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29 ヒヨコのねむり
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携帯をチェックするとやはり高田から伺いのメッセージが届いていた。
『ちゃんとした。』と書いて消す。
『ちゃんと伝えた。』と書き送信しておく。
『まだいるの?』とすぐに返ってきた。
『寝てる。』と書いてやった。
わかるだろう、邪魔するなということだ。
彼女の携帯にも坂井から来てるのでは?
コーヒーを飲みながらパソコンを開いて適当に時間をつぶす。
小一時間が過ぎても寝室の扉は開かず。
本気で寝てるのか?
寝室に行き音を立てて扉を開く。やはり起きない。
バスルームからバスタオルを持って来て起こす。
「茜、そろそろ起きないか?昼過ぎだぞ。」
最初は優しく声をかけた。
たがぐっすりと寝込んでいる様子にさすがに呆れて優しさを忘れてしまう。
鼻をつまんで窒息の刑第二弾。
やはりこれが効果的だ。命の危険には負けるらしい。
目が開いた。起きたらしい。
「おはよう。すっかり午後だけど。お腹空かないか?」
「・・・・空いた。」
バスタオルを渡して一度部屋を出る。
服を持ってバスルームへ入った彼女。
彼女がいなくなった寝室に入りシーツを剥がして丸める。
つい思い出し耳に響いた声に動きが止まる。
冷静でいたい。・・・・・洗濯洗濯。
自分にも洗い流されるイメージを満たす。
ふぅ~。
端に置いてリビングでコーヒーを入れて待つ。
同じパジャマ姿で戻ってきてソファに座った。
洗濯機にもろもろ放り込んでおく。
さすがに今日は帰るだろうなあ。
ちょっと引き止めたい気持ちもあるが実家暮らしだし。
リビングでぼんやりとカップを持って携帯を眺めている彼女。
「家には連絡したか?」
「はい。大丈夫です。」
自分のカップにもコーヒーをいれて隣に座る。
ほとんどくっつくように座り、彼女の肩を寄せる。
「坂井から連絡来てただろう?」
「・・・・はい。」
「どうした?」
「何と報告していいか分からなくて。」
「・・・・・それは別に隠すまでもなくどうせバレるし、期待されてるだろう?」
「はい。昨日、谷垣君にまで言われました。バーベキューの時からそうだと思ってたって。あの日、酔っぱらって寝てしまったんですが、私は何かしたんでしょうか?」
「いや・・・・知らない。俺は特に思い当たらない。」
「皆もそう思ってますよね。上手に隠したり、ごまかしたりする自信がないです。」
「無理だろうなあ。いいんじゃないか?それならそれで。」
「そんな簡単に・・・・・いいんですか?」
「悪いか?」
「・・・・・分かりません。」
「じゃあ、とりあえずいいってことで。」
肩を撫でながら言い切る。
「ああ、茜に任せると墓穴掘っていろいろと暴露しそうだなあ。ちゃんとばらすなら責任持てよ。恥ずかしい思いをするのは・・・・まあ、気を付けてくれ。」
絶対無理だ。
高階あたりに問い詰められたら細かい事まで暴露しそうだ。
そういえば・・・・・・
「なあ、俺の事、いろいろ高田に聞いてたのか?彼女と別れたこととか、他にももっと嫌なことまで。」
「いいえ、彼女と別れたのは最近休憩室で高田さんと話してるのを偶然聞いてしまいました。夏には別れてるからって、昨日高田さんに聞きました。高田さんからはそれくらいです。昨日言ったことは最初に泊った時に酔っぱらって近藤さんが自分で言ってました。きれいだから不満はないけど愛してるとかそういう関係じゃないみたいな事。誘われて会って食事してホテルに行くだけだって。次の日にはすっかり記憶がなかったじゃないですか。でもそれが本音なんだと思ってました。人を好きにならないって言ってたので、そうなのかって思ってました。高田さんに聞いたら酔っぱらったところは見たことがないから分からないって言ってました。本当の本音ですよね。」
