら笑ってる気がする。
もう、嫌な予感しかない。
急いで休憩室に踏み入れると案の定ぐっすり寝ている女がいた。
こいつは起きないのか?
手に携帯を持ってるがまさか始業ギリギリにアラームをセットしているのか?
ちらりと後ろを見るとのぞき込んでる人はいない。
丁度自分が目隠しになってるのだ。
何とものんきにとぼけた寝顔に怒りを覚えてしまって気がついたら殴っていた。
研修の時に続き二回目だが、今のはこの間の仕返しかもしれない。
「玉井、起きろ。アホ面さらして寝てるんじゃない。」
ビックリして飛び起きて携帯を落とした。
拾って渡す。
「さすがにアラームが遅いんじゃないか?不審そうに見てる人がいると思えばお前がいた。寝顔の写真がばらまかれても知らないぞ。」
「ああ、・・・おはようございます。」
「ほら、しゃんとしろ。」
「はい。」のろのろと動き出す。
放っといてさっさと研究室に戻った。
まだ誰も来てなかったが、しばらくすると次々に揃った。ほぼ同時。
「おはようございます。」
結局、他のメンバーの挨拶を玉井と2人で聞いた。
パソコンのメールチェックをいつものように行い連絡事項の伝達をして解散。
「近藤さん、週末泊まったんですか?」高階が聞く。
「ああ、玉井が来たから半分やらせた。いい漫喫も紹介されて、それなりに休めたが。」
「そうだったんですか、良かったです。」成井が言う。
「玉井さんもお疲れ様。」鬼頭が玉井をねぎらう。
「はい、いえ。」とぼけた返事の玉井。
「結局、今日はどうする?」高階と成井を見る。
「新規がなければこのまま女性同士男性同士で、玉井さんは近藤さんのをそのまま引き続きで。」
何?別に新人女性ふたりを分けなくても。二人で一つでもいいじゃないか?
任せたとは言ったが、相談もなしか?
「だが俺の方も山を越して、あとはほぼ先々週にやらせたのと同じ事だが。」
ちょっと抵抗を試みる、高階に向かって。
「誰もそうですよ。」
確かにそりゃそうだ。そう言われては両手をあげるしかない。
「じゃあ玉井は昼前に記録をして午後2時に上がっていいぞ。」
「分かりました。私は朝一と昼担当ですね。今週いっぱいだったら頑張りますよ。」
「あの、皆で分ければ1回くらいですみませんか?」成井の提案。
誰もが俺に注目する。考えてたこともある。
「ちょっと待て。それはあとで言う。自分の仕事に向かってくれ。」
結局観察時間の間隔をずらすことにした。
前に出たデータとほぼ変化なしのデータが取れてる以上、特に一定の時間でのデータだけ抜き出す必要もない。ランダムに取り出すことで無理のない時間にスライドさせて前回のデータを生かせばいい。ということで玉井と読み合わせをしながら調整した。
今晩まで定期時間の測定にしてあとはずらす。
早起きは必要なし。そう発表すると何故か拍手が起きた。
「残業は?」玉井が聞いてくる。
「しなくていい。」
ということで平和な空気が満ちてきた。
図らずも観測データは二倍近くにボリュームアップした形で出来上がりそうだった。
せっかくなのでまとめまで玉井にやらせることにした。
今週は面倒見るが来週はどっちかに押し付けてやる。
昼過ぎ、さすがに疲れが出る。
早めに玉井を帰した。俺も帰りたい。眠い。
静かになってお役御免の時間。目覚ましに休憩室に行く。
ソファに座り込み立ち上がる気力もない。
さすがに大学生あがりとは体力が違うらしい。いよいよ三十路目前。
ここから体力が下り坂になるのだろうか?
頭すら重くてぐったりとソファに落とす。
今日まで頑張りたい。後2回。
「お疲れ様。玉井ちゃん、帰ったみたいね。」
なんでこんな疲れてるときに。
「見送ってやったのか?優しいな。」
「まあね、お礼を言われたし。あの時階段上ってきたのが自分だったって言ったんだね。」
「あいつがお前に変な噂がたったりしたら申し訳ないって心配してたからな。」
「そう。俺もちゃんと言ったよ。おでこしかついてなかったってお前に言ったって。」
「関係ないだろ、別に。」
「う~ん、なんだか噛み合わないね、皆が。勘違いかなあ?」
「俺は疲れてる、あっちに行ってくれ。そうでなくも玉井はお前の話をしたがるからな、出禁にした意味もない。」
「じゃあ、言うけど、俺にはお前の話しかしないけどね。」
当たり前だ。共通の話題で出しやすい話のネタが俺なだけだ。
ん?どこかで聞いたセリフだが。
まあいい。
俺はおじさんネズミと言われてたのに、何であいつはいつもおしゃれだと褒められるんだ。
泊りの間くらい楽な服でいいじゃないか。
つい声に出して呟いてしまう。
「ふ~ん、おしゃれって言われたんだ、俺。うれしいなあ。」
ビックリして飛び起きた。
お前まだいたのか?
聞かれたかと思うと恥ずかしくて顔を背けるようにして再び背中から沈んだ。さっきとは違う脱力感が加わった気がする。
今度は立ち去る足音を聞いた。
うっすら目を開けて確認する。いない。
はぁ~。
少し休んで部屋へ戻る。
皆の視線が集まる。何だ?
「この時間のデータが欲しいんですよね。」
今日の21時と夜中3時。
確かに玉井が作った表を見てそこが揃うと完璧なんだがと思った。
頑張ろうとも。
「玉井ちゃん、又、漫喫行ってます。来ますよ。」
「はぁ~?」
「だって誰だってそう考えますし。僕と鬼頭で見ますので近藤さんは今日こそ帰ってください、何なら今すぐ。そうしたら玉井ちゃんに連絡して家に帰っていいと伝えます。」
成井がそう言って漫喫の招待券を見せてくる。
玉井にもらったようだ。
結局帰ることにした。正直、結構しんどい。
玉井には直接電話して説教して自宅に帰るように言った。
いつものように不在時の対応をお願いして大荷物、ネズミの服も抱えて帰る。
洗濯機を回しながら寝てやる。明日の朝まで寝てやる。・・・・ありがたい。
駅で偶然、やはりトートバッグを膨らませた大荷物の玉井を見た。
自分が降りてもそのまま乗り続けてるのを確認して、降りる時に横をすれ違い振り向いて手を振った。
ビックリして目が覚めただろう。
まだまだ遠い。途中で座れるといいが。
宣言通りに寝て火曜日に出勤した時にはきれいなデータが揃っていた。
2人にお礼を言い早上がりを命じる。
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