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皇帝一家の事情①
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エレメンタル帝国皇帝妃ラティエラ様は、帝国の公爵家のご令嬢だったそうだ。
そして、三歳年下の妹様がいらっしゃる。
公爵家は二歳年上のお兄様が継がれたそうだけど、そちらの方は何も問題がない。
妹様は大人しい性格の方で、あちらからの申し入れで侯爵家に嫁がれた。
まぁ、そこまでは問題がなかった。
問題は、お相手のご両親が生まれたお子様にとても甘かったということだ。
先にご令嬢、二歳下に嫡男が生まれたそうだけど、嫡男の方は侯爵家を継ぐために侯爵家当主様は厳しく育てられたそうだ。
隠居された元侯爵夫妻は、嫁を気遣い上の娘の面倒を普段から見て下さっていたらしいけど・・・
決して悪意はなく、悪い方達ではなかったのだと皇妃様もおっしゃっていたし、多分本人の資質もあるのだと思うけど、とても我儘なご令嬢に育ったそうだ。
そのご令嬢が、伯母であるラティエラ様とご一緒にいたハデス様に一目惚れをされ、婚約を打診し、断られ、と色々あったらしい。
最終的に、お城に滞在(ご令嬢から逃げるためらしい)していたハデス様に媚薬を盛って既成事実を作ろうとして、皇帝陛下の逆鱗にふれた。
結果、義妹の嫁いだ侯爵家の願いもあり、他国の伯爵家に嫁に出すことになった。
本人は嫌だと喚いていたそうだけど、それが嫌なら規律の厳しい修道院か、毒杯だと言われて・・・ラティエラ様の妹様とご主人が無理矢理嫁がされたそうだ。
それが、嫁ぎ先で我儘放題で、まぁそれは最初からあちらにも伝えていてそれを納得の上で嫁にしたのだけど、とうとう看過できない問題を起こして離縁されたらしい。
なんていうか・・・
おそろしく自分勝手な方ね。
「嫁ぎ先で何を?」
「まず、嫁ぎ先が受け入れてくれたのは、その伯爵令息には正妻に出来ない恋人がいたからだ。貴族嫡男が、社交に出れない嫁を迎えるわけにはいかない。そこに陛下が付け込んだ。令嬢との間に第一子を授かったら、恋人と別れる必要はない、と。ただし、正妻として最低限大切にしろ、と。そのことは令嬢にも前もって話してあった。令嬢は、自分の魅力があれば、恋人など捨てるだろうと思っていたらしく・・・」
「まぁ。それで思い通りにならずに?」
「それはそうだろう?元々、恋人のために平民になろうとしていたくらいだ。それでも親や領民のことを思って家を捨てられなかった。政略結婚として妻を迎え、最低限妻を大切にすれば恋人と別れずに済むんだからな」
それが正しいとは言わないけど、貴族世界では良くあること。
正妻として最低限とはいえ大切に扱ってくれるのだから、文句は言えないわ。
嫌なら最初からお断りしておくべきだもの。
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なんていうか・・・
おそろしく自分勝手な方ね。
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それが正しいとは言わないけど、貴族世界では良くあること。
正妻として最低限とはいえ大切に扱ってくれるのだから、文句は言えないわ。
嫌なら最初からお断りしておくべきだもの。
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