変態転生令嬢が強面不細工を狙う

狗沙萌稚

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018 攻めます…?

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オルセイン様と2人で綺麗な青空の下、歩き出しました。
今から行くのは噴水広場の近くにある公園です。
公園は王国で管理している、所謂国営公園なので、もの凄く広いんです。第一区と第二区を跨ってあり、貴族の方も平民の方も入ることができるので人気のデートスポットです!


私達はこれからその第二区側に行き、どこか落ち着ける場所で少し早めのお昼ごはんを食べましょう!ってことになっています。
またお弁当も作りましたし……。おかずはちゃんとこの前のとは別の物にしていますよ!
ワンパターンだと言われたくないので……。



そして今日のミッション!
1、お弁当の時に再度"あーん"をする
2、膝枕をする
3、告白する
4、手を繋ぐ
5、キスをする

順番は気にせず、出来る時にチャンスを逃さないのよ!っとジェシー先生から言われましたが………
5は無理よ……そりゃあしたいけど、まだお付き合いもしていないのに…!!

まぁ、5は完全に私の反応を楽しむものだと思うので気にしませんわ。だって付き合ってもいない方とはそもそも無理な話ですもの。気にはしないわ……気には……しないのですが…………やっぱりちょっとくらい期待……しても………?

チラッと隣のオルセイン様を見ると、美しい顔が前を向いて歩いています。もうそれだけで尊い。拝みたい。
………オルセイン様の唇って結構薄いのね…………って!あまりじろじろと人の顔を見つめては駄目ってサリィに注意されていたのに!!
私ったら何をしているのかしら……ちょっと恥ずかしいわ……。

赤くなった頬を隠したくても、左手は日傘、右手はお弁当の入ったバケットがあるのでままならない…!!
恥ずかしくなって、思わずオルセイン様とは反対の方を向いてしまいました。


「エレーヌ嬢、あのよければ手荷物を持ちますが………。……エレーヌ嬢?どうされましたか?」

「いえ、なんでもありませんわ。」

危なかったわ!もう少しでオルセイン様の唇をガン見してたことがバレる所だったわ!!
顔を逸らしといて正解だったわ!!まだ目を見れませんが……。


「あの…もしかして俺の隣を歩くのは恥ずかしいですか…?」

「えっ?」

「俺…私はこんな顔です。普通にしているつもりですが、良く睨んでいるのかとか…機嫌が悪いとか……表情が変わらず怖いと、良く言われます………。そこら辺は慣れているので構わないのですが。
白薔薇姫と名高い貴女の側にいて、貴女の評判を落とすのが…怖いです……。
実際に今日も噴水広場で貴女と話している時に怪訝な顔をしている人が見えました……。勿論、騎士の名に誓って貴女に不埒な真似はしません!ですが……周りはそう思えないのでしょう。」

「いえ、そこは心配していませんわ。オルセイン様はとても紳士な方ですもの……。だからサリィも安心して私達を2人きりにしてくれていますから……。」


そう、オルセイン様はとても紳士です。私としては少しくらい不埒なことをしてもらいたいのですが……。


オルセイン様はありがとうございます、と言いながら、私の持っているバケットを代わりに持ってくださいました。本当優しい!
こんなに優しいのに……オルセイン様を見る周りの目は厳しいのね………。


さて、出来れば私はオルセイン様の魅力をゆっくりと語りたいですわ。幸い、公園の入口も見えたので、どこか座ってからゆっくりと話をさせていただきましょう。


「オルセイン様、先程の問いに関しては公園の中でゆっくりとお話しませんか?」

 「分かりました。」


改めてオルセイン様と歩いて、周りの人が少ない大きな木の根元に敷物を敷きました。
バケットから水筒の様な物からお茶を出して、オルセイン様に手渡します。
私も自分に注いでから、

「オルセイン様、少し誤解があるようなので、私の話を聞いて頂いてもよろしいでしょうか?」

「はい。分かりました。」

「ありがとうございます。
先ず、私はオルセイン様の隣を歩いていて恥ずかしいことはありません。オルセイン様釣り合わないのでは…?っと思うことはありますが……」

「はっ?……えっ?」

あら、オルセイン様また固まっている様だわ。でもまだまだ話したいことはありますのよ!!


