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使い所を選ぶやつだ
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さてと、とりあえずブレスは吐けなさそうだから、もう一度交渉してみようかな。
『えーと、元いた場所に戻る気になった?』
『人間風情がッ!舐めるな・・・』
『そっか。じゃあ、仕方ないね』
弱い魔物みたいに明確な意思を持たないわけじゃない。
人間の言葉を理解するみたいだからと思って交渉してみたけど、駄目なら仕方ないよね。
一応魔物でも、命あるものだから意思が通じて人間に害を及ぼさないならと思ったけど、いくら意思が通じても話が通じないなら仕方ない。
口の周りの氷は溶けそうにないけど、足は動かそうともがいている。
うーん。
聖女の魔法は癒しとか結界とかだし、浄化も悪魔とかになら効くだろうけどドラゴンじゃ駄目だろうし、どれだと森に被害を与えず倒せるだろう?
あ。
そういや、これどんな魔法だろうって疑問だったストックがいくつかあったっけ。
試してみようかな。
ドラゴンから少し離れた位置まで下がる。
この世界の魔法は、基本は一般的に言う精霊魔法というやつだ。
火水風地の四属性を基本に、上位魔法の氷雷光闇がある。
魔法には相性というものがあって、それは人間だけでなく魔物も同じ。
他の魔法を覚えれたとしても、相性の良い魔法の方が威力は大きくなる。
それに、覚えられたとしても基本的に似通った魔法を二つ程度しか覚えられない。
だから目の前のドラゴンは、異常種と呼ばれるのだ。
相反する属性を持っているから。
まぁ、それを言ったら私なんか異常・・・他人にバレたら魔王かって言われそうだけど。
私が聖女である時点で、他とは違う。
聖女の使う魔法は、癒しや結界などで精霊魔法とは全く違う。
そして聖力を宿した聖女には、精霊魔法の力は宿らないと言われている。
理由はわからない。だって私、どっちも使えるし。
そして、私が威力が分からなくてストックのままにしている魔法は、精霊魔法ともまた違う。
まず相性を気にすることがない。
「えーと、これは無詠唱じゃ発動しない、か。《深淵の息吹》」
ドラゴンの周囲を渦を巻くように深い霧が広がっていく。
ドラゴンはそれを拒むように動く両手を振り回すが、まぁ相手が霧なので防ぎようがない様子だ。
黒い霧は、やがて大きなドラゴンを覆い尽くした。
「ギャォォォォォォォ・・・」
一際大きな叫び声が聞こえて、それが段々と小さくなり消えた後、ドラゴンを覆っていた霧も晴れる。
そこには何も残っていなかった。
「うーん。これは使いどころを選ぶやつだわ」
ま、とりあえず、これで魔物も森の外には出ないだろうからヨシとしよう。
『えーと、元いた場所に戻る気になった?』
『人間風情がッ!舐めるな・・・』
『そっか。じゃあ、仕方ないね』
弱い魔物みたいに明確な意思を持たないわけじゃない。
人間の言葉を理解するみたいだからと思って交渉してみたけど、駄目なら仕方ないよね。
一応魔物でも、命あるものだから意思が通じて人間に害を及ぼさないならと思ったけど、いくら意思が通じても話が通じないなら仕方ない。
口の周りの氷は溶けそうにないけど、足は動かそうともがいている。
うーん。
聖女の魔法は癒しとか結界とかだし、浄化も悪魔とかになら効くだろうけどドラゴンじゃ駄目だろうし、どれだと森に被害を与えず倒せるだろう?
あ。
そういや、これどんな魔法だろうって疑問だったストックがいくつかあったっけ。
試してみようかな。
ドラゴンから少し離れた位置まで下がる。
この世界の魔法は、基本は一般的に言う精霊魔法というやつだ。
火水風地の四属性を基本に、上位魔法の氷雷光闇がある。
魔法には相性というものがあって、それは人間だけでなく魔物も同じ。
他の魔法を覚えれたとしても、相性の良い魔法の方が威力は大きくなる。
それに、覚えられたとしても基本的に似通った魔法を二つ程度しか覚えられない。
だから目の前のドラゴンは、異常種と呼ばれるのだ。
相反する属性を持っているから。
まぁ、それを言ったら私なんか異常・・・他人にバレたら魔王かって言われそうだけど。
私が聖女である時点で、他とは違う。
聖女の使う魔法は、癒しや結界などで精霊魔法とは全く違う。
そして聖力を宿した聖女には、精霊魔法の力は宿らないと言われている。
理由はわからない。だって私、どっちも使えるし。
そして、私が威力が分からなくてストックのままにしている魔法は、精霊魔法ともまた違う。
まず相性を気にすることがない。
「えーと、これは無詠唱じゃ発動しない、か。《深淵の息吹》」
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ドラゴンはそれを拒むように動く両手を振り回すが、まぁ相手が霧なので防ぎようがない様子だ。
黒い霧は、やがて大きなドラゴンを覆い尽くした。
「ギャォォォォォォォ・・・」
一際大きな叫び声が聞こえて、それが段々と小さくなり消えた後、ドラゴンを覆っていた霧も晴れる。
そこには何も残っていなかった。
「うーん。これは使いどころを選ぶやつだわ」
ま、とりあえず、これで魔物も森の外には出ないだろうからヨシとしよう。
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