どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん

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-第五章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~ドワーフファミリア編-

-第五章七十五節 ドレッグの言葉とお約束(工房編)と疾風の型-

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マサツグがドレッグに誘われるよう鍜治場の中へと入って行くと、

ドレッグは徐にもう一脚分の椅子を用意する…するとマサツグも

それを見て察した様子で用意してくれた椅子へと座って行き、

ドレッグと一緒に炉の炎を静かに見詰め!…何やら気不味い様な

そうでもない様な?…とにかくハッキリとしない何か微妙な

雰囲気になって居ると、マサツグが徐に話をする!…

それはシロの事でもあって、自身の心の中にある言葉でもあった!…


「……俺達がここに来た理由は…

霊峰に行ってシロの親に会わせてやろうと思って居たんだが…

いざシロの母親がフェンリルクィーンだって聞いた瞬間…

俺はシロを母親に会わせるのが怖くなったんだ…

…今まで当たり前の様に居たシロが母親に会わせた事によって

離れて行くって考えると…ただ怖くて…

…まぁ、本当の母親なんだから戻りたい!と思うのは当然だと思うけど…

…本当の事を言うと俺はシロとは離れたく無いんだって事が…

…まさか今更になって分かるなんてな?…」


マサツグは改めてドレッグにも話す様にここに来た理由を話して行くと、

同時に自身が今抱いている感情についても話して行き…

正直シロを本当の母親に会わせるのが怖い!と…いつになくシンミリとした

様子で淡々とマサツグがドレッグに話をして居ると、ドレッグは炉の炎を

見詰めたまま黙って話を聞き続ける!…それはまるでマサツグの父親に

なった様に!…人生相談に乗るよう黙って話を聞き続け!…


「………。」


「…けど最初に言った通り!…

シロが母親と一緒に居たい!と思うのなら俺は引き止めはしない!…

…それがシロの本当の望みで…俺の父親代理としての仕事だと思っているからな!…

…ただそう考えれば考えるほどシロの答えを聞くのが今はとてつもなく怖いんだ…

今まで魔王や国相手に喧嘩を吹っ掛けて来た奴が何を言ってるんだって…

思うかもしれないけど…ただ今は怖いんだ…

…ハッキリ言ってこんなの感情…俺自身初めてで戸惑ってるんだわ……」


「……ふむ……」


__…ッ!…ブルッ!…


と、マサツグもそれを良い事にドンドン心の内を吐露…自分でも今如何言う

状態なのかが分かっておらず!…ただ混乱して居る事をそのままドレッグに

話して行くと、ドレッグは言葉を漏らす様にして返事をする!…

そうしてマサツグが思っていた事を話終えると、次には俯きながら少し小刻みに

震えて見せ…また暗い表情を浮かべてはこんなの初めて!と…

とにかく真剣に悩みいまだにシロの答えを聞くのが怖い!と言った様子を

見せて居ると、ドレッグは率直に自身が思った事を話し始める!…


「……正直に言うと、ワシには分からん感情じゃな…

単純に息子や娘を持った事が無いから言える事じゃが…

恐らくお前さんが思うその恐怖は相当なモノなんじゃろうな…

幾度となく強者と戦い!…怯む事が無かったお前さんには

ただ困惑する原因でしかない…

感じた事の無い恐怖と言うのはワシも幾度となく味わってきた…

あれは…辛いモノじゃ…」


「………。」


「ただワシが言う感じた事の無い恐怖と言うのはあくまでも一瞬的なモノで…

もっと言うなればワシ自身が感じて来たモノ!…

お前さんの様に悩まなければならない!…

ましてやお前さんの悩みと一緒にするのはどうか?と思う所は有るんじゃが…

…これだけはお前さんに教えてやれる!…」


