480 / 692
-第五章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~ドワーフファミリア編-
-第五章八十五節 異様な雪合戦と悪魔協定と三位一体?…-
しおりを挟むもはや遊びで無くなりバトルロワイヤル!…そして各々が互いを警戒し合う様な
形になって行くと、その様子を遠目からチラリ…門の修復をするドワーフ達が
不思議そうな様子で見詰めていた!…それこそ先程までの様子を知って居た様で、
アレは何をして居るのか?と…傍から見ると円を描く様に固まっており…そして
睨み合い不穏な空気を辺りに漂わせて行くと、如何にもとにかく穏やかではない
様子を見せて居た!…何なら次にはマサツグが突如刹那を発動して見せると、
次には!…
「……ッ…刹那!!…」
__ヴウゥゥン!!!…ッ!!…ババッ!!…ザッカッザッカッザッカッ!!!…
{…よし!…ある程度の壁も作った!…
雪玉も作った!!……後は相手の出方を伺い始めるか!……}
__チラッ……
マサツグは刹那を発動すると途端に自身の腰程ある壁を作り、その陰に隠れて
他の者達の様子を伺う!…その際突如マサツグが刹那を使い出した事で他の
者達も驚き戸惑い!…モツは慌てて近くの樹の影へ!…オリハも同様に慌てて
マサツグに攻撃をするよう身構えて雪玉を握って見せるのだが、マサツグの
壁を作る勢いに気圧されてか!…投げた雪玉は見当違いの方へと飛んで行って
しまう!…さてオリハの攻撃も明後日の方向に飛んで行ったしまった所で場は
膠着状態に!…オリハもマサツグを見習ってかその後は雪で壁を作り!…と、
各々が拠点を構え出す中!…シロとシルビィーナは何故か身を晒して構える
様な様子を見せて居ると、改めてマサツグが情報を集める!…
{……モツとオリハはお決まりの動きをして見せているが…
…シロとシルビィーナは何故隠れていない?…
…アレは知らないって言うか…ただ身構えている様な?…
とにかく何か妙に自信を持ってる!…さて如何崩すか?…}
自身で作った雪の壁を背にしゃがみ込み、顔だけを覗かせる様にして辺りを
探る!…するとそこでモツが樹の影に隠れているのを目視して行き、同時に
オリハもマサツグ同様に雪の壁に隠れているのを見つけ!…と、そんな二人の
様子に面倒!と…やはり長期戦になる事を覚悟する様に考え事をして行くと、
次にはシロとシルビィーナに疑問を…と言うのも二人は全く隠れる気配を
見せず、まるで全ての攻撃に対して身構える様な素振りを見せており!…
それは絶対的自信が有るからそうして居るのか?…とにかくセオリーとは違う
様子にマサツグも戸惑ったようとにかくそんな二人の様子にこれまた
如何するか?と考えていると、シロはキャッキャと喜び!…シルビィーナは
冷静に辺りを見回す!…
「うぅ~ん……ご主人様達隠れちゃいました!…」
「……如何やらこちらの隙を伺って居る様に御座いますね?…」
「ッ!…うぅ~ん!…ピンチなのです!!…」
二人は自分達がある意味で危機的状況に陥っている事で話し合い、マサツグ達に
対して警戒を緩めず!…が、シルビィーナは凛としており!…壁に囲まれている
にも関わらず!…スッとまるで主人の帰りを待つメイドの様に真っ直ぐその場に
立ち続けて見せて居ると、シロも辺りをキョロキョロと!…マサツグ達の出方を
伺って行く!…と、そんな様子をマサツグ達が繰り広げている一方で、やはり
遠目からその様子を見ていたクリミア達は異様!…とばかりに見詰めて居り!…
「……確かあの方達は雪遊びをしに来たと言ってましたよね?…」
「え、えぇ…」
「では何であんなに殺気立っているのでしょうか?……
まるで本気で相手を倒しに行く様な雰囲気が感じられますが……」
「……ッ!…
もしや遊びというのはマサツグ殿達の訓練と言う言葉の意味で、
その訓練を今全力で取り組んでいるのでは!?…
だからあんなに殺気立っているのでは!?…」
「あぁ!!…なるほど!!」
それは遊びと言うにはあまりにも殺気立って居る様に見えており、当然そんな
殺伐とした光景に重装ドワーフ達は困惑し!…それはまるで殺す殺される!と
言った暗殺現場の様に見えており、その事をマサツグに言ったら違う!と…
勿論ツッコミが飛んで来そうなそんな所ではあるのだが、やはりお遊びをして
居る様には見えないのであった!…そしてそんなドワーフ達の会話と言うのも
勿論本気モードのマサツグ達の耳には届いておらず!…それ所か今マサツグ達は
動かないシロ達の様子に困惑しており!…いつ動こうか?と言った攻めあぐねる
様子を見せ続けて居ると、更にある事でも頭を抱える!…と言うのも本気で行く!
