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-第五章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~ドワーフファミリア編-

-第五章七十三節 工房前での大騒動と約束の品と重圧の部屋・前編-

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マサツグの事等お構いなし!…シロとフィロはこれでもか!とばかりに帰って来た

マサツグに甘え!…その一方でモツ達は戸惑いっぱなし!…ただマサツグが吹き

飛ばされた事…そしてあの勢いの頭突きを受けたにも関わらず!…まだ生きて居る

事にも同じ様の酷い驚き様を露わにして見せて居ると、通行人達も何事!?と…

とにかく酷い?…困惑の光景を露わにしていた!…そして肝心のマサツグもシロと

フィロに押し倒されながらも…


ご主人様マサツグ♥…ご主人様マサツグ~~♥♥」


__グリグリ!…グリグリ!…


{……意識が飛んで行くかと思った!……

ハーフリングスでシロの頭突きを諸に喰らって倒れた時の事を思い出すが…

この幼女!…更に出来る様になった!!……パワーがダンチだ!!…

それなのに生きているって事は…つくづく防具の重要性を思い知らさせる…}


ほぼノーガードでタックルを貰っただけに満身創痍!…しかしシロとフィロを

離す事無く受け止め切り!…その際意識が飛びそうになった!と、思わずハーフ

リングスで一連の事件を…シロに戦闘不能にされた時の事を思い出し!…やはり

あの時より成長をして居るのか更に威力が上がった様に感じて居ると、改めて

防具の重要性について認識する!…さてそうしてマサツグが地面に倒れて瀕死の

重傷を負って居ると、ふとシルビィーナがシロを黙って見詰め!…


「………。」


「…ッ!…ん?…ご主人様ぁ、このオオカミさんは誰ですか?」


「ガッフゲッフゴッフ!!……あ、あぁ…えぇ~っとだな~…」


「ッ!…んん~?…

…ッ!!…こやつもしや!?…」


この時のシルビィーナの目はさも探していたモノを見付けた!とばかりに目を丸く

し、と同時に何やら慈しみ感動を覚えた様な!…とにかく若干普通ではない様子を

見せており、その視線を感じてかシロもピクっと反応するようそのシルビィーナの

居る方に向かって振り向くと、次には首を傾げて見せる。と言うのもまずは初対面

で有る事からこの人誰?と、キョトンとした表情を!…するとマサツグも今更に

なって咽ながら返事を…今から紹介をするとばかりに若干苦しそうな表情を見せて

居ると、フィロも何かに気が付いた様子で凝視!…そして言葉を口にしようとした

瞬間!…それは起きる!…


__……ッ…パアアァ!!!……


「ッ!?…うおあぁ!!」


「ッ!?…な、何だ!?…」


「シ、シルビィーナ!?」


「ッ!?…この光は!?…」


それはシルビィーナの身に起きた突然の事であった。シロの事をジッと見詰めていた

シルビィーナはそっと徐に目を閉じる…すると次の瞬間には自身の体を発光させ!…

となるとそんな発光をし始めた事で当然マサツグ達は驚き戸惑い!…眼を窄めて一体

何が起きて居るのかを確認しようとして行くのだが、状況がまるで飲み込めない!…

出て来るのは困惑した様子の言葉ばかりであった!…その間にもシルビィーナは自身

の体を発光させると、そのシルエットを徐々に人型へ!…それはさも某・国民的

ポケットなモンスター達で言うと進化をして居るようであり!…遂には光りが晴れて

全身像が!…そこには全く見覚えの無い銀髪のオオカミ耳の女性が傅く様に丸まって

