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-第七章-ウィンタースノー連邦-霊峰ウルフハウリング・後編~デグレアント帝国・前編-

-第七章四十二節 作戦会議と斬ると言う実演と知られる実力!…-

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遂に現在のデグレアントの状況・ギルド側が考えて居る作戦が明かされて行く事に

なる!…その際クロエも用意された資料を見て直ぐに理解を示し!…そして内容が

内容だけに若干渋い様な眉間にしわを寄せるそんな表情を浮かべて見せると、ただ

とにかくその資料の内容を話し!…と、この時語られるは何故ここまで手を拱いて

いるのか?と言う事で、正直武力だけの衝突ならハッキリ言って勝てる!と…

しかしそうはいかないのが現在の状況で!…クロエの口から非人道的な相手の戦術

が語られて行くと、各々は戸惑う!…更に怒りも感じて行く!…


「…ふむ…では全員!…手元の資料を見てくれ!…

現在我々はこの街を守る事で精一杯だ!…

と言うのも奴らは数に任せて飲み込もうと!…

戦略も何も無い様子でをして来ている様だ!…

…勿論今もただ防ぐ事だけしか出来て居ない!…

では何故反撃に出れないのかと言う事なのだが、簡潔に述べると…」


「…ッ!?…おいおい!…」


「…う、嘘でしょ!?…」


最初にマサツグや他の面々に資料を見るよう声を掛けると、現段階で簡潔に

防衛のみに力を入れて居る!と…いや、と言うよりは今はそれだけしか

出来ない様子である様で!…迂闊に攻めに転じれない!…クロエも何かその

資料を呼んで厄介!と言ったムッとした表情を浮かべて見せると、その攻める

事が出来ない事について触れようとする!…しかしその前にモツとアヤがふと

気が付いた様子で反応をする!…この時思わず目を疑う様に言葉も漏らすと、

ミサカもここでムッとしたよろしくない表情を初めて浮かべ!…


「…なるほど?…確かに厄介みたいですね?…」


それは嫌悪感を露わにするよう!…ただジッとその用意された資料を見詰め!…

クロエと同じく直ぐに理解をした様子で現状自陣が宜しくない状態である事を

認識すると、一言厄介!…そう言って考える素振りを露わにする!…それは

事態を解決するに当たってそのミサカも思わず悩む程であるらしく、直ぐに

答えが出ない様子で長考し出し!…一方でそんなミサカの言葉をクロエが肯定!…

そして次には更に話しを続け!…クロエも悩む様子でその相手の数と何が厄介

なのか?を話し出すと、更にマサツグ達を戸惑わせる!…と言うのも!…


「…あぁ…数自体は約500とハッキリ言って少ない!…

しかしその500人の身元が厄介極まりない!…

…と言うよりその身分が厄介過ぎて手が出せないのが実情だ!…

…彼らは…彼らは望まぬ戦いに巻き込まれた犠牲者!…

つまりは!…奴隷だ!!…」


「ッ!!…ど、奴隷!?…」


クロエは相手の戦力を500と語り!…勿論これ位の物であれば斥候程度!と言った

様子で戦力とも見て居ない事を更に話して見せるのだが!…しかしそのモノが厄介で

ある事を明かし始め!…それは運営の人間としても想定外!…場合によっては

色々とゲームのバランスが崩れる事を危惧すると、その相手にして居る者達の事を

[奴隷]!と…兵士でも何でも無い相手である!と口にする!…と言うのも勿論

普通に戦えば如何と言う事は無いのだが、その奴隷と言うキャラの扱いが問題で!…


勿論このゲームにおいて何の罪もないNPCを斬れば当然の如くペナルティが付く!…

そしてこの[奴隷]と言うキャラはそのペナルティが付く対象で有り!…迂闊に斬って

しまえばブラックリスト!…そのまま指名手配犯の仲間入りをしてしまい!…

何も知らない冒険者達から嫌悪の対象!…つまりは総スカンを喰らうヤベェ奴と言う

認定を受ける!…勿論これは後で事情を説明すれば運営が解除する事が出来るモノで

あるのだが、それでも一度誤解をされると中々に誤解は解けないモノで!…故に

誰もが攻撃出来ずに防戦一方!…それが今の現状で有り!…彼らも拘束されている

以上!…無理やりにでも戦うしか生き残れない状況である事が今この資料から

明かされると、当然その奴隷と言う言葉にマサツグ達も戸惑う!…一方でクロエも

一応は簡単に解決策を口にする!…


「…一応はその奴隷達を管理して居る者を倒せば無力化は計れるのだが…

…言うは易し!…行うは難し!と言うモノ!…

そして唯一の救いはその管理して居る者が兵士と言う事!…

つまりは斬っても何のお咎めも無い!…

さすがの相手も自軍の者以外に管理させる事は出来なかったようだ!…」


クロエが言う解決策とは元凶を叩く!と言うモノで、さすがの奴隷達も自分達を

縛る者が無くなれば言う事を聞く!と…だが当然そう簡単には事は進まず!…

何ならそれが出来るのなら当にやっている話しであり!…出来ないからこそ難しい!

と…そして唯一の救いとしてその大元を叩いてもペナルティが無い事も話して行く

と、その話を聞いた上でミサカが言葉を!…とりあえず何が必要なのか?…或いは

思い付いた事を話して行く!…


「…って事はつまり…

中央突破するにしてもタンクの壁も相当なレベルの物でないとって事か…

或いはアンブッシュを仕掛けるとか?…

ウチにも何人かそう言うのが得意なの居るけど?…」


まず無難に攻略をする上で真正面からの突貫を考えた場合!…やはりタンクを

横並びにした陣形を思い付き!…その際幾ら奴隷と言っても相手は人である事に

変わらず!…数集まればやはり壁になる事を考えると、歴戦の猛者が要る事を

口に!…と、そうなると人を集める手間が無い事から現実的では無いと考え!…

次には背後からの奇襲!…それなら行けるかも!とミサカがクロエに案を出して

話すのだがと、クロエも考えた様子で言葉を!…しかし如何にも否定的になって

しまう!…


「…一応は考えたようだが…如何やら相手も馬鹿では無い様でな?…

…と言うのもセンサー代わりに何やらを配置しているらしい!…

それも特に匂いや音に敏感なモノを!…

故に迂闊に背後へ回る事も出来ない!となっている!…」


「うへぇ…確かに面倒この上ないね…

…安全かつ円滑に事を済ませる方法!……うぅ~ん!…」


__うぅ~ん!!……ッ?……スッ…


と言うのもギルドの方でも一度はそれを考えたらしく!…だがそれを見越してか

相手も警戒をして居る!と…その際クロエも相手が賢いかの様にその駄目な理由を

当然話し!…その際その理由にセンサー代わりの狼を配置している事を話して

行き!…これまた迂闊に動けない事を口にすると、その話を聞いて振り出しに!…

ミサカがまた悩む様子を露わにする!…さてそうなるともはや打つ手が無い様にも

感じられると、各々も策を考える様に悩み出し!…一見すると相手の陣形は完璧の

様にも聞こえるのだが、この男だけはそうは思っても居ない様子で!…この話を

聞いて尚キョトンとしており!…恐る恐る手を上げて意見がある様子を露わにする

と、クロエも気が付く!…そしてその者を指名する!…


「…ッ!…如何したのだ、マサツグ?…」


「え?…いや…それって何か呪文とかで拘束している感じですか?…」


「ッ!…何?…」


クロエが指名した男と言うのはマサツグ!…当然徐に手を上げ出したマサツグに

疑問を持ち!…その手を上げている理由について訳を尋ねる様に声を掛けると、

マサツグはまず疑問に思った事を口にする!…それは何か意味有り気な問い掛けを

して見せる!…それは奴隷達を縛っている方法として魔法的なモノなのか?を

尋ねて行くと、それを問われた事でクロエは更に疑問を持ち!…何なら何の事を

言っているのかが若干分からず!…思わず戸惑った様なそんな表情を浮かべて

見せると、一方でミサカはハッ!と気が付いた様子!…次にはそれに便乗するよう

言葉を続ける!…


「……ッ!!…あっそうか!!…クロエさん!!…

それって[首輪]か如何かって意味じゃないですか!?…」


「ッ!…[首輪]か如何か?…とは?……ッ!?…」


何かマサツグの意図を理解した様子で目をハッ!と見開き!…そしてクロエに

分かり易く更に言葉を!…と言うのもキーワードとして[首輪]と話し!…まるで

物である事が重要!とばかりに!…その有無について再度クロエに確認をする

よう問い掛けると、クロエもそれを聞いて更に悩む!…しかし次にはハッ!と

気が付いた様子で目を見開く!…そしてその発想を思い付いたマサツグに動揺を

隠せず!…それでもバッ!とアンジュの居る方へ振り返ると、今度はその有無に

ついて確認をして行き!…


「アンジュ!!…如何なんだ!?…」


「ッ!?…ふぇえぇぇぇ!?…え?…えぇ~っと?…」


だ!!…今それが非常に重要な話となっている!!!…

…如何なんだ!?…それによってはこの戦いに兆しが!!!…」


それこそ珍しく慌ててふためく様にして!…クロエがアンジュに急ぎ確認をして

行き!…するとアンジュも突如声を掛けられた事でビクッ!と反応をすると、

当然話を聞いて居なかった様子を!…だが構わずクロエは質問を続け!…その際

改めてその奴隷達がどの様にして使役されているのか?を尋ねて行くと、これが

重要!とばかりにアンジュへ迫る!…となるとクロエに突如詰め寄られた事で

アンジュも更に慌てて見せる!…


「ッ!?…え!?…えぇ!?…えっ…えぇ~っとぉ?…

…は、はい…私が最後に見た記憶が正しければ…

か、彼らは首輪式の拘束を受けて居たかと…」


「ッ!…チッ!…はっきりしない答えだがまぁ良い!…

だがこれで打って出る算段は整った!…しかし!…

…信用をしていいのか?…マサツグ!!…」


勿論直ぐに答えが出ない様子で視線をあちらこちらへキョロキョロ逃がして行き!…

宛らその様子は某・メタリックなスライムの様で!…が、それでも見覚えが有るのか

返事を口にして見せ!…その際記憶と言うか発言と言うか、やはり何処か自信が

無さげな様子を露わに!…しかしマサツグ達が求める答えを口にして見せ!…その

答えを聞いてクロエも思わず舌打ち!…確証の無さに些か不安を感じるのだが、

それでもそうだと信じて恐らくマサツグと同じ考えに至って行くと、次にはマサツグ

にも問い掛ける!…その腕に疑問を持って行く!…するとその問い掛けに対して

マサツグも若干悩んで見せると、次にはクロエにこう話し!…


「…うぅ~ん…絶対!…ってな訳には行きませんが…

それでも九割はイケる自信が有ります!……何ならやって見せても!…」


「ッ!…よし!…では、頼めるか?…」


「ッ!……シルビィ?…」


この時マサツグは若干悩む様にして腕を組むが、次には自信は有る様子でスッと

答え!…真っ直ぐクロエの目を見詰め!…何なら今ここで実演も出来る!と言った

自身の現れ様も見せて行くと、クロエもそれを聞いて納得したのか!…マサツグを

信用した様子で返事をする!…しかしここで悪い事に!…クロエは何方とも取れる

様子でマサツグに返事を!…となるとマサツグもその返事を聞いてやってみせる!