と言った手前!…実際の所本気にはなれず!…何でも原因は自分達の目の前に
居る!と…マサツグ・モツ・オリハがそれぞれ先に潰し合いをするか?と考える
姿勢を見せて居ると、ここでシロ達に動きが!…
「……ッ…ご主人様達…やっぱり隠れたまま動かないですね?…」
「……ではシロ様?…ここは一つ…協力を致しませんか?…」
「ッ!…協力…ですか?…」
__ッ!?…ッ!!!!………
一向に動いて来ないマサツグ達にシロは若干がっかり気味…つまんない!と
言った様子で言葉を口にすると、ここでシルビィーナが悪魔の提案を!…
と言うのもシロに協力を申し出始め!…二人で一緒にマサツグ達を倒さないか?
と言った言葉を簡潔に述べると、シロもその申し出にピクッと!…興味を持った
様子で反応する!…その際不思議そうにその言葉を口にすると、シルビィーナに
対して首を傾げ!…と、同時にマサツグ達に対しては背筋に衝撃が走り!…
このままでは不味いと言う事だけを悟って行くと、徐々に慌て様を露わにする!…
{ま、不味い!!…このままだと本当に地獄に変わって行く!!…}
{…てか冷静に考えてシロちゃんに全力で雪玉を投げる!?…
出来る訳ないじゃん!!!…もしそんな事になるんだったら俺は!!…
…今ここで舌噛んで死ぬ覚悟を決めるわ!!…}
…勘のいい者達なら既に良く分かって居るであろう!…何故マサツグ達が本気に
なり切れないのかを!…言わずもがなその原因は皆のアイドル・シロに在り!…
シロに全力で雪玉をぶつけられるか!?と…いい歳した三人の大人がそれで苦悩
攻めあぐねて見せて居ると、その話に戦慄する!…モツも心の中で不味い!と
言葉を漏らして行くと、既に敗走を考え!…オリハに至っては自決覚悟!…それ
程までにシロを愛し!…シロに殉ずる事を選ぼうとすると、その一方でシロは
唸り!…結託するか?を考えて行く!…
「う~~ん……」
{……クソ!!…実質チートキャラの確保に動くとは!!…
…シルビィーナの奴!…かなり出来る!!…いっそ今ここで!!…}
__……チラッ?…ッ!!…ババッ!!…
{クッソ!!…あいつ等も狙ってやがる!!!…
…アレはどっちに対してなんだ!?…
漁夫か!?…それともシルビィーナか!?…或いはシロか!?…}
その場でさも警戒を解いた様に腕を組むと唸り考えるシロ!…その一方でシロと
シルビィーナが手を組む事を恐れたマサツグが卑怯者覚悟で攻撃をしようとする
のだが!…次に壁から顔を覗かせた瞬間!…同じ事を考えていたのかモツと
オリハの姿も目撃して行き!…互いにそれを目撃し合って警戒もし合い!…
勝手に疑心暗鬼に駆られて攻撃のタイミングを逃して行くと、謎の膠着状態に
なって行く!…となるとそれぞれ三人は漁夫の利かシロかシルビィーナかと
悩み出すと、更に攻撃の手をあぐね!…と、そんな事を考えている間にシロが
結論を出した様で!…腕を組むのを止めてパッと手を上げ!…シルビィーナに
笑顔を見せて返事をすると、その返事に三人は絶望する!…
「……わかったです!!