おり、チラッともう一度シロの方に視線を向けて行って見せると、更にマサツグ達を

驚かせる!…


「……うわぁ~…めっちゃ美人………って!?…ちょ!?…」


「シ、シル…ビィーナ?……ッ!?…

ちょっと待って!!…この子服着てない!!!…」


「ッ!?……誰か!!…誰か服を!!!…」


改めてその容姿に目を…身長はアヤと同じ位で170cm有るか無いか、そして

体付きはリーナと同じクラスでボンキュッボンと!…髪はロングヘアーの

クセっ毛で肌は褐色…勿論シロと同様で狼の尻尾が付いており!…見事な

までのクールビューティな顔つきでジッと澄まして見せて居ると、とにかく

そこに鎮座していた!…そして全員がその美貌に見惚れる様なそんな反応を

見せて居ると、次には大騒動!…と言うのもその狼の女性は一糸纏わぬ姿で

そこに座って見詰めて居り、全裸と言う事に一同慌て!…とにかく誰か服をと

騒然して行き!…しかしその肝心のシルビィーナはと言うと至って冷静!…

さも見られる事に羞恥心は無く!…堂々としてスッと徐に立ち上がって見せると、

次にはマサツグ達の居る方にへと歩き出す!…


__……スック……ヒタ…ヒタ…ヒタ…ヒタ…ッ!?…


「ッ!?…な!…何じゃコイツ!!…

確かにこやつからは人狼の気配を感じておったが!!…」


「ッ!!…人狼!?…ッ!!…ヴヴヴヴゥゥゥゥ!!!…

ご主人様はわたさないのです!!!」


__ヒタ…ヒタ…ヒタ…ヒタ……ピタッ!…


一体何を考えているのは分からない表情で真っ直ぐに!…するとそんな狼の女性に

シロとフィロも驚きと戸惑い様を露わに!…その際フィロはその狼の女性の事を

人狼と!…さも面倒なのが来た様に言葉を口にすると、シロもその言葉に反応して

警戒をし始める!…この時相手の狙いはマサツグだと知った様子を見せて行くと、

二人揃って威嚇する様なそんな反応を見せるのだが!…その肝心のシルビィーナは

怯む事無く!…ただ真っ直ぐに二人の近くに近付いて行き!…そしてスッとシロの

目の前付近で突如近付く事を止めて見せると、次には更に驚きべき行動に出て

見せる!…


__…スッ……


「ヴヴヴヴ!!……ッ!…え?…」


「やっと…やっと!…お見つけ致しました!…」


「え?…え?…」


その驚くべき行動と言うのもシロの目の前で傅いた事で、突如傅かれた事で

シロも驚きを露わに!…その際先程の威嚇の様子も何処へやら…今までの

経験上は初めて見る人種にとにかく戸惑いを隠せない反応を見せて居ると、

シルビィーナは言葉を口にする。と言うのもまるでシロの事を探して居た

様で、その口調もとても丁寧なモノであり!…それは出会えた事に感動を

覚えた様で、しかし抑える様にも見え…とにかくそんなシルビィーナの様子に

シロは困惑!…フィロも何事?と言った様子でただその成り行きを見守って

居ると、更に自己紹介が始まって行く!…


「私の名はシルビィーナ!…マサツグ様に下僕として忠誠を誓い!…

リーナ様よりこの名を頂いた者に御座います!…

…マサツグ様に忠誠を誓う前はどこぞの馬の骨とも分からぬ者のペットに…

そしてずっと貴方様を!…貴方様の事を探して居た者に御座います!!…」


シルビィーナが自己紹介をする際何やら誤解を受けそうな言葉をチラホラ!…

となるとそんな自己紹介にマサツグは当然戸惑いを露わに!…リーナもさも

自分が共犯の様に言われて戸惑った様な反応を見せて居ると、その終盤部分に

差し掛かった辺りで何やら気になる言葉を!…と言うのもシロの事を探して

居た様子で言葉を口に!…するとそれを聞いてシロは更に戸惑って見せ!…

モツ達もその話を聞いて更に戸惑った様な反応を見せて居ると、次には

シルビィーナが感涙を流す!…


