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第64話 平和的解決?
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ベリルの言によりなんとか場は落ち着いたが、収まらないのは長たちの方である。
特にルイス・サーペントに敗北を期した熊族の長は渋い表情をしており、別室に案内されるなりベリルに食ってかかった。
「先ほどの発言はどういった意味ですか? 王よ」
長たちは貴族議会を牛耳っているといってもいい存在である。
ベリルの代になってその力は弱まったが、侮れないものがあるのは確かだった。
答える内容如何によってはどうしてくれようか、と凄味のこめられた問いにベリルはさらりと答える。
「なに、言ったとおりだ。話はついている。なあ、カントローサの王」
ベリルの視線の先にいたのはルイス・サーペントだった。
は? とその場にいたほとんどの者たちの視線がカントローサからの客人に集まった。
「騙すつもりはなかったのですが。改めまして。先日王位を継承しましたカントローサ第二七代国王ルーベルト・カントローサです。シュガルト国の皆様には先王が多大なるご迷惑をお掛けしたことお詫び申し上げます」
その所作には先ほどまで戦いを繰り広げていた者とは思えないほど洗練されたものが含まれていた。
ベリルが取りなすように言葉を添える。
「とまあそんな訳で元凶の先王は既に弑してあるということなので、その首級とこちらに有意な条約の締結等で手を打つことになったのだが。異論はあるか?」
これまた思わぬ内容に長たちの動きが止まった。
何を言っているのだ? この王は?
つい先日までシュガルト国はカントローサ国へ宣戦布告をする予定で話を進めていた。
なのに先王の首級と条約の締結で手を打つ?
ぴくり、と何人かの長の耳が動く。
豹族の長が口火を切ろうとしたとき、ベリルがその耳へ幾つか囁いたが、それは人族よりも鋭いと言われる獣人族でも聞き取れないものだった。
うろたえたように視線を彷徨わせた豹族の長にベリルが続けた。
「で、どうする?」
「……陛下の決断に従います」
その場にいた五人の長の内、豹族の長を除く四人が驚愕の表情を浮かべる。
「ダース殿!!」
叫んだ犬族の長にベリルが囁くように告げた。
「くっ、了承しました」
次々と長たちに囁いたベリルが了承を取り、カントローサの王に顔を向けた。
「これでだいたいのことは片付いたな」
笑みを見せるベリルにカントローサの王ルーベントは不満そうだった。
「私が彼らを説得しないと意味がない、とおっしゃったのはそちらでは?」
「確かに言ったがな。こんな無茶をしろとまでは言ってないが――リヨン、サントワール医師を」
「すでに呼びに行かせております」
リヨンの答えにわずかに表情を変えたのはルーベント王だった。
「……なんのお話でしょうか?」
訝し気にこちらを見るルーベント王をベリルは呆れたように見返した。
「やせ我慢もそこまで行くと道化だな。いくら身体強化を掛けたといっても相手は防御にも優れたタバサだ。足の一本くらいいってるのだろう?」
は、と先ほどまでとは違う意味で場の空気が凍った。
ルーベント王の元々白い顔が更に白くなったようだったが、それでもまだ認めるつもりはないようだった。
「なにをおっしゃっているかわかりませんね」
「ではサントワール医師に診て貰ってもいいのだな?」
そう告げたベリルとの緊迫したにらみ合いの後、沈黙を破ったのはルーベント王だった。
「……わかりました。診察を受けましょう」
根負けしたようにルーベント王が告げたとき、扉が叩かれた。
「失礼いたします。医師サントワール。招聘により罷り越してございます」
「入れ」
入室したサントワール医師が早速ルーベント王の診察を始める。
「これはかなり無茶をなさいましたな」
結果は右足の骨折で、その状態を周囲に気付かせずに移動して更には会話もこなしているのが不思議なくらいだとのことだった。