「お話を続けますね。
あと、私はオルセイン様の表情は怖いと思った事はありませんわ。表情も豊かに見えますし……。凛々しいお顔が赤く染まった時などとても可愛いと思っちゃいますわ。」

「えぇ?!」

「あっ、年上の方に可愛いは失礼でしたね。」

「いえ……いえ、そこでは無いです……。」

「そうですか?失礼な物言いをして怒らせてしまったかと……」

「いえ、その様には思っていませんよ。」


オルセイン様は顔を赤くしながらもきっぱりと言い切ってくださいました。


「オルセイン様は優しいですね。」

「……そんな事は無いです。」

「そんなことありますわ!そういった優しい所や、オルセイン様の凛々しいお顔も私はかっこいいと思いますし、鍛えられている逞しい身体も、……とても好ましく思っておりますわ。」

「…………………。」


オルセイン様が目をこれでもかと瞠いています。そんなに見られると少し恥ずかしいですわ……。でも、ここで頑張らないといけない気がするわ!!


「オッ、オルセイン様!!」

「はっ、はい!」

「私は、オルセイン様のことを、あの、お慕いしております……。」

「えっ?えぇっ?!
それは……友好的な意味では無く…?」

「恋愛な意味ですわ!」

「えっ?いや、そんな、まさか……?」

「私は本気です!………オルセイン様が、初めて…なんですよ……?」

「ぐふぉっ!」

「大丈夫ですか?!」


急にむせ込んでしまい、私は慌てて背中をさすります。……良い背中だわ……。


「あっ、ありがとうございます。
……エレーヌ嬢、あまりそう言った事は言わない方が…」

「えっ?」

「いや、なんでも…ありません…。
……あーーー!!
エレーヌ嬢、申し訳ないが少々口調が荒くなってもよろしいでしょうか?」

突然叫んで、頭をガシガシとかいたオルセイン様……ワイルドで素敵…!!


「もちろんですわ!私の事も是非エレーヌと呼んでください!!」

「えっ?!いや、それは…おいおいで……。」

「そうですか…」


期待していたのでちょっと残念ですわ。


「あー………じゃあ、エレーヌ……で良いのか?」

「はいっ!」


あぁ、なんかすごく仲良くなった気がします!!


「あー、えっと話を戻すが……
正直なところ、貴女の様な若くて美しい方からの、その気持ちは直ぐには信じることが難しい……。エッ、エレーヌの心を疑っている訳ではないのだが……。
さっきも言った通り、俺はこの見た目だ。女子供に泣かれる事はあっても、好意を持たれた事がないから…難しいんだ……。」

「そうですか……。」


やっぱり、告白は早すぎたかしら……。
前世でも初恋は実らないと言うし……失恋………かしら………。
考えると泣きそうになってしまうわ……。
でもここで泣いたらオルセイン様を困らせてしまうから……絶対泣いちゃ駄目よ、エレーヌ!!


「ただ………エレーヌの気持ちはとても嬉しい……。」

「………!!………迷惑ではないですか?」

「迷惑なんて思う訳ない!
すまない、言葉が足りないな……。
信じられない気持ちが大きいが、嬉しいのも本当だ。
最初はスタンへの踏み台かなとしか思えなかったから……。」

「まぁ!だからお手紙にスタニラス様のお休みの日が細かに書いてあったのですね。
良く分からなかったので気にもとめていませんでしたわ。」

「はははっ!凄いな……スタンは美男子だろう?公爵家の三男だから良い婿候補だと思うが…」

「私は別にお婿さんを探していませんし……。それに、私はオルセイン様が1番美男子に見えます♪」

「そっ、そうか。……いや、やはりそう言われてもなかなか難しいな。
うっ、嬉しいんだがな………。」


真っ赤になりながら頬をかいているオルセイン様……尊すぎます!!
しかし、これは意外と好感触ではないでしょうか…?


「オルセイン様!分かりましたわ!!
私、信じてもらえる様に頑張りますわ!」

「えっ?何を頑張るって??」

「ですから、オルセイン様が私の気持ちを信じてもらえる様にですわ!
恥ずかしがらずに、オルセイン様の素敵な所を伝えたり、お手紙も書きますわ!
そして、お休みの日は私とこのようにお出掛けをしてくださりませんか………?」

「俺は休みの日も特に用事はないから……大丈夫だけど……。…本当にいいのか?周りにとやかく言う奴も出てくると思うぞ?」

「周りが何を言っても私はあまり気にしませんが……。勿論、オルセイン様の事を悪く言う方がいたら、全力で戦いますわ!!」

「はははっ!ありがとう……。」

「こちらこそ、ありがとうございます!
でも、オルセイン様覚悟してくださいね♪」

「ちょっと怖いな…」

「うふふ。じゃあ改めて、デート再開しましょう。お弁当、今日も頑張って作ったんですの。」

「ありがとう。今日のも美味しそうだな。」


オルセイン様にフォークを渡しながら、頑張って作ったお弁当を広げました。

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