こっちを見た彼女と視線が合う。
何が言いたいのかも分かってる。
「確かに前は、そうだったと思う。でも本当に今回は違うから。昨日も説明しただろう。それにあんなに朝から欲しくて、起こしてでもしたくて、無理やり起こしてまでしたことないから。自分でも驚いたくらいだ。いろいろ驚きの連続だよ。」
真っ赤になってうつ向いた横顔がかわいくて。
揶揄っていた時の反応まで変わってきたのがうれしい。
「本当にかわいいな。」
カップを置いて抱きしめる。
「本当は今日も帰したくないくらいなんだ。帰りたいか?」
無言でうつむいている。
「悪かった。・・・・・・ご飯食べるついでに送るから。」
そうは言っても抱きしめた手は離れずに彼女に巻きついたまま。
「帰りたくないです、・・・・ここにいてもいいですか?」
「無理はしなくてもいいし、やっぱり、心配されないか?」
「あとで電話してみます。」
「ああ。」
このまま又という雰囲気がないでもなかったけど、さすがに限界か、彼女の腹の虫が怒りの声をあげた。
「お腹空きました。」
「着替えて食事にしよう。」
「その前に電話してきていいですか?」
「ああ。」
バスルームの方へ消えた彼女。果たして何というのだろう。
まさかバカ正直に男の家に泊るとかは言わないだろうなあ。
その間に着替えをする。
寝室の窓を閉めて新しいシーツを出しておく。
最初に二人でやった二次会。なんであんなに酔っぱらったんだ。
しかもとんでもないことまで暴露してしまって。
こっちは記憶がないとはいえ、ずっとそういう目で見られてたのかと思うと悲しい。
それではいくら好きだと言っても信じられないはずだ。
ただの自業自得の話で高田を恨むのは筋違いだったのか。
昨夜は殺意まで芽生えていたのに。
でも酔ってても普通言わないと思うのに。
これで高田の前で酔ったらベッドの上の茜の事まで自慢げに語りそうで怖い。
かなり、恥ずかしいぞ。
誰も知らない魅力は一人で堪能してこそだ。本当に気を付けよう。
飲みすぎについて考えているとバスルームの扉の開く音がした。
リビングに戻るとがっかりした顔で彼女がこっちを向いた。
「お母さんにダメだと言われました。」
そう言ってドスンとソファに腰を下ろす。
「そうか、しょうがないだろう。仲がいい分心配もするだろうし。また今度な。」
「あの・・・多分私のせいです。全部言っちゃったんです。夏に全部。」
「夏に?何を言ったんだ?」
「うっかり室長の家に3度泊まったと言ったら男の人の家だというのがばれて。いろいろ聞かれて、うっかり酔った時に聞いた話までしてしまったんです。まさかこんなことになるとは思ってなくて、諦めたくて、彼女もいて満足してるって言ってるから何も心配することはないって、安心させたくて。だから今日もここに泊って明日も泊まりたいと言ったら、いろいろと聞かれて。好きだと言ったら受け入れてもらえたことを言って。あと・・・そのいろいろと。」
本当に馬鹿正直に言ったのか?
言わなくても絶対気がつかれそうだけど。
まさかその上でもう1泊したいなんて言ったら俺ががっついてるように思われないか?
俺が誘ったとか思うだろう。正直そうだが。
父親は?どこまでバレてる?
仲がいいというし母親から聞いてるだろうか?
「まあ、過ぎたことはよしとして。今日はうちに帰ってゆっくりしろ。ここじゃあ、まあ、あんまりな。」
俺が言うことではないが。
「さあ着替えて、飯を食いに行くぞ。」
「はい。」そう言って立ち上がりながらもこっちに来て抱きつく。
「ごめんなさい。ちゃんと印象良くしておきます。優しかったって言っておきます。」
その言い方ももっと工夫してもらいたいが。
着替えをするのを待ち駅まで二人で歩こう。手をつないで歩こう!
