乙女ゲームの世界に転生したら、モブだったので神様に貰ったチートな力を駆使して前世の最推しをストーキングしますっ!

支倉りおと

文字の大きさ
4 / 50
1章 幼少期編

もしかして、もしかしなくても

しおりを挟む
 茅ヶ崎緋彩だった前世を思い出した転生後の私、スカーレット・ブルームフィールドとして転生した事を理解してから早数日。

 本来なら5歳の誕生日が来たらすぐに受けるはずだった魔力測定を受け、隠匿によって5歳女児としておかしくない程度のステータスに家族も喜んでおりました。
 特に私に激甘なお兄様に「凄い、僕のスーは可愛い上に魔法の才能もあるなんて」と大変感激されて、今は馬車の中お兄様のお膝の上に座らされては抱きしめられている。
 一緒に馬車に乗っているお父様やお母様も私を抱っこしたくてお兄様に抗議していますが、お兄様は離してくれません。
 なんで私、こんなにお兄様に執着されてるんだ?嫌われてるよりはいいけどね。
 
 お兄様抱きしめてくるのはいいのですが、常にちゅっちゅするのはやめてください。
 生前+今世年齢を足すとアラフォーの私にはなかなかに耐えがたいものが……。

 本日の目的だった魔力測定を終えた今、私達がどこへ向かっているかと言うと。


 
 目的の場所に着いて、お兄様に抱っこされたまま馬車を降りるとそこは……。

 白亜の宮殿。ん?あれ?なんだかこの建物見た事あるな?いや?寧ろ知ってる気がする。
 どこで見たんだろう?
 そう、不思議に思っていると。

「スーは初めてだったっけ?王宮に来るのは?」

「おうきゅう?」

 王宮?え?ここは王宮なの?確かに白くて大きくて豪華でキレイ……うん私5歳児。語彙力の欠如は仕方ない。てへぺろ。

「そう、王様やお后様、王子様方がいらっしゃる所だよ。今日は王様と謁見するんだよ」

「ふえ?謁見ですか?どうして?私、何か悪い事しましたか?」

 そう不安がる私にお父さまが。

「スー怖がる事はないよ。お父様と王様が兄弟なのは知ってるね」

 うちのお父様、ブルームフィールド公爵様は現王の王弟でお母様とご結婚された時に臣籍降下し、公爵位を与えられた。

「はい、知ってます」

「今日は王様ばか兄がスーにどうしても会いたいと言うから仕方なく来ただけだから心配する事は何もないからね」

 そう言うと顔は笑っているのに目が死んでるお父様が、お兄様に抱っこされたままの私の頭を撫でる。

「わかりました」

 そうかー確かにそうだよね。両親のどちらかに王族の血が流れていないと出ない紫の瞳を私が持つはずない時点で気が付けよって話だわ。
 だからお兄様も私もお父様も紫の瞳だったのね。納得。

 そうこうしているうちに謁見するための部屋に案内される。
 
 謁見の間と言う所はそこそこに広く豪華な造りになっていて中央に少し高くなった所があり、王様が座るであろう玉座があった。
 王様が来るまで待機していると程なくして王様方が現れた。

 お父様やお母様と同じように臣下の礼を取ると。

「良い、頭を上げよ。公式な場ではないから楽にするがよい」

 そう王様が言うと私達は頭をあげ姿勢を正した。

 玉座には王様と王妃様、そして……二人の王子様?あれ?なんだかあの2人見た事があるような???

「陛下、本日はお招きいただきありがとうございます。アレクシス・ブルームフィールド参上致しました」

 玉座に座るのは、お父様と同じ濃い金髪と紫の瞳の美丈夫。お父様をよりガッシリさせたようななかなか威厳と迫力のある方だった。

「よく来たな我が弟よ、それでスカーレット嬢は?」

 なにやらワクワクしている王様。

 私はお父様の隣に移動すると優雅なカテーシーを取ると

「ブルームフィールド公爵が娘、スカーレット・ブルームフィールドでございます。以後お見知りおきお願い致します」

 良し、噛まなかった。

「あい、わかった。頭をあげよ。スカーレット嬢、私に近づき顔を見せておくれ」

 王様にそう言われ近づいていいのか悩んでいると。

「いっておいでスー。変な事されたら叫ぶんだよ」

 と、お兄様。

「そうだな。相手は変態だ遠慮はいらない。思い切り殴っていいぞ」

 と、お父様。

「あらあら、ダメよ2人とも腐っても相手は王様なんだから。ちゃんと息の根を止めなくては」

 と、お母様。
 ひぇぇお母様が一番辛辣ぅぅぅ。

 そう家族に促されると私はおずおずと王様に近づく。すると急に抱き上げられ思わず。

「ひっ」と声が出た。

「うーん。やっぱりアレクの子供だ可愛いなぁ。瞳は王家の物だが妖精姫と言われたリリアンにそっくりだな」

 そう言うと、王様は私に頬ずりをする。

 その瞬間冷気を感じたが、いまだ王様からの拘束は続く。

「兄上、そろそろスーをお離しいただけますか?」

 分かりやすく青筋をたて表面上はわからないが、確実に怒っているお父様。

「あー、アレクシスやっぱ「ダメです」

「どうしてもか?」

「絶対にダメです。スーは何処にもやりません」

 そうお父様に言われると、しょんぼりしながら私をお膝の上から降ろす。そのままお父様の前まで移動すると。

「スカーレット嬢に問う、我が息子のジュリアンもしくはフレデリクの婚約者にならないか?」

 え?王子様の婚約者?

