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15 空回りの音が聞こえるお節介。
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朝から勢いがあった。
すっかり元気になったのは分かった。
何故同行を断ったのかと。
看病のためにと朝陽の部屋に向かわせたことは非常識だと、今後やめろと。
朝礼が終わった部屋で、そう言われた。
そんな事考えなかった。
疑われるとか、心配されるとか、むしろそっちの方が失礼だと思うのに。
でも止めろと言われたら、気をつけよう。
それなのに嬉しそうに彼女と話をしていて。
朝から、芽衣ちゃん、朝陽さんと。
最初に聞いたときはびっくりした。
思わず顔をあげそうになったが気が付かないふりをした。
なんだそりゃ、そう思ったが無視した。
ランチの時間になり彼女に声をかけて出て行った。
朝陽が話の続きをランチの時にするって、強く言ったから。
「仕事の件は、もともと同行を考えてたのに。二人分の予約までとってたのにわざわざキャンセルしなくても良かったのに。そろそろ同行してあげて、居場所を作ってあげれば、仕事をしてる実感があっていいと思う。その辺気にしてるし。」
まだ怒ってる朝陽。
「なんで同行を断ったんですか?彼女は準備して行ったでしょう?」
「ああ、荷物は多かった気がする。でも必要ないと思ったから。そばにいるだけで、結局何も役にたつこともなかっただろう。それじゃあ、気疲れするばかりだろう。」
「社長がですね。」
「俺だけじゃなくて、彼女も。」
「男の部屋に行けと言った非常識さは考えましたか?」
「だって本当に具合が悪かっただろう?休むなんて初めてじゃないか。普通心配するし、別に・・・・そんな深くまでは考えてなかったよ。」
「じゃあ、今後はやめましょう。」
「分かった。」
「とりあえず後はきちんと社長が話をしてください。最後の仕事は彼女と回ってください。早めに出て、ゆっくり話を聞いてあげて、評価してあげて、後、ちゃんと向き合ってください。」
「何で今更俺に役目を戻すんだ?彼女の事はお前に任せてたのに。」
「そこが一番傷ついてるところですよ。この間のランチも見え透いたことをしましたよね。そんな技はずっと一緒にいる俺には通用しませんし、隠したいんでしょうがバレてます。社長は気が付いてないんですか?もっと普通に接してあげてください。ちゃんと足を止めて、彼女の目を見て話を聞いてあげてください。ということで夕方の仕事は彼女が行きます。社長は社員のケアをお願いします。病み上がりなので早めに帰らせていただきますので。」
充分元気だろう・・・・、そう思ったが・・・・・。
「・・・・分かった。また別の話だが、この間園で働いてる子を紹介されそうになったんだが、朝陽は、誰か彼女いるか?」
睨まれた。
「好きな人とか。」
「いません。何が言いたいんですか?その子も俺に押し付けますか。そんなに次々に押し付けられても応えられませんよ。自分で出会いますから、ご心配なく。むしろ自分の事を考えたらどうでしょうか?」
「悪かった。ただ聞いただけだ。」
その後はまた怒らせたらしく、会話もなく。
だいぶ経ってから。
「で、何と返事したんですか?」
「何が?」
「紹介された子です。」
「ああ、全然考えられないと答えたから諦めてくれるだろう。普通の子だったよ。」
「普通・・・ですか、そうですか。」
予言通り、夕方の仕事を彼女に代わった朝陽。
仕事というよりアフターフォローで様子を見に行ったくらいの小さなものだった。
元気そうで何よりだった。
自分達施設出身者はある程度覚悟があるから、努力家が多いし、順応しようとするし。
決してマイナスな評価はないと思いたい。
ただ、一緒に行った彼女と話をしたが、そっちはうまくいったとは思えない。
つい口を出した形になって、後悔もしてる。
でも言ったことは取り消せない。
次の日のランチタイム。
ランチは下の社員に誘われたといって、彼女が喜んで出て行った。
「良かったです。誰だろう?女性だとは思うけど、友達が出来たらいいですよね。」
「ああ。」
「でもきっと根掘り葉掘り聞かれてるかな?社長は無愛想、秘書は愛想がいいって褒めてくれるかも。」
「良かったな。」
適当にあしらった。
ランチから帰って来た彼女は、嬉しそうに朝陽と喋ってる。
そんなことまで報告義務があるように。
経理の平木さんだということだった。
まさか朝陽もそこまで面倒見てないだろうな?偶然だよな?