シルビィーナさんと協力するです!!!」
__ザッ!!………
{あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………!!!}×3
シルビィーナ…チートキャラ確保!!…
返事を聞くまでの間に一応は手を組まない事を心の中で願うのだが…シロは
そんな期待を裏切る様に笑みを浮かべると、次には手を組む!と返事をし…
このシロの言葉が聞こえて来た事でマサツグ達は絶望!…壁の向こうでは
マサツグとオリハが四つん這いになってうな垂れ始め!…モツも敗走を決めて
その場から静かに隠れて消えようと始めると、場面は一気に劣勢に!…シロと
シルビィーナの時代を迎える!…何故なら何度でも言うがマサツグ達は既に
シロを相手に本気になる事が出来ないからで!…シロを娘の様に可愛がって
来たマサツグやオリハにとっては虐待に等しく!…故に穏便に事を済ませよう
として居たのだがもはや叶わず!…とにかくこの危機的状況に対して更に
如何動くか?で悩み出すと、現実に打ちひしがれる!…
{…ッ!!!……シルビィーナの奴!!…
よりによってシロと協力関係を取るだと!?……
俺達がシロに攻撃出来ないのを分かっての行動なのか!?…
それとも保護者としての行動なのか!?…
…どちらにしてもかなりの策士!!!…
まず安全を取った俺達より数段格上の策士だ!!!…}
「…シルビィーナさんなど勿体無い…
私の事は呼び捨てで構いません…シロ様…」
「ッ!…は、はいです……」
この協力関係によりマサツグ達は意気消沈!…オリハも先程の殺気は何処へやら?…
協力関係が結べる事に絶望して見せ!…一人静かにこの戦いにおいて生きる屍と化し
て居ると、一方のマサツグもシルビィーナの策略?…にただただ困惑!…
シルビィーナを策士と見た様子で警戒をする!…さてそんな大事の様に受け取って
いるマサツグ達の様子を知ってか知らずか、シルビィーナはシロに傅き!…次には
さん付けは勿体ないと…呼び捨てで呼ぶ様にシロへ畏まった様子で声を掛けると、
そんなシルビィーナの様子にさすがのシロも困惑!…驚いた様子で返事をする!…
…さて、こうなって来るともう決着は付いて居る様なモノなのだが!…相手をする!
と言った以上!…逃げる事は許されない訳で!…
{…しっかしヤッバイなぁ!…本気でやるって言った以上生半可は許されないし!…
そんな事すればシロが怒るだろうし!……まぁ別に怒った所で何ともないんだが…
遊んでやる以上は答えてやらないと!…それが親ってモンだろうよ!!…
…って言いたいが?…かと言ってシロに振り被って全力で雪玉を当てれるか!?…
って言われたら…当然出来る筈も無い!!…
ってかそう言えば確かシルビィーナって面白いスキルが有った様な?……}
「……ではシロ様…こちらへ…」
「…ッ?…はいです…」
この状況になっても諦めない!…いや!…諦める事すら許されず!…とにかく
隠れながら如何したものか?と…マサツグが必死に何か打開策を考える様な色々と
混乱した様子を見せて居ると、次にはふとある事を思い出す。何でもこの時考え
出した事と言うのはシルビィーナのスキルで有り、何か不味い事が有った様な?
と…と、そんな事を考えている間にもシルビィーナは徐にシロを呼び!…シロも
呼ばれてシルビィーナに近付き!…何やら肩車をする様なそんな様子を
シルビィーナが見せて居ると、次にはマサツグが青褪め出す!…と言うのも
シルビィーナがシロを肩車した事で思い出した様子で!…
__…ッ!!!……サアァァァァァ!!!…
「お、思い出した!!……」
「……ではシロ様?…行きますよ?…」
「ッ!…おぉ~!!…はいです!!!」
「シ、シルビィーナは……[悪路走行]持ちだ!!!…」
シルビィーナは簡単にシロを肩車すると、さもシロの足になる様に!…と、シロも
視点が高くなった事で目を輝かせ!…その際壁に隠れているマサツグやオリハの姿
を見つけて行くと、いつでも攻撃出来る!とばかりに喜んで見せる!…そして
