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-第七章-ウィンタースノー連邦-霊峰ウルフハウリング・後編~デグレアント帝国・前編-

-第七章八十五節 常識外れな二人と姦姦蛇螺の正体とクラマスの実力!-

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さて姦姦蛇螺が謎に脇腹を光らせ暴れる事により浮島もグラグラと揺れてしまう!…

と、言うよりは汚水が波打ち浮島も部屋?の壁際へと流れて行き!…これにより

入って来た入口の方から逃亡が可能!と…一度逃げて態勢を整える事も出来る様に

なったのだが、誰一人としてその場から離れず!…踏ん張る様にしてその揺れに

抗う姿勢を露わにする!…一方でまだ睨み合う二人は膠着状態!…動きたくとも

動けない!と言った様子で互いにジッと隙を伺い!…


{…さて如何動いたのものでしょうか?…

いい加減に何かアクションを起こさないと…

またヘイト注意が他の人達の方へと向きかねませんからねぇ!…}


{…アァ…イツマデアァシテ壁ニ張リ付イテイルツモリナンデショウカ?…

…何モ無イト言ウノハ実ニ退屈!……イッソ…}


ハンドレットは未だ壁に張り付いたままフェルを見詰め、この時実は若干の

焦りを感じて居り!…と言うのもヘイトが自分から別の者に移るのでは?と

危惧してしまい!…そうなっては他の者達が危ない!と…早く何かフェルに

対してアクションは出来ないか?と悩むそんな様子を見せる一方!…案の定

フェルは暇しており!…またチラッとやる気を新たにしている面々達の方へ

視線を向けて行くと、ハンドレットもそれを機敏に察知!…次にはある事に

打って出る!…


「ッ!!……ッ!…止めなさいフェルさん!!…それだけは私が許しません!!!」


__ンバッ!!!…ヒュウウウウゥゥゥ!!!…ズダアァァン!!!…ッ!?…


それは焦ってしまっているが故の行動なのか!…この時ハンドレットがそれを

見てまた慌てる様子を見せる一方、同時にふと何かある事にも気が付いた反応を

露わに!…と、次にはその掴まって居る壁を蹴って勢いを付けそして浮島に!…

は、戻らず!…何故か姦姦蛇螺の方へと飛んで行き!…それこそ謎に光っている

脇腹へ更に衝撃を銜えるよう思いっきり体重を掛けて着地をすると、何の事はない

それはまんまダメージとして更に姦姦蛇螺の体をくの字に曲げる!…更にのたうち

回させる事としてしまう!…だがハンドレットはそんな姦姦蛇螺の事など

御構い無し!…その脇腹を更に思いっきり踏み込むと、今度こそフェルに向かって

飛んで行き!…


「貴方の相手は!!!…コッチです!!!」


__グッ!!…ダンッ!!!…ッ!!…フォンッギイイィィィン!!!…


この時絶対に相手の注意を逸らさせないよう吠えて見せ、相手が仲間であろうと

全力を出すつもりで!…その手に持つ武器を振り被ると真っ直ぐフェルに向かって

突貫して行き!…と、フェルもそんなハンドレットを見て思わず戸惑い!…

回避をするにも間に合わず!…仕方なしに思いっきり剣を振り被りカウンターの

一撃を見舞おうとすると、それは偶然にも鍔迫り合いに発展!…辺りに激しい音が

反響する!…その際勢いの関係上ハンドレットの方に軍配が上がりそうなモノでは

有るのだが、フェルもその細い体の何処にそんな力が有るのか?とばかりに

奮起し!…


「ッ!?…グッ!!…フェルさああぁん!!!」


「ッ!!…ハンドレットオオォォォォ!!!!」


と、予想外のフェルの踏ん張り様に!…いや、押し返してきた事にハンデレットも

さすがの戸惑いようを露わにして見せ!…が、それでも負けられない!とばかりに

更に押し!…何とかフェルに押し勝とう!と…声でも更に威圧を掛けるようフェルの