気が合いそうだとは思ってた。
良かったじゃないか・・・・特に自分には報告はないが。
午後は朝陽が留守にする予定だった。
その間に今月の精算書を頼んでいった。
二人になると明らかに静かになる空間と時間。
昨日の夜、同行の後そのまま食事をした。
その間も、ずっとそんな感じだった気がする。
何か飲みたいか聞いたら、すごい勢いで首を振られた。
油断はしないにかぎるが、よっぽどあの一回目で懲りたのかもしれない。
その後適当に食事を頼んで、食べたのだが。
彼女の緊張はほぐれず。
きっと別れた後、ほっと息をついただろう。
あまりに朝陽のことばかり話すから、さり気なさを装い、彼女も好きな人もいないと言ってたと教えたんだが。
ただ、ぼんやりして、さらに無口になった。
あまり有意義とは言えない時間だった、お互いに。
そんなことを考えていたら元気よく帰ってきた。
朝陽に頼まれていた清算書を提出しに行ってたのだ。
びっくりした。
それは彼女もだったらしい。
明らかに間違ったと、思ったらしい。
そういえば教授の部屋で最初に声を聞いたのも、そんな感じだった。
今回はいつものように朝陽がいると思ったんだろう。
声をかけられて、ついまた余計なことを言ってしまった。
下を向かれて、逃げるように外に行かれて、さすがに反省した。
「どうかしましたか?」
運悪く、そこにいたらしい。聞いていたのか?まさかな。
でも、何かを確信したような怖い顔だ。
「いい加減にしてくださいね。」
やはり無理に話をしようとか、そんな柄にない努力は空回りするとわかった。
彼女の事は朝陽に任せてあるのだし。
しばらくして帰ってきた彼女を朝陽がうまく褒め称えてる。
褒めて伸ばす。
園の子供にもなかなかしない。
ある程度現実は見てもらうのだ。そのうえで、褒めるところは褒める。
少なくとも自分はそういう風に育ってきた。
大人は違うのか、女性だからか、朝陽のやり方か?
しばらく遠目で見ることにした。
給料日の話をしていた。
そう言えば子供の日と母の日があるんだった。
子供達に何か、と言ってもまた食べものになるんだが。
それは朝陽に頼むとして。
大人になって知ったが、子供のための行事の多さに正直驚いた。
あの頃はそんなに考えてもいなかった。
クリスマスと誕生日に多少の寂しさを覚えてはいたのだが、一応は祝ってもらえていた。
今、他人の子供であってもそう思うのだから、実際に親になるともっと大変だろう。あらゆる準備と、片付けと、友達を巻き込むこともあるし、家の外に飛び出すことも多い。
せめて社員には子供を楽しませる時間を持ってもらいたい。
それは彼氏彼女でも同じだ。
両親、家族でもいい。
園長に去年何を送ったか、思い出す。
あちこちから母の日のプレゼントは届くだろう。
今回はゆっくり夜飲めるような健康飲料とかでいいかもしれない。
毎年、色々と送ってそう思った。
それは自分で考えて買って送ってるのだ。
すっかり元気になったのは分かった。
何故同行を断ったのかと。
看病のためにと朝陽の部屋に向かわせたことは非常識だと、今後やめろと。
朝礼が終わった部屋で、そう言われた。
そんな事考えなかった。
疑われるとか、心配されるとか、むしろそっちの方が失礼だと思うのに。
でも止めろと言われたら、気をつけよう。
それなのに嬉しそうに彼女と話をしていて。
朝から、芽衣ちゃん、朝陽さんと。
最初に聞いたときはびっくりした。
思わず顔をあげそうになったが気が付かないふりをした。
なんだそりゃ、そう思ったが無視した。
ランチの時間になり彼女に声をかけて出て行った。
朝陽が話の続きをランチの時にするって、強く言ったから。
「仕事の件は、もともと同行を考えてたのに。二人分の予約までとってたのにわざわざキャンセルしなくても良かったのに。そろそろ同行してあげて、居場所を作ってあげれば、仕事をしてる実感があっていいと思う。その辺気にしてるし。」
まだ怒ってる朝陽。
「なんで同行を断ったんですか?彼女は準備して行ったでしょう?」
「ああ、荷物は多かった気がする。でも必要ないと思ったから。そばにいるだけで、結局何も役にたつこともなかっただろう。それじゃあ、気疲れするばかりだろう。」
「社長がですね。」
「俺だけじゃなくて、彼女も。」
「男の部屋に行けと言った非常識さは考えましたか?」
「だって本当に具合が悪かっただろう?休むなんて初めてじゃないか。普通心配するし、別に・・・・そんな深くまでは考えてなかったよ。」
「じゃあ、今後はやめましょう。」
「分かった。」
「とりあえず後はきちんと社長が話をしてください。最後の仕事は彼女と回ってください。早めに出て、ゆっくり話を聞いてあげて、評価してあげて、後、ちゃんと向き合ってください。」
「何で今更俺に役目を戻すんだ?彼女の事はお前に任せてたのに。」