「痛みには慣れているので」
さらりと言うルーベント王の様子には少しも気負ったところがなかった。
「……王宮の闇ですかね」
リヨンの呟きにベリルがなにか言い掛けたが、それは長たちの叫びにかき消された。
「誰か、担架を!!」
「いや、足の固定が先だ!!」
「サントワール殿、痛み止めは携帯しておらぬのか!?」
そんな長たちの態度を呆気に取られたように見ていたルーベント王の傍らでベリルが破願する。
「よかったな。どうやら貴君は受け入れられたらしいぞ」
控えていたリヨンも大きくうなずく。
「全くですよ。ほぼ単身で敵国と言ってくらい関係が悪化している我が国へ赴くなどと仰るから、いったいなにをお考えなのかと思えば。……類はなんたらを呼ぶ、というのは本当だったんですね」
ちらり、と意味ありげに己の主を見上げる側近に、ベリルが聞き返す。
「おい、どういう意味だ?」
「いえ、なんでもありません」
「言え。王命だ」
「そのような王命は前例がありませんので、却下させて頂きます」
その会話に聞いていたルーベント王が吹きだした。
「いや、失敬。こちらでは円滑な主従関係が築けているのですね」
「違う、というよりそんなことを言う余裕があるならさっさと治療を受けてほしいんだが。この場合、ギルの魔法薬も試したほうがいいのか?」
ベリルの言葉にサントワール医師がうなずく。
「左様ですね。まずは足を固定させていただいて、筆頭魔術師殿がすぐに来てくれるようでしたら、こちらの痛み止めは魔法薬の薬効の邪魔になりますから、カントローサ王、申し訳ありませんが薬に関しましてはしばしお待ちを」
少し驚いたような顔をした後ルーベント王が答えた。
「わかりました。しかし意外ですね。医療面で医師と魔術師が協力しているなど」
おや、とサントワール医師が疑問を呈した。
「貴国ではそのようなことはないのですか?」
「ええ。残念ながら病人は医師が専門に診ることになっていて、それに魔術師が関わるこということはありません」
その後呼ばれたギルが魔法薬を作り、ルーベント王が服用するとたちまちのうちに治癒した。
「これは素晴らしい」
感嘆するルーベント王にギルが答える。
「こちらの薬は一瞬で治癒させますが、代わりに体力が消耗されます。この後は数日は安静にされてください。それとこの薬は一般には出回っておりません」
言外に他言無用と言われ、ルーベント王がうなずく。
「ああなるほど。私は貴国で怪我などしなかった。そういうことだね」
「話が早くて助かります」
幾ら印象の悪い国が相手とはいえ、一国の王に怪我をさせた、と他に知れたら因縁再びである。
今度はカントローサ側からの宣戦布告に成りかねない。
「なんとか一件落着ですね」
「いや、まだだ。ローズのところへ行ってくる。後はないな」
ベリルの念押しにリヨンが反駁した。
「待って下さい。まだありますよ。陛下は国の政をなんだと思ってらっしゃるのですか?」
「大まかな道筋は立てた。後は他の者でもなんとかなるだろう。こっちは番が見付かるまで何年待っていたと思うんだ?」
にらみ合いを始めた主従を脇目にルーベント王が呟く。
「番というのはやはり特別なのですかね」
「それはもちろん。獣人族の一生事ですから」
先ほどベリルにやり込められた豹族の長が答えると他の長たちもうなずいた。
「特に王は長年探しておりましたからな」
「しかり」
うんうんとうなずく長老たちの中から熊族の長が進み出る。
「では王よ。後のことは任されよ」
「話が早くて助かるな。ではカントローサの王、悪いが後はこちらの長老たちと話を詰めてくれ。それと貴国の暗殺者の件も加勢させるか?」
「ありがとうございます。ですがそれはわが国の問題ですから。お手を煩わせるものでもありませんよ」
さらりと交わされる会話にリヨンが割って入るが一蹴された。
「待って下さい!! まだもろもろと手続きがですね」
「それはお前たちに任せる。俺は俺のために人生を変えてしまった番に謝罪と愛情を伝えなければならないからな」
そのことはお前もよくわかっているだろう。
自身の相手も運命の番のため、そこから先の反論はなかった。
「ではな」
颯爽と扉を開けるベリルに今度は呼び止める手はなかった。
特にルイス・サーペントに敗北を期した熊族の長は渋い表情をしており、別室に案内されるなりベリルに食ってかかった。
「先ほどの発言はどういった意味ですか? 王よ」
長たちは貴族議会を牛耳っているといってもいい存在である。
ベリルの代になってその力は弱まったが、侮れないものがあるのは確かだった。
答える内容如何によってはどうしてくれようか、と凄味のこめられた問いにベリルはさらりと答える。
「なに、言ったとおりだ。話はついている。なあ、カントローサの王」
ベリルの視線の先にいたのはルイス・サーペントだった。
は? とその場にいたほとんどの者たちの視線がカントローサからの客人に集まった。
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その所作には先ほどまで戦いを繰り広げていた者とは思えないほど洗練されたものが含まれていた。
ベリルが取りなすように言葉を添える。
「とまあそんな訳で元凶の先王は既に弑してあるということなので、その首級とこちらに有意な条約の締結等で手を打つことになったのだが。異論はあるか?」
これまた思わぬ内容に長たちの動きが止まった。
何を言っているのだ? この王は?
つい先日までシュガルト国はカントローサ国へ宣戦布告をする予定で話を進めていた。
なのに先王の首級と条約の締結で手を打つ?
ぴくり、と何人かの長の耳が動く。
豹族の長が口火を切ろうとしたとき、ベリルがその耳へ幾つか囁いたが、それは人族よりも鋭いと言われる獣人族でも聞き取れないものだった。
うろたえたように視線を彷徨わせた豹族の長にベリルが続けた。
「で、どうする?」
「……陛下の決断に従います」
その場にいた五人の長の内、豹族の長を除く四人が驚愕の表情を浮かべる。
「ダース殿!!」
叫んだ犬族の長にベリルが囁くように告げた。
「くっ、了承しました」
次々と長たちに囁いたベリルが了承を取り、カントローサの王に顔を向けた。
「これでだいたいのことは片付いたな」
笑みを見せるベリルにカントローサの王ルーベントは不満そうだった。
「私が彼らを説得しないと意味がない、とおっしゃったのはそちらでは?」
「確かに言ったがな。こんな無茶をしろとまでは言ってないが――リヨン、サントワール医師を」
「すでに呼びに行かせております」
リヨンの答えにわずかに表情を変えたのはルーベント王だった。
「……なんのお話でしょうか?」
訝し気にこちらを見るルーベント王をベリルは呆れたように見返した。
「やせ我慢もそこまで行くと道化だな。いくら身体強化を掛けたといっても相手は防御にも優れたタバサだ。足の一本くらいいってるのだろう?」
は、と先ほどまでとは違う意味で場の空気が凍った。
ルーベント王の元々白い顔が更に白くなったようだったが、それでもまだ認めるつもりはないようだった。
「なにをおっしゃっているかわかりませんね」
「ではサントワール医師に診て貰ってもいいのだな?」
そう告げたベリルとの緊迫したにらみ合いの後、沈黙を破ったのはルーベント王だった。
「……わかりました。診察を受けましょう」
根負けしたようにルーベント王が告げたとき、扉が叩かれた。
「失礼いたします。医師サントワール。招聘により罷り越してございます」
「入れ」
入室したサントワール医師が早速ルーベント王の診察を始める。
「これはかなり無茶をなさいましたな」
結果は右足の骨折で、その状態を周囲に気付かせずに移動して更には会話もこなしているのが不思議なくらいだとのことだった。
「痛みには慣れているので」
さらりと言うルーベント王の様子には少しも気負ったところがなかった。
「……王宮の闇ですかね」
