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2章 王立学園編
モブストーカー、政略結婚に思いの外凹む
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フレディ様とエドガー様を置き去りにし、私とクラウディア様は手を繋いで一緒に校内にあるカフェへ向かった。
あのお茶会から会う事はなかったけれど、週一くらいでお手紙のやり取りをしていた私たちは今では親友と言っていい程仲良くなった。
「クラウディア様お飲み物は何にされますか?私が持ってまいりますわ」
「まぁ、では紅茶をお願い致します。ではわたくしは席をお取りしておきますね」
と、カフェの入り口で私達は別れると私は飲み物の注文をするためにカウンターへ向かった。
んーと。私は何にしようかな。ミルクティーにしようかな。
クラウディア様甘い物が好きだから軽い軽食とマフィンを買って行こう。
注文したメニューを受け取るとクラウディア様を探して席へ向かった。
「お待たせしましたクラウディア様、紅茶と少しばかりですが軽食も用意しましたわ。宜しければどうぞお召し上がりください」
「スカーレット様ありがとうございます。さあお座りになって」
そう案内されたのは窓際に近いけれど、日が強くは差さない程よい場所だった。
持ってきたミルクティーで喉を潤すと、軽食を食べ幸せな気持ちになった頃クラウディア様に話しかけられた。
「スカーレット様、少し前に小耳に挟みましたのですけど……王太子殿下とご婚約されたと聞いたのですが?本当ですか?」
ヒッ……!!
もう、高位貴族にバレてるの??まだ正式発表になってないのに。
話していいのか、視線が宙を彷徨っていると。
「まぁまぁ、本当ですのね。おめでとうございます。スカーレット様が王太子殿下とご結婚されたらフレデリク殿下と結婚すれば私と義理の姉妹に?やっぱり婚約話受けようかしら……」
ちょ、ちょっとダメダメ。そんな理由で婚約話決めたら絶対に後悔する事になるわよクラウディア様。
「あ、あの。クラウディア様。まだ正式に決まった事ではないのでまだ公言はしないでいただきたいのです」
「あら?まだ公表されませんの?」
「少し事情がありまして、正式発表は多分ジュリアン様が成人される時になると思います」
自分で言いながら凹む。
好きでも愛してもいない人との政略結婚だと言う事がこんなに心に刺さる程ツライ事なんて思わなかった。
「スカーレット様、このご婚約は乗り気ではありませんの?」
きょとん?とするクラウディア様。
確かに国の王太子との婚姻は誉れだと思う。だから選ばれたなら喜ぶ令嬢はいても嫌がる人は少ないだろう。
でもこの婚姻で私の自由は奪われ、推しを愛でられなくなる方が問題だ!
貴族の令嬢だもの、ゆくゆくは何処かの貴族との政略結婚をする心構えはあるけれど、王太子妃とか本当に無理だから。
「私、ずっとお慕いしている方が居ますの。その方が幸せになる事を眺めていたいのです。公爵令嬢として間違っているとは思うのですが、王太子妃になるとそんな事も叶わなくなるのでイヤなのです。我儘だとはわかっていますが、どうしてもこれだけは譲れないのです」
私の推しとは絶対に結ばれる事はない。
だって彼の運命の番はヒロインちゃんだもの。モブのモブでしかない私じゃ彼にとって道端の石ころ以下の存在だもの。彼の視界に入る事すら許されない。
遠くでそっと見守る事しか出来ないモブの楽しみを奪わないで欲しい。
自分の物にならなくてもいい。ただ彼を見守る事が出来るだけでいいんだ。
贅沢は言わないから今以上の不自由にはなりたくないのだ。
「まぁ、そうでしたのね。お慕いされる方がいらっしゃるのならこのご婚約はツライ物になりますわね」
その言葉を最後にしんみりしてしまった。
本当にどこで何を間違えたんだよ?
私はモブだっての!
あのお茶会から会う事はなかったけれど、週一くらいでお手紙のやり取りをしていた私たちは今では親友と言っていい程仲良くなった。
「クラウディア様お飲み物は何にされますか?私が持ってまいりますわ」
「まぁ、では紅茶をお願い致します。ではわたくしは席をお取りしておきますね」
と、カフェの入り口で私達は別れると私は飲み物の注文をするためにカウンターへ向かった。
んーと。私は何にしようかな。ミルクティーにしようかな。
クラウディア様甘い物が好きだから軽い軽食とマフィンを買って行こう。
注文したメニューを受け取るとクラウディア様を探して席へ向かった。
「お待たせしましたクラウディア様、紅茶と少しばかりですが軽食も用意しましたわ。宜しければどうぞお召し上がりください」
「スカーレット様ありがとうございます。さあお座りになって」
そう案内されたのは窓際に近いけれど、日が強くは差さない程よい場所だった。
持ってきたミルクティーで喉を潤すと、軽食を食べ幸せな気持ちになった頃クラウディア様に話しかけられた。
「スカーレット様、少し前に小耳に挟みましたのですけど……王太子殿下とご婚約されたと聞いたのですが?本当ですか?」
ヒッ……!!
もう、高位貴族にバレてるの??まだ正式発表になってないのに。
話していいのか、視線が宙を彷徨っていると。
「まぁまぁ、本当ですのね。おめでとうございます。スカーレット様が王太子殿下とご結婚されたらフレデリク殿下と結婚すれば私と義理の姉妹に?やっぱり婚約話受けようかしら……」
ちょ、ちょっとダメダメ。そんな理由で婚約話決めたら絶対に後悔する事になるわよクラウディア様。
「あ、あの。クラウディア様。まだ正式に決まった事ではないのでまだ公言はしないでいただきたいのです」
「あら?まだ公表されませんの?」
「少し事情がありまして、正式発表は多分ジュリアン様が成人される時になると思います」
自分で言いながら凹む。
好きでも愛してもいない人との政略結婚だと言う事がこんなに心に刺さる程ツライ事なんて思わなかった。
「スカーレット様、このご婚約は乗り気ではありませんの?」
きょとん?とするクラウディア様。
確かに国の王太子との婚姻は誉れだと思う。だから選ばれたなら喜ぶ令嬢はいても嫌がる人は少ないだろう。
でもこの婚姻で私の自由は奪われ、推しを愛でられなくなる方が問題だ!
貴族の令嬢だもの、ゆくゆくは何処かの貴族との政略結婚をする心構えはあるけれど、王太子妃とか本当に無理だから。
「私、ずっとお慕いしている方が居ますの。その方が幸せになる事を眺めていたいのです。公爵令嬢として間違っているとは思うのですが、王太子妃になるとそんな事も叶わなくなるのでイヤなのです。我儘だとはわかっていますが、どうしてもこれだけは譲れないのです」
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自分の物にならなくてもいい。ただ彼を見守る事が出来るだけでいいんだ。
贅沢は言わないから今以上の不自由にはなりたくないのだ。
「まぁ、そうでしたのね。お慕いされる方がいらっしゃるのならこのご婚約はツライ物になりますわね」
その言葉を最後にしんみりしてしまった。
本当にどこで何を間違えたんだよ?
私はモブだっての!
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