変態転生令嬢が強面不細工を狙う

狗沙萌稚

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023 嫉妬…?

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ーーーーー5分くらい経ちましたかね?


オルセイン様の髪を撫でながら、時々耳も触りながらいると、
オルセイン様がビクッと身体を動かして、仰向けに寝返りをうったみたい。

うーん……やっぱり胸が邪魔でお顔がよく見えないのよね…


「んっ……」


今の凄い腰にくるわ………!
オルセイン様のイケボ本当最高です!!!


「エレーヌ……?………やま?…………ってちがっ!うわっ!」



ーーーーーガバッ


あら、残念ですわ……オルセイン様が起き上がってしまいました……。



「すまない、俺はどれくらい寝ていた…?」

「5分くらいですわ。もうちょっとゆっくりしても良かったのに…。
ところで、今"やま"と仰っていましたが…」

「いや、いや、いや!なんでもない!!」


あら?お顔が真っ赤になって可愛らしいですわ。


「えっと、エレーヌ、そろそろ街に行くか?」

「はい!」


嬉しいわ!オルセイン様と街デートです♪
前世から含めて人生初のデートですわ!!











ーーーーーーーガヤガヤ




第二区で一番栄えている街通りはやはり人がいっぱいです。
オルセイン様は背が高いので、見失うことはないと思いますが……
ちょっと人が多いので歩き辛いです。


一生懸命半歩後ろを置いてかれないように歩いていると、オルセイン様は少し躊躇いながら手を出して


「逸れると…いけないから……
嫌なら無理にとは言わ…「ありがとうございます!!」

ちょっと食い気味になってしまいましたが、
せっかく手を差し伸べてくださったのですからね!!
チャンスは逃しませんわ!!

急いでオルセイン様の手を取って、自身の指を絡めます。所謂恋人繋ぎです♪うふふふふふ♪


オルセイン様はちょっと目を見張って驚いていましたが、振りほどかず、ゆっくりと歩き出してくださいました。



「さて、何処から見ようか……
エレーヌは行きたい所はあるか?」

「そうしましたら、私はお菓子屋さんに行きたいですわ。少し皆んなにお土産を買いたいんです。」

「分かった。それなら近くにおススメの店があると言っていたな……」


オルセイン様は人を上手に避けながら、目的地まで案内してくださいました。




「此処だ。」


案内して下さったお店は、外観がとても可愛いメルヘンちっくなお菓子屋さんでした。


メイン通りから少し道が外れているので
私も始めて知ったのですが………




…………オルセイン様はよく来るのかしら…?


正直、オルセイン様が来るにはちょっと…違和感があるというか……



いや、正直に言いましょう!!
オルセイン様にはこのお店は可愛すぎます!!


いえ、強面イケメンが可愛い物好きとか、めっちゃ大好物ですよ!そこに偏見はありませんよ?!

でも、オルセイン様が、別の女性と来ていたといったことなら………
それはちょっと、いえ、かなり複雑です……

でもオルセイン様は28歳なので、私よりも経験豊富でもおかしくないのですが………



色々な女性と歩くオルセイン様を想像すると…ちょっと泣きそう………




「エレーヌ?どうかしたか?この店は気に入らなかったか?」

「いえ、とても可愛いお店なので…とても気になります……」

「エレーヌ……?
………ちょっと、こっちに来てくれ。」


オルセイン様に手を引かれ、少し薄暗いお店との間の路地に行きます。


普段だったら、薄暗い路地に無理矢理連れ込まれ、強引に唇を奪われてそのままーーーー

って感じの妄想がいくらでも出てきますが……
今はオルセイン様の顔が見れません…。
私はきっと酷い顔をしているから………



せっかくオルセイン様が可愛いと言ってくださったけど、こんな顔を見たら……きっと幻滅されちゃう……。



「エレーヌ?どうかしたのか?
店に着いてからの貴女は泣きそうな顔をしている……。
あの店に何か嫌な思い出でも?」

「いえ、私は初めて来ました…。」

「ならどうしてそんな顔を?
………俺が、何かしたか?
俺は女心というのが良く分からない…。
それでいつも怒られている……。
いつもはそれでも気にしていなかったが、エレーヌには悲しい思いなどさせたくない。
なんでも言って欲しい……。」