 そう聞かれ王様の脇に控える王子の2人を凝視する。

「あ、え?嘘」

 そこに立っているの王子は、ジュリアン・ブルクハルトとフレデリク・ブルクハルト。

 もしかして

 バッと振り返ると、そこには何か不機嫌そうな顔をするアスター・ブルームフィールド。


 お兄様・・・・・お前もかっ。


 もしかして、もしかしなくても。



 この世界は乙女ゲームの世界じゃないか??????
 

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

空手馬鹿の俺が転生したら規格外の治癒士になっていた 〜筋力Eのひ弱少年治癒士が高みを目指す!?〜

くまみ
ファンタジー
 前世は空手部主将の「ゴリラ」男。転生先は……筋力Eのひ弱な少年治癒士!?  「資質がなんだ!俺の拳は魔法を超える!……と、思うけど……汗」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  俺は五里羅門(ごり・らもん) 35歳独身男だ。硬派すぎて女が寄り付かず。強すぎる空手愛と鍛え抜かれた肉体のせいで不本意ながら通称「ゴリラ」と呼ばれていた。  仕事帰りにダンプに跳ねられた俺が目覚めると、そこは異世界だった。だが転生した姿は前世とは真逆。  病弱で華奢。戦闘力最低と言われる職業の「治癒士」(ヒーラー)適正の10歳の少年・ノエル。  「俺は戦闘狂だぞ!このひ弱な体じゃ、戦えねぇ!  「華奢でひ弱な体では、空手技を繰り出すのは夢のまた夢……」  魔力と資質が全てのこの世界。努力では超えられない「資質の壁」が立ちふさがる。  だが、空手馬鹿の俺の魂は諦めることを知らなかった。  「魔法が使えなきゃ、技で制す!治癒士が最強になっちゃいけないなんて誰が決めた?」  これは魔法の常識を「空手の技」で叩き壊す、一人の少年の異世界武勇伝。    伝説の騎士、美少女魔術師、そして謎の切り株(?)を巻き込み、ノエルの規格外の挑戦が今始まる!    

リトライさせていただきます!〜死に戻り令嬢はイケメン神様とタッグを組んで人生をやり直す事にした〜

ゆずき
恋愛
公爵家の御令嬢クレハは、18歳の誕生日に何者かに殺害されてしまう。そんなクレハを救ったのは、神を自称する青年(長身イケメン)だった。 イケメン神様の力で10年前の世界に戻されてしまったクレハ。そこから運命の軌道修正を図る。犯人を返り討ちにできるくらい、強くなればいいじゃないか!! そう思ったクレハは、神様からは魔法を、クレハに一目惚れした王太子からは武術の手ほどきを受ける。クレハの強化トレーニングが始まった。 8歳の子供の姿に戻ってしまった少女と、お人好しな神様。そんな2人が主人公の異世界恋愛ファンタジー小説です。 ※メインではありませんが、ストーリーにBL的要素が含まれます。少しでもそのような描写が苦手な方はご注意下さい。

【完結】ヤンデレ乙女ゲームの転生ヒロインは、囮を差し出して攻略対象を回避する。はずが、隣国の王子様にばれてしまいました(詰み)

瀬里@SMARTOON8/31公開予定
恋愛
 ヤンデレだらけの乙女ゲームに転生してしまったヒロイン、アシュリー。周りには、攻略対象のヤンデレ達が勢ぞろい。  しかし、彼女は、実現したい夢のために、何としても攻略対象を回避したいのだ。  そこで彼女は、ヤンデレ攻略対象を回避する妙案を思いつく。  それは、「ヒロイン養成講座」で攻略対象好みの囮(私のコピー)を養成して、ヤンデレたちに差し出すこと。(もちろん希望者)  しかし、そこへ隣国からきた第五王子様にこの活動がばれてしまった!!  王子は、黙っている代償に、アシュリーに恋人契約を要求してきて!?  全14話です+番外編4話

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

気づいたら美少女ゲーの悪役令息に転生していたのでサブヒロインを救うのに人生を賭けることにした

高坂ナツキ
ファンタジー
衝撃を受けた途端、俺は美少女ゲームの中ボス悪役令息に転生していた!? これは、自分が制作にかかわっていた美少女ゲームの中ボス悪役令息に転生した主人公が、報われないサブヒロインを救うために人生を賭ける話。 日常あり、恋愛あり、ダンジョンあり、戦闘あり、料理ありの何でもありの話となっています。

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様

コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」  ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。  幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。  早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると―― 「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」  やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。  一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、 「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」  悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。  なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?  でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。  というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!

推ししか勝たん!〜悪役令嬢?なにそれ、美味しいの?〜

みおな
恋愛
目が覚めたら、そこは前世で読んだラノベの世界で、自分が悪役令嬢だったとか、それこそラノベの中だけだと思っていた。 だけど、どう見ても私の容姿は乙女ゲーム『愛の歌を聴かせて』のラノベ版に出てくる悪役令嬢・・・もとい王太子の婚約者のアナスタシア・アデラインだ。 ええーっ。テンション下がるぅ。 私の推しって王太子じゃないんだよね。 同じ悪役令嬢なら、推しの婚約者になりたいんだけど。 これは、推しを愛でるためなら、家族も王族も攻略対象もヒロインも全部巻き込んで、好き勝手に生きる自称悪役令嬢のお話。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

処理中です...