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13:王都へ
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無事にジェイダン様の思考改革とフロスト領の浄化を済ますことができて俺は満足していた。
まあまだフロスト領には処すべき獣人がいるが今のところ虎の獣人が一番強大で厄介な相手だった。
フロスト領にいる過激派の獣人を殺し尽くすことが一番簡単な方法だろうがフロスト領に仕掛けているディナトス王国の貴族をおびき寄せるためにはある程度は残しておかないといけない。
一応フロスト領全土を転移できるようにマップは埋めた。
だからフロスト領にいる過激派の獣人の居場所も分かったしマヤ様とマチルダさんが書いてくれた地図のモンスターたちも把握した。
すべてを解決するのはまだあとでいい。今は少しずつ改善していくのがフロスト家にも獣人たちにもいいだろう。
ということで今日はオーガモスがいた大森林に行き調査をする。
「あ、あの!」
昨日と同じようにマヤ様と一緒に向かうところでレイラ様に声をかけられた。
「どうしたの? レイラ」
一昨日と同じ格好で準備万端なマヤ様が話しかけられたレイラ様に聞く。
「わ、私も一緒に行く! 行きたい!」
俺とマヤ様は顔を見合わせたし俺たちを見送りに来たジェイダン様たちも困惑なされていた。
「レイラ? 遊びに行くわけではないのよ? だからここで待っていて?」
「……私も、セオ様と一緒に行きたい!」
うん? どうして俺はマヤ様のようにレイラ様からセオ様って呼ばれているんだ?
「セオ君が良ければレイラを連れていってはくれないだろうか?」
ジェイダン様の申し出に俺は頷こうとしたがその前にマヤ様がお答えになる。
「お父様。これ以上セオ様に迷惑をかけないでください」
「うっ、そ、それはそうなのだが……」
昨日の一件もあって迷惑という言葉に弱くなっているジェイダン様。
「マヤ様、自分は大丈夫です」
「ですが……」
「ご自身の家の領土を知るのはいいことでしょう。それに自分は万象の騎士。迷惑など思いません」
俺の言葉にパーっと顔を明るくさせたレイラ様。
「それなら、妹共々お願い致します」
「はい、お任せください。ですがレイラ様の今の服装ではよくありませんね。何か丈夫な服はありますか?」
念のために、マヤ様の時のように何かあるかもしれないと思ってお聞きする。
「そんなものあるわけないだろ。あっても売って金の足しにしてる」
マチルダさんの尤もな言葉に「だろうな」とは返さずに頷いておく。
「それならば一度王都に向かいましょう。そこで丈夫なお洋服を購入します」
「……い、いいのかい?」
この状況で誰が金を出すかという話になれば間違いなく俺だ。だからそれをジェイダン様がお聞きになられる。
「はい。それからジェイダン様方のお洋服も買って参ります」
「い、いやいや、それは大丈夫だよ! そこまでは悪いからね!」
「いえ、さすがに仕える家の皆様がそのような格好をいつまでもされているのは見ていられません」
それを言えば確かにという顔をして納得なされたジェイダン様。
「王都に向かいます。ここにお待ちいただいてもよろしいですが、一緒に向かわれますか?」
俺はマヤ様とレイラ様にお聞きしてみる。
「では私も向かいます」
「わ、私も行く!」
「では参りましょう」
マヤ様はその制服で王都を歩くのか。まあいいか。
それは貧相な身なりのレイラ様とて同じことだ。だからお洋服やらバトルドレスをご用意しないと。
「では」
俺はマヤ様とレイラ様に手を差し出せばマヤ様は遠慮なくその手を触れた。
レイラ様はマヤ様を真似をするようにそっと手を取った。
「では行って参ります。マチルダさん、留守は頼んだ」
「あたしの服はいらないから高い飯を買ってこいよ」
「了解」
俺たちは王都の誰もいない裏路地に転移した。
「到着しました」
「えっ……?」
一瞬で到着したことで困惑しているレイラ様。一方マヤ様は二回目だがもう慣れたものだ。
「こ、ここが本当に王都?」
「ここを出ればお分かりになられます」
裏路地から出ればかなり賑わっている王都の街並みが広がっていた。
「うわぁ……!」
目をキラキラとさせているレイラ様。