この時マサツグもマサツグでシルビィーナのスキル!…[悪路走行]を思い出すと、
この状況は更に不味い!と青褪め…と言うのも[悪路走行]は文字通り雪道だろうが
岩道だろうが泥濘だろうが!…何の影響・抵抗も無く駆け抜ける事が出来る便利
スキルである訳で!…そして今日に限って雪が普段より深く積もっているのか、
マサツグ達は簡単に足を捕られる!…逃げるにしてもかなり不味く!…その事に
気が付いたマサツグがひたすらに慌てて警戒を更に強めていると、シルビィーナは
シロに確認を!…何ならマサツグの方をチラッと見る!…
「…ではシロ様?…何方から…
…襲撃を致しますか?……」
__チラッ…ビクッ!!!…ドキドキドキドキ!!…
「う~ん……じゃあ……」
さもマサツグを先に潰した方が良い!とばかりの視線をチラリッ!…すると
マサツグももはや獲物になったよう小刻みに震え!…何なら品定めをする
シロに指名されない様に祈り始め!…この時気付いてか気付かずか!…オリハと
モツも指名されない様に何か心の底から祈る様な様子を見せて行くと、それは
もはや雪合戦では無く!…公開処刑の様なモノへと変わって行く!…そして
全ての裁量はシロの一言で決まる訳なのだが、無情にもシロの審判は下され!…
「う~ん…じゃあ……やっぱりご主人様!!!」
__ザッ!………
{あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………!!!}
満面の笑みでマサツグに死刑宣告!…するとマサツグはまた膝から崩れ落ち!…
その場で四つん這いになっては心の中で絶望し始め!…モツとオリハは生き
残った!と…思わず安堵する表情を見せて行くと、次にはチラッとマサツグの
方を確認する!…するとそこには雪の壁越しでマサツグの姿は見えないのだが、
何か負のオーラが沸々と見られ!…が、関係無い!とばかりにシロはキャッキャ!
と喜び続け!…その手に雪玉をしっかと握り!…頭上に向かって元気一杯に
掲げて行くと、マサツグの様子に目を輝かせる!…逆を言えばそれだけシロから
愛されている!と言えるのだろうが、今はそうじゃない!と…ただマサツグは
壁の影に隠れて絶望し続け!…そして標的にされなかったモツとオリハは壁の
内側でひっそりと!…しかし生を実感する様にガッツポーズをする!…
__ガッ!!!……グッ!!!……
「……了解致しましたシロ様…
では、しっかりとお掴まり下さいませ!…」
__グッ!……
そうしてシロの標的が決まった所でシルビィーナが了承をすると、シロをおんぶ
したまま走り出す構えを取って見せ!…何ならシルビィーナの格好はここに来る
までの間結局の所一度として着替えてはおらず、クラシカルメイド服のままで
やはり走り難そうな格好をして居るのだが!…それでも姿勢を低くして見せると、
真っ直ぐマサツグの事を見据えて行く!…それはクラウチングスタートに近い
状態で構えて見せると、次にはマサツグもそれを悟ったのか覚悟を決め!…
「……クッ!!…こうなりゃ一か八か!!…」
__ギュッ!……
「………。」
向かって来るであろうシロ&シルビィーナのコンビにマサツグがいつも通りに
自棄を!…覚悟を決めて雪の壁を背に!…雪玉を手に迎撃する構えを取って
行くと、若干緊張した様子で二人を見据える!…その際三人の間で妙な沈黙が
訪れるのだが、それはまるで刹那の見切りの様であり!…そしてマサツグが
今か今かと緊張感を張り巡らせ!…とにかく二人の事を待ち構える様に身構え
て居ると、遂にシロ&シルビィーナのコンビが動き始める!…
__…グググッ……ババッ!!!…
「ッ!!…来る!!!……」
__バッバッバッバッバッバッバ!!!…
シロ&シルビィーナのコンビがマサツグが隠れる雪の壁に向かい走り出すと、
その気配を感じ取ってかマサツグも次には動きを見せる!…その際狼の俊敏さを!…
と言うよりシルビィーナの俊敏さを知って居る為!…マサツグは先手必勝!とばかり
に壁から乗り出し!…その手に持っている雪玉で二人を迎え撃とう!とするのだが、