玄関を出る前にもう一度抱きしめた。
それだけでは済まなかったが、さすがに明日の昼間に来いとは言えなかった。
何しに来いというんだ。
部屋に来たら寝室直行だ、間違いない。
そんな思いを隠して、隠してるつもりで外に出た。
『ちゃんとした。』と書いて消す。
『ちゃんと伝えた。』と書き送信しておく。
『まだいるの?』とすぐに返ってきた。
『寝てる。』と書いてやった。
わかるだろう、邪魔するなということだ。
彼女の携帯にも坂井から来てるのでは?
コーヒーを飲みながらパソコンを開いて適当に時間をつぶす。
小一時間が過ぎても寝室の扉は開かず。
本気で寝てるのか?
寝室に行き音を立てて扉を開く。やはり起きない。
バスルームからバスタオルを持って来て起こす。
「茜、そろそろ起きないか?昼過ぎだぞ。」
最初は優しく声をかけた。
たがぐっすりと寝込んでいる様子にさすがに呆れて優しさを忘れてしまう。
鼻をつまんで窒息の刑第二弾。
やはりこれが効果的だ。命の危険には負けるらしい。
目が開いた。起きたらしい。
「おはよう。すっかり午後だけど。お腹空かないか?」
「・・・・空いた。」
バスタオルを渡して一度部屋を出る。
服を持ってバスルームへ入った彼女。
彼女がいなくなった寝室に入りシーツを剥がして丸める。
つい思い出し耳に響いた声に動きが止まる。
冷静でいたい。・・・・・洗濯洗濯。
自分にも洗い流されるイメージを満たす。
ふぅ~。
端に置いてリビングでコーヒーを入れて待つ。
同じパジャマ姿で戻ってきてソファに座った。
洗濯機にもろもろ放り込んでおく。
さすがに今日は帰るだろうなあ。
ちょっと引き止めたい気持ちもあるが実家暮らしだし。
リビングでぼんやりとカップを持って携帯を眺めている彼女。
「家には連絡したか?」
「はい。大丈夫です。」
自分のカップにもコーヒーをいれて隣に座る。
ほとんどくっつくように座り、彼女の肩を寄せる。
「坂井から連絡来てただろう?」
「・・・・はい。」
「どうした?」
「何と報告していいか分からなくて。」
「・・・・・それは別に隠すまでもなくどうせバレるし、期待されてるだろう?」
「はい。昨日、谷垣君にまで言われました。バーベキューの時からそうだと思ってたって。あの日、酔っぱらって寝てしまったんですが、私は何かしたんでしょうか?」
「いや・・・・知らない。俺は特に思い当たらない。」
「皆もそう思ってますよね。上手に隠したり、ごまかしたりする自信がないです。」
「無理だろうなあ。いいんじゃないか?それならそれで。」
「そんな簡単に・・・・・いいんですか?」
「悪いか?」
「・・・・・分かりません。」
「じゃあ、とりあえずいいってことで。」
肩を撫でながら言い切る。
「ああ、茜に任せると墓穴掘っていろいろと暴露しそうだなあ。ちゃんとばらすなら責任持てよ。恥ずかしい思いをするのは・・・・まあ、気を付けてくれ。」
絶対無理だ。
高階あたりに問い詰められたら細かい事まで暴露しそうだ。
そういえば・・・・・・
「なあ、俺の事、いろいろ高田に聞いてたのか?彼女と別れたこととか、他にももっと嫌なことまで。」
「いいえ、彼女と別れたのは最近休憩室で高田さんと話してるのを偶然聞いてしまいました。夏には別れてるからって、昨日高田さんに聞きました。高田さんからはそれくらいです。昨日言ったことは最初に泊った時に酔っぱらって近藤さんが自分で言ってました。きれいだから不満はないけど愛してるとかそういう関係じゃないみたいな事。誘われて会って食事してホテルに行くだけだって。次の日にはすっかり記憶がなかったじゃないですか。でもそれが本音なんだと思ってました。人を好きにならないって言ってたので、そうなのかって思ってました。高田さんに聞いたら酔っぱらったところは見たことがないから分からないって言ってました。本当の本音ですよね。」
こっちを見た彼女と視線が合う。
何が言いたいのかも分かってる。
