聖女の地位も婚約者も全て差し上げます〜LV∞の聖女は冒険者になるらしい〜

みおな

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うん、アウト

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「んー、とりあえずは試しに火魔法・・・森で火は駄目か。水魔法使ってみようかな」

 ドラゴンの近くで、姿の隠蔽を解いた。

 隠蔽のまま戦っても良いけど、人相手なら気付かれない自信はあるけど、異常種ともなれば隠蔽に気付かれるかも。

 それくらいなら、最初から解いておくほうが良い。

 あ。でも、クロにはかけておこうかな。

 ここを狙われないように、クロの入ったポーチ自体に二重に隠蔽をかける。

 目の前に現れた人間に、ドラゴンは興味すら示さない。

 あー。まぁ、そうか。
このドラゴンからしたら、餌以下か。

 大きさは王城、いやそれよりは一回り小さいくらい。まだ成体でないのかもしれない。

 異常種でなければ、Sランク冒険者で倒せただろう。

「ん~、でもやっぱり一応攻撃前に会話しておくかな。悪いやつじゃないのに倒すのは良くない。でもなぁ、存在自体が問題だからなぁ」

 ぶつぶつ言いながら、ドラゴンの目の前に立つと、ドラゴンからしたら取るに足らない人間をようやく認識して、その目をギョロリと向けてきた。

「グォォォォォォ」

「あの~、あなたがそこにいると、魔物が森から逃げて街に来ちゃうんだよね。出来たら他の・・・元いた場所とかに戻ってくれないかな」

「ギャォォォォォォ」

 うーん。
駄目だ。通じてるのかすら分からん。

 えーと、そうだ、念話。
意識同士を繋ぐようにして・・・と。

『もしも~し、聞こえてる?あなたがそこにいると、他の魔物が街に来ちゃうんだよね。だから、元いた場所に戻ってくれない?』

『小さな餌にもならんモノが、偉そうに我に語りかけるとは。忌々しい。このまま踏み潰してくれる』

 あ。アウト。
うん、よし、倒そう。

 ドラゴンが私を踏み付けようと上げた足ごと、下半身に水魔法の上位魔法の氷魔法をぶつける。

 よくある魔法使いが言う「~の力よ。我が手に宿りて力を示せ。アイスクルランス!」とか言う詠唱はしない。

 一応、冒険者とかは言うみたいだけど、あんな恥ずいのは言わない。言いたくない。

 厨二病だと思われる。

 キチンと詠唱することで、魔法というのは具現化するんだけど、私的には別に詠唱しなくても問題はない。

 大体、聖力使う時だって詠唱なんかしないし。

 魔法も聖女の力も、基本的に使う理屈は同じだと思うんだよね。

 だって、目の前のドラゴンの下半身、凍ってるし。

 片足振り上げた状態で凍ったけど、もう片足を地面ごと凍らせたから倒れずに済んだみたい。

 あ、ブレス吐かれると面倒だから、口も凍らせとくか。


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