次には驚くべき光景を目にして行く!…と言うのもシルビィーナはシロをおんぶして
居るにも関わらず!…マサツグが壁から飛び出して来た瞬間と同じタイミングで
大きく雪を踏み込み!…
__バッ!!!……グググッ…ババッ!!!…
「ッ!?……うそだろ~~!?……」
__シュパアァァァァ!!……ニコッ!…
それはまるで新体操の様であり、勿論奇襲を掛ける様に!…そのまま飛び上がって
横宙返りを軽々決め!…マサツグの頭上を取ってシロに攻撃の機会を与えて行くと、
もはや見事!の言葉しか出て来ない位に華麗に舞う!…それは背筋をピンと伸ばし
ながら開脚しつつ、眼下にマサツグを捉え!…と、自身の頭上を飛ばれた事で
マサツグも戸惑い!…思わずビックリしてその動きをピタッと止めてしまって居る
と、一方のシロ&シルビィーナのコンビはニコッと!…となるとその表情を見た
マサツグからはまるで小悪魔が笑っている様にしか見えない居り!…マサツグも
そんな二人の微笑みに対して苦笑いをするしかいないで居ると、次にはシロの
攻撃が飛ぶ!…
「あ…あはははは……」
「ご主人様!!……覚悟ぉ~~~~~!!!!」
__シュバババババババ!!!…
シロは眼下のマサツグに笑いながら覚悟!と…そして次にはマサツグに向かって
雪玉の絨毯爆撃を繰り出し!…この時まるでシロ&シルビィーナのコンビはスロー
モーションの様に!…ゆっくりと滞空して居る様に見えており、その投げて来る
雪玉もいつの間にそんなに抱え込んだのか?と思う様な量を投擲すると、その
光景に唖然!…モツとオリハは声を上げる事無く驚いて居り!…マサツグもそれを
見て本当にヤバい!と危機を感じると、慌てて回避行動に打って出る!…
「…クッ!!…間に合えぇぇぇぇぇ!!!…」
__グググ……バッ!!!…
「ウオオオオオオオオォォォォォォォォ!!!…」
幸いな事に最初に発動した刹那はまだ発動中になっており、文字通りスロー
モーションの様に見えては回避が出来!…が、動き出すタイミングが若干遅く!…
マサツグ自身間に合うかどうか?ギリギリと言った所で吠えて見せると、とにかく
運任せの回避をする!…この時それを見ていたモツやオリハにも緊張が走ると、
一秒たりとも目が離せない様になり!…が、結果としては回避に成功!…いつか
振りの横っ飛びダイブで難を逃れ!…
__…バスウゥ!!…ッ!!……シュタ!……クルッ!!…
「おぉ~~さすがです!!!…ご主人様!!!」
「見事な回避!…
これでも奇襲を掛けたつもりだったのですが…
回避されてしまいました…」
「……俺からしたらシルビィーナの方が驚きだわ!!…
雪の中ハイヒールであそこまでのアクロバットを決めるとか!!…
…一体何をやったらそんな事が出来るんだか!!…」
横っ飛び回避で顔面から雪に突っ込んで行くマサツグに対して、シルビィーナは
最後も華麗に着地を決め!…そして追撃する事無く振り返り!…シロ達自身も
回避された事に若干驚き!…さすがと声を上げて行くと、マサツグも雪の中から
顔を上げ…改めて先程の事に対してツッコミを入れる!…その際どうやったら
ハイヒールで雪の中を走れるのか?とツッコミを入れると、シルビィーナは褒めて
貰えたと勘違いしたのか…
__スッ……
「お褒め頂き誠にありがとう御座います…」
「…褒めたつもりは無いんだがな……
まぁいい…仕切り直しだな?…」
「…その様ですね?……」
シルビィーナはシロを背中にくっ付けたままマサツグにカーテシー!…軽く頭も
下げて見せ!…と、そんな様子にマサツグも更にツッコミの言葉を口に!…が、
いつまでも雪に埋もれて居る訳にも当然行かず!…のそっと起きて自身に付いた
雪を払って見せると、仕切り直し!と言葉にする!…するとその言葉を聞いて
シルビィーナも同意をすると、そのシルビィーナの肩からシロも顔を覗かせ!…
何ならその手には既に雪玉が握られており!…直ぐにでも第二回戦をおっ始め
そうな様子を三人が見せて居ると、次には何処からともなく雪を踏み締める音が!…
__ザッ!…ザッ!…ザッ!…ザッ!…ザッ!…ザッ!…ザッ!…ザッ!…
「……加勢するぞ?…マサツグ!…」