「……ッ?」


ドレッグはマサツグの問い掛けに対して流石にその感情は分からない!と、

単純に娘を持った事が無いからと理由を言い…しかしマサツグが悩んでいる

様子から尋常では無い!と…少なからず幾度となく強者と戦って来た者の

姿とは思えない!と語り!…そしてその不安になる気持ちも少なからず

分かる!とばかりに話しを続けて行くと、マサツグもその話を黙って聞く…

この時やはり俯き続けて悩む様な姿を見せて居ると、ドレッグはそんな

マサツグに言葉が有る!と…その際自身のモノと一緒にするのは如何か?と

語りつつもそれでも口に!…となるとそんなドレッグの言葉にマサツグも

ピクッと…気になった様子でマサツグがドレッグの方に顔を上げて見せると、

ドレッグはマサツグにこう語る!…


「お前さんとあのオオカミの嬢ちゃんが一緒に旅をしてきた記憶だけは!…

それだけはお前さんのモノじゃ!!!…」


「…ッ!!……」


それは単純明快な答えであった!…ドレッグはシロとの絆が有る!と…

マサツグに言い聞かせる様にその言葉を口にすると、マサツグもハッとした様子で

目を見開き反応をして見せ!…それはまるで目から鱗が落ちた様に!…

とにかくハッとビックリした様な困惑した様な…何方とも取れるそんな反応を

見せると、更に如何言う事か?をドレッグが話し出す!…それはまるでマサツグに

言い聞かせるよう話して行くと、この時ドレッグはさも親になった様に!…


「…まぁ、ワシが言っても気休め程度にしか聞こえんじゃろうが…

今までお前さんとあの狼の嬢ちゃんはいつでも一緒だったのじゃろ?…

だったらその記憶だけはお前さんと狼の嬢ちゃん二人だけのモノの筈じゃ!…

その本当の母親とやらでは手に入らない唯一無二のモノ!!…

絶対的なモノをお前さんは持って居る筈じゃぞ?…

…まぁ確かに本当の母親と再会し!…それで狼の嬢ちゃんがお前さんから

離れたとしよう!…じゃがそれで本当にお前さん達の仲はそれで終いなのか?…

…少なくともワシが違うと思って居る!!…狼の嬢ちゃんにはその記憶がある!!…

狼の嬢ちゃんがお前さんの元を離れたとしてもその記憶がある限りは!!…

幾ら離れて居ようともお前さんと狼の嬢ちゃんは家族のままだとワシは思う!!…

…それに今生の別れと言う訳でも無いんじゃ…また生きて居れば会えるであろう?…

その時にまた家族として再会すれば良い!!…

確かに別れと言うのは辛いものじゃが!…お前さんの言う父親とは!!…

家族と言うのは!!…そんなヤワなモノではないじゃろう!?…

ただお前さんはドンと構えて!!…

あの狼の嬢ちゃんの事を受け止めてやれば良いだけじゃ!!!…

……それがワシの考えで!…お前さんに対しての答えじゃ!!……」


「………。」


ドレッグは更に自身の思った事を口に!…それはマサツグを説得する様にも

聞こえるのだが、内容自体は真剣なモノで!…マサツグとシロの仲を強調する様に

例え別れて居ても心は一緒!と…会いたくなったら会いに行けばいい!と、

完全な別れで無い事も口にしつつ!…そもそもの話としてシロがマサツグの事を

忘れる筈が無い事も付け添えると、それ程までに絆が固い事を続けて行く!…

そうしてそんなマサツグに対してシロを信じる様に言い聞かせると、ドン!と

構える様に話して行き!…するとマサツグはその話を聞いて目をカッと見開いては

何かを悟った様に黙り込み…その様子にドレッグもスッと黙り…

マサツグの事をそのままそっとして置く様に放置をすると、また炉の様子を

見始める!…そうして約5~6分位は経っただろうか?…

マサツグはふと意識を取り戻した様な反応を見せると、言葉を口に…


「……なるほどな…理解したよ…」


「ッ!……まぁ、こんな何も持たぬ老いぼれの言葉じゃ…

何の説得力も無いがそれでも届いたのなら幸いじゃ…」


「…あぁ…少なくとも俺を納得させるには十分過ぎる位の言葉だったぞ?…」


