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帰国前のご挨拶
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「色々と片付けたよ。それで二人は、いつエレメンタル帝国へ?」
王太子殿下と王太子妃殿下のお誘いで、私とハデス様は王宮の庭園でお茶会をしていた。
王太子殿下は本当に優秀な方らしく、モブナノ侯爵令嬢の婚約者だった令息の家にすでに対処されたそうだ。
別に、何か処罰をされたわけじゃない。
彼は実際に、不貞と呼ばれる行為までしていたわけではないから。
道徳的に正しい行為ではないけれど、王太子殿下が処罰するほどのものではない。
だから・・・
彼と彼の幼馴染の家を全く相手にしないという対処をした。
王太子妃のお茶会にも招ばれない。
少しずつ周囲の貴族たちも、彼と彼女の家から距離を取り始める。
孤立した状態では、社交も出来ない。
両家の両親は国王陛下に訴えたらしいけど、気のせいだ。被害妄想ではないかと訴えを却下されたらしい。
モブナノ様のなさったことは愚かだけど、その原因が何事もなかったように幸せになるのなんて納得いかないもの。
「三日後には、こちらを発つ予定です」
「三日後、そんなにすぐにか」
「エレメンタル帝国から・・・いつ戻って来るのだと催促がありまして」
先日、エレメンタル帝国の皇帝陛下から、帰国を促す手紙がハデス様に届いたの。
お父様やお母様、お姉様たちにも報告済みで、エレメンタル帝国に戻る準備ももう出来ている。
「そうか・・・陛下には?」
「このあと、ご挨拶させていただきます」
「しょっちゅう帰国とはいかないだろうが、リビエラ嬢のご家族は我が国にいらっしゃるのだから、いつでも顔を見せに戻って来て欲しい」
「はい。お心遣いありがとうございます」
私は王太子殿下にお礼を述べたあと、再度頭を下げた。
「今回の件、王太子殿下のお手を煩わせまして申し訳ございません」
「いや、当然のことだからね。あんなのに、僕の大切な妻を害されても困るし」
「ふふっ。お二人が仲睦まじくいらっしゃって、国王陛下もご安心でしょう。不敬な発言かもしれませんが、どうか陛下を・・・」
「理解っているよ。父上のことは心配しないでいい」
私は、国王陛下に辛い判断をさせてしまった。
私が悪いわけではなく、悪いのはシリウス殿下と王妃様だけど、それでも自身の妻と息子を断罪しなければならなかった国王陛下のご心痛は計り知れない。
この先、陛下が心穏やかに過ごされることを願わずにいられない。
王太子殿下と王太子妃殿下が子を授かり、血は繋がらないけれど孫を抱いて・・・
私が奪ってしまった幸せを差し上げて欲しい。
心からそう思った。
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彼と彼の幼馴染の家を全く相手にしないという対処をした。
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「はい。お心遣いありがとうございます」
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「いや、当然のことだからね。あんなのに、僕の大切な妻を害されても困るし」
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この先、陛下が心穏やかに過ごされることを願わずにいられない。
王太子殿下と王太子妃殿下が子を授かり、血は繋がらないけれど孫を抱いて・・・
私が奪ってしまった幸せを差し上げて欲しい。
心からそう思った。
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