乙女ゲームの世界に転生したら、モブだったので神様に貰ったチートな力を駆使して前世の最推しをストーキングしますっ!

支倉りおと

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2章 王立学園編

モブストーカー、愛する人に愛されない辛さを知る同士がいるので大丈夫なのだ

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 一夜開け、昨日入学した学園で入寮するはずの貴族寮ではなく、王族専用寮にぶち込まれた私は、怯えながらも宛がわれた王太子殿下の婚約者の部屋という部屋で過ごす事を腹に決めた。

 荷解きはブルームフィールド家からお手伝いに来てくれた侍女にたのんであったのですぐに使える状態だったので疲れ切った私は豪華なお風呂で湯あみをすると、夕食も食べずに昨日は就寝してしまった。

 お兄様によってジュリアン様の部屋と繋がる部屋を封鎖してもらい安心して眠る事が出来た。

 正直王家は何を考えているのか知らんが、学園内の施設でいかがわしい事をすることを推奨してる時点でヤバイと思ってる。

 これは早急にヒロインちゃんとジュリアン様に出会って貰ってあの部屋を活用していただこう。

 今日は午前中に新入生の学園内の案内と、午後からは歓迎パーティーが開かれる。

 この国のデビュタントは15歳。

 今11歳の私たちはまだデビュタント前で公式の夜会や舞踏会には参加出来ない。
 
 学園ではデビュタント前に夜会や舞踏会の雰囲気を知る為に定期的にパーティーが開かれる。

 だからこの学園で開かれるパーティーは正装での参加が求められる。

 まぁ、ウチからもパーティー用のドレスは準備しているし昨日クローゼットを確認したら知らないドレスもあったので……着てもいいのだろう。難しい事を考えるのはやめよう。まっいいか。

 お腹が空いた私は制服に着替え身支度を整えると食堂へ行こうと部屋を出た。

 普段の身支度ぐらい出来るよ。だって私は前世持ち。前世じゃこんなに大きくなってまでお世話はして貰わないもの。
 ドレスなんかは1人じゃ無理だけど制服やワンピースくらいならどうにでも出来るよね。

 そして昨日教えて貰った通りに一階にある食堂へ向かうと、さすが住人が4人なだけある。

 まだ誰も居なかった。

 逆にみんなに待ち構えられる方が疲れるのでこれはこれで良かったのかも。

 それにしても本当に静かだな。

 用意された朝食はさすが王族専用のシェフが作る物だ。滅茶苦茶おいしい。

 ふわふわのスクランブルエッグにカリカリに焼かれたベーコンとソーセージとコーンスープにふかふかのクロワッサンとぶどうパン。

 公爵家で食べるご飯も美味しいよ。でも我が家は自前の騎士団が邸内をうろうろしているからわりと大味の料理が多かったりするから、朝からふかふかのクロワッサンとかシャレオツな物は出ないんだよぉ。

 昨日は王族専用の寮に入れられて若干お怒りだったけど、美味しいご飯は正義だ。許す。

 

 お腹いっぱい食べた事で満足した私は1人きりの食堂で朝食を済ませ、少し早いけれど学園に向かおうとすると玄関にフレディ様が待っていた。

「ごきげんよう。フレディ様」

「スーおはよう」

 さすが王子様朝からキラキラ眩しいよー。

「フレディ様今日の歓迎パーティーのエスコートはクラウディア様ですか?」

 昨日はクラウディア様には聞くのを忘れていた事をちょうどいいので聞いてみた。
 
 するとフレディ様は苦虫を噛み潰したような変な顔をしながら苦々し気に

「本当はスーをエスコートしたかったんだけど、年代の近い高位貴族令嬢がクラウディアしか居ないからしかたなくな」

「ダメですよフレディ様そんな事言っては。私だってお兄様がよかったのにジュリアン様がどうしてもって言うから……あぁぁぁめんどくさいっ」

 本気で嫌がる私を何かとても残念な物でもみるような顔をするフレディ様に

「本当にスーにかかったら兄上も形無しだな。まぁお前の気持ちもわかるからな……好きな人に愛されない気持ちも」

「その事は気にしないでください。はじめから諦めてますから」

 えへへと笑うと。

「無理するなよ、そろそろお前がそこまで慕う相手の事を聞いてもいいか?」

「そうですね。ジュリアン様が卒業されたら教えてあげます。その頃にはその人も幸せになってくれるはずなので」

「そうか、わかった」

 そんな会話を交わしながら私とフレディ様は歩いていた。

 一緒に学園へ向かう道中、またもや私を見てくる色々な視線に憂鬱になりながらも中途半端にした私が悪いのだと受け入れると諦めて学園へ向かった。


 どうせ私はモブだから顔を認識される事もないよね。

 
 
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