「ッ!…はっはっはっはっは!…そうか、そうか!…

まぁ、今の内にしっかりと悩めば良い……じっくり…

じっくり考える事で出て来る答えもある…

例えその答えが間違っていたとしても…

後悔が無い様にするのが…本当の答えなのかもしれんからな?…」


「…ッ!………あぁ、肝に銘じておく!…」


まだ多少の悩んで居る様子は有りながらもマサツグは理解した!と、

徐に返事をするよう言葉を零し!…するとそんなマサツグの言葉に

ドレッグも気が付いた様子でピクッと反応!…この時卑下する様に

言葉を零し…それでもマサツグの糧になれば!と言った事を口にすると、

マサツグは感謝をする様にフッと笑い!…自分には刺さった!と

返事をする!…するとそんな返事が帰って来た事でドレッグも

フッと笑い出すと、お節介ついでに更に言葉を!…それは自身が

体験をして来たであろう言葉で有り、さも自分の様に失敗はするな!と…

何かそう言う風にも聞こえて来るとマサツグは素直に聞き入れ返事!…

そして粗方話をした所でマサツグが徐に席を立って行くと、ドレッグが

気が付いた様子で声を掛ける…


__スッ…ッ!……


「…寝るのか?…」


「あぁ、おかげでぐっすり眠れそうだ!…

……感謝するぜ!…ジッチャン!…」


「ッ!…はっはっはっはっは!…それは何よりじゃ!…

…まぁ…生を受けたからには悩む事は沢山ある…

努々己を失わん事じゃな?……良い夢を…若き英雄殿…」


若干寂しそうにしながらもドレッグが声を掛けるとマサツグは返事!…

ドレッグのお陰と言葉を口に!…そしてそのまま笑顔で鍜治場を

後にしようとする際…その出入り口付近でドレッグがフッと笑って

見せて行くと、更に教訓めいた言葉を…再度言い聞かせる様に

言葉を口にし!…最後にマサツグの事を[若き英雄殿]と茶化して行くと、

マサツグは引っ掛かった様子で脚を止め!…ドレッグに文句を言うよう

言葉を残す!…


「ッ!…その英雄殿って言うの止めてくれないか?…」


「ッ!…何故じゃ?…誰もが憧れる呼び名じゃと思うんじゃがぁ?…

ワシは良いと思うがなぁ~?…」


「それを言われるとむず痒いんだよ!!…」


「ッ!…プッ!!…あぁっはっはっはっはっは!!!…」


この時マサツグは照れた様子でドレッグにその呼び方は止めてくれ!と…

するとドレッグはその反応が可笑しかったのか、疑問を口に…と言うのも誰しも

憧れる英雄では無いのか?と…マサツグの性格を知って居る上で更にそう言う

チャチャを入れようとして行くと、マサツグがツッコむ様にして文句を言う!…

となるとその返事を聞いてドレッグは更に可笑しかったのか、噴き出す様にして

大笑いし…鍛冶場内にドレッグの笑い声が響き渡り!…

マサツグもそんなドレッグの様子に仕方が無い!と言った表情を浮かべて

後にすると、そのまま自室へと戻って行く!…そしてそのままベッドに戻り

ログアウトすると、次の日を迎え!…

と、その後はダイジェストの様に日々を過ごし!…

取り敢えず大剣が出来上がるのを待つ事、数日!…

それは突然としてやって来る!…それはいつもの様に用意された自室からの

スタートの事…


「…ふあ!…あぁ~…!……

おはよ~……って言った所で返事は無しか……」


「すやぁ~…」


「くか~…」


「すぅ~…ぴよぴよ…」


「さて…とぉおおおううぅぅぅ!?!?!?…」


マサツグが目を覚ますとやはりいつものご恒例の拘束状態から始まる…

そしてもはやこの状態が当たり前になって来た所で溜息しか出て来ない…

と、思って居た矢先!…今日に限っていつもと違う光景を目にした事で

マサツグは途端に慌て出す!…と言うのもいつもなら左サイドに

フィロが居て、右サイドには不定期ゲスト!…そして腹の上にはシロが

陣取っていると言ったいつものフォーメーションの筈なのだが、

今回は両サイドにシロとフィロがそれぞれ寝ており!…

となると腹の上には誰が?…となる所なのだがそこにはナイスバデーな