………"怒られている"か………

やっぱり、オルセイン様にはそういった方が多くいらっしゃるのね…………



「エレーヌ?」


とてもこの醜い心は言えない………でも……ああ、でもこの綺麗な紅い瞳には逆らえないんだわ……

泣いちゃだめよ…我慢しなくちゃ……


「オルセイン様は……よく女性とこういったお店に来るのですか?」

「えっ?」

「可愛らしいお店に、一緒に来る、女性が、ひっく、たくさん、いらっしゃるの……?ぐずっ。
その方々に、ひっく、女心を、いつも、ご指南して、頂いているの………?」


駄目だわ……気を張って我慢しようとしたけど…
涙が出てしまって、しゃくりをあげちゃうわ……

子供っぽくて恥ずかしい………

オルセイン様に釣り合う大人の女性になりたい……



オルセイン様の顔が見れなくて、思わず顔を俯いてしまったわ………どうしましょう………




ーーーーーーードサッ


足元に、オルセイン様が持って下さっていた私のバスケットが落ちているわ…?


驚いて、オルセイン様の方を見ると
何故か片手で顔を覆って上を向いているオルセイン様が………どうされたのかしら?


「エレーヌ……可愛すぎる………!!」

ーーーーーガバッ!

「きゃっ!」


オルセイン様に、抱きしめられました!!

ご褒美本日2回目!!ありがとうございます?!


「おっ、オルセイン様?」

「エレーヌ、すまない。このままちょっと話を聞いてくれ……」

「………はい。」


オルセイン様は私をきつく抱きしめたまま、ゆっくりと話してくださいました。
オルセイン様のお顔が見れないのが残念ですが…


「まず、俺はあの店は初めて行く。
甘い物は好きだが、いつもは部下に頼むか、行ってももっと見た目よりも量を重視した店ばかりだ。」


ああ、それならとても想像できるわ。
そそくさと甘い物を選びながら、足早に去ってしまうオルセイン様……。1人になった時に嬉しそうにお菓子を食べる姿は可愛いでしょうね。


「だからこの店は、婚約者がいる友人に聞いたんだ……。今日の出かけるのに良い店はないかって……恥ずかしかったがな。
あと、女心を怒られるのは……母だ。
恥ずかしい話だが、男しかいない職場にいると、母の誕生日プレゼントなどがいつも分からなくてな……センスが無いと怒られるんだ。」




なんということでしょう……!!
穴があったら入りたいとはまさにこの事ですわ!!

お顔が見れなくてよかったです!!
私の顔こそ今見ちゃ駄目なやつです!!


「オルセイン様…ごめんなさい……」

「いや、エレーヌの顔が曇っていたのは驚いたが…
………嫉妬、してもらうというのは案外嬉しいものだな…」


オルセイン様のちょっと嬉しそうな声を聞いても、私の顔はオルセイン様の胸元から動けません!!
オルセイン様が私の肩を掴んでいますが、しっかりとオルセイン様に抱きついて阻止です!!


「エレーヌ?お願いだから顔を見せてくれ。」

「駄目です……。今きっと酷い顔をしていますから…」

「そんなことは絶対ない。……ほら。」


オルセイン様に力では敵わないのは明白です…。
無情にも顔を上げさせられてしまい、私は酷い顔のまま、オルセイン様を見ます……。


「…とても可愛い…」


ーーーーーチュッ

目元の涙跡を吸い取るように口付けて
蕩けるような笑顔を見せてくださるオルセイン様……

貴方の色気には一生勝てそうにありません……



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