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幼馴染その2は実力行使がお好き
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「佐々倉陽菜です。昨日は具合が悪くて途中から保健室で休んでいました。今日から一年間よろしくお願いします」
本当なら昨日の入学式の日に自己紹介する予定だったけれど、私が保健室に運ばれた為に気を使ってくれた担任によって今日の朝のHRでクラスメイト全員で自己紹介する事になった。
入学早々迷惑を掛けてしまい申し訳ない。
私の次に挨拶するのはふーちゃんだ。彼が立ち上がった時の女子の騒めきが凄い。いや、女子だけじゃなく男子の声が混ざっていたのを私は聞き逃さなかった。
さすがふーちゃんイケメンのイケメン力(?)は凄いな。
「進藤冬月です。佐々倉陽菜とは幼馴染です。陽菜が可愛いからって手を出そうもんなら僕と3年の陽菜の兄と僕の兄がお相手しますので、度胸のあるやつはどうぞ」
ん?ふーちゃんは何を言ってるの?そう自己紹介するふーちゃんをあんぐりと口を開けながら私は見ていた。
私と幼馴染だと言う情報特に要らなくない?そして私可愛くないからね。お兄ちゃんの傍にいたら霞んで見えなくなるくらいモブ顔じゃん。たまに人に認識されない事もあるの知ってるよね?
それより何の心配だよっ。誰がお兄ちゃんとかなっちゃんとかふーちゃんみたいな超絶イケメンが傍にいて私なんか好きになるんだよ。
それこそその人趣味がおかしいよ。
そう思って呆れていると。
謎の自己紹介をしたふーちゃん。そんなふーちゃんを見て色めきだっていた女子たちが急に大人しくなった。
きっと、こんな可愛くもない幼馴染に執着している事に引いたんだろうなぁ。
あーあ。ふーちゃんもイケメンなんだけど、なぜか私を可愛いと思い込む魔法にかかっている残念イケメンの一人だ。
私なんかを大事にするより、周りを見れば可愛い子はより取り見取り選び放題だろうに。
まぁ、だからって急に私の傍からいなくなるのは……寂しいから少しずつなら。うん離れて行っても我慢できるよ。
ふーちゃん達は私の運命の唯一ではないからいつかは離れて行くってわかっているけど、みんな唯一を見つけて私だけ置き去りにされると思うと、急に寂しくなった。
そんな私の悲しみを察知したのかふーちゃんが私の席までやってくると私を抱え上げた
「え?どうしたの」
ふーちゃんの謎の行動に教室の中が止まった。
私を抱え上げたふーちゃんは、おもむろに私の席の後ろにあるふーちゃんの席に連れて行くと、なんの躊躇もなく私を自分の膝の上に座らせるとぎゅっと抱きしめて来た。
そして、悲しくなっていた私の潤んだ瞳から零れたしずくをペロリと舐めとると。
「陽菜?大丈夫?何か悲しい事があったの?僕に出来る事ある?もしダメでもナツ兄でもゆい兄でも陽菜の憂いは払ってくれるよ。だから何かあったのなら言って」
へにゃぁと困ったように眉が下がっている。いつもキリっとしているのにふーちゃんの眉が下がるのはよく有る事だ。それは私の事を本気で心配してくれている時だ。
「やだなぁふーちゃん何もないよ」
安心させるようにそう言うけれどそんな誤魔化しでごまかされてくれるような相手ではなかった。