リヨンの呟きにベリルがなにか言い掛けたが、それは長たちの叫びにかき消された。
「誰か、担架を!!」
「いや、足の固定が先だ!!」
「サントワール殿、痛み止めは携帯しておらぬのか!?」
そんな長たちの態度を呆気に取られたように見ていたルーベント王の傍らでベリルが破願する。
「よかったな。どうやら貴君は受け入れられたらしいぞ」
控えていたリヨンも大きくうなずく。
「全くですよ。ほぼ単身で敵国と言ってくらい関係が悪化している我が国へ赴くなどと仰るから、いったいなにをお考えなのかと思えば。……類はなんたらを呼ぶ、というのは本当だったんですね」
ちらり、と意味ありげに己の主を見上げる側近に、ベリルが聞き返す。
「おい、どういう意味だ?」
「いえ、なんでもありません」
「言え。王命だ」
「そのような王命は前例がありませんので、却下させて頂きます」
その会話に聞いていたルーベント王が吹きだした。
「いや、失敬。こちらでは円滑な主従関係が築けているのですね」
「違う、というよりそんなことを言う余裕があるならさっさと治療を受けてほしいんだが。この場合、ギルの魔法薬も試したほうがいいのか?」
ベリルの言葉にサントワール医師がうなずく。
「左様ですね。まずは足を固定させていただいて、筆頭魔術師殿がすぐに来てくれるようでしたら、こちらの痛み止めは魔法薬の薬効の邪魔になりますから、カントローサ王、申し訳ありませんが薬に関しましてはしばしお待ちを」
少し驚いたような顔をした後ルーベント王が答えた。
「わかりました。しかし意外ですね。医療面で医師と魔術師が協力しているなど」
おや、とサントワール医師が疑問を呈した。
「貴国ではそのようなことはないのですか?」
「ええ。残念ながら病人は医師が専門に診ることになっていて、それに魔術師が関わるこということはありません」
その後呼ばれたギルが魔法薬を作り、ルーベント王が服用するとたちまちのうちに治癒した。
「これは素晴らしい」
感嘆するルーベント王にギルが答える。
「こちらの薬は一瞬で治癒させますが、代わりに体力が消耗されます。この後は数日は安静にされてください。それとこの薬は一般には出回っておりません」
言外に他言無用と言われ、ルーベント王がうなずく。
「ああなるほど。私は貴国で怪我などしなかった。そういうことだね」
「話が早くて助かります」
幾ら印象の悪い国が相手とはいえ、一国の王に怪我をさせた、と他に知れたら因縁再びである。
今度はカントローサ側からの宣戦布告に成りかねない。
「なんとか一件落着ですね」
「いや、まだだ。ローズのところへ行ってくる。後はないな」
ベリルの念押しにリヨンが反駁した。
「待って下さい。まだありますよ。陛下は国の政をなんだと思ってらっしゃるのですか?」
「大まかな道筋は立てた。後は他の者でもなんとかなるだろう。こっちは番が見付かるまで何年待っていたと思うんだ?」
にらみ合いを始めた主従を脇目にルーベント王が呟く。
「番というのはやはり特別なのですかね」
「それはもちろん。獣人族の一生事ですから」
先ほどベリルにやり込められた豹族の長が答えると他の長たちもうなずいた。
「特に王は長年探しておりましたからな」
「しかり」
うんうんとうなずく長老たちの中から熊族の長が進み出る。
「では王よ。後のことは任されよ」
「話が早くて助かるな。ではカントローサの王、悪いが後はこちらの長老たちと話を詰めてくれ。それと貴国の暗殺者の件も加勢させるか?」
「ありがとうございます。ですがそれはわが国の問題ですから。お手を煩わせるものでもありませんよ」
さらりと交わされる会話にリヨンが割って入るが一蹴された。
「待って下さい!! まだもろもろと手続きがですね」
「それはお前たちに任せる。俺は俺のために人生を変えてしまった番に謝罪と愛情を伝えなければならないからな」
そのことはお前もよくわかっているだろう。
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