シルビィーナが静かに寝息を!…

この時自重+押し付ける様に体を押し当て!…

その柔らかい体にマサツグも動揺!…目のやり場に困りつつ!…

思わず何処かのお洒落な重巡洋艦の様な声を上げると、その声に

シルビィーナも目を覚ます!…


「ん…んん~?……あっ…

マサツグ様…おはよう御座います…」


「お…おはよう……じゃなくて!!!…

何でシルビィーナがここに!?…

確か、最後に確認したのはそこの床で…

…って、言うより自分の部屋が用意されていただろ!?…

何故ここに集まって寝る!!!…」


「………ッ?」


ここ数日間最初の件もあってマサツグはシルビィーナに自室で

寝るよう指示!…そしてシルビィーナもそれに従うと今まで

普通にして居たのだが…今日に限ってはこの有様!と…

マサツグが動揺している一方でシルビィーナは至って冷静!…

眠い目を擦りながらマサツグに朝の挨拶をし始めると、マサツグも

思わず返事をする!…しかし当然ながらそれ所ではない訳で、

マサツグは慌てた様子のままシルビィーナにツッコミ!…

これは一体如何言う事か!?と…その際自室で寝て居ない事にも

更にツッコミを!…それはシロやフィロにも向けられており!…

とにかくマサツグが色々と追い付けて居ない様子を見せて居ると、

シルビィーナは不思議そうに…マサツグの言葉に対して首を傾げる!…


「……何を仰っていらっしゃいますか我が君?…

従魔は主人に付き従い…主人の近くでいつでも侵入者を

迎撃する事が出来る様に構えて居るのが当然の事では有りませんか?…」


「……ほう?…で、その主人の腹の上で寝るのが迎撃態勢なのか?…

…後ちゃんと服を着直せ…目のやり場に困る!…」


「……目も覚めましたし…顔を洗いに行きませんか?…マサツグ様?……」


「……それで話を誤魔化したつもりかぁ~シルビィーナ?…」


この時シルビィーナは逆に何か問題が?とばかりに質問を、当然自分はさも

間違って居ないと澄まして見せ!…何なら自分はただ従魔としての役割を

果たして居る!と…何も問題無い事を強調し、不満までは行っていないがスンと

何も悪くない事を口にすると、マサツグは呆れた様子で反撃!…何故主人の

腹の上で寝ていたのか?について問い質す!…その際服が開けて居る事に

ついても指摘!…シルビィーナをジト~ッとした目で見詰めながら直せ!と…

するとそのマサツグの反応にシルビィーナは固まり、更には視線をスゥ~っと

反らして話まで主逸らそうとして見せると、更にマサツグからツッコミを

受ける!…さてそうしてマサツグがシルビィーナの事を凝視して居ると、

シルビィーナも観念したのか頬を染め!…迫って来るマサツグに対して謝罪を!…

と、同時に言い訳の言葉も口にする!…


「ッ!!……も、申し訳有りません!……

ですが我が君からは何故か吸い寄せられる様な引力を感じ…

気が付けばあの様なはしたない姿を!…

…とても心地良かったのです!……」


「……はあぁ~…頬を染めながら言われても困惑しか出て来ねぇっての!!…

…引力ねぇ~?…良く分からん言い訳だが…今回は不問な?…

ただ今度からは自室で寝る様にな?…俺としても色々とヤバイからな!……」


何とも理解し難いシルビィーナの言い訳にマサツグも溜息!…更にはツッコミを

入れつつ!…が、最終的にはシルビィーナを許して行き…その際マサツグは

自身の顔に手を当てながら…再度言い聞かせる様にシルビィーナへ注意の言葉を

口にすると、シルビィーナは不思議そうに首を傾げる!…と言うのも何故?…

単純に疑問を持った具合にキョトンとすると、次にはハッとマサツグが若干

頬を染めている事に気が付き!…


「ッ?……ッ!……わ、私で宜しければ…

お、襲って下さっても良いので…」


「良くない!!!」


マサツグが照れて居る事でシルビィーナも悟った様子でモジモジとし出し!…

自身は別に構わない!と…逆に何かを期待した様な事を口にすると、マサツグが