「そんな訳ないでしょ、陽菜が悲しんでるのをずっと一緒にいる僕が分からないわけないでしょ」
そう言いながら私の顔へのキスがやまない。正直周りが凍り付きだしているのにふーちゃんは我関せずだ。
ついには私の耳元で
「理由を隠して言わないんならお口にちゅーするよ。陽菜の腰が砕けるくらい激しいのを」
そう私に囁いたふーちゃんの顔は妖艶な空気を纏った男の顔だった。
ゾクっとした私は観念して
「えっと……ふーちゃんとかお兄ちゃんやなっちゃんが、いつかは自分の唯一を見つけて私の前からいなくなる日が来たら寂しいんだろう……な。とか思ったらちょっと、ちょっとだけ悲し……」
最後まで私は言い訳を言う暇もなくふーちゃんに唇を塞がれていた。
はじめは優しく唇を塞がれるが、息継ぎをする合間を狙いふーちゃんの舌が私の唇をアッサリ割ると口の中に入って来るや否や私の口の中でふーちゃんの舌が私の舌を絡めとり蹂躙する。
ふーちゃんからの激しすぎるキスで意識が朦朧としだした私の力が抜けてふーちゃんに力なく抱きついたタイミングで唇が離れると、ふーちゃんはどちらの唾液かわからない濡れた私の唇を舌で舐めとり離れがたそうに軽くちゅちゅと数回キスをし、離れると自分の口についた唾液をペロリと舐めた顔が色っぽくて思わずドキドキしてしまった。
そこで、ココが教室だと言う事に気が付いた私は、思わず固まってしまった。
正直、今一番気まずいのは私やふーちゃんじゃなくて、初対面の人間のイチャイチャやキスを見せられた方だと思う。
本当に申し訳ない。
絶望感でいっぱいになってる私だけど、ふーちゃんはどこ吹く風で私を撫でながら
「陽菜かわいい、陽菜かわいい、陽菜かわいい」とつぶやいている。
暫くすると、ようやくクラスメイトや担任教師の意識が戻ったようで自己紹介が再開された。
皆さんの予想通りとても気まずい雰囲気はどうにもできなかったけれど、振り切れていた私とふーちゃん。
はじめこそ驚かれていたけれど、いつの間にか慣れてしまいふーちゃんと私のイチャイチャはこのクラスの名物のように扱われるようになった。
何故だ解せない。
拒否されるよりはマシだけど、受け入れてくれるこのクラスメイト達は貴重だなとさすがの私でもわかる。
それにしてもBLゲームの世界のはずなのに一向にBLの波動が感じられないのはどういう事なんだろう?
本当なら昨日の入学式の日に自己紹介する予定だったけれど、私が保健室に運ばれた為に気を使ってくれた担任によって今日の朝のHRでクラスメイト全員で自己紹介する事になった。
入学早々迷惑を掛けてしまい申し訳ない。
私の次に挨拶するのはふーちゃんだ。彼が立ち上がった時の女子の騒めきが凄い。いや、女子だけじゃなく男子の声が混ざっていたのを私は聞き逃さなかった。
さすがふーちゃんイケメンのイケメン力(?)は凄いな。
「進藤冬月です。佐々倉陽菜とは幼馴染です。陽菜が可愛いからって手を出そうもんなら僕と3年の陽菜の兄と僕の兄がお相手しますので、度胸のあるやつはどうぞ」
ん?ふーちゃんは何を言ってるの?そう自己紹介するふーちゃんをあんぐりと口を開けながら私は見ていた。
私と幼馴染だと言う情報特に要らなくない?そして私可愛くないからね。お兄ちゃんの傍にいたら霞んで見えなくなるくらいモブ顔じゃん。たまに人に認識されない事もあるの知ってるよね?