「ッ!…モツ!……」
「これは……かなりの強敵だねぇ?…兄さん?……」
「ッ!!…オリハ!!…」
と言うのもそこに現れたのはモツとオリハ!…その際二人はマサツグ側に付くよう
隣に立ち!…目の前に居るシロ&シルビィーナのコンビを見据え!…何なら援軍に
来た!と言葉を口にして行くと、マサツグも驚いた様子で返事をする!…如何やら
三人のやり取りを見て闘志に火が点いたのか?…とにかくもう迷わない!と言った
具合にやる気を漲らせ!…と、そんな様子にシロ&シルビィーナのコンビもピクッ
と反応!…面白くなって来た!とばかりに笑みを浮かべ!…また動き出す様なそんな
構えを見せて行くと、ここでマサツグが文句を漏らす!…
「……良い感じに出て来たつもりだろうが…
俺は騙されないぞ?…今になって出てきやがって!……」
「ッ!…あはははは……」
「…助けが無いよりはマシだと思って頂きたい!…」
まるで水を差す様にマサツグが今更!?と言葉を零すと、その一言にモツは
苦笑いをし始め…オリハはオリハで文句を口に!…逆に最初のきっかけを
作ったのはマサツグ!と…今だ根に持っている様子で文句の言葉を口にすると、
とにかく三人が共闘する!…さてそうして戦えない!とぼやいて居た三人が
組んだ事で、これにはシルビィーナも迂闊に動けない!と…しかしそんな
三人の様子にシロは喜びを露わに!…キャッキャッと笑ってこれを待って
居た!とばかりに笑みを見せると、マサツグに声を掛けて行く!…
「~~~~ッ♪
これで漸く全員で遊べますね!!…ご主人様!!」
__ッ!…ニッ!……ザッ!!!…ッ!!……ザッ!!!…
「………ッ!…」
テンションが昂って来た様子でシロは歓喜!…目をキラッキラと輝かせ!…
と、そんなシロの様子にマサツグも真剣ながらに笑って見せ!…モツや
オリハも笑ってここからが本番!と…マサツグ同様全力全開で戦うよう目を
真剣にしてシロ&シルビィーナのコンビを見据えて行くと、それぞれ構えを
取って見せる!…するとシルビィーナもそんな動きに対して本気になって
見せるよう、またシロを背負ったまま姿勢を低く取り出し!…と、これまた
両陣営が刹那の見切り状態になり!…互いに睨み合い動くに動けない!と
言った様子を見せて居ると、そんな静寂を打ち破る様に!…シロが突発的に
攻撃を始める!…
「~~~ッ!!!!
え~~~いぃ!!!!」
__ヒュン!…
「…ッ!!!……」
__バッ!!!…×3
さてシロが遊んで貰っている事に興奮した様子でマサツグ達へ向かって雪玉を
投げると、それが開戦の合図とばかりに動きを見せる!…当然マサツグ達は
その雪玉に被弾する事無く散らばり始め!…それぞれが撹乱する様に三方向に
向かって後退するよう動いて見せると、シロ&シルビィーナのコンビも追撃を!…
初志貫徹する様にマサツグを追う!…その際シルビィーナはマサツグに向かって
並走すると、シロもすかさず攻撃をしようとするのだが!…
「ッ!…逃がしません!…」
__バッ!!…ッ!?……
「兄さんだけに気を取られてちゃあ駄目だよ!!…」
「ッ!!…しま!!…」
攻撃を仕掛けようとした瞬間オリハが出現!…しかもシルビィーナの背後を取り!…
これにはシルビィーナも驚いた様子で一時マークを解いて行き!…突如現れた
オリハに対して迎撃の構えを取ろうとするが、如何にもタイミング的に間に合いそう
にない!…これにはオリハも取った!と確信した様子で不敵に笑うと、そのまま
シルビィーナに向かって雪玉を投げ付けて行こうとする!…そしてオリハの手から
放たれた雪玉は一直線にシルビィーナへ向かって飛んで行くのだが、ここで予期せぬ
防衛システムが!…
「貰っっったああああぁぁぁぁ!!!」
__バヒュンッ!!…
「ッ!!…すぅ~…ふうぅぅぅぅぅ!!!…」
__ヒュオォォォォォォ!!……カチ~ン!!…ボトッ!!…
「ッ!?…え!?…ちょ!?……そんなの有り!?…」
なんとオリハが投げた雪玉にシロが反応!…その際ルールとしてはただ雪玉に
当たってはいけないのがこの雪合戦のルールで有り、シロはそれを理解してか!…
オリハの投げた雪玉に向かってアイスブレスを吹き出し!…勢いを殺して凍結!…
オリハの攻撃を無効化する事に成功する!…勿論当たっても触れても居ない訳で、
ルール上セーフで有り!…となるとそんな防衛方法にオリハも驚きを露わに!…
当然戸惑った様子で言葉を漏らして見せて居ると、次にはシロからのカウンターが
飛ぶ!…
「ッ!!…今度はこっちの番です!!!…えぇい!!!…」
__ヒュン!!…ッ!?…
「うあっぶな!!!…」
「ッ!!…あうぅ…当たらなかったです…」
「…シロ様!…まだチャンスはあります!!…
今は焦らず好機を……」
シロはオリハに向かって雪玉を投擲!…が、狙いはブレた様子でオリハから
外れ!…しかし至近弾である事には勿論変わらず!…オリハも驚いた様子で
慌ててシロ達から距離を取ると、仕切り直しを図って行く!…するとシロも
雪玉を外してしまった事にションボリし出すと、また雪玉を握り!…と、
外してしまった事にシルビィーナもフォロー!…まだチャンスが有る事を
口にすると、更にピンチが訪れる!…
「その好機を与える気はサラサラ無い!!……」
「ッ!!……」
__ババッ!!…ッ!?!?…
「今度こそ当てさせて貰うぞ!!…くらえ!!!…」
と言うのも今度はモツがまるでシルビィーナが逃げて来るルートを予想して
居た様で、待ち構える様に雪の壁を作って身を隠しながら待ち伏せして居り!…
そして自身の間合いにシルビィーナが近付いて来た所でモツが登場!…猛攻は
続く!とばかりに言葉を続け!…狙いは外さない様子で慌てず騒がず構えて
見せると、シロ&シルビィーナのコンビに向かって雪玉を投擲する!…すると
その雪玉は真っ直ぐに二人に向かって飛んで行くと、さすがに二人も慌てて
見せ!…
__バヒュヒュン!!……ッ!?…
「わわわわ!!!…」
「ッ!!!…シロ様!!!…お掴まり下さい!!!」
__グッ!!……シュパアァァァァ!!……
これにはシロもまた驚いた様子で反応すると、シルビィーナもヤバい!と…
だがシルビィーナも一筋縄ではいかない様子で!…慌てるシロへ咄嗟に掴まる
よう指示を出し!…雪玉にぶつかる寸前で大きく雪を踏み締めて見せると、
またマサツグに奇襲を掛けた時の様に華麗な横宙返りを披露!…見事に雪玉を
避けて見せる!…するとこれにはモツも驚いた様子で反応すると、またもや
反撃の攻撃がシロから!…
「ッ!?!?…あ、あの状況からも出来るのか!?…」
「シロ様!!!…」
「えぇ~い!!!」
これまたマサツグの時同様雪玉の絨毯爆撃!…何ならシルビィーナがチャンス!と
ばかりに合図を出し、するとシロも素直に聞き入れた様子で頭の上からワッ!と…
もはや投げるのではなく一気に落とす様にして投擲して行き!…モツもその光景に
初めて見る!と…とにかく驚き戸惑った様な表情を浮かべて見せると、次にハッと
して見せる!…そして慌てて回避行動に打って出ようとするのだが、勿論時既に
お寿司で!…
「ッ!?…せ、刹n!……」
{…ッ!…あっ!…駄目だこれ…間に合わん…}
__ドサドサドサドサァ!!!……
「ぬわぁぁぁ~~~!!!……」
気が付いた時には既に遅く!…モツもこれは駄目だと悟った様子で諦めて行くと、
次にはその爆撃に埋もれて行く!…こうしてモツは二人の手によって埋葬され、
残るはマサツグとオリハの二人だけで!…となるとそんな光景を見て二人も茫然!…
まさかのモツがやられた事でマジか!と言った戸惑うの表情を浮かべると、この
戦いは後半戦へ!…モツの弔い合戦にへと繋がるのであった!…
尚、勿論の事ながらモツは死んで居らず!…この後自力で雪の中から這い出て
来ると、雪崩に襲われた様だった…と語るのであった…
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
540
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる