4 / 15
東城学園はイケメンの巣かなにかですか?
しおりを挟む
お受験をした時にも思ったけれど、さすが東城学園というか馬鹿でかい。
今日から私達が通う事になる東城学園というのは東城財閥というこの世界での屈指のお金持ちが経営している学園で、学業もスポーツも群を抜いて優秀な生徒が集まる学園だ。
佐々倉家はごく普通の家庭だけど、この学園に通う生徒のうち数パーセントは上流階級の子息や令嬢が居るから設備も充実している。
寄付金なんかも集まる額が違う。寄付はお金持ちがしてくれるから、一般生徒には寄付金は求められない。そこはありがたい。東城財閥偉い。
そしてどうして私がこの学園に通う事を決めたかと言うと、お兄ちゃんやなっちゃんが通っていたと言うのも理由の一つだけど、実はこの学園の男女比が9:1で圧倒的に男子が多いのだ。しかもイケメンが多いのだ。
毎年出回る東城学園の男子人気ランキングを見る限りイケメンぞろいで、腐女子の私にはパラダイスがすぎる。
これから毎日毎日イケメン見放題な上、BLが普通の世界だからそこらでイケメンのイチャイチャが見れると思うと色々な所が滾る。
ぐふふふふ笑いが止まらないではないか。妄想力の発揮し所だと今からワクワクしている。
あー楽しみだな。学園生活万歳じゃん。
そうこうしているうちに入学式会場のある講堂へたどり着いた。
「陽菜大丈夫か?冬月が一緒だから大丈夫だとは思うけど、兄ちゃんもナツも生徒会のメンバーとして講堂には居るからなにかあったらすぐに来るんだぞ」
「もう、お兄ちゃん心配しすぎだよ。ふーちゃんもいるし大丈夫だよ」
そう言うと私はふーちゃんと手を繋いだ。
隣でコクコクと頷くふーちゃん。
「だって心配だよ~陽菜ぁやっぱり俺、陽菜の椅子になる陽菜、俺お膝に座って入学式出よ、そうしよ」
なんてアホな事を言い出したなっちゃんを引きずるようにお兄ちゃんが連れて行った。
なっちゃん……いつからお兄ちゃん以上に私の心配をするようになったんだろう?
そんな疑問を思った事も数分と持たずに忘れ去ってしまった。
「ごめんな陽菜。馬鹿な兄貴で……。とりあえず行くか」
「うぅん。大丈夫だよ。気にしてないよそれより行こう」
いつも冷静なふーちゃん。ふーちゃんはお兄ちゃん達の信頼も厚い。でも……。
私に対する身体的接触の頻度は一番高いんだよね。
ふーちゃんだからいっか。と思ってしまう私が悪いのだろうか?
はっ、それよりもイケメンレーダーを起動させねば。
今年の新入生の中で私のお眼鏡にかなう生贄……いやいや、BLカップルを探すという使命があるのだ
それにしても無駄にイケメンが多いなこの学園。
入学試験に男子は顔ってあるのかと思う程だ。
ふと、隣に座って私の膝をナデナデしたり耳にちゅっとキスしてきたりしてるふーちゃんの顔が目に入り今日もイケメンだなと、ふーちゃんの顔をマジマジと見ていると、ふーちゃんに唇にちゅっとされた。
「ん、陽菜ぁ可愛いもう一回いい?」
特に私の返事など待っていないふーちゃんはちゅっちゅとキスを繰り返す。舌を絡めだしたので苦しくなった私がふーちゃんを止めると、ちょっとご機嫌斜めになったふーちゃん。あ、拗ねた顔も可愛いな。
なんて思った瞬間、何かが引っかかった。
BL好きの腐女子の私は今まで特に変だと思う事はなかったのだけど、よくよく考えたら……。
この世界8割、いや9割の男性はイケメンな気がする。
まぁ、前世の記憶のある世界ではこんな事はあり得なかった。
普通の男性が大半でイケメンは本当に少数。私のお眼鏡にかなうイケメンはなかなかいなかったはず。
それなのに佐々倉陽菜として転生したこの世界は探さずともイケメンにぶつかる。
隣に座るふーちゃんも、お兄ちゃんも、なっちゃんもイケメンだ、いやこの3人は極上のイケメンだ。
私は生まれた時からこのイケメンに囲まれて育ったからあまり意識してなかったけれど、よく考えれば何かおかしいんだよね。
そう思っていた私の疑問はこの学園の理事長である東城 至氏の顔を見た瞬間思い出した。
あ、嘘でしょ。
あの人は……の……じゃない。
私はショックでまたもや気を失ってしまった。
今日から私達が通う事になる東城学園というのは東城財閥というこの世界での屈指のお金持ちが経営している学園で、学業もスポーツも群を抜いて優秀な生徒が集まる学園だ。
佐々倉家はごく普通の家庭だけど、この学園に通う生徒のうち数パーセントは上流階級の子息や令嬢が居るから設備も充実している。
寄付金なんかも集まる額が違う。寄付はお金持ちがしてくれるから、一般生徒には寄付金は求められない。そこはありがたい。東城財閥偉い。