名前を叫んで行くが、逆効果!…フェルもそれに答えるようハンドレットの名前を

叫んで見せる!…そして何方も一歩も退かない手に汗握る戦いぶり?を展開すると、

その一方で足場にされた姦姦蛇螺はと言うと…


__ズゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!…ザパアアアァァァ!!!…


「ッ!?…来るぞ!!!…全員構えろ!!!…

さっきと同じで魔法を中心にダメージを与えるんだ!!!…」


数分間のたうち回ったのち一度体勢を立て直す様に汚水の中へ!…そして汚水の

中から生えて来るよう!…またその姿を現し辺り一帯に汚水の水滴をばら撒いて

行くと、面々にスリップダメージ!…だが決して怯む様子を全く見せない!…

寧ろこっちにヘイトが向いた事で仕切り直し!と言ったやる気を露わにすると、

その内の一人が改めて注意を促し!…と、同時に指示を出す様に言葉を口に!…

絶対に倒す!と胸に誓い!…各々が武器を手に姦姦蛇螺に向き直って行くと、

今度は姦姦蛇螺から動き始める!…それこそブチ切れた様子を露わにする!…


__ッ~~!!!…シャアアアアアアァァァァ!!!!…ゴオオォォ!!!…


「ッ!!…全員退避いぃぃ!!!」


__ゴオオォォ!!!…ドォガガガガガガ!!!!…キャアアアァァァァ!!!!…


姦姦蛇螺は眼下に居る面々に向かい威嚇の様子!…口を大きく開いて毒霧を

漏らし!…六本の両腕を大きく広げてさも自分が大きい生き物であるよう

構えて見せると、次にはその広げた六本の両腕全てを拳に!…すると次には

雨を降らすが如く襲い掛かる!…となると面々もそんな様子に慌ててビクッと

反応を露わにすると、その内の一人慌てて退避を口に!…となると面々が

あちらこちらへと逃げ惑い!…徐々に収拾がつかず浮島も転覆しそうな程に

大いに大荒れの様子を見せ始めると、それを良しとしない者達が二人!…

それに合わせて動き始める!…


「ッ~~!!!…クソッ!!…

足元は揺れるし攻撃は厄介だし!!…如何やって攻撃すれば!!!…」


__ババッ!!…ッ!?…


その際攻撃を受けている面々としても当然てんてこ舞いに陥り、思わず運営に対して

文句の言葉が漏れ出る程で!…と、そんな文句を零す者を余所に脇から突如何者かが

二人姦姦蛇螺へと飛び出して行き!…それは片や鈍器を手にした大男で有り!…

もう片方は見るからにヤバそうな雰囲気を放つ女騎士!…とにかく二人はその暴れる

姦姦蛇螺に対して何やら怒り心頭の様子!…それそこ先程までいがみ合って居たの

だが!…この時だけは協力するようその揺れる足場を物ともしない様子で姦姦蛇螺に

肉薄すると、次には文句の言葉を口に!…同時に強烈な一撃も見舞って行く!…


「邪魔を!!…」


「スルナアアアアァァァァァ!!!!…」


__グオンッ!!…ジャキンッ!!…ドグシャアアアァァァ!!!…


二人は攻撃の雨を掻い潜り大きく踏み込み飛んで見せると、次には姦姦蛇螺の

頭に向かって武器を振り被り!…それは互いに袈裟斬りを放つよう射に構え!…

力の限り思いっきりフルスイング!…それこそ頭がもう使い物にならないよう

粉砕する勢いで振り下ろして行くと、次には辺り一帯に骨が砕ける音が激しく

響く!…と、同時にその姦姦蛇螺の攻撃もピタッ!と止まる!…それはまるで

時が止まった様に本当に突然動きを止めると、その攻撃が突如止んだ様子に

面々も驚き!…


__ビタッ!!…ッ!?……ッ!?!?…


「…え?…」


勿論あの攻撃の中を掻い潜った事にも驚きなのだが、それよりも更に反撃を

した事に非常に戸惑い!…と、あまりの様子に各々もその動きを止めてしまい!…