と…その際シルビィに声を掛け!…シルビィも呼ばれた事でスッと察した様に徐に

席を立って見せると、自身のメイド服のポケットからリボンを一本!…それを

自身の首にスッと結んでマサツグの前へ立って見せる!…


__ッ!……スッ…シュルッ…キュッ!……ッ!?…


「…おい何を!?…」


当然突如狼のメイドがそんな事をし始めたのでクロエは気が付くなり慌てて見せ!…

次にはハッ!と察した具合に言葉を口に!…それは勿論静止を促す様に声を掛けて

行くのだが、一方でシルビィは覚悟を決め!…マサツグの前にスッと澄まして立て

見せ!…自身の首を見せると言った事も無く!…ただその場で立ちマサツグに

斬られるのを待って行くと、言葉を漏らす!…それはマサツグを信頼している様子で

微笑んでも見せる!…


「…覚悟は出来ております!…旦那様?」


「ッ!…じゃあ遠慮なく!…」


「ッ!?…や、止め!!!…」


まるでこうしてマサツグに斬られる事も本望!とばかりに!…全く悔いのない笑顔を

浮かべ!…一方でマサツグはそんなシルビィに感謝をしつつ!…若干スッと身構える

様な!…今まさにやって見せる!とばかりに言葉を漏らすと、更にクロエやミサカも

慌てる!…制止の言葉ももう一つ漏らす!…しかしマサツグの動きが止まる事は一切

なく!…と、言うよりもその構えた状態から微動だにせず!…しかし次には何かが

斬れた様な?…不可解な音だけがその会議室内に小さく木霊し響いて行くと、次には

驚くべき光景を!…クロエとミサカとアカギっぽい騎士が目にして行く!…


__スパッ!…ッ!?………ハラッ…ッ!?…


「…お見事に御座います!…旦那様!……ッ…」


「…ってな具合に0.001mmまでなら斬れる自信が有る!…

って、如何しました?…」


と言うのもその何かが斬れる音が聞こえてから数秒後!…シルビィの首元から

その結んだリボンがはらりと舞い!…それはクルクルと舞い続けて床に落ちて

行ってしまい!…一方でシルビィも怪我をした様子等は一切見られず!…ただ

微笑みマサツグに称賛の言葉を送って行くと、マサツグもスッと構えを解く!…

そして実演して見せたとばかりに緊張も解く!…すると次にはクロエにこれが

見本!と言って話しをして行くのだが、肝心のクロエはそれを見せられて物凄く

焦った表情を見せつつ!…マサツグに対して怒りを露わに!…


__ッ…ッ…ッ~~~~!!!!……


「…ちょぉ~っとごめんなさいねぇ?…

…ッ!…あったあった!…ッ!…ッ…」


__……ッ?…ッ??…


無事である事を確認してからカタカタとその身を震わせ!…一方でミサカもその

落ちたリボンを回収して行き!…ふとその斬れたリボンを見てある事に気が付いた

反応を露わにすると、もう一方ではマサツグもそんな二人の様子を見て疑問を!…

何ならシルビィも理解が出来て居ない様子でマサツグと共に戸惑って見せる!…

それこそ主の真似をする様に首を傾げてキョトンとすると、次には特大の雷が

落ち!…


「こんのを!!…ッ!!…大馬鹿者がアアアアアァァァァ!!!!!」


__ッ!?…ババッ!!…


その雷が落ちた先と言うのは勿論マサツグ!…物凄い剣幕でマサツグを睨み!…

そして簡単に一言!…大馬鹿者と言って今やった事に対して当然の如く怒りを

露わにすると、そのクロエの怒り様にマサツグ戸惑う!…何ならその場に居る者

全員が戸惑う!…それこそ度合いとしてはあのアカギっぽい騎士が叫んだ時に

匹敵するモノ感じて行き!…一斉に視線はクロエに!…が、クロエはそんな事を

御構い無し!…ただマサツグに対して説教!…実演をしなくても良かった事を

話して行くと、その際何故そんな事をしたのか?…分かって居ない様子も露わに

する!…


「貴様何をやっている!!!…

やっていい事とやってはいけない事の区別もつかないと言うのか!?」


「え?…え??…」


「…全く!!!…無事だから良かったものの!!!…

失敗をしたらそのメイドはここで死ぬ事になるのだぞ!?…

分かっててやっているのか!?…」


その際誰もが分かるやってはいけない事!と言ってマサツグを叱咤すると、一方で

マサツグは何故怒られているのかが分かっておらず!…と言うのもクロエに実演

するよう言われたからやったと誤解をして居り!…怒られている事で勿論戸惑う!…

そして理解出来ずにただただ戸惑った様子で言葉を漏らして某・カオ○シと化して

居ると、クロエはもしもの話を!…失敗も考えられた事を口にする!…するとその

クロエの言葉に対してシルビィがピクッと反応をすると、次にはクロエの言葉に

噛み付き始め!…


「ッ!…お言葉ですが…それは絶対にないかと!…」


「ッ!!…なにぃ!?…」


「我が主…マサツグ様が失敗をする事などあり得ません!!…

それは確かに絶対ではないかもしれませんが!…

その失敗をする確率と言うのも!!…」


まるで文句を言われて納得が行かず反抗する子供の様に!…そのクロエの言葉に

対してスッと姿勢を正し!…堂々向き合ってそれは無い!と断言をして行くと、

一方でそんな反論を受けた事で更にクロエがムッ!と…当然怒りの言葉も口に

して行く!…その際こっちもこっちで納得が行かない様子を露わにすると、ジッと

シルビィを睨み!…が、それでもシルビィは一切怯まず!…ただマサツグが失敗

しない理由を!…クロエに反論をするよう続けて言葉にするのだが、それを最後

まで聞く事無く!…クロエも負けじ!と反論をする!…


「その僅かな確率でも失敗をする時は失敗をするものなのだぞ!?」


「ッ!?…」


この時クロエは某・アメフト漫画に出て来る悪魔みたいなキャラの様な事を口に

する!…それは言い方が違えど!…あるかも知れない事を考慮するのは当然!と

ばかりに言って見せると、シルビィもそれを言われた事で思わず怯む!…そして

クロエと睨み合い?の硬直状態へと発展させる!…すると一方で二人が喧嘩を

始めた事で件のマサツグも如何したら良いのか分からず、思わずオロオロとして

しまい!…それは他の周りの面々も同じ様で!…如何仲裁に入ったら!?と…

会議室の机を挿んで間に入れない事などを考えて居ると、更にクロエはシルビィに

向かって吠えて見せる!…シルビィの考えが危うい事を指摘する!…


「いいか!?…この世の置いて絶対と言うモノは殆ど無い!…

あるとするなら生物の死!!…それ位だ!!……故に!!…

僅かな可能性も考慮して!!…我々は事を進めなければならないのだ!!!…

…今ここでその様な技量を見せ!!…貴様が死んでは元も子もない!!!…

…とにかく!!…貴様の技量も良く分かった!!!…しかし!!!…

安易な証明をするでない!!!…ただ事を成す事だけを考えろ!!!…

要らないプライドなどそこら辺にあるゴミと一緒に捨ててしまえ!!!!…

…以上だ!!…」


この世に絶対と言うモノは殆どない!と、その例に生物の死を挙げ!…そして

改めてシルビィにマサツグも絶対ではない!と言う現実を突き付けて行き!…

その一方でマサツグの実力も認める!…だがやって見せるのは早計!と…やはり

マサツグに対して説教をするそんな態度も露わにすると、マサツグもそれを

言われて更に戸惑う!…やはり何で怒られて居る?と困惑する!…その際その

困惑と言うのは少なからず少数も思っている様子で、しかし同時にふと誤解で

あったと言う事を理解し!…


__……ッ?……ッ!…ッ…


「ッ!?…ッ!!…ッ…ッ~~~……」


一方で最後までクロエに良い様に言われてしまったシルビィはショックを受け!…

と言うのも言い返したくとも言い返せない!…理解・納得してしまった自分が居る

為!…これ以上何も言えない様子で立ち尽くし!…ただ悔しくて徐々に俯くそんな

様子も見せて行くと、ここで丁度近くに座って居たハティがスッと…徐にシルビィの

スカートに手を掛ける!…そしてシルビィを呼ぶ様に軽く二回程引っ張ると、

シルビィもふと気が付いた様子で振り向き!…


__…スッ…クイクイッ…ッ!…ッ…


「…シルビィお姉さんの気持ちも分かるのです!…

先生はそんなそこら辺に居る弱い人間さんとは違うのです!…

だから一緒にされたくない!…信頼して居るからこその文句!…

ですよね?…」


「ッ!!…ハ、ハティ様!…ッ…」


ハティはシルビィを慰め!…そしてシルビィの気持ちも理解している様子で代弁!…

それは大人顔負けのフォロー力で!…慰められたシルビィも思わずホロリと涙ぐむ

そんな様子を見せてしまうと、慌てて気丈に振舞おうと涙を堪える!…一方でその

様子見た者達は呆気に取られる!…それこそ本当にシロの妹なのか?と思う程に

その大人な行動に驚いて居ると、一方でその姉は何が何だか分かっていない様子で…

とにかく慌てるマサツグの事を見詰め続け!…と、もう一方では漸く喧嘩が落ち

着いた事で一息吐く!…その際ミサカが持っているリボンに目を向け!…アレが

演技等では無く!…本当に目の前で斬って見せた技である事を確認すると、口には

出さずに驚く!…マサツグの成長に戸惑って見せる!…


__…はあぁ~……チラッ?…


{…それにしてもあのリボン…マサツグめ!…

一体この期間中に何処でそれ程の技量を身につけたと言うのだ!?…

アレは並大抵の努力では身に付かない!…達人の域に達するモノだぞ!?…

…やはり…ヴェル・マクシミリアンの目に狂いはないと言う事なのか?…}


やはり普通では無い様に見られる事に!…その斬れたリボンを見て直ぐに色々と

察して行き!…短期間でここまで到達するモノなのか!?と…その圧倒的センスに

もはやさすが!と言わんばかりの感嘆の意を持ってしまうと、同時にマサツグの

師匠!…ヴェルの慧眼にも驚かされる!…そしてその一方でその斬れたリボンを

持っているミサカはと言うと、ずっとそのリボンをマジマジ見詰めては同じく

色々と分かった様なそんな表情を露わに!…


__ジィ~~~……ッ!…


「…副団長?…」


「…私でさえ分からなかったあの太刀筋!…そしてこのリボン!…

…出来れば敵に回したくはないねぇ?…私が本気を出しても勝てるかどうか?…」


この時隣に居たアカギっぽい騎士もそんなミサカに声を掛ける!…それこそそんな

ミサカに疑問を持った様子で、するとミサカもそれに返事をするよう言葉を口に!…

そして何やら意味深に物騒な言葉も漏らし始め!…あるかどうかも分からない!…

ただ戦って勝てるかどうか自身でも勝算がイマイチ浮かばない事を更に話すと、

アカギっぽい騎士は戸惑いを露わに!…それは勝てるビジョンが思い浮かばない事に

対して驚いて見せる!…


「ッ!?…ふ、副団長で!?……と言う事はやはり!…」


「…つくづく味方である事に感謝をするよ!…

…今後とも…仲良くしたいモノだけど…」


やはり副団長と呼ばれて居るだけあって実力も有るのか、そのミサカの言葉が

信じられない様子で!…そしてその一方でミサカもチラッとマサツグに視線を…

それは何か警戒をした様子で!…別に戦闘を吹っ掛けようと言う訳では無い

のだが、何かそうなった場合色々と覚悟が必要である事を感じて居ると、一方で

そんな視線にフィロが気付く!…それこそ相手に悟られない様にジッと見詰める!…

さてそうしてとにかくまずはどうやって町の脅威を取り除くか?で話が纏まり?を

見せようとして居ると、時間切れ!とばかりに突如会議室にある報告が!…


__ダッダッダッダッダッ!!!…バァン!!!…


「た、大変ですギルドマスター!!!…」


__ビクッ!!…バッ!!…


それは慌ただしい足音と共にやって来る!…そして次には扉を慌しく開けて

行き!…その走って来た様子から既に異常があった事を物語って見せると、

ギルドマスターと呼ぶ!…するとアンジュとクロエの二人が反応をする!…

その際アンジュは例に漏れず驚いた様なそんな反応を露わにすると、一方で

クロエは機敏に何があったのか?をその走って来たギルド職員に尋ねて行き!…


「ッ!?…如何したと言うのだ!?」


「ッ!?…え!?…あっ…は、はい!!…じ、実は!!…

町の前に拠点を構えていたデグレアント軍に動き有り!と…

たった今報告を受けて!…」


「ッ!?……チッ!…まぁこちらの都合など知った事は無いか!!…」


と、この時毅然とした態度で反応したのはクロエであり!…そのクロエが返事を

して来た事でギルド職員は思わず戸惑い!…が、次にはハッ!と我に返って

そのまま説明!…そこで遂に敵方に動きが見られた事を口にして行き!…すぐに

でも動かないとこっちも危ない事も更に話すと、クロエはそれを聞いて不快と

ばかりに舌打ち!…そして戦いが始まった事も理解する!…その際相手がずっと

動かないままでいる筈が無い事も口にすると、すぐさまマサツグ達へ視線を

向けては動けるかどうか?の確認を口に!…


__…チラッ?…ッ!…


「…聞いたとおりだ!!!…動けるか!?…」


「動けなくとも動かないと!…でしょ?…

…安心してください!…ちゃんと!…出来てますよ?」


するとマサツグ達も話を聞いて居た様子で直ぐに席を立って行き、全員が途端に

やる気を出し!…それこそ軽く体を動かして直ぐにでも動けるそんなアピールを

露わに!…そしてマサツグが返事をして行き!…その際某・全裸に見えるポーズを

得意とする芸人の様な受け答え方をして見せると、クロエには伝わらなかった

様子で流される!…クロエは構う事無くすぐさま行動に出るよう指示を出す!…


「ッ!…よし!…ではチーム・イツカを主軸に!…

一点突破の短期決戦を敢行する!…

異常状態魔法を使える者達は拘束技を!…

その魔法使いを守る様に騎士の壁を展開!…急げ!!…」


「ッ!?…は、はい!!…ッ!!…」


__……ポンッ…ふるふる……コッ…コッ…コッ…コッ…


その際他の冒険者プレイヤー達にも協力を募る様にギルド職員へ指示を出す!…それは

的確かつ明確に指示を!…セオリー通りにタンクで壁を!…魔法で拘束を

計って行き!…そして要のマサツグに要因の破壊を任せ!…とにかく短期

決戦でこの事態の収束を狙って行くと、ギルド職員も了解した様子で返事!…

そしてまた慌しくその場を後にする!…一方今だ放置されているマサツグは

と言うと、徐々に何か虚しさを覚え!…と、そんなマサツグに対して肩に

手を置く!…この時オリハが珍しくマサツグの事を慰めて行き!…首を左右に

振って行こう!と…その鬱憤を戦場で晴らす様にマサツグを誘導して行くと、

マサツグも素直に従う!…そしてこのノリでその緊急の戦いに挑むのであった!…

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