「本当に!…本当にご無事で何よりで御座います!!…

我等!…我等が女王のご息女!!…王女殿下!!!……」


「ッ!?……え?…ス、スコ?……ッ~~~…

ち、違います!!…シロはシロです!!!」


やっと出会えた事に感激するよう言葉を口に!…そして顔を上げるなり本当に

嬉しそうな表情でポロポロと涙を!…その際シロの事を王女殿下と!…しかも

聞き慣れない名前を口にされた事で更に一同が戸惑った反応を見せて居ると、

当然シロも困惑!…その名前を口にしようとするが言えなかった様で…とにかく

違う!と否定の言葉を続けて行くと、自身の事をシロと言って肯定をする!…

しかしそう言われた所でシルビィーナの態度が変わる事は決してなくその場で

傅いたままで!…と、その一方で玄関から顔を覗かせているドレッグも終始

困惑!…とにかくこの混乱を治めるよう徐に声を掛けて行くと、マサツグ達も

ハッとする!…


「……おぉ~い、お前さん達ぃ~!!…とにかく一旦工房の中に入らんかぁ~!?…

…色々と往来の邪魔になって居るし、話は中でもゆっくり出来るじゃろうてぇ!!…

…それにいつまでもそこで倒れて居ったら風邪を引くぞぉ~!?」


「おぉ~い!!…悪目立ちしとるぞぉ~?」


「…それにそこのお嬢さんにも早く服を着せてあげなさぁ~い!!…

見ているコッチが寒いからぁ~!!」


「ッ!?…そ、そうだな!!……グフッ!…ッ~~~!!…

と、とにかく今は服を着てくれシルビィーナ!…ここは人の目が有るからな!…

それとシロとフィロ?…スマンがそろそろ下りてくれ…

あの一撃を貰った後にずぅっと上に乗られ続けられるとキツイ!…」


困惑してる場を打ち砕く様にドレッグの呼ぶ声が!…それは呆れて居る様にも

聞こえると、心配をした様にも聞こえて来て!…それに続くようマサキが

マサツグに向けて注意の言葉を口にすると、更にそこへくまさんも参戦!…

その際尻ビィーナの事を気に掛ける!…この時不思議で仕方が無かったのは

その場の様子に対して全く動じて居ない様子であり、これにはアヤとリーナも

え!?っと…その一方でマサツグも漸く動きを!…しかしやはり起きるには

苦戦をして居るようであり、とにかくシルビィーナに服を着るよう指示、そして

シロとフィロにも一旦下りる様に辛そうな表情を見せつつ話をすると、やはり

その様子にアヤ達は戸惑う!…


「ッ!?…な、何で?…何でこんなに淡々と話が出来ているの?…

…私達が可笑しいなんて事は?…」


「……わ、私も違うと願いたい!…しかしこれは!?…」


「ッ!……あぁ~…驚かれているところスイマセン…

これが我が家の日常で、平常運転です…」


__ッ!?!?…


「……何と言うか相変わらずだな…ヤブの所の家族って……」


戸惑うアヤとリーナはそれぞれ自分達が可笑しいのか?と…互いに問い合うよう

言葉を口にすると、それを聞いたオリハがピクっと反応をして見せ!…と言うのも

オリハ自身も薄々理解している様子で可笑しいと謝罪!…しかしこれがマサツグ達

一家の日常の光景でもある事を口にすると、更にアヤ達を戸惑わせる!…何でも

これが日常と言うのは如何言う事なのか?と、一般と言う言葉に疑問を持ち!…

と、アヤとリーナが困惑している一方でモツも苦笑いをして見せ!…マサツグ達の

現実リアル事情を知って居るため何もツッコめず!…とにかく本当に平常運転である事を

零して笑うしかない様なそんな反応を見せて居ると、そのモツの言葉にマサキと

くまさんも反応をする!…


「……ッ!…あれ?……もしかして、本ちゃん?…

本ちゃんもこのゲームやっていたの?…」


「ッ!…あっ!…どうもお久しぶりです!…くまさん、親父さん。」


「いや、挨拶は良いから助けろぉ!!!