そしてどうして私がこの学園に通う事を決めたかと言うと、お兄ちゃんやなっちゃんが通っていたと言うのも理由の一つだけど、実はこの学園の男女比が9:1で圧倒的に男子が多いのだ。しかもイケメンが多いのだ。
毎年出回る東城学園の男子人気ランキングを見る限りイケメンぞろいで、腐女子の私にはパラダイスがすぎる。
これから毎日毎日イケメン見放題な上、BLが普通の世界だからそこらでイケメンのイチャイチャが見れると思うと色々な所が滾る。
ぐふふふふ笑いが止まらないではないか。妄想力の発揮し所だと今からワクワクしている。
あー楽しみだな。学園生活万歳じゃん。
そうこうしているうちに入学式会場のある講堂へたどり着いた。
「陽菜大丈夫か?冬月が一緒だから大丈夫だとは思うけど、兄ちゃんもナツも生徒会のメンバーとして講堂には居るからなにかあったらすぐに来るんだぞ」
「もう、お兄ちゃん心配しすぎだよ。ふーちゃんもいるし大丈夫だよ」
そう言うと私はふーちゃんと手を繋いだ。
隣でコクコクと頷くふーちゃん。
「だって心配だよ~陽菜ぁやっぱり俺、陽菜の椅子になる陽菜、俺お膝に座って入学式出よ、そうしよ」
なんてアホな事を言い出したなっちゃんを引きずるようにお兄ちゃんが連れて行った。
なっちゃん……いつからお兄ちゃん以上に私の心配をするようになったんだろう?
そんな疑問を思った事も数分と持たずに忘れ去ってしまった。
「ごめんな陽菜。馬鹿な兄貴で……。とりあえず行くか」
「うぅん。大丈夫だよ。気にしてないよそれより行こう」
いつも冷静なふーちゃん。ふーちゃんはお兄ちゃん達の信頼も厚い。でも……。
私に対する身体的接触の頻度は一番高いんだよね。
ふーちゃんだからいっか。と思ってしまう私が悪いのだろうか?
はっ、それよりもイケメンレーダーを起動させねば。
今年の新入生の中で私のお眼鏡にかなう生贄……いやいや、BLカップルを探すという使命があるのだ
それにしても無駄にイケメンが多いなこの学園。
入学試験に男子は顔ってあるのかと思う程だ。
ふと、隣に座って私の膝をナデナデしたり耳にちゅっとキスしてきたりしてるふーちゃんの顔が目に入り今日もイケメンだなと、ふーちゃんの顔をマジマジと見ていると、ふーちゃんに唇にちゅっとされた。
「ん、陽菜ぁ可愛いもう一回いい?」
特に私の返事など待っていないふーちゃんはちゅっちゅとキスを繰り返す。舌を絡めだしたので苦しくなった私がふーちゃんを止めると、ちょっとご機嫌斜めになったふーちゃん。あ、拗ねた顔も可愛いな。
なんて思った瞬間、何かが引っかかった。
BL好きの腐女子の私は今まで特に変だと思う事はなかったのだけど、よくよく考えたら……。
この世界8割、いや9割の男性はイケメンな気がする。
まぁ、前世の記憶のある世界ではこんな事はあり得なかった。
普通の男性が大半でイケメンは本当に少数。私のお眼鏡にかなうイケメンはなかなかいなかったはず。
それなのに佐々倉陽菜として転生したこの世界は探さずともイケメンにぶつかる。
隣に座るふーちゃんも、お兄ちゃんも、なっちゃんもイケメンだ、いやこの3人は極上のイケメンだ。
私は生まれた時からこのイケメンに囲まれて育ったからあまり意識してなかったけれど、よく考えれば何かおかしいんだよね。
そう思っていた私の疑問はこの学園の理事長である東城 至氏の顔を見た瞬間思い出した。
あ、嘘でしょ。
あの人は……の……じゃない。
私はショックでまたもや気を失ってしまった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
ハイスぺ幼馴染の執着過剰愛~30までに相手がいなかったら、結婚しようと言ったから~
cheeery
恋愛
パイロットのエリート幼馴染とワケあって同棲することになった私。
同棲はかれこれもう7年目。
お互いにいい人がいたら解消しようと約束しているのだけど……。
合コンは撃沈。連絡さえ来ない始末。
焦るものの、幼なじみ隼人との生活は、なんの不満もなく……っというよりも、至極の生活だった。
何かあったら話も聞いてくれるし、なぐさめてくれる。
美味しい料理に、髪を乾かしてくれたり、買い物に連れ出してくれたり……しかも家賃はいらないと受け取ってもくれない。
私……こんなに甘えっぱなしでいいのかな?
そしてわたしの30歳の誕生日。
「美羽、お誕生日おめでとう。結婚しようか」
「なに言ってるの?」
優しかったはずの隼人が豹変。
「30になってお互いに相手がいなかったら、結婚しようって美羽が言ったんだよね?」
彼の秘密を知ったら、もう逃げることは出来ない。
「絶対に逃がさないよ?」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる