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-第七章-ウィンタースノー連邦-霊峰ウルフハウリング・後編~デグレアント帝国・前編-

-第七章四十節 警戒態勢の町とヤベェ冒険者!と集まる奇異の目!…-

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__…ヴウン!!…パアアアアァァァァァ!!!…どよぉ!?…ざわざわ!…


さてグレイス達に見送られた一行はスノーピースへ!…と言っても時間としては

たった一瞬の出来事で、次に気が付くとマサツグ達はスノーピースの広場の

真ん中に立って居り!…正確にはあの熱湯の噴水の前に前に立ち!…その際突如

現れたマサツグ達に通行人達もビックリ!…誰!?と言った様子で誰もが思わず

警戒をする様子を見せて居ると、一方でマサツグ達も戸惑う!…本当に一瞬で

戻って来れた事に驚いて見せる!…


「…ッ!……ホンマに戻って来れた!…」


「これがその移動魔法?…確かに便利やし負担も無いねぇ!…

…私はもっと何かこう?…ル○ラみたいなの想像してたから!…

色々と覚悟してたんやけど…」


「…くまさん?…それ以上はいけない!…」


この時周りの様子など御構い無し!…言わばこれが異世界物的に言う初の転移で

ある訳で、マサキも一瞬で戻って来れた事に戸惑う!…くまさんも興味を持って

いたのかこの転移魔法について!…色々と思った事をポロポロと零して話しを

すると、何処かで聞いた事のある魔法を口に!…するとそんなくまさんの言葉に

対してオリハが冷静にツッコミを入れる!…それこそ誰かに消されるぞ?と

言わんばかりの感じで反応をすると、戻って来ても各々は自分達のペースを保ち!…


__……ッ…コッ…コッ…コッ…コッ…


と、そんなマサキ達の様子に周りで警戒をしていた者達も敵ではない!と…

確証が取れたのか次には警戒を解いてホッと安堵して見せ!…そこから何事も

無かったかのよう…自分達の目的を果たす為!…スッと蜘蛛の子を散らす様に

その場を後にして行くと、当然その周りの様子を見逃さなかったマサツグと

モツ!…二人は揃って不穏な気配を感じてしまう!…それは今まで感じて来た

まさに戦争中のピリピリとした空気で有り!…互いにそれを認識した事で言葉を

交わし!…


「…やっぱりもう始まってるみたいだな?…」


「…あぁ…オマケに町の人も全然見ない!…

今ここに居るのは恐らく全員俺達と一緒!…同業者冒険者達だ!…

…確かに大型レイドなだけにピリピリするのは分かるけど…これは?…」


マサツグ達が霊峰で療養をしている間にやはり既にデグレアントとの戦闘は

始まっていた様子で!…その独特の空気から始まっている事をマサツグが

理解!…もう油断ならない状態である事をモツに問うと、モツも軽く辺りを

見回して言葉を!…既に色々と気が付いている事を話して行く!…と言うのも

今パッと辺りを見回した限りその街を行く人の影と言うのは如何にも少なく、

そして武装して居る者達が異様に多いと感じ!…その事から町の人NPC達は既に

避難している事が伺え、同時に今ここに居るのは自分達と同じ冒険者プレイヤー達と!…

大型レイドなだけに!…そのピリピリとする気持ちが分からなくもないのだが!…

如何にも異質なモノの様にも感じられると、一方でパルシィが先を急ぐよう!…


「…急ぐぞ!!…まずは状況を確認せねば!!…

アンジュに戦況の報告を聞きに行くぞ!!…」


「ッ!…あっ!…ちょ、ちょっとぉ!?…

…って、行っちゃったぁ……はあぁ…私達も追い駆ける?…」


「…行くしか無いだろうな?…まずは情報収集からだ!…」


直ぐにでも町の状況が知りたい様子で慌てて居り!…アンジュが居るであろう

ギルドへ向かいパルシィが勝手に一人行ってしまうと、アヤもその様子にまるで

飛び出す子供を止める様に制止を促す!…が、その声が届く前にパルシィは一人

行ってしまい!…アヤも取り逃がした事であっと戸惑った表情を浮かべて見せる

と、次には呆れた具合に溜息を一つ!…そしてマサツグ達に確認を取る!…

それこそパルシィの気持ちも分からなくはない!と言った感じで問い掛けて行く

と、マサツグも呆れた具合に返事をし!…何ならこれを丁度良い機会として受け

取って行き!…マサツグ達もその行ってしまったパルシィを追い駆けてまずは

ギルドに向かって行くと、そのギルドもてんやわんや!…慌しい様子を目にして

行く!…


__コッコッコッコッコッコッ!……ッ!…ガヤガヤガヤガヤ!!…


「…うわぁ…めっちゃ混んでる!…」


「…これは入れるのか?…」


パルシィを追い駆けてマサツグ達もギルドへ辿り着いて行くと、そこには人で

ごった返す様子が!…宛らその様子はまるでハチの巣箱に集まるハチの様であり!…

もう見ただけで何かゲンナリする!…マサツグも思わず引く様にして言葉を零し、

オリハもまずこの中に入れるのかどうかすら疑う様子を露わにすると、ふと何処

からか変な声が聞こえ始める!…それは嘆いて居る様にも聞こえて来ると、何故か

マサツグ達も反応をする!…と言うのも!…


「…はあぁ~……遥々ここまで来たのに!…

今だあの白いモフモフちゃん達に会えないのは!!…

一体如何言う事なのでしょうか!?…」


__ッ!…チラァ?…


それは如何足掻いても耳に入って来る位にハッキリ聞こえ!…そして誰かに

会いたいのか酷く落胆している様子も伺え!…となるとそんな声が聞こえて

来た事で思わず視線をそっちに!…するとそこにはパーティを組んでいたのか

声の主とその他大勢!…特に声の主は肩をガクンと落としては項垂れ続け!…

周りの者達もそんな仲間の様子を目にしてただ苦笑いをする事しか出来ない!…

何なら困り果てているそんな様子を見せて居ると、一方で更にその項垂れる者は

嘆き続ける!…と言うより願望を辺り一帯に垂れ流し続ける!…


「…あぁ~…一目で良いからもう一度見たい!!…

あの麗しの白いモフモフちゃんに!!…」


「…フェナさん!…変な目で見られるので止めて下さい!…

それに今はそれ所じゃないでしょ?…」


「…な、何アレ?…」


それは余程恋焦がれているのかとにかく嘆きに嘆き倒し!…その会いたい!と

言う者の事を白いモフモフちゃんと漏らし続け!…仕舞いには仲間の一人から

注意を受ける事になるのだが、それでも立ち直れないのか項垂れ続ける!…

となるとそんな連中が歩いて来た事でアヤも戸惑い!…初めて見る人種の様に

思わずジッと凝視をする!…とにかく何か警戒をする様なそんな反応を見えて

居ると、向こうのパーティもマサツグ達に気が付いた様子!…次には申し訳

なさそうに苦笑いをする!…そしてそのパーティはマサツグ達の隣を通り向けて

その混雑しているギルドへ向かって行こうとするのだが、ここでシロと

ハティがふと興味を持ったのか徐に顔を覗かせて行き!…


__ッ!…ヒョコッ!…チラァ?…


何故か呼ばれた様な気がしてマサツグの陰からヒョコッと顔を出して行き!…

恐らくその嘆いて居る者と思われる女性に対して不思議そうに視線を向けて行く

と、その嘆いて居る者もふと視界にシロ達が入った様子で!…そしてまた何か

悲観する様に嘆き始める!…それは見えてはいけないモノが見えてしまったかの

様にまたより一層暗い表情を浮かべて見せると、今まさに見えて居るモノを

幻影とばかりに話し!…


「ッ!……あぁ…恋い焦がれ過ぎて幻覚まで見えて来たのでしょうか?…

あの愛しい白いモフモフちゃんが今二人居る様な…」


「ハハハ…何を言って!……ッ!?…」


何ならその嘆く者は今まさに自分が望む者が見えて居る!と…しかしこれが現実で

無い様に言っては勝手に一人で更に嘆き!…となるとそんな事を言う仲間に対して

周りも更に苦笑い!…その際ツッコミの言葉を口にしようとその嘆く者に視線を

向け!…と、ここでシロ達が顔を覗かせている事に気が付いて行き!…その者達も

シロを知っている様子で思わず驚いた様にその表情をクワッ!とさせてシロ達を

見詰めて行くと、シロとハティもそんな冒険者達の顔を見てビクッ!と…思わず

戸惑った反応を露わにする!…


__ッ!?……ッ?………。


勿論若干怯えた様子も見せるのだが、それでも何か気になるのかシロはジッと

その冒険者達の事を凝視し!…と、ハティもマサツグ達以外の初めての冒険者達に

興味津々!…当然今凝視されている事に戸惑いつつ!…それでも何か負けない位に

ジッとその冒険者達の事を見詰め返して見せて居ると、一方で相手はその幼女二人

に戸惑って見せる!…その不思議そうに首を傾げている愛らしいケモミミ幼女二人

に対して動揺をする!…


「え?…えぇ!?…」


「さぁ!…ほら早く行きますよ!!…その件の彼らがこの戦いに参加するから!…

我々もこうして参加をする事にしたのでしょう?…

だっただちゃんと仕事をしないと!……って、ンン?…」


冒険者達はまるで見間違いじゃないよな!?とばかりに言葉を零しながらシロと

ハティを未だ凝視!…そして思わず足を止め!…一方でその冒険者達のパーティで

その異変に気が付いていないのか?…ある者は真っ直ぐギルドに向かい!…何か

マサツグ達と関係が在りそうな事を口にすると、ここで他の仲間達が付いて来て

居ない事に気が付く!…となると振り返って何があったのか?を確認する!…

するとそこには別パーティに驚いた様子で固まって見せる仲間達の様子が有り!…


__………。


その足を止めた仲間達もスッとシロとハティの事を指差すと、その先行して居た

仲間に無言の問答を仕掛け!…その際その表情は未だ困惑したままの状態であり!…

その者達も幻覚を見ているのか?と…とにかく戸惑った様子でこれは何?とばかりに

その先行していた仲間に疑問の眼差しを向けて見せると、その者も気が付いた様子

で…と言うより驚いた様子でピクッと反応!…そしてそれに対して答えを出す様に

言葉を漏らす!…


「ッ!?……い、愛しのあの白いフワフワの子?…」


「ッ!…え?…」


「ッ!……え?…ッ!……ッ!?!?!?!?…」


それは探し求めていた答えを口にするよう!…先程嘆いて居た者の言葉を口にし!…

と、当然そんな様子は隣にいるマサツグ達の目にもしっかり映り!…隣で一体何を

しているのか?と不振がり!…思わず警戒をする様子を見せて居たら、その言葉!…

更にマサツグが戸惑い言葉を漏らし!…するとこの時その言葉で特に反応するの者が

一人!…先程の嘆いていた者が頭を上げる!…そしてふともう一度シロとハティに

視線を向けると、見詰めたまま固まって見せ!…


__ジィ~~~~!!……ッ…


「…あ、あの…何か御用…」


この時まるで現実かどうかを見定める様に!…表情を変える事無く嘆く者は

シロとハティの二人をジッと見詰め!…となるとそんな視線を向けられた事で

更に二人は警戒を露わに!…勿論マサツグの陰へ更に隠れ!…それでも何か

用件が有るのかどうか?を気丈にも怯えながらに尋ねて行くと、この様子に

大人達が途端に動きを見せ始める!…シロ達の前に壁になるよう大人達が

徒党を組む!…


__バババッ!!…ッ!?…


「…ウチの子に何か用ですか?…

無ければあんまりそんな奇異な目で見ない様にお願いをしたいのですが?…」


「ッ!?…あっ!…あぁ!!…ス、スイマセン!!!…つい!!…

…ほらフェナさん!!…迷惑を掛けちゃだめですよ!!…早く先に!…」


それはシロが言葉を言い切る前にウォール・イツカを!…勿論マサツグを筆頭に

オリハも前へと出て来て、するとそこから横に展開するようマサキにくまさんと

続いて行き!…その際更にシロ達の両脇をモツとアヤが固めて見せ!…最後に

シルビィとフィロが遊撃!…いつでも動ける!とばかりに身構えそれをほんの

数秒で整え陣形を作って見せると、この動きに相手パーティもビックリ!…そして

途端に慌てた様子も露わにする!…何ならその動きはシロとハティをも戸惑わせる

レベルのモノで有り!…相手は素直に自分達が悪かった事を謝罪!…そしてこの

事態となった原因の嘆く者に声を掛けると、先を急ごうとするのだが!…


__ジィ~~~~!!…


「ッ?!…ちょ!!…フェ、フェルさん!?…

本当にヤバいですって!!…通報されちゃいますよ!?…

…フェルさん?…」


その嘆く者は幾ら声を掛けられても一向に動かず、ただマサツグ達の後ろに隠れた

シロ達の事をジッと見詰め!…となると仲間の冒険者達も更に慌てる始末になり!…

更に急かすよう声を掛ける!…それこそ後ろから押して無理やりにでも連れて行こう

とするのだが、それでもやっぱり動かない!…するとこの事態に疑問を持って更に

戸惑う!…それこそ幾ら何でもここまで言う事を聞かない事があっただろうか?と

考える様子で、もう一度その嘆く者の名前を口にし!…するとその嘆く者に今度は

変化が見られて行き!…それはやはり動く気配を見せないのだが、軽く小刻みに

震えたかと思うと次にはシロ達を凝視したまま突如涙を!…それこそ滝の如く流して

見せる!…


__……ッ…プルッ…ブワァッダバアァ~~~!!!!…ッ!?…


「ッ!?…ちょ!?…」


「いだああぁぁぁぁ!!!…やっどあえだあああぁぁぁぁぁ!!!!…

もうあえないがどおもっばあああぁぁ~~~~!!!!」


「ッ!?…え!?…な、何!?…何なのこの人!?…やっぱシロ達は後ろに!!…」


勿論突如ダムが崩壊したよう泣き出したその者にマサツグ達はドン引き!…そして

その泣き出した者の仲間達も更にもう一つ戸惑う羽目に!…一方で泣き出したその

者は未だシロ達を前にして大号泣しており!…まるで本当に恋焦がれて居た様に!…

本当に会えた事で酷く感動する様子をとにかく周りにも響く勢いで露わにすると、

マサツグ達からヤバい奴認定を受ける眼差しを!…当然更に警戒をした様子で身構え

られる!…となると更にシロ達を後ろへ下げよう!と言う動きになるのだが、ここで

ふとシロが戸惑いながらもある行動を!…


__ッ!…ッ…んむぃ~~!!…ポンッ!!…


「ッ!…シ、シロ!?…だ、駄目だ!!…後ろに下がって!…」


それはその泣き崩れる者に対して何か思う事があったのだろうか?…シロは

そのマサツグ達の足の間からスッと頭だけを出して行き、その泣き崩れる者の

事をまるで観察する様に戸惑いながらもジッと見詰め!…となるとそんな

シロの様子にマサツグも戸惑い!…次にはその不審者から離れるよう慌てて

注意!…更にはシロを逃がさない様にグッと踏ん張って足の拘束?…強度を

強めて見せると、一方でシロは何を思ったのか?…その者に対してスッと手を

伸ばす!…そして…


__…スッ…パアアアァァァァ!!!…ッ!?…


「ッ!…え?…」


この時如何やらシロは何故相手が泣いているのかが分かっていない様であり!…

その際怪我をしたから泣いたと誤解!…その泣いて居る者に対してもうモノに

したのか手慣れた様子でスッと治癒の光を放って見せると、マサツグ達を

戸惑わせる!…何なら相手の冒険者達をも絶句させる!…それはシロの慈悲深さに

とても驚愕すると同時に!…何て恐ろしくピュアなんだ!?と言った様子で!…


__ッ!?…ッ!?!?……


「…大丈夫ですかぁ?…痛いですかぁ?…」


「あああああぁぁぁぁ!!!……ッ!…え?…こ、これは!?…」


一方でシロは未だ誤解をしている様子!…その泣いて居る者を気遣い!…労わる

様にして優しく言葉を掛けて行くと、その泣いて居た者も途端にハッ!と…

次にはシロの治癒魔法に驚いて見せる!…と言うのも丁度クエスト帰りであった

のだろうか傷付いた自身の身体が癒えて行くのを感じ取り!…それこそ情緒不安定

とばかりに切り替わり様を露わにして見せ!…泣いて居たのが急にキリッ!と…

驚いた反応を見せた事でまたもやマサツグ達がビクッと警戒をする様子を露わに

すると、一方でハティがシロにツッコミを!…それこそ誤解を解いて行く!…


「…お姉様?…その人はケガをしたから泣いて居たのじゃないのです!…

変態さんだから泣いて居たのです!…」


__ぶほぉ!?…ッ!?…


ハティはそのシロの無警戒さ?に呆れつつも…相手が自分達目的で泣いていた事を

説明して行き!…と、その際何処でそういう事を教わったのであろうか?…相手が

変態である事を指摘して行き!…さも自分達の敵である様にシロへ警戒を促す言葉を

更に口にして見せると、そのハティの容赦の無い言葉に互いが戸惑う!…思わず

吹き出す始末へと発展する!…そしてシロもその言葉を聞いて途端に戸惑った反応を

露わにすると、その治癒の手を止め!…


「ッ!…ふぇ?…変態さん?…」


__ッ!?…ピシャアアァァァァァンンン!!!……ッ…


ビクッと警戒をした様子で怯える感じに手を引っ込め!…一方で相手はハティに

変態!と呼ばれた事でショックを受ける!…それこそ雷に打たれた様にして

ビタッ!と止まり!…これまた酷く動揺した様なそんな表情を浮かべて見せると、

一方で相手方の方で動きが!…その先行していた仲間が慌てて駆けて来る様に

して戻って来る!…それは勿論この事態に対して仲裁に入るよう間に立つと、

次にはやはりマサツグ達を知っている様子で言葉を口に!…


「…わあああぁぁぁぁ!!!…ス、スイマセン!!!…

ウチの仲間がとんだ失礼をォ~~!!!…って、ンン?…」


「ッ!…ッ?…」


最初は戻って来るなり頭を下げて平謝り!…何なら既にどっちが先に迷惑を

掛けたのか?も分かっている様子で!…と言うのもこの事態を勿論見ていた

からである訳で!…とにかくマサツグ達に謝罪を!…そしてふとマサツグの

顔を見て何か見覚えがある!と言ったそんな表情を浮かべて見せると、ジッと

マサツグを凝視!…となると今度はマサツグがへっ?とばかりに戸惑って

見せる!…さてそうなると互いに何とも言えない微妙な空気になって来るもの

なのだが、その凝視をして来る冒険者がマサツグにある確認をし始め!…


「…付かぬ事をお伺いしますが?…もしかして…マサツグさん?…

そしてそのちっちゃい子の隣に居るのは…モツさん?…」


「ッ!…え?…」


「…だったら何だって言うんだ?…」


と言うのも徐にマサツグ本人で有るか?を確認し出し!…更にはふと視線を隣に

向けてシロの隣にいるモツにも気が付いた様子で声を掛けると、同じくモツで

あるかどうか?を尋ねて行き!…と、その質問を受けてモツはこっちに飛び火して

来るとは思っても居なかった様子で戸惑い反応!…その際言葉も漏らして行き!…

マサツグが肯定をする様に返事をすると、その返事を聞いてその冒険者はハッ!と…

目を見開き更に驚きを露わにする!…


「ッ!!…って事はやっぱりこの子達が!!…」


「ッ!!…おい!!…ウチの子に何か文句でも!!…」


__ッ……ジリィッ!……


それこそまるで自分達が探し求めていた物が今ここに在る!とばかりに!…

その冒険者も驚き戸惑って見せて行くと、やはり次にはシロとハティの事を

ジッと見詰め!…となると更にマサツグも機敏に反応をして見せ!…我が子を

守る為に!…この時街中ながらに一戦交える覚悟を露わにすると、オリハも

すかさずその気迫に感化されたよう!…音を立てずに武器を握る!…何なら

その更に後ろではシルビィとフィロも直ぐに飛び出そうか?と言った様子を

見せるのだが、そんな緊張感を一気に押し流す様にしてまた滝の様に泣き出す者が

一人!!…


__ブワァッダバアァ~~~!!!!…ッ!?…


「うわあああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!…

ぼんぼのだぁ!!!…ぼんぼのだぼおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!…」


「……い、一体何やねん!…このケッタイな奴らは?…」


もはやその者の感情はジェットコースターの様に起伏が激しく!…マサツグである!

と言う事はつまり!?とばかりに…となるとまたもやその者が大泣きしては何かを

喚いて歓喜に震え!…が、当然何を言っているのか分からない事に!…ただとにかく

感涙している事だけは非常に伝わり!…その者の様子にマサキも引き気味にツッコミ

の言葉を口にすると、何なら毒気を抜かれた様に呆れた表情を!…ただただ理解に

苦しむそんな様子を露わにする!…さてそうしてその場の空気がちょっとした珍事と

化してしまうと、更に色々と騒ぎが大きくなって行ってしまい!…


__なんだなんだ?…ザワザワ!…ザワザワ!…


「ッ!…ムツさん如何したんですか?…

またフェルさんが発作でもぁ?…」


と、やはり他の冒険者達までをも集める事態となって行き!…何ならその者達も

その泣き崩れる冒険者の仲間達であるのか、その様子を目にするなり戸惑った

言葉を口に!…その際これが平常運転で有るのか?…いつもの発作?と言って

さも普通の様に語って見せると、更にその仲裁に入って来た者の事をムツさんと…

親しい仲の様に話して見せる!…するとその話し掛けてきた冒険者に対してその

ムツさんも戸惑った様子で返事をすると、やはりマサツグの事を気にした様子で

話しを続け!…


「ッ!…じ、実は!…い、今!…

こ、ここに居る方があの[マサツグ]さんらしくて!!…」


「ッ!?…え!?…って、事は!?……ッ!!!…」


「ッ!…え?…」


それはここに居るのがあのマサツグさん!と紹介をして行き!…しかしそう言って

紹介をした所でマサツグに対して興味はこれっぽっちも無い様で!…するとその

冒険者も途端に視線を下に落とすとあるモノを探し!…と言うのもやはり目的は

シロの様子であり!…シロを見つけるなり奇異の目で見詰め始め!…シロもシロで

そんな視線を向けられた事でまた戸惑う様なそんな反応を露わにすると、次には

マサツグも限界!…遂にはキレる様子を露わにする!…


「ッ~~~!!!…だぁ~かぁ~ら!!!…

俺の娘に何の用が有るんだって聞いてんだ!!!…

これ以上俺の娘を変な目で見るようなら!!!…テメェら全員通報!!!…」


「ッ!?…ま、待ってください!!!…

勿論お怒りになられるのはご尤も!!…

ですが少しだけ時間を頂いて宜しいでしょうか!!!…」


さっきからハッキリとしない様子でただただシロの事を奇異な目で見て来る!…

となるとシロも怯える始末になり!…何ならそれを察した様子でハティがシロを

抱き抱える!…まるで宥める様にして落ち着かせに掛かるそんな様子を見せて

行くと、二人の様子にマサツグもキレるのは当たり前で!…更に攻撃的な意思を

全面に露わにする!…その際最終手段として運営に通報する事も口にすると、

その一言にムツさんと言う者が慌て!…と言うのも何か事情がある様子で待って

欲しい!と…厚かましいついでに少し時間が欲しい事も話して行くと、次には

仲間達に召集を掛ける!…


__……クルッ!!…ピピッ!…ヴウン!!…ッ!…


「…我らが敬愛!!…愛玩する姫が今見つかった!!!…

直ちにこの座標にて集まり!…我らが誠意を見せる時!!!!…」


「ッ!…え?…け、敬愛?…愛玩?…」


そのムツさんと言う者は徐にチャット画面を開いて見せる!…そして誰かに向けて

呼び掛けているのか?…何なら一人や二人所ではない様子で我々と言い!…その際

シロの事を言っているのであろうか?…恐らくシロの事を姫と言い!…前々から

ずっと可愛がる!…愛でて居た様子でとにかく今ここに居る!と言った様な事を

口にすると、それが聞こえて来た事でマサツグが戸惑う!…まるでストーカーを

目の前にして居る様な気分になる!…そしてやはりヤバい連中なのでは!?と更に

警戒を強めて居ると、一方でそのチャットをした直後にそのムツさんと言う者の所に

続々と冒険者達が集まり始め!…


__…バシュンッ!!…バシュンッバシュンッバシュンッ!!!…ッ!?!?…


「な、何やこれ!?…」


「いったい何人来るって言うの!?…」


それはこの時を待って居た!とばかりに次々飛来!…普通の冒険者達から始まり!…

魔法使いや魔女!…更には鎧甲冑を身に纏うゴツイ騎士に竜騎士と言った強者達!…

とにかく次から次へとそれらがそのムツさんと言う者の後ろにまるで隊列を成す様に

整列して行き!…そして誰もが何故か傅いて居り!…となるとそんな光景を

見せられて戸惑うのは当然!…くまさんが開いた口が塞がらない様子で言葉を

漏らし!…アヤもその異様な光景に困惑の様子を隠せない言葉を口にすると、

一方でオリハとシルビィは警戒!…何なら捌き切れるか?と言った不安を持つ!…

しかしそんな不安も直ぐに杞憂に終わってしまう!…と言うのも!…


__…ズラァ~~!!!…ザザッ!!!……


「…コホンッ!…先程はとても!…大変失礼いたしました!!!!…

無作法にも程がある態度を取ってしまい!!!…誠に!!!…

申し訳が御座いませんでした!!!!…」


「ッ!?……え?…」


到着するなり誰もその場から一歩も動かない!…ただ傅いたままで何かを待つ様な

そんな態度を!…何なら最終的にその集まった人数と言うのは軽く見積もっても

500人をゆうに超え!…中でも先頭に立つムツさんと言うのがマサツグに対して!…

クルッと振り向き途端に今までの非礼を詫びる様に謝罪の言葉を口にすると、更に

頭も下げて見せる!…とにかく誠意を露わにする!…となるといきなりのそんな

異様な光景にもはや理解が追い付かない訳で、当然各々は驚き戸惑った様子で

固まってしまい!…ただ戸惑いの言葉を漏らしてジッとその光景を見詰めるだけ

で!…一方で集まった冒険者達は未だ傅く!…まるで自分達の君主を前に!…

忠誠を誓う様なそんな姿勢を露わにすると、何かを待つ!…ただひたすらに何かに

対して待つ様子を見せるのであった!…


と、そして!…


__ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…


「…ふぃ~~!!…やっと辿り着いたわい!!…

…思ったより時間が掛かってしまった!!…まだ間に合えば良いんじゃが…」


同時刻にあるあの物を完成させた一人の鍛冶師がスノーピ-スへ到着!…その際

それを持って町に着いた事で一息吐き!…同時に始まるであろう物事について

間に合ったかどうか?とふと心配をして行くと、取り敢えず町の中へ入って行く!…

そしてある者達との合流を目指すのであった!…

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