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「…………3月……3日、だとぉ……?」
「………………す、すみません……」
「……てめぇ……ふざけんな!!何で、黙ってたんだよ……!ランドに行った前の日じゃねぇか……!!」
翌日、仕事終わりに早速呼び出し俺は美晴を問い詰めていた。
「えぇ…?そんなに怒りますぅ…?だって別にもう、大人だし、僕の誕生日なんて、……そんな特別なイベントでもあるまいし。ふふ。…いただきまぁす」
(特別の極みだろうが馬鹿野郎!!)
「……40や50のオッサンじゃねーんだからお前…………なんでそんな枯れてんだよ……言ってくれよ…………祝ってやりたかったわちゃんと…………」
運ばれてきた天ぷらを美味そうにハフハフ食っている美晴を前に俺はガックリと項垂れた。
「…おいひい。…ふふ、ありがとうございます響さん。でももう祝ってもらったようなものじゃないですか。ランドでも結局全部お金出してもらっちゃってるし、お土産まであんなに…」
「それとこれとは話が別だろーが!!」
「そうですかぁ?」
「おまっ………………もう…………」
何なんだよもう……。泣けてくるわ。いや、こいつばかりを責められねぇ。何で聞いておかなかったんだ俺は。もっと早い段階で上手いこと聞き出しておくべきだったんだ。またしても大失態だ。一年で一番大事なイベントをスルーしてしまった。あいつは…………あのデカ男なんか、ヨ、ヨーロッパにまで連れて行ってんのに……!いや、そりゃ向こうは当時彼氏で、俺はただの友達ポジションだけどさ。それでもなんかやり過ぎない程度には特別なことしてやりたかったわ。クソ。何なんだよマジで。クリスマスイブにはトラウマを植えつけ、誕生日はスルーし、俺いいとこねーじゃねぇか。こりゃ好かれるはずねーわ。
「どうしたんですか?響さん。天ぷら冷めちゃいますよ」
「………………来年は、当日俺に祝わせろ」
「えっ?あっ、はいっ。ありがとうございます。ふふ」
まだその話?みたいな顔すんな。
「……………………欲しいものを言え」
「え?」
「お前が今欲しいものの中で、一番高いものを言え」
「えぇ?だって別にないですもん」
「なんかあるだろーが!なくてもひねり出せ!!」
「だってぇ……」
クソ。可愛い顔して困ってんじゃねーよ。絶対に祝ってやる。たとえ遅れたにしても豪勢に祝ってやる!
「何もねーんなら車買って持ってくぞ」
「っ?!バカなこと言わないでくださいよ!僕運転すっごく下手なんだから車もらっても乗れませんよ!……そもそもそんなに高いものいりませんっ!」
「はーーー……もう……」
「そ、そんなに気にします……?あ、ねぇ、響さんのお誕生日はいつですか?」
「言わねぇ」
「えぇ?」
「お前が隠してたから俺ももう絶対に言わねぇぞ」
俺は大人気なくいじけてみせた。
「別に隠してたんじゃないですってば。…………ふふ。……ありがとうございます、響さん」
「……あ?」
「そんなにまで僕の誕生日なんかを特別に思っててくれるなんて、…もうそれだけで充分すぎるくらいに……嬉しいです。……特別なプレゼントなんてもらわなくても、僕はいつも幸せですよ。…響さんに、……いつも、その、……すっごく、……優しくしてもらってるから…………」
「……っ、」
途中から顔を真っ赤にしてそんなことを素直に言う美晴。
(…………か、…………可愛すぎる……っ!クソ……ッ)
「……響さんのお誕生日、…教えてください」
「…………10月22日」
(はー、どこで祝おうかなー。家に呼びたいけど特別な日にまたマンション来いよって言うのはなんかちょっとなー。また何かされるんじゃねーかってビビるだろうしなー)
美晴をアパートに送ってから帰る道中、ずっとあいつの誕生日をどう祝うかについて思いを巡らせていた。マンションの駐車場に車を停めたタイミングでスマホが鳴る。……また大輝じゃねぇだろうな。まさか。
『響クン元気?イブも誕生日もスルーされちゃって寂しい。今度遊んで』
(なんだ、女か)
ラインの送り主は以前何かの食事会かコンパで出会った受付嬢の穂香という女だった。わりと清楚な見た目とは裏腹に奔放な性格で、何度か寝たことがあるだけの仲だった。
(そういえばこの女もクリスマスの前ぐらいからやたら連絡してきてたな。全部スルーしてたけど)
それどころじゃない俺は深く考えずにまたスルーしてスマホをカバンにしまい、部屋に上がった。
「………………す、すみません……」
「……てめぇ……ふざけんな!!何で、黙ってたんだよ……!ランドに行った前の日じゃねぇか……!!」
翌日、仕事終わりに早速呼び出し俺は美晴を問い詰めていた。
「えぇ…?そんなに怒りますぅ…?だって別にもう、大人だし、僕の誕生日なんて、……そんな特別なイベントでもあるまいし。ふふ。…いただきまぁす」
(特別の極みだろうが馬鹿野郎!!)
「……40や50のオッサンじゃねーんだからお前…………なんでそんな枯れてんだよ……言ってくれよ…………祝ってやりたかったわちゃんと…………」
運ばれてきた天ぷらを美味そうにハフハフ食っている美晴を前に俺はガックリと項垂れた。
「…おいひい。…ふふ、ありがとうございます響さん。でももう祝ってもらったようなものじゃないですか。ランドでも結局全部お金出してもらっちゃってるし、お土産まであんなに…」
「それとこれとは話が別だろーが!!」
「そうですかぁ?」
「おまっ………………もう…………」
何なんだよもう……。泣けてくるわ。いや、こいつばかりを責められねぇ。何で聞いておかなかったんだ俺は。もっと早い段階で上手いこと聞き出しておくべきだったんだ。またしても大失態だ。一年で一番大事なイベントをスルーしてしまった。あいつは…………あのデカ男なんか、ヨ、ヨーロッパにまで連れて行ってんのに……!いや、そりゃ向こうは当時彼氏で、俺はただの友達ポジションだけどさ。それでもなんかやり過ぎない程度には特別なことしてやりたかったわ。クソ。何なんだよマジで。クリスマスイブにはトラウマを植えつけ、誕生日はスルーし、俺いいとこねーじゃねぇか。こりゃ好かれるはずねーわ。
「どうしたんですか?響さん。天ぷら冷めちゃいますよ」
「………………来年は、当日俺に祝わせろ」
「えっ?あっ、はいっ。ありがとうございます。ふふ」
まだその話?みたいな顔すんな。
「……………………欲しいものを言え」
「え?」
「お前が今欲しいものの中で、一番高いものを言え」
「えぇ?だって別にないですもん」
「なんかあるだろーが!なくてもひねり出せ!!」
「だってぇ……」
クソ。可愛い顔して困ってんじゃねーよ。絶対に祝ってやる。たとえ遅れたにしても豪勢に祝ってやる!
「何もねーんなら車買って持ってくぞ」
「っ?!バカなこと言わないでくださいよ!僕運転すっごく下手なんだから車もらっても乗れませんよ!……そもそもそんなに高いものいりませんっ!」
「はーーー……もう……」
「そ、そんなに気にします……?あ、ねぇ、響さんのお誕生日はいつですか?」
「言わねぇ」
「えぇ?」
「お前が隠してたから俺ももう絶対に言わねぇぞ」
俺は大人気なくいじけてみせた。
「別に隠してたんじゃないですってば。…………ふふ。……ありがとうございます、響さん」
「……あ?」
「そんなにまで僕の誕生日なんかを特別に思っててくれるなんて、…もうそれだけで充分すぎるくらいに……嬉しいです。……特別なプレゼントなんてもらわなくても、僕はいつも幸せですよ。…響さんに、……いつも、その、……すっごく、……優しくしてもらってるから…………」
「……っ、」
途中から顔を真っ赤にしてそんなことを素直に言う美晴。
(…………か、…………可愛すぎる……っ!クソ……ッ)
「……響さんのお誕生日、…教えてください」
「…………10月22日」
(はー、どこで祝おうかなー。家に呼びたいけど特別な日にまたマンション来いよって言うのはなんかちょっとなー。また何かされるんじゃねーかってビビるだろうしなー)
美晴をアパートに送ってから帰る道中、ずっとあいつの誕生日をどう祝うかについて思いを巡らせていた。マンションの駐車場に車を停めたタイミングでスマホが鳴る。……また大輝じゃねぇだろうな。まさか。
『響クン元気?イブも誕生日もスルーされちゃって寂しい。今度遊んで』
(なんだ、女か)
ラインの送り主は以前何かの食事会かコンパで出会った受付嬢の穂香という女だった。わりと清楚な見た目とは裏腹に奔放な性格で、何度か寝たことがあるだけの仲だった。
(そういえばこの女もクリスマスの前ぐらいからやたら連絡してきてたな。全部スルーしてたけど)
それどころじゃない俺は深く考えずにまたスルーしてスマホをカバンにしまい、部屋に上がった。
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