幼なじみの有効期限は?

羽月☆

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12 ふたりでうめ合う空白の時間

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服を脱いで肌と肌をくっつける、離れていた時間をうめる様にくっつく。
キスをして開いた唇をなぞるように舐められ、舌をだして絡め合うようにキスをする。

これであってるの?

自分が漏らす吐息が、自分でもびっくりするくらいせつなくて、甘くて、欲しいっていってる。

タスク、分かるよね?

体に忙しく触れるタスクの手を感じる。
私は首に腕を回して縋りつきながらも、腰をくっつける様に寄せる。

我慢できずに足を絡めて。
やっぱり、もっとって思ってる。

タスクの手がブラジャーのホックを外して、あわただしく放り投げる。
タスクの胸に一度擦り付ける様にくっついたのは、恥ずかしかったからなのか、それとも・・・・。

ゆっくりタスクの手が腰から胸に上がる。
冷たい指先がゆっくりと私の温度を奪う。
体は熱いのに何でそんなに冷たいの?

それでもやっと胸に来た手にそっと触れると、どんどん冷たさが消えていった。
軽く触れたまま、タスクの唇が首からデコルテに降りていくのを感じる。

早く、お願い。
タスクの頭を自分の胸によせる。

さっきまでの急いでた動きがゆっくりになって、余計に私を焦らせる。

「タスク、お願い。早く。」

自分の手をタスクの耳にやりゆっくりと触る。
片手じゃ寂しくて。
ゆっくり仰向けになりタスクの両耳に触れる。

片手で胸を触られながら、ゆっくり胸への愛撫が始まる。
甘い声をあげながらも、もっともっとと誘う。

「はぁぁあ・・・タスク・・・・。もっと・・・。」
体に重みがかかりタスクの体が上に乗ってきた。
腰に手を回されて顔を胸に埋める様にして愛撫してくる。

「あぁぁ、ん、はぁ。」
腰から外された手が、ゆっくりとスカートをたくし上げて足を触る。
もう絶対・・・・無理・・・・・。

「タスク・・・脱がせて、お願い。」

そう言いながら自分でファスナーをおろし緩める。
一気に引き下ろされて下着まで下りた。
タスクのファスナーも下げて一気におろす。
ふたりとももう何もつけてない状態。

「しおり、ごめん・・・・。」

動きを止めたタスクが言う。

な、なに・・・・・・・。今、・・・・何を言うの?

「持ってないんだ。あれ。」
「いい、大丈夫だから。」
「いいの?」

何度も聞かないで!
腰を引き寄せてぴったりと合わせた。

「お願い。」

何度も自分が繰り返した言葉に答えてくれるタスク。
ずっと昔からそうだった。いつも甘えてた。
ゆっくりタスクの手がそこに来た。
ビックリしてすごい声が出た。

「はぁあぁぁ。」
「あぁ、しおり、しおり、大好きだよ。」

ゆっくりタスクの指が動き、合わせて私の声が揺れる。
恥ずかしくて、肩口に顔を埋めて声を殺すけど、・・・思ったほどうまくいかなくて。

「タスク・・・はぁはぁ、あぁっぁぁっ。」
「しおり、すごいよ。気持ちいい?」
「いやぁ、いわない。」
「だって、こんなになってる。」
「やめて・・・・・。」

そう言いながらも腰を寄せてしまう。

「しおり、誰かさわったの、ここ。」

首を振る。

「良かった。」
ぎゅっと顔を寄せた。

指が深く入って気持ちよくて。

「たすく、あぁ、いい・・・・。」
「うん、ぼくも気持ちいいよ。」

ゆっくり動かされた指が立てる音がどんどん大きくなる。

「いやぁ、タスク・・・・あぁあっぁあぁ。」

タスクの息も上がり、お互いに声を出せないくらい激しい息づかいで。
激しく責められてるうちに、何かに追われるように腰を浮かす。

「ぁぁあぁ、だめ、だめ、たすく・・・・へんな・・・・・ぁぁぁあぁ。」

気持ちいい感覚が腰にずんずん響く感覚になり、声を我慢できなくなって大きく叫んだ。
それでもやまないタスクの指に、何度も自分の中が反応して動くのが分かる。

「いやぁ・・・・たすく・・・・。」

大きく腰を反らして足を突っ張る。
脱力して小さく震える体をタスクが抱きしめる。
両手でしっかりと抱えられてるのに、まだ自分の中にタスクの指を感じてる。

「タスク・・・タスク・・・・・・・。もっとぎゅっとして。」

力を入れて抱いてもらう。
ゆっくり落ち着いてくる。
体にうっすらと汗をかいて体が冷える。

「しおり、大丈夫?」

息が少し落ち着いても言葉は出ない。
うなずいて顔をうずめたまま。

髪にキスをされた。何度か繰り返して撫でられて。
ゆっくりと顔を上げると目が合ってキスをされた。

「タスク。」

タスクの顔にかかる髪を払い顔を触る。
大人になった顔。

「ねえ、タスクは誰か女の人を抱いたの?」
「・・・・初めてだよ。だから持ってないって言ったじゃない。」
「良かった。・・・本当にずっと好きでいてくれたの?」
「そうだよ。ずっと好きだったし、今からもずっと好きだよ、しおりが。」
「タスク、タスクのお母さんはなんて思うかな?」
「もちろん賛成だよ。しおりの事、娘みたいに可愛がってたじゃない。」
「真奈さんが来た時もしおりに似てるかもって話になって。」
「似てないよ。あんなに可愛く笑えない。」
「昨日は笑ってたよ。すごく可愛く。僕もあんな笑顔が見たいって思った。自分にも笑って欲しいいって。でもさっきみたいなのもいい。誰も知らないしおりの色っぽい顔や声もいい。甘える声も。」
「タスクの声も聴きたい。聴かせて。」

腰を寄せる。
視線を合わせたままキスをする。
タスクの足先と自分の足先を絡ませる。
ゆっくりタスクの体が私の体をまたぐようになり、私も仰向けになる。
さっきかけた布団を剥がす。

「うれしい、しおり。」

体を引き寄せ合いゆっくり腰を近づける。
腰に片足を絡ませると小さく笑われた。

「しおり、変だったらごめんね。」
「私もわかんない。痛いかも。」
「うん、ゆっくりする。我慢しないでいいから。」

でも思ったより衝撃的で。痛みもびっくりするくらいで。
なんで自分から足を回したのか後悔したくらい。
思わず出た痛みをこらえる声に、タスクが気を遣って何度も動きをとめた。
すごくゆっくり、時間をかけながらお互い深いところでつながった。

うれしくて、痛みはあるけど、うれしくて。

「離さないでね。一緒にいたい。」
「離さない。もう二度と後悔はしたくないし、空っぽな時間もいらない。」

ゆっくりタスクが動いて、痛みの合間にかすかな快感を掴む。
動きが早くなるころは、自分が何を我慢してるのか分からなくなる。
ただ欲しくて欲しくてタスクを求めて声をあげた。

しばらく絡み合うように抱き合って微睡むように過ごして。

まだここに来た時は夕方にもなってなかったのに。
ふたりで狭いお風呂に入りキスをしながら、会えなかった時間を丁寧に埋めるように触れ合った。
そしてあっという間に夜になった。

明日は日曜日。タスクはお休み、私は仕事。

「タスク、なかなか会えない。」
「なんで?」
「だってタスクが休みの日私は仕事してる。」
「そうだけど、一緒にご飯食べよう。出来るだけ。もう少ししたら僕も有給使えるようになるし、今までだって大丈夫だったんだから。営業の合間も近くを通ったらお店に行っていい?ちょっとだけ顔を見て話をするだけでいいから。」
「もちろん、お客さんのふりしてね。」



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