「確かに前は、そうだったと思う。でも本当に今回は違うから。昨日も説明しただろう。それにあんなに朝から欲しくて、起こしてでもしたくて、無理やり起こしてまでしたことないから。自分でも驚いたくらいだ。いろいろ驚きの連続だよ。」
真っ赤になってうつ向いた横顔がかわいくて。
揶揄っていた時の反応まで変わってきたのがうれしい。
「本当にかわいいな。」
カップを置いて抱きしめる。
「本当は今日も帰したくないくらいなんだ。帰りたいか?」
無言でうつむいている。
「悪かった。・・・・・・ご飯食べるついでに送るから。」
そうは言っても抱きしめた手は離れずに彼女に巻きついたまま。
「帰りたくないです、・・・・ここにいてもいいですか?」
「無理はしなくてもいいし、やっぱり、心配されないか?」
「あとで電話してみます。」
「ああ。」
このまま又という雰囲気がないでもなかったけど、さすがに限界か、彼女の腹の虫が怒りの声をあげた。
「お腹空きました。」
「着替えて食事にしよう。」
「その前に電話してきていいですか?」
「ああ。」
バスルームの方へ消えた彼女。果たして何というのだろう。
まさかバカ正直に男の家に泊るとかは言わないだろうなあ。
その間に着替えをする。
寝室の窓を閉めて新しいシーツを出しておく。
最初に二人でやった二次会。なんであんなに酔っぱらったんだ。
しかもとんでもないことまで暴露してしまって。
こっちは記憶がないとはいえ、ずっとそういう目で見られてたのかと思うと悲しい。
それではいくら好きだと言っても信じられないはずだ。
ただの自業自得の話で高田を恨むのは筋違いだったのか。
昨夜は殺意まで芽生えていたのに。
でも酔ってても普通言わないと思うのに。
これで高田の前で酔ったらベッドの上の茜の事まで自慢げに語りそうで怖い。
かなり、恥ずかしいぞ。
誰も知らない魅力は一人で堪能してこそだ。本当に気を付けよう。
飲みすぎについて考えているとバスルームの扉の開く音がした。
リビングに戻るとがっかりした顔で彼女がこっちを向いた。
「お母さんにダメだと言われました。」
そう言ってドスンとソファに腰を下ろす。
「そうか、しょうがないだろう。仲がいい分心配もするだろうし。また今度な。」
「あの・・・多分私のせいです。全部言っちゃったんです。夏に全部。」
「夏に?何を言ったんだ?」
「うっかり室長の家に3度泊まったと言ったら男の人の家だというのがばれて。いろいろ聞かれて、うっかり酔った時に聞いた話までしてしまったんです。まさかこんなことになるとは思ってなくて、諦めたくて、彼女もいて満足してるって言ってるから何も心配することはないって、安心させたくて。だから今日もここに泊って明日も泊まりたいと言ったら、いろいろと聞かれて。好きだと言ったら受け入れてもらえたことを言って。あと・・・そのいろいろと。」
本当に馬鹿正直に言ったのか?
言わなくても絶対気がつかれそうだけど。
まさかその上でもう1泊したいなんて言ったら俺ががっついてるように思われないか?
俺が誘ったとか思うだろう。正直そうだが。
父親は?どこまでバレてる?
仲がいいというし母親から聞いてるだろうか?
「まあ、過ぎたことはよしとして。今日はうちに帰ってゆっくりしろ。ここじゃあ、まあ、あんまりな。」
俺が言うことではないが。
「さあ着替えて、飯を食いに行くぞ。」
「はい。」そう言って立ち上がりながらもこっちに来て抱きつく。
「ごめんなさい。ちゃんと印象良くしておきます。優しかったって言っておきます。」
その言い方ももっと工夫してもらいたいが。
着替えをするのを待ち駅まで二人で歩こう。手をつないで歩こう!
玄関を出る前にもう一度抱きしめた。
それだけでは済まなかったが、さすがに明日の昼間に来いとは言えなかった。
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