再度ツッコミを入れる!…そうしてマサツグからツッコまれた事でシルビィーナが

残念そうな表情をして見せると、次にはマサツグがベッドから起き!…自室を後に

すると顔を洗いに…その後ろをシルビィーナも同行し始め!…洗面所のある方へと

二人が共に歩いて行くと、そこでふとある物音を!…


__ギッ…ギッ…ギッ…ギッ……ブン!!…ブン!!…ブン!!…ブン!!…


「ッ!…ん?…この音はぁ?…中庭の方から……ッ!…リーナ?…」


「…何やら木剣を振り回している様にも見えますが?…

あれは素振りでしょうか?…それにしては何かぎこちない様な……」


物音に気が付いてマサツグがその音の聞こえる方を振り向くと、そこには

工房の中庭にて素振りをするリーナの姿が…恐らく朝早くから起きて

日課の訓練をして居たのか、そのリーナの額には遠目からでも分かる位に

大粒の汗を掻いて居るのが伺え!…と、同時にここでふと疑問も湧き出し!…

と言うのもその素振りをして居るリーナの構えに疑問が有り、鞘から剣を

勢い良く引き抜いては剣を鞘に戻し…また勢い良く剣を引き抜いては剣を鞘に!…

その繰り返しをぎこちなく続けており!…シルビィーナも疑問に思った様子で

不思議そうにそう言葉を零して行くと、ここでリーナが休憩に…

この時マサツグ達の存在に気が付いたのか、いつもの様子で声を掛ける!…


__ブン!!……ブン!!……ブン!!……ブン!!……スチャッ…


「…ふぅ~……ッ!…ん?…マサツグとシルビィーナ?……

お~い!…そこで何をしているんだぁ~?」


「ッ!…い、いやぁ…別に~?…

たまたま顔を洗いにここを歩いていたら

リーナが素振りをしている様子が見えただけで…

…な、シルビィーナ?…」


首から掛けていたタオルで汗を拭いつつ、一旦は持っていた木剣を

自身の脚に立て掛け…と、この時にマサツグ達に気が付いた様子で

リーナは手を振って呼び掛け出し!…その呼び声にマサツグ達も

何故か見てはいけないモノを見てしまったかの様な気分になると、

慌ててふためき戸惑って見せる!…別に特段焦る様な場面でも無い

のだが、何故かマサツグ達はワタワタ!と…と、とにかくマサツグが

そんな様子でリーナに慌てて返事を口に!…

その際素直に誤魔化しつつ庭の方へ!…シルビィーナにも同意を

求めるよう突如としてキラーパスを出して行くと、そのキラーパスに

シルビィーナは戸惑って見せる!…


「ッ!?……え!?…え、えぇ!…そ、そうです!…

決して騎士団の団長様なのにリーナさんの素振りが

ぎこちないなぁ等と思った訳では決してありません!!!」


「ッ!?…うおおぉぉ~~~いい!!!…

本音駄々漏れじゃねえかぁ!?」


「ッ!…あぁ!!…も、申し訳有りません!!!…」


突然の事でクールなシルビィーナもさすがに動揺!…とにかくマサツグの

言葉に同意し!…が、次にはボロが露呈する事に!…動揺のあまり言葉が

纏まらず隠せなかった様子で!…ほぼほぼ直球の本音をぼろっと思わず

零して見せると、その言葉にマサツグも慌ててツッコミを入れる!…

しかも最悪煽りと取られても仕方が無い程の言葉で有り、リーナが

怒るのではないのか!とマサツグは恐々!…するとシルビィーナも

ハッとした様子で慌てて謝罪!…しかしその一方でリーナはその本音に

対してキョトンとした反応を見せると、次には理解した様子でハッと…

そこからさも当たり前である!とばかりに笑って見せ!…

自身が未熟である事を認め出す!…


「ッ?……ッ!…プッ!…あっはっはっはっはっはっは!!…

なるほどそう言う事か!…あっはっは!!…まだぎこちないか!!…

あぁっはっはっはっはっは!!!…」


「…え?」


「いやなに…実はマサツグの剣の型を真似てみたのだが…

これが難しくてな…

さっきから何度か挑戦をしているのだが、やはり上手く出来い!…

…特にあのバルデウスやデグレアントのバルディアナと言う奴がやった

[風を圧縮した球]を斬ったあの技がな?…」