次には反撃を繰り出した二人を凝視!…それこそあの一瞬で一体何が起きたのかが

理解出来ない様子で棒立ちすると、一方でフェルとハンドレットはその姦姦蛇螺の

後ろ!…壁の取っ掛かりに手を伸ばす!…そしてまた先程の様に武器を片手に

確とぶら下がる様子を見せて行くと、また壁を蹴って勢いを付けては追撃の一撃を

その背中に!…


__…ダンッ!!…ゴオオォォォ!!!…グオンッ!!…


「「どおぉっっっっせえええええええぇぇぇぇぇぇぇいいいい!!!!!」」×2


__ドグシャアアアァァァ!!!……ッ~~~……ッ!?!?!?…


それこそまるで薙ぎ倒す様に二人揃って全力スイング!…その際部屋一杯に響く

勢いで叫んで行き!…その無抵抗の背中に容赦の無いジャストミートを叩き込むと、

勢いそのまま面々の立っている浮島へ向かい落下!…まるで地面に叩き付ける

勢い振りを見せて行く!…となるとそんな姦姦蛇螺の巨体が落下して来た事で

面々達も驚き戸惑うと、とにかく慌てて避難をしよう!とワタワタし…が、次には

姦姦蛇螺のその巨体が浮島へとぶつかって行き!…


__ドシャアアアアアアァァァァァァァァン!!!!…キャアアアァァァァ!!!!…


「ッ~~~!!!…っぶねぇ!!…

…本当に一体何を考えて!!…ッ~~~!!!…って、ンン?…」


結果部屋の中の汚水は大荒れに大荒れ!…まるで津波が起きた様にザバザバ!と…

氾濫した具合にその浮島に居る面々達へとこれまた一気に襲い掛かって行くと、

面々達は当然慌てる!…その氾濫から逃げようとする!…その際その逃げ道に

姦姦蛇螺の体を踏み場にして逃げ遂せると、何とかその死の危機を乗り越え!…

と、同時にハンドレットとフェルの暴挙振りに怒りを覚え!…危うく死に掛けた!と

怒りに震え!…スッと俯き今はそれ所では無い!と踏み止まる大人の対応ぶりを

発揮すると、そこでふとある見覚えのある光景を目にする!…と言うのも脇腹の

光に似た光を目撃する!…


__パアアアァァァァァァ!!!…


「…なぁこれって?…あの光?…」


それは先程の強烈な一撃でヒビが入ったのか?…その背中に何やら亀裂が入って

いるのが見られると、その亀裂の間から更にあの光が漏れ出ているのがこれまた

伺え!…となると何故あの光が漏れているのか?と疑問を持ち出す事となり…

それこそある者が確認をする様に言葉を口に!…亀裂を指差しながら見間違い

じゃない様なそんな確認の言葉を続けて話すと、同じく見えている様子で面々が

戸惑いながらも返事!…同じく疑問を漏らし始める!…


「い、いやにしてもアレは奴の脇腹から!!…

ここは背中だぞ!?…」


「…ま、ますます意味が分からん!!…

…分からないんだがこれはぁ?…」


__チャンスなのでは?……ニヤァッ!!…


その際何やら場所を気にする様なそんな事も口にされると、一方で結局この光りが

何なのか?も分かっていない様子で言葉を漏らし!…が、それも次にはスッと

如何でも良くなり始め!…その背中から漏れ出ている光に目を奪われるよう!…

各々がジッと見詰めて途端に悪い笑みを浮かべて行くと、その手に武器を!…

誰もが同じ意見に到達する!…そしてその背中の光に対して攻撃の姿勢を見せて

居ると、一方でまだ喧嘩を続けている様子で!…


「ハアァンンドオォレェッッッッットオオォォォ!!!!」


「いい加減にしなさい、フェルミーナ・ヘルナンデス!!!」


この時二人は姦姦蛇螺の腰部分より更に下!…とにかくその体の上でさも丸太橋の

戦いをするよう何度も衝突を繰り返すと、互いにもう退くに退けない状態となり!…

と言うのもそれは姦姦蛇螺を薙ぎ倒してからも続いて居た様子で!…フェルが攻撃を

繰り出してはハンドレットが巧みに受け流す!…逆にフェルが攻撃を弾いては

ハンドレットを往なし!…ハンドレットがふら付いた所を攻撃する!と言った

本気振りを見せて居ると、当然二人も熱が入る!…まるで宿敵同士の戦いの様な

そんな展開を更に広げる!…そして怒声を挙げ合い何度も何度もぶつかって居ると、

ここで漸くこの姦姦蛇螺の本当の正体が明るみになり!…


__…せぇ~の!!…ゴシャアアァァ!!…パアアアアァァァ!!!…


「ッ!!…眩し!!……でもこれは!!…」


と言うのも面々がその背中の亀裂に対して攻撃を集中させると、その背中の亀裂は

音を立てて更に大きくひび割れて行き!…と、次にはその中身も光を放ちながら

露わとなり出し!…この時その光に思わず面々も怯んでしまい!…だがそれでも

徐々に慣らし!…今度はその背中の中にある光を放つ謎の物体を改めてチラッと

確認すると、そこで青白く光る正八面体の謎の石?宝石を見つける!…そして同時に

それを見て各々が直ぐにその正体を察して行く!…


「…間違い無い!!…[コア]だ!!…

…て事はコイツって!!…!?…」


「ッ!?…じゃ、じゃあコイツは!!…

[]って事か!?…

…い、一体何の目的をもって!?…」


一人がその石らしき物を見て[コア]と魔法生物の核である事を話して行くと、

続けてこの姦姦蛇螺の本当の正体をゴーレム!と話し…となるとそんな話を

聞いてこれまた戸惑う者達が現れ!…人を材料にして出来たゴーレム!?と…

何ならそれを作った目的!…或いは何故こんな所に!?と言った疑問を更に

感じて行くと、そのコアをマジマジ見詰める!…何やら対処に困った様子を

露わにする!…そして何もしないままジッとその光るコアを目を奪われた様に

見詰めて居ると、次には倒れていた姦姦蛇螺までもが動き始め!…


__…ズゴゴゴゴゴ!!!…ッ!?…ガシャシャシャ!!!…ズアアァァァ!!!…


「た、退避ぃ!!!」


まるでハッ!と気が付いた様に痙攣をし出し!…その痙攣する動きに各々も

釣られてハッ!とした反応を露わにすると、今度は姦姦蛇螺が自身の背中に

何やら違和感を感じた様子!…次にはガバッ!と突如六本の腕を動かして

見せる!…それはもう関節とかそう言ったモノを無視する様にグリンッ!と

不気味に回して見せると、そこから自身のコアを避けて器用に面々に攻撃を

始め!…となるとそんな攻撃に面食らい!…折角の弱点を見つけたにも

関わらず!…その場から逃げる事になってしまうと、これまた一方では喧嘩が

激化!…もう一つ慌しい様子が露わになり出す!…


__オオオオオオオォォォォ!!!!…ハアアアアァァァァ!!!!…


「…ッ!?…ま、まだやってる!!…

てか折角手がかりを見つけたのに!!…」


それこそ姦姦蛇螺が暴れ始めても御構い無し!…互いに雄叫びを上げては

ぶつかって弾き合いを繰り広げ、未だ決着が付かない様子を見せて居り!…

と、そんな二人の様子に対して面々も呆れ!…いっそやるなら別の所で

やってくれ!とばかりに!…それよりも背中から逃げた事でまた攻撃の

機会を失い面々が焦りを感じて居ると、一方で姦姦蛇螺のヘイトが今度は

そんな二人にへと向き始める!…また関節を無視して二人を叩き潰そうと

動いて行く!…


__…ガシャシャシャ!!!…ズアアァァァ!!!…


「ッ!!…チィッ!!…邪魔を!!…」


「スルナアアアアアァァァ!!!!」


まるで腕が延長したよう更にグイッと伸びて行くと、自身の尻部分に居る二人に

向かい襲い掛かり!…その際何故か二人を振り落とそうとは決してせず!…

まるで痒い!とばかりに腕を伸ばして蚊を叩き潰す具合に!…手を広げて二人の

頭の上からその手を振り下ろしに掛かって行くと、ハンドレットもハッ!と

気が付いた様子で次には回避行動を!…一方で暴走し続けるフェルも機敏に

回避をして文句を叫ぶ!…当然邪魔をして来た事に対して鬱憤を爆発させると、

次には驚くべき行動にも打って出て!…


__チャキッ!!…グワアァ!!…ッ!!…フォンッ!!…ザクウゥゥン!!!…


それは何度も何度も叩き潰そう!と振り下ろされる腕に向かい!…堪忍袋の緒が

切れた様子でフェルがスッと身構えて行くと、また潰そうとして来る手に対して

タイミングを見計らい!…そして叩き潰しを回避した所で紙一重にカウンターを

叩き込んで行く!…その際ただ愚直にかつ力任せに攻撃を繰り出すだけでなく、

ちゃんと考えてその腕の手首目掛けてスッと剣を振り下ろし!…となるとその

フェルの剣をスッと刃が通って行き!…次には手を分断!…六本ある内の一つ!…

完全に使い物にならない様にしてしまうと、その様子にこれまた面々が驚く!…

と、同時に信じられない様なそんな言葉も思わず漏らす!…


「ッ!?…な!?…」


「バ、馬鹿な!?…もう何でも有りなのか!?…」


まさかの光景に自分達では真似が出来ない!と言った具合に…ただ目の前の光景が

信じられずに!…各々が唖然とした様子でその場で棒立ちをしていると、一方で

フェルはしてやったり!とばかりにニンマリ不気味に笑みを!…しかしまだ六本ある

内の一本を潰しただけで、依然として残り五本の腕が二人に向かい襲い掛かる!…

正確には片側三本づつであるから残り二本がまるで両腕の様に続けてフェルへと

襲い掛かるが、一方でも同じ様な事を身の丈ある鈍器で成し得ようとしており!…


__グオンッ!!…ドグシャアアアアァァァ!!!…


「邪魔をするんじゃねぇ!!!…こっちは今忙しいんだ!!!」


「ッ!?…こ、こっちでも!?…」


さすがにフェルみたく手首から切断とは行かないのだが、それでも振り下ろして

来た腕一本に向かい鈍器を思いっきり振り上げて見せると、次にはジャンプをして

勢いを付け!…これまた力を溜めて思いっきり容赦の無い振り下ろしを放って

行くと、次にはその手の甲をパウンド!…見事にその手を粉砕する!…その際

気が昂っているのかまるでフェルに触発されたよう口が悪くなる様子も露わに

すると、心成しかハンドレットの身体が赤く!…まるで興奮して居るが故!と

言った様子であり!…そんな粉砕劇に面々も驚き!…思わず一斉にバッ!と

振り返るそんな反応を見せて居ると、更にフェルがもう一本!…だが今度は

肘の関節から斬ってしまう!…


__ザクウゥゥン!!!…ッ!!…ッ!?…


「クハハハハ!!!…コレデ二本!!!…」


それは視線をハンドレットへ向けて居る内にスパッと斬る!…その際斬ったで

あろう音が残り!…その音に反応して面々がまたバッ!と振り返り出すと、

そこには肘からボロン!と切断された様子!…フェルから見て二本目の腕が

斬られた光景が目に映る!…そしてその斬られた腕も力無くそのままゴロン!と

近くに転がって行くと、光に包まれ霧散して行き!…と、一方で絶好調!と

ばかりに嬉々としており!…フェルが楽し気に二本目である事を口にすると、

また面々は呆気に取られる!…が、それも次にはハッと我に返って行く!…

と言うのも!…


「……ッ!?…お、おい!…

い、今ならあのコアを破壊出来るんじゃないのか!?…」


__ッ!?…あっ!…ッ…ッ!!…


今こうしてフェルとハンドレットのおかげで姦姦蛇螺の腕は残り三本となっており、

これなら自分達もあのコアに専念出来るのではないのか!?と話し始め!…それは

あくまでも腕を対処しただけでまだ当然倒せていない!と…相手がゴーレムである

以上!…そのコアを如何にかしなければずっとこのままである様なそんな事を口に

すると、周りの面々もハッ!と我に返る様な!…そんな反応を露わにする!…

そしてチラッと各々がその背中の亀裂の方へと視線を向けると、ここで先程まで

強く光っていた筈の光が弱くなっている事に気が付き!…


「…何か光が弱くなってないか?…」


「え、えぇ!!…た、確かに!!…

…って、そんな事を言ってる場合!?…急ぐわよ!!」


何故光が弱くなっているのか?に疑問を感じ、ある者がそのままその事を口に!…

それこそ見間違いじゃない様なそんな確認の言葉を漏らして行くと、見間違いでは

ない様子で次には返事が!…しかし今はそうじゃない!と更に続けてツッコミも

受けて行き!…そんな問答をしながらも一行はとにかく急ぎそのコアの方へ!…

コアが見えていたあの亀裂の方へと駆けて行くと、そこで徐々にではあるが亀裂が

修復されて行く様子を目に!…何故光が弱くなったのかその原因を確認する!…


__シュウウゥゥゥ!!…パキパキパキパキッ!!!…


「ッ!?…じ、自己修復持ちかよ!?…

と、とにかくまたもう一度!!!…」


「今度こそコアを破壊するぞ!!!」


それは音を立てて徐々に亀裂を塞いで行くと、まるでコアの光を封じ込めるよう

また守りを固めて見せ!…と、近付きそれを確認した所で面々はまたもや驚きを

露わに!…グズグズはして居られない!と…全員でまたもやその背中に攻撃を

集中させる事を考えて行くと、今度こそ!と躍起になる!…だがそうは問屋が

卸さない様子でこれまた災難が降り掛かる!…と言うのも自己修復能力が有ると

言う事は脇腹から漏れ出ていた光は勿論!…その他攻撃されて壊れた箇所も

時間経過で元に戻ると言う意味で有り!…


__カパァ!!…ズアアアァァァ!!!…ッ!?…


「なっ!?…マジか!!…」


ここで言う災難と言うのはそんな潰された筈の頭の話しで!…ブレスを吐ける

までには回復したのか!…姦姦蛇螺が徐にグルンッ!と関節をやはり無視して

自身の頭を反転させると、今度はその背中の上でワチャワチャしている面々に

向けて口を開く!…そして警戒すべき酸のブレスを吐き出し始める!…となると

その酸のブレスが飛んで来た事で各々もビクッと反応をすると、慌てて飛び退き

難を逃れ!…が、これによりまたコアへの攻撃が困難になり!…誰もが苦虫を

噛む様なそんな憎さ百倍の表情を浮かべていると、その酸のブレスはフェル達の

方にも!…更に被害を広げて行く!…


__ガジュウウウゥゥゥゥゥ!!!!…ッ!?…バババッ!!…


「クッ!!…今度ハ何ダッテ!!…」


「ッ!?…この酸の様なモノは!!…ッ!?…」


この時二人もその気配を感じ取ってか機敏に回避、ブレスの直撃は免れるのだが!…

それでも多少なりともやはりその酸を浴びる事となってしまい!…若干のスリップ

ダメージを負い!…フェルが驚き戸惑う一方!…ハンドレットもそれがあの頭からの

ブレスである事に気が付くと、チラッとその頭の方を確認!…そこで姦姦蛇螺の頭が

復活している事を確認する!…そしてそこで初めて自己修復能力がある事についても

察して行くと、また頭を潰す事も考えるのだが!…


「あの頭復活するんですか!?…

…けど今から行って近付けるかどうか!!…」


問題は自身が言うほど機敏に動けるタイプでは無いと言う事で、更には姦姦蛇螺と

言う名の丸太橋が舞台であると言う!…そんな狭い背中の上をケ○ヒャーの

高圧洗浄機の様な酸のブレスが飛び交う訳で!…正直躱し切れる自信がなく!…

頭に接近するにしても自分ではとても難しい事が分かってしまうと、チャレンジを

躊躇う!…と、そこへ更に空気を読まずに突っ込んで来る者も現れ始める!…


「ハンドレットオオォォォォ!!!!」


__ッ!!…ガキイイィィン!!!…ギギギギギ!!!…


その突っ込んで来た者と言うのは言わずもがな、フェルは興奮した様子で

ハンドレットに飛び掛かり!…その持って居る剣を振り被り当然襲い!…

ハンドレットも慣れた様子で機敏に反応!…次には真っ向からその飛んで

来たフェルの攻撃を受け止めて行くと、そのまま鍔迫り合いにへと

発展させる!…するとそこからまた膠着状態となってしまい!…その際

先程まで相手にしていた両腕達はと言うと、フェルが始末したのか徐々に

再生する様子を見せて居り!…


__パキパキパキパキッ!!!…ッ!!…


「クッ!!…なるほどぉ!?…

何かメインを叩かないとこれは完全に倒せないと!…

…しかし分かっては居ましたが本当に面倒な人ですね!?…

フェルさんも!!!…」


まるで霜が伸びて行く様に!…その斬った潰した所からメキメキと音を立てて

再生をすると、如何やって頭が再生したのか?をハンドレットが理解!…

すると次には攻略法が分かった様子で言葉を漏らす!…と、同時に今度は

フェルに対して苛立ちを隠せない様子を見せると、ポロッと本音を漏らして

しまい!…それこそ面倒!と簡単にまとめてフェルの剣を弾こうと!…

だがフェルは馬鹿力なのかそう簡単には上手く弾けず!…


「ッ!?…酷イ!!…酷イヨ、ムツサァン!?…

…ソンナ酷イ人ニハ…オ仕置キヲシナイトネェエエエエェェ!?!?!?…

ギャハハハハハハハハハハハ!!!!」


一方でその言葉を受けてフェルもハッ!と若干ショックを!…この時目を見開き

ハンドレットに対して酷い!と言葉を!…それこそ最初は本当にショックを

受けた様子で!…しかし次には徐々にテンションが昂り元の狂気じみたあの口調に

戻ってしまうと、品の無い笑い声を上げながら更にハンドレットを迫る!…

もう一つハンドレットにプレッシャーを掛ける!…するとそんなフェルからの

プレッシャーで更にイライラが積もって行くと、ハンドレットの身に変化が!…


「ッ!?…グックッ!!…ッ~~~!!!…

…そろそろ!…我慢の限界が!!…近付いて来ましたかな?…」


__…シュウゥゥ~~~!!!…ッ!…ッ!?…


それは今まで色々と有った中で鬱憤を溜めて来た様子であり!…それが今にも

爆発しそうな感じである事を口にすると、そのハンドレットの身体は徐々に

赤く高揚し始め!…それはまるであの宿屋で見たハイパーモードの様な状態と

なって行き!…仕舞いにはその体全体から湯気が!…漸く体が温まって来た様な

闘気の表れ様が見られ出すと、その鍔迫り合いをして居るとフェルも気が付いた

様子でピクッ!と反応…次には何か慌てる素振りをバッと見せる!…


「ッ~~~!!…クッ!!…」


「…ッ…フン!!!…」


その際フェルは赤くなり出したハンドレットを見て、そろそろ決着を!とばかりに

鍔迫り合いに勝とうとするのだが!…しかし今から押し出した所でビクともせず!…

今までの手応えが嘘の様に!…まるで巨大な岩を相手にしている様な圧倒的なモノを

感じて行くと、一方でハンドレットは次にスッと一呼吸!…そして今度は体全体に

力を入れる!…それは武器を握る両腕に勿論圧す力を籠めて行くと、同時にダン!と

足にも踏み込む力を入れ!…


__バキイィ!!!…ガキイイィィィン!!!…ッ!?…ッ!?!?…


それは姦姦蛇螺の尻の殻を踏み割る様に!…クッキリ足が減り込み割れ!…

その拍子にフェルもハンドレットに押し負けたようその剣を持ってフラ付き

後退をしてしまうと、更に焦りを覚える!…本当のハンドレットの力を

体験する!…と言っても今まで体験して来た事が有る様子で、まだ余裕が

有るのか不敵に笑い!…と、一方で面々は姦姦蛇螺の背中に悩み!…

酸のブレスを防ぎつつ!…何とか破壊を試みようとして行くと、ここで更に

考えもしなかった出来事が!…呆気ない決着を迎えるのであった!…

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