いつまでこのカオスな状態で放っておくつもりなんだ!!!…」


マサキとくまさんはモツが本ちゃんである事に気が付くと面識が有る様子で声を、

するとモツもそんな二人に対して挨拶をし!…この時久々に会うよう軽く会釈を

取って見せ!…一時マサツグ達の事を放置してそのまま話をしようとすると、

すかさずマサツグがツッコミを入れる!…その際シロとフィロは今だにマサツグ

の腹の上に乗っており、今だに身動きが取れず!…と、工房前でいきなりの

ドッタンバッタン大騒ぎにその道を通りがかる人達の注目を集め!…しかし

ながらも何とか回収!…漸くマサツグ達は落ち着きを取り戻して工房の中にへと

入って行くと、事態の収拾にケリを着けるのであった!…因みにシルビィーナは

そのままにする訳には行かなかった為、リーナから普段着を借りる事に!…

そして話は戻って本来の話に!…マサツグは取り敢えず意気揚々とアダマン

タイトをドレッグが構えているカウンターの上に!…並びにそのソリを目の

前に出して行く!…


「…ゴホン!!……まぁ、ここまで来るのに色々あったけど…

とにかくジッチャン!!…取ってきたぜ、アダマンタイト!!!」


__ガラガラガラガラ!!!……


「ッ!?……た、確かに!!…

時間が掛かって居るからもしやとは思って居ったが!…

…お前さん!…あの時同様に本当に驚かせてくれるのう!?…

まさかこれだけの量を取って来るとは!?…」


__ゴトッ……スッ…コンコンッ!…


この時そのカウンターから零れ落ちそうになる程の大量ぶりを露わに!…となると

勿論ドレッグも目を真ん丸にして驚き戸惑った反応を露わに!…その量も宛ら、

本当に取って来た事にも相当驚き!…その際徐にハンマーを手に取って見せ!…

そしてインゴット状の物も一つ手に取り質を確かめる様に軽くコンコンと叩き

始めると、またその目は驚きに染まる!…何故なら当然その質も最上級の物である

からして!…この事に本当に在り得ない!と言った驚き様を見せて行くと、もはや

信頼すら覚えた様子で言葉を掛ける!…


「ッ!!…うむ!!…

おまけにさも当然の様に最高に純度の高いアダマンタイト!!…

あのオリハルコンの時と良い本当にお前さんは!…何者なんじゃ!?…」


「ッ!?…い、いやぁ……」


この時改めてマサツグの豪運ぶりに酷く驚いた様子で言葉を漏らして見せると、

本当に人間なのか!?と疑い!…何ならインゴット状にして持って帰って来た

事にも驚きを!…更にはそのソリもアダマンタイトで出来て居る事に色々と

可笑しい!と…とにかく困惑した様子を全面にマサツグの顔を見詰めて行くと、

マサツグもそんな視線に戸惑って見せる!…そうしてマサツグがドレッグに

対して苦笑いをする事しか出来ないで居ると、次には徐にチネットが!…


「それは当然です!!…

何せアダマンタイマイの事を知り尽くした僕達が取ってきたのですから!!!」


「…ッ!?…

大地の精霊ノーム!…エルフのお嬢ちゃん……

また珍しいのを守護精霊にしておるのじゃな!…」


__ッ!……ドヤァ!……


マサツグの代わりに返事をするようチネットが返事!…その際アヤの肩口から

ヒョコっと顔を出すと、自信満々に胸を張って見せ!…この時に自分達が取って

来た!と言葉を口に!…すると突然のチネットの登場にドレッグもハッと!…

まさかモーム縺れて来るとは思っても居なかった様子でビックリすると、次には

アヤに話し掛ける!…何なら良く契約をして来れたな?とばかりに珍しい!と…

その言葉にアヤも自慢げに胸を張り!…何なら黙ってドヤ顔も披露!…そんな

様子にドレッグも笑い!…全てに合点が言った様に更に言葉を口にすると、改めて

アダマンタイトに手を掛ける!…


「……なるほどのぅ!…

確かに鉱石や岩の事となるとノーム達を置いて右に出る者は居ない!…

いやいや、納得が行ったわい!……では、早速修復作業に取り掛かるとするかの!…

これは!!…久々に腕が腕を振るいまくらねばならぬ大仕事じゃな!!!」


「ッ!…そんじゃ任せたぜ!…じっちゃん!!!」


改めて状態を確認するようアダマンタイトを手に、そして嬉々とした様子で

言葉を口に!…久々の大仕事にワクワクが止まらない様子であり!…居ても

立っても居られないのか窯の火の具合を確かめ出すと、何やらゴソゴソと

灰?…石炭?…を弄って見せる!…するとそんなやる気を見せるドレッグに

対してマサツグも一言、期待して居る!とばかりに頼んだ!と言い…すると

ドレッグもその言葉に対してピクっと反応をして見せ!…その際ガッツポーズを

しながら任せろ!と…二カッ!と笑って意欲的な表情を見せて行くと、同時に

ふと思いついた様子である事を話す!…


「ッ!…任せておけ!!!…このドレッグの名に懸けて!!…

ワシが最高の一振りを作って見せよう!!…期待して待って居れ!!…

……ッ!…それはそうと今日はもう遅い…ここで休んで行くと良いぞ?…

客間が丁度空いておるから、そこで寝泊りしとってくれ…」


「ッ!…え?…け、けど……」


「いやいや、構わん構わん!…

それにこのアトリエはワシ一人には大き過ぎるからな…

客間はこっちだ、着いて来てくれ。」


この時ドレッグが話し出した事と言うのはここに泊れ!と、工房で休むよう

気遣う言葉で…と、このドレッグの申し立てに対してマサツグ達一同は困惑

して見せ!…そこまで面倒になる訳には行かない!と…戸惑った反応を

ドレッグに見せて行くのだが、ドレッグは構わない!と笑って見せる!…

何ならこの工房で自分一人は寂しい…と言った具合に言葉を漏らすと、何か

哀愁を感じる様なそんな様子を見せて行き…とにかく決定事項なのかドレッグは

半ば強引について来い!と…マサツグ達にそれぞれ部屋を用意するよう

案内をして行くと、結果としてこの工房に泊まる事になってしまう!…さて

そうしてドレッグの案内で工房に在る客間や談話室等に案内されると、各自に

部屋を割り当てられ…そして全員が工房に泊まる事になるのだが!…その前に

マサツグがある事が気になった様子で号令を掛けると、談話室に全員を呼ぶ!…


「……急に如何したんだぁ?…マサツグゥ?…」


「そうだぞ…今日はもう終わりにしてまた別の機会に…」


「悪いがちょっと待ってくれ!…

これだけは如何しても気になってな?…

…シルビィーナ!…ちょっと良いか?…」


「ッ!…お呼びでしょうか…我が君…」


__ッ!?……


一通り説明をされて部屋を割り当てられ、全員が休む気で居た所でこのマサツグの

話と…談話室に呼ばれた面々が眠そうにしながらマサツグに何事か?と尋ねて行き…

マサツグも全員に謝りながらシルビィーナを徐に呼び寄せると、早速気になった事に

ついて話をしようとして見せる!…するとシルビィーナは直ぐにマサツグの傍まで

やって来ると、指示を待つ様に傅き!…この時マサツグの事を我が君と呼び出し!…

その呼び方に全員が戸惑った様子!…しかしそれよりももっと気になる事が有る!と

言った具合に仕切り直すと、マサツグは本題に入って行く!…


「ッ!…わ、我が君って!?……ま、まぁいい!…

そんな事より聞きたい事がある!…さっきお前はシロの事を…

確か、と呼んでいたな?…あれは如何言う事なんだ?…

まるで最初からシロの事を知っていた様な口ぶりだったが?…」


「ッ!…それは!……ッ…」


「それにシロに対してのあの態度の変わり様!…

何なら確かに王女殿下!って言ってるのも聞いたが?…」


「………ッ…」


マサツグが気になった本題と言うのもシルビィーナがシロに対して見せた言動の

数々で、一体アレは如何言う事なのか?と…すると途端にシルビィーナの様子も

戸惑い気味に!…その問い掛けに対して何やら返答に困った様な反応を見せると、

次にはモジモジと俯き黙ってしまう!…となるとそんな問答の様子にモツ達も

思い出した様子でハッとすると、目が覚めた具合に二人を見詰め!…この時の

シルビィーナの様子は明らかに何かを隠している様にしかとても見えず!…

マサツグが更に疑問に思った事について質問をすると、シルビィーナは更に俯き

黙ってしまう!…さてそうなって来るとその様子を見たモツを初めとするアヤや

リーナ…オリハにシロとフィロやマサキにくまさんが!…不思議に感じては

シルビィーナを凝視!…するとその視線に耐えかねてか…重い口を開く様に

シルビィーナが独り言を口にすると、諦めた様子を見せて行く!…


「……私とした事が!…感極まってあの様な事を!…」


「…っ?…だから如何言う?…」


「…それに私はもうマサツグ様の従魔……隠し立てをする意味も無い…」


「……何を言って?…」


さも自身が見せた隙を悔いる様に言葉を口に…この時軽く首を左右に振って見せ…

何でも思わず感極まって漏らしたと言い…マサツグがツッコミを入れるよう如何

言う事?と声を掛けると、更に意味深な発言を続ける!…と言うのももう隠し立て

する必要はない!と、まるでもう目的は達成したかの様に漏らし!…となると

そんなシルビィーナの話に一同困惑!…一体何が狙いなのか?…若干警戒した

様子でモツが更にツッコミを入れると、シロビィーナは顔を上げるなり真剣な

表情を!…何故あの様な事を言ったのか?について話し出す!…


__キッ!…ッ!?……


「…お話します!……

何故私が王女殿下と呼んだのかを!…」


「ッ!………」


この時さも覚悟を決めた様な雰囲気をシルビィーナが放って行くと、一気に

談話室の内の様子はピシッと緊張に包まれ!…と、そんな様子にマサツグ達も

思わずおっ!?と引き締まる様な!…とにかく釣られて何か緊張する様な

そんな反応を見せて居ると、シルビィーナは話を口に…まずは自身の正体を

明かし始める!…


「……私は元々あの母なる山…

皆様が言う霊峰にて女王フェンリルクィーンのお世話係をしておりました…

女王様は愛する人と出会い、そして双子の娘を授かり…

無事出産も成されたのですが…その時!…運悪くも不敬な人間の兵達が

我が女王の城を襲撃に来たのです!……女王様は出産後で満足に動けず!…

戦えるのは霊峰に住まう我々ライカンスロープの一族のみ!…

勿論黙ってやられる訳には参りませんので、必死に人間達に抵抗を

し続けたのですが…不覚にも女王様の元へと行く事を許してしまい!…

その双子の長女様を誘拐!!…」


__ッ!?……ッ…


「我々も必死に長女様を助けようと動いていたのですが!…

人間の兵達の抵抗が激しく!…敢え無く取り逃がしてしまい!…

長女様を魔法で卵の様な殻で包んでしまうと何処かへとそのまま!…

その内人間達も目的を達したのか徐々には退いては行ったのですが…

誘拐された長女様は行方知れず…

それでも何とか次女様だけでも守る事の出来たに安堵をする中、

やはり女王様は長女様を失われてしまった事で塞ぎ込まれてしまい!…

その様子が余りにも御労しく思い!…私が無断で城を出て長女様を

探しに出て来たのです…」


「………。」


__……キュッ!…ッ!……


シルビィーナは自身の正体を霊峰に居る女王の世話係と、そしてシロに関係するで

あろう話しをし始め!…と言うのも何故シロがここに居るのか?を説明する様に

不幸事を!…シロはさも誘拐されて来た様な!…その話を聞いて徐々にマサツグ達も

察した様子でとにかくそのシルビィーナの話を黙って聞き続けて見せて居ると、

更に話しは続きを見せる!…何でもその続きの話では今度は何故シルビィーナが

ここに居るのか?と言うモノで…内容としてはシロを探しに出て来た!と…

するとその話を聞いてシロは不安げな表情を浮かべ!…次にはギュッとマサツグの

腕にしがみ付く様なそんな素振りを見せて行くと、マサツグが気が付いた様子で

安心させる!…


__……ポンッ…なでなで…なでなで…ッ!…スリィ……


マサツグはいつのもの様にシロの頭に手を置くと優しく撫で出し、気持ちを

宥める様に何度も何度も頭を撫で!…と、そんなマサツグの様子にシロも

ピクッと反応して見せ!…マサツグに甘えるようそのしがみ付いて居る腕に

自身の頬を摺り寄せると、小さく丸まって見せて行く!…するとそんな様子に

少しでもホッコリとした様子でマサツグ達の緊張感は緩和されて行くのだが!…

しかし大事な話である事には勿論変わらず!…途端にマサツグも真剣に取り

合うようシルビィーナに親としての顔を見せ、そして斬り込むようシルビィーナに

ある事を聞いて行くと、更に緊張感を増して行く!…


「……話は大体分かった………で、シロを如何するつもりだ?…

そのフェンリルの母親の元にシロを連れて返るのか?…」


「ッ!?…」


__ッ!?!?…ギュッ!!…


この時マサツグも一切冗談が無い様子でシルビィーナに言葉を口に!…何なら

単刀直入に斬り込み!…と、このマサツグの話の切り出し方に一同騒然!…

さも喧嘩を売る様な話し口調に激震が走り!…シルビィーナもそんな言葉が

飛んで来た事で驚きを露わにして居ると、シロは力の限りマサツグの腕に

ギュッとしがみ付く!…そしてマサツグもまだ話を続ける様に言葉を漏らすと、

その際シルビィーナの話を聞いて確信を得た様に話しを続け!…


「…悪いがそれは俺が許さない!…確かにその話を聞いた限りだと…

シロはそのフェンリルの母親の子供で間違いないだろう…

なんせ俺達がシロを見つけた時って…

何でか卵から孵った奇妙な状態で見つけたからな?…

…大体狼って胎生で子供を産むから卵で生まれる訳は無いし!…

他にも可笑しい点があった!……けどな?…

だからと言ってシロをそう簡単に渡す訳には行かねぇんだ!!…

会う会わないはシロの自由で決めさせてやりたい!…

それが俺の考えだ!!!…

…もし、無理やり連れて帰ろうとするならその時は!……」


__チャキッ!!…ッ!?…ガタッ!!…


「死んでも絶対に渡すつもりは無いと思えよ!?…」


「ッ!!……」


シロを見つけた時の事を話し出し!…色々と可笑しかった点もこれで納得が行った

事を口にするが、シロを渡す気はサラサラ無い!と…あくまでもシロの意思を尊重

するよう言葉を口に!…しかしそれでももしもの事を話すと許さない!と…徐に

刀へ手を掛け出し!…と言っても抜くまでに至らず構えるだけで…それでもいつも

以上に真剣な表情を全面に!…これが自分の覚悟!と…シルビィーナに見せ付ける

様にを言い放つと、そんな様子にシルビィーナもビビってしまう!…そこには

間違いなく我が子を命懸けで守ろうとする親の姿がハッキリと有り!…マサキと

くまさんもそんな様子に驚き戸惑い!…と、そんな不穏な様子に当然困惑!…

さすがに不味い!とモツ達が仲裁!…慌てて落ち着く様にマサツグに向かって声を

掛けるのであった!…

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