それより何の心配だよっ。誰がお兄ちゃんとかなっちゃんとかふーちゃんみたいな超絶イケメンが傍にいて私なんか好きになるんだよ。
それこそその人趣味がおかしいよ。
そう思って呆れていると。
謎の自己紹介をしたふーちゃん。そんなふーちゃんを見て色めきだっていた女子たちが急に大人しくなった。
きっと、こんな可愛くもない幼馴染に執着している事に引いたんだろうなぁ。
あーあ。ふーちゃんもイケメンなんだけど、なぜか私を可愛いと思い込む魔法にかかっている残念イケメンの一人だ。
私なんかを大事にするより、周りを見れば可愛い子はより取り見取り選び放題だろうに。
まぁ、だからって急に私の傍からいなくなるのは……寂しいから少しずつなら。うん離れて行っても我慢できるよ。
ふーちゃん達は私の運命の唯一ではないからいつかは離れて行くってわかっているけど、みんな唯一を見つけて私だけ置き去りにされると思うと、急に寂しくなった。
そんな私の悲しみを察知したのかふーちゃんが私の席までやってくると私を抱え上げた
「え?どうしたの」
ふーちゃんの謎の行動に教室の中が止まった。
私を抱え上げたふーちゃんは、おもむろに私の席の後ろにあるふーちゃんの席に連れて行くと、なんの躊躇もなく私を自分の膝の上に座らせるとぎゅっと抱きしめて来た。
そして、悲しくなっていた私の潤んだ瞳から零れたしずくをペロリと舐めとると。
「陽菜?大丈夫?何か悲しい事があったの?僕に出来る事ある?もしダメでもナツ兄でもゆい兄でも陽菜の憂いは払ってくれるよ。だから何かあったのなら言って」
へにゃぁと困ったように眉が下がっている。いつもキリっとしているのにふーちゃんの眉が下がるのはよく有る事だ。それは私の事を本気で心配してくれている時だ。
「やだなぁふーちゃん何もないよ」
安心させるようにそう言うけれどそんな誤魔化しでごまかされてくれるような相手ではなかった。
「そんな訳ないでしょ、陽菜が悲しんでるのをずっと一緒にいる僕が分からないわけないでしょ」
そう言いながら私の顔へのキスがやまない。正直周りが凍り付きだしているのにふーちゃんは我関せずだ。
ついには私の耳元で
「理由を隠して言わないんならお口にちゅーするよ。陽菜の腰が砕けるくらい激しいのを」
そう私に囁いたふーちゃんの顔は妖艶な空気を纏った男の顔だった。
ゾクっとした私は観念して
「えっと……ふーちゃんとかお兄ちゃんやなっちゃんが、いつかは自分の唯一を見つけて私の前からいなくなる日が来たら寂しいんだろう……な。とか思ったらちょっと、ちょっとだけ悲し……」
最後まで私は言い訳を言う暇もなくふーちゃんに唇を塞がれていた。
はじめは優しく唇を塞がれるが、息継ぎをする合間を狙いふーちゃんの舌が私の唇をアッサリ割ると口の中に入って来るや否や私の口の中でふーちゃんの舌が私の舌を絡めとり蹂躙する。
ふーちゃんからの激しすぎるキスで意識が朦朧としだした私の力が抜けてふーちゃんに力なく抱きついたタイミングで唇が離れると、ふーちゃんはどちらの唾液かわからない濡れた私の唇を舌で舐めとり離れがたそうに軽くちゅちゅと数回キスをし、離れると自分の口についた唾液をペロリと舐めた顔が色っぽくて思わずドキドキしてしまった。
そこで、ココが教室だと言う事に気が付いた私は、思わず固まってしまった。
正直、今一番気まずいのは私やふーちゃんじゃなくて、初対面の人間のイチャイチャやキスを見せられた方だと思う。
本当に申し訳ない。
絶望感でいっぱいになってる私だけど、ふーちゃんはどこ吹く風で私を撫でながら
「陽菜かわいい、陽菜かわいい、陽菜かわいい」とつぶやいている。
暫くすると、ようやくクラスメイトや担任教師の意識が戻ったようで自己紹介が再開された。
皆さんの予想通りとても気まずい雰囲気はどうにもできなかったけれど、振り切れていた私とふーちゃん。
はじめこそ驚かれていたけれど、いつの間にか慣れてしまいふーちゃんと私のイチャイチャはこのクラスの名物のように扱われるようになった。
何故だ解せない。
拒否されるよりはマシだけど、受け入れてくれるこのクラスメイト達は貴重だなとさすがの私でもわかる。
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