__スチャッ……ブンッ!!……


当然突如リーナが笑い出した事でマサツグも困惑!…乱闘騒ぎになる事を

覚悟して居たのだが!…意外にもサッパリとした様子でリーナはケラケラ!と…

その際何故ぎこちなかったのかについて改めて笑いながら説明をし始めると、

全ては見様見真似であった事を口にする!…何でもマサツグの抜刀術が

気に入ったらしく!…特に疾風の型を真似て居た!と…その理由と言うのも

バルデウスやバルディアナ!…あの風の圧縮弾を斬ってしまったあの姿に

惚れたらしく!…もう一度マサツグの前で真似をする様に木剣を手に!…

スッと思いっきり振り抜いて見せる!…するとマサツグもその話を聞いて

納得したよう、落ち着いた様子で質問を…


「…疾風の型か?……」


__ッ!…コクリッ!…


「そう!…あの下から斬り上げるあの動きが難しいのだ…

相手の懐に瞬時に潜り込み!…寸分の狂いの無い軌道を描き!…

相手を斬る上げるあの技!…

剣聖になってから更に腕を上げたと言うのは見て居て感じたが…

やはりあの[風を圧縮した球]まで斬ってしまうのだ!…

私もやってみたいと思ってな!……」


__スチャッ……ブンッ!!……


「ッ!?…あ、あれかぁ~……

あれはあの春風刀を初めて抜いた時に覚えた技だからなぁ~…」


確認を取る様に技名を…するとリーナもその名前を聞いてハッとした様な

反応を見せると、マサツグの居る方を振り向くなり頷き!…

この時そのリーナの表情はさもヒーロー物に影響を受けた様な表情を!…

目をキラキラとさせながら笑顔を浮かべ!…更にマサツグにあの技の

何が凄かったのか?を説明し出すと、また練習をする様に素振りをする!…

それだけリーナに取ってあの技を斬った事が凄い事だったのか、興奮気味に

語るリーナにマサツグは圧され!…と、圧されながらも習得した時の事を口に…

何の気なしにマサツグがその事を思わず口にして見せると、途端にリーナも

ハッ!と…


「ッ!…そうだ!…

マサツグ、今ここでやって見せてくれないか?」


「ッ!…え?…」


「もう一度見れば何か分かるかもしれない!!…

頼む!…この通り!!…」


本人が今目の前に居るのだから見せて貰える!と…パァッ!と顔を輝かせては

途端にマサツグにお願いをし!…と、手を合わせながら唐突にお願いをして来る

リーナにマサツグも驚きを露わに!…思わず状況が理解出来ていない様子で

言葉を零し!…とにかく戸惑った様なそんな反応を見せて居ると、リーナは更に

お願いをする!…その際余程見せて欲しい!のかマサツグに頭を下げ出す勢い

まで見せて行くと、当然これにはマサツグも更に戸惑って見せ!…


「ッ!?…そ、そんなにお願いしなくても!!……別に良いけど?……

ハッキリ言ってお前のエルレイドフルーレの方が汎用性はあると思うぞ?…」


「ッ!…そ、そうか?……えへへ♪…」


{……何故そこで照れる?…}


慌てて止める様にマサツグが承諾!…その際そこまでしなくても!と言うと、

同時にリーナの技の方が便利である事を口に!…するとリーナはそのマサツグの

お褒めの言葉に照れて見せ!…さも親に褒められた様な何か気恥しいそんな

反応を見せて行くと、目に見えてマサツグに対して頬を染める!…

するとそんなリーナの様子にマサツグは相変わらずの朴念仁!…

何故照れる?と疑問を持ち…と、そんな会話をしつつもリーナから木剣を

受け取り!…軽く体を動かしつつ!…しょうがない!と言った様子で

徐に納刀状態から構え出すと、次には疾風の型を披露する!…


__スゥ…コッ!……ゴクリッ!…


「フゥ~~…」


__……バッ!!…


「あぁ~らよっ!!!」


__ブゥオン!!!!……ザアアアァァァァ!!!……ッ!!!……


マサツグは腰を落とした所で木剣をいつでも抜ける様に構えて見せ!…

その際予め用意されて居たのか?…丁度良い所に案山子が有るのを

見つけて行くと、それをターゲットに脱力する…この時さもマサツグの

周りだけ時が止まった様な雰囲気を醸し出して行くと、そんな様子に

リーナは生唾を飲み!…と、次の瞬間突発的に!…

マサツグが駆け出したかと思えば既に案山子との距離を詰め!…

リーナが用意したであろう案山子との間合いをほぼゼロの状態に

して行くと、そのまま渾身の斬り上げを繰り出して見せる!…

その際マサツグの痛烈な一撃に続くよう後から風圧も吹き抜けて行くと、

辺りに散らばっていた落ち葉が宙に舞い!…そのマサツグの技を前に

リーナは子供の様に目をキラキラ!と…とにかくもう一度見れた事に

感動すると、マサツグが確認の言葉を掛けて行く!…


「……っと!……フゥ~!…こんなモンで良いか?…」


「ッ!!…おぉ!…」


「…とまぁこんな感じ……」


技を繰り出した所で納刀までがルーティン!…そこまでをやって見せて

リーナに確認の言葉を!…するとリーナも満足した様子で言葉を口に!…

並びにマサツグへ頷いて返事をして見せ!…マサツグもそれを見て

これが手本!と言った言葉を口にしようとするのだが、次には不穏な

雰囲気を!…それは興奮した様子でマサツグに詰め寄り!…

やはり子供の様に目をキラキラとさせて遠慮なしに憧れの視線を

向けて行くと、怒涛のピーカブーを見せる!…


__スタタタタタタ!!!……


「マサツグマサツグ!!!…やっぱりマサツグは凄いな!!!…

私がやってもあんな風に綺麗な一太刀が出来なかったのに!!!…

剣圧までまるで突風の様に巻き起こったぞ!!!」


「ッ!?…お、おう……」


「私にその技を教えてくれないか!?…

やはりその技は凄いし強いしカッコいい!!!…」


リーナがマサツグに詰め寄るとピーカブースタイルで上目使い!…

しかしそれは愛らしいとかではなく、好奇心勝った子供の様で!…

とにかく興奮冷め止まない様子でマサツグを称賛!…

その際自分が出来なかった事を口に!…ジェスチャーも交えて

風が巻き起こった事で無邪気に燥ぐ様なそんな反応を見せて居ると、

マサツグも当然戸惑って見せる!…と、この時圧に圧されるよう

マサツグがタジタジになって居ると、更にリーナはお願いを!…

と言うのも先程の技を教えてくれ!と…自分も出来る様になりたい!と

更に子供味が増した様子でマサツグへ更に詰めて行くと、マサツグも

慌ててツッコミを入れる!…


「ッ!?…お前は子供か!!!…

それに!!…そんな事を言い出したら!!!…

お前だって竜巻を斬った剣技があっただろう!?…」


「あれは母の技で私の技ではない!!…」


「ッ!?…今お前が習おうとしているのは俺の技なんだけど!?…」


「私の憧れはマサツグ!!!…お前なんだぁ~~!!!」


マサツグはリーナに落ち着け!とばかりに言葉を!…その際リーナも

竜巻を斬った技が有るだろう!と…しかしリーナの勢いは決して止まらず!…

何ならあれは母の技!と言って聞かない様子を全面に!…自分の技で無い事を

口にすると、更にマサツグがツッコミを入れる!…この時迫って来るピーカブー

リーナに対してマサツグが思わずボディを固めて行くと、何やら警戒した様子を

露わに!…が、リーナは御構い無しに猪突猛進!…マサツグが自身の憧れで

ある事を口にすると、マサツグを押し倒さん勢いで詰めて行く!…

さてそうしてマサツグとリーナがあぁ~だこぉ~だと朝から騒ぎに騒いで

居ると、そこに更なる不安な影が!…と、この時庭に居る三人は気付いて居らず!…

後に更なる面倒事が!…待ち受けて居る事を当然知らずに騒いでおり、

案の定巻き込まれて行くと、いつもの日常を迎えるのであった!…

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異世界「エデンズガーデン」。 広大な大地、広く深い海、突き抜ける空。草木が茂り、様々な生き物が跋扈する剣と魔法の世界。 ダンジョンに巣食う魔物と冒険者たちが日夜戦うこの世界で、ある冒険者チームから1人の男が追放された。 彼の名はレッド=カーマイン。 最強で最弱の男が織り成す冒険活劇が今始まる。 ※この作品は「小説になろう、カクヨム」にも掲載しています。

異世界にアバターで転移?させられましたが私は異世界を満喫します

そう
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ナノハは気がつくとファーナシスタというゲームのアバターで森の中にいた。 そこからナノハの自由気ままな冒険が始まる。

異世界帰りのハーレム王

ぬんまる兄貴
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俺、飯田雷丸。どこにでもいる普通の高校生……だったはずが、気づいたら異世界に召喚されて魔王を倒してた。すごいだろ?いや、自分でもびっくりしてる。異世界で魔王討伐なんて人生のピークじゃねぇか?でも、そのピークのまま現実世界に帰ってきたわけだ。 で、戻ってきたら、日常生活が平和に戻ると思うだろ?甘かったねぇ。何か知らんけど、妖怪とか悪魔とか幽霊とか、そんなのが普通に見えるようになっちまったんだよ!なんだこれ、チート能力の延長線上か?それとも人生ハードモードのお知らせか? 異世界で魔王を倒した俺が、今度は地球で恋と戦いとボールを転がす!最高にアツいハーレムバトル、開幕! 異世界帰りのハーレム王 朝7:00/夜21:00に各サイトで毎日更新中!

実家にガチャが来たそしてダンジョンが出来た ~スキルを沢山獲得してこの世界で最強になるようです~

仮実谷 望
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とあるサイトを眺めていると隠しリンクを踏んでしまう。主人公はそのサイトでガチャを廻してしまうとサイトからガチャが家に来た。突然の不可思議現象に戸惑うがすぐに納得する。そしてガチャから引いたダンジョンの芽がダンジョンになりダンジョンに入ることになる。

ダンジョントランスポーター ~ 現代に現れたダンジョンに潜ったらレベル999の天使に憑依されて運び屋になってしまった

海道一人
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二十年前、地球の各地に突然異世界とつながるダンジョンが出現した。 ダンジョンから持って出られるのは無機物のみだったが、それらは地球上には存在しない人類の科学や技術を数世代進ませるほどのものばかりだった。 そして現在、一獲千金を求めた探索者が世界中でダンジョンに潜るようになっていて、彼らは自らを冒険者と呼称していた。 主人公、天城 翔琉《あまぎ かける》はよんどころない事情からお金を稼ぐためにダンジョンに潜ることを決意する。 ダンジョン探索を続ける中で翔琉は羽の生えた不思議な生き物に出会い、憑依されてしまう。 それはダンジョンの最深部九九九層からやってきたという天使で、憑依された事で翔は新たなジョブ《運び屋》を手に入れる。 ダンジョンで最強の力を持つ天使に憑依された翔琉は様々な事件に巻き込まれていくのだった。

私のスキルが、クエストってどういうこと?

地蔵
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スキルが全ての世界。 十歳になると、成人の儀を受けて、神から『スキル』を授かる。 スキルによって、今後の人生が決まる。 当然、素晴らしい『当たりスキル』もあれば『外れスキル』と呼ばれるものもある。 聞いた事の無いスキル『クエスト』を授かったリゼは、親からも見捨てられて一人で生きていく事に……。 少し人間不信気味の女の子が、スキルに振り回されながら生きて行く物語。 一話辺りは約三千文字前後にしております。 更新は、毎週日曜日の十六時予定です。 『小説家になろう』『カクヨム』でも掲載しております。

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