「そこが一番傷ついてるところですよ。この間のランチも見え透いたことをしましたよね。そんな技はずっと一緒にいる俺には通用しませんし、隠したいんでしょうがバレてます。社長は気が付いてないんですか?もっと普通に接してあげてください。ちゃんと足を止めて、彼女の目を見て話を聞いてあげてください。ということで夕方の仕事は彼女が行きます。社長は社員のケアをお願いします。病み上がりなので早めに帰らせていただきますので。」
充分元気だろう・・・・、そう思ったが・・・・・。
「・・・・分かった。また別の話だが、この間園で働いてる子を紹介されそうになったんだが、朝陽は、誰か彼女いるか?」
睨まれた。
「好きな人とか。」
「いません。何が言いたいんですか?その子も俺に押し付けますか。そんなに次々に押し付けられても応えられませんよ。自分で出会いますから、ご心配なく。むしろ自分の事を考えたらどうでしょうか?」
「悪かった。ただ聞いただけだ。」
その後はまた怒らせたらしく、会話もなく。
だいぶ経ってから。
「で、何と返事したんですか?」
「何が?」
「紹介された子です。」
「ああ、全然考えられないと答えたから諦めてくれるだろう。普通の子だったよ。」
「普通・・・ですか、そうですか。」
予言通り、夕方の仕事を彼女に代わった朝陽。
仕事というよりアフターフォローで様子を見に行ったくらいの小さなものだった。
元気そうで何よりだった。
自分達施設出身者はある程度覚悟があるから、努力家が多いし、順応しようとするし。
決してマイナスな評価はないと思いたい。
ただ、一緒に行った彼女と話をしたが、そっちはうまくいったとは思えない。
つい口を出した形になって、後悔もしてる。
でも言ったことは取り消せない。
次の日のランチタイム。
ランチは下の社員に誘われたといって、彼女が喜んで出て行った。
「良かったです。誰だろう?女性だとは思うけど、友達が出来たらいいですよね。」
「ああ。」
「でもきっと根掘り葉掘り聞かれてるかな?社長は無愛想、秘書は愛想がいいって褒めてくれるかも。」
「良かったな。」
適当にあしらった。
ランチから帰って来た彼女は、嬉しそうに朝陽と喋ってる。
そんなことまで報告義務があるように。
経理の平木さんだということだった。
まさか朝陽もそこまで面倒見てないだろうな?偶然だよな?
気が合いそうだとは思ってた。
良かったじゃないか・・・・特に自分には報告はないが。
午後は朝陽が留守にする予定だった。
その間に今月の精算書を頼んでいった。
二人になると明らかに静かになる空間と時間。
昨日の夜、同行の後そのまま食事をした。
その間も、ずっとそんな感じだった気がする。
何か飲みたいか聞いたら、すごい勢いで首を振られた。
油断はしないにかぎるが、よっぽどあの一回目で懲りたのかもしれない。
その後適当に食事を頼んで、食べたのだが。
彼女の緊張はほぐれず。
きっと別れた後、ほっと息をついただろう。
あまりに朝陽のことばかり話すから、さり気なさを装い、彼女も好きな人もいないと言ってたと教えたんだが。
ただ、ぼんやりして、さらに無口になった。
あまり有意義とは言えない時間だった、お互いに。
そんなことを考えていたら元気よく帰ってきた。
朝陽に頼まれていた清算書を提出しに行ってたのだ。
びっくりした。
それは彼女もだったらしい。
明らかに間違ったと、思ったらしい。
そういえば教授の部屋で最初に声を聞いたのも、そんな感じだった。
今回はいつものように朝陽がいると思ったんだろう。
声をかけられて、ついまた余計なことを言ってしまった。
下を向かれて、逃げるように外に行かれて、さすがに反省した。
「どうかしましたか?」
運悪く、そこにいたらしい。聞いていたのか?まさかな。
でも、何かを確信したような怖い顔だ。
「いい加減にしてくださいね。」
やはり無理に話をしようとか、そんな柄にない努力は空回りするとわかった。
彼女の事は朝陽に任せてあるのだし。
しばらくして帰ってきた彼女を朝陽がうまく褒め称えてる。
褒めて伸ばす。
園の子供にもなかなかしない。
ある程度現実は見てもらうのだ。そのうえで、褒めるところは褒める。
少なくとも自分はそういう風に育ってきた。
大人は違うのか、女性だからか、朝陽のやり方か?
しばらく遠目で見ることにした。
給料日の話をしていた。
そう言えば子供の日と母の日があるんだった。
子供達に何か、と言ってもまた食べものになるんだが。
それは朝陽に頼むとして。
大人になって知ったが、子供のための行事の多さに正直驚いた。
あの頃はそんなに考えてもいなかった。
クリスマスと誕生日に多少の寂しさを覚えてはいたのだが、一応は祝ってもらえていた。
今、他人の子供であってもそう思うのだから、実際に親になるともっと大変だろう。あらゆる準備と、片付けと、友達を巻き込むこともあるし、家の外に飛び出すことも多い。
せめて社員には子供を楽しませる時間を持ってもらいたい。
それは彼氏彼女でも同じだ。
両親、家族でもいい。
園長に去年何を送ったか、思い出す。
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