「もしかして、レイラ様は王都にお越しになるのが初めてですか?」
「初めてよ。フロスト家は公爵家だけどパーティにも呼ばれないもの」
「あぁ、そうだったのですね」
まあ納得はした。フロスト家をよく思っている貴族でもそれを知られればハブられるかもしれないからな。
「それで、どこに行くのですか?」
「今の手持ちでは心許ないので冒険者ギルドでクエストを受けます」
「そう言えば前もそれでお金を調達していたのですね」
「はい。その間冒険者ギルドにいることになりますがよろしいですか?」
「さすがにSランクモンスターとの戦いにはついていけませんから」
かなり田舎者な感じを出しているレイラ様を連れ冒険者ギルドに向かう。
「うぅ……」
「大丈夫?」
レイラ様は王都の賑やかさが初めてで少しだけダウンしている様子だから冒険者ギルドで休んでもらうのがちょうどいいな。
「冒険者ギルドで部屋を借りましょう」
冒険者ギルドに到着すればまたしても次第に俺が注目されているがその近くにいる学園の制服を着た二十歳を越えたマヤ様にも注目がいっているのがすぐに分かった。
「ソフィアさん」
「あら、もう来たのね。って、後ろの子大丈夫?」
「少しここの賑やかさにやられてしまったようで。部屋をお借りしてもいいですか?」
「えぇ、もちろんよ。こっちに来なさい」
ソフィアさんに部屋に案内されてレイラ様をベッドで休憩してもらう。
「あっ、ふかふか……」
悲しいかな、貴族が冒険者ギルドのベッドをふかふかと言っているんだ。これが悲しい以外に何があるんだ。
レイラ様はマヤ様に任せて俺はソフィアさんと冒険者ギルドの受付に戻る。
「あの子達ってフロスト家のご令嬢?」
「はい。今日はお買い物をするために王都に来ました」
「あぁ、服とかね。どうして学園を卒業しているのに制服を着ているのかと思ったわ」
「お金がないんですよ」
「大変ね。……それよりも分かっているのよね? あの子達が狙われているのを」
「はい。まあ社交界に一切顔を出していないので分からないとは思いますけど」
フロスト家で一番狙われるのはジェイダン様ではない。そのご令嬢のお三方だ。
そもそもフロスト家が直接狙われないのは王家の親族であるためだ。そのためフロスト家はかなりのパイプを持っている。
だから殺さず、ご令嬢を人質にとればジェイダン様を説得できると考えるものがいるのは確かだ。
王都に来るとしても偽名を使っている。
「アタシがそれを広めるって思わないのかしら?」
「そんなことはしないでしょう」
「分からないわよー。悪い大人だからね、アタシは」
「ソフィアさんは絶対にそんなことはしませんよ」
「どうして?」
「俺を敵に回すことがどういうことか分かってますよね? 大丈夫です、今までの恩を考えて苦しまずに誰にも気がつかれずに消してあげますから」
そんな悪い大人ならここまでの付き合いにはならないから俺は信頼している。
「そうね。あなたと敵対すればどこにいても消される。あなたに殺されない絶対条件は知られないことなのだから」
「はい。だから心配してないですよ」
「ハァ、全く。意地の悪い大人になったわねぇ」
「いえいえ、そんなことはありませんよ」
俺の身近で一番影響を与えたのは間違いなくソフィアさんだけどな。
「じゃあSランククエストをピックアップするわね」
「はい、お願いしま」
「おいおい! どうしててめぇみたいなやつがここにいるんだぁ!?」
後ろから野太い声がかけられる。だが聞き覚えのある声だ。
「何言ってんだ? ダイアン」
「へへへっ、お久しぶりです兄貴!」
振り返れば虎の獣人ほどではないが二メートルはある身長にムキムキな体をしたイカツイ男、ダイアンがいた。
「どうして兄貴が冒険者ギルドなんかにいるんすか!?」
「あ? なんかってなにかしら?」
「すみません! どうして冒険者ギルドにいるんすか? 兄貴はベオウルフ騎士団にいるはずではないですか!?」
「今は異動になって冒険者の仕事ができるようになったんだよ」
「マジすか! それなら兄貴と一緒に冒険者をできやすか!?」
感動しているこのダイアンは学園時代の一個下の後輩。
最初は生意気だったが俺がとことんボコボコにしたら兄貴と慕ってきた男だ。
「まあそんな頻繁には無理だが時間があえばできるぞ」
「うおおおおぉ! マジですか! それなら今から行きやしょう!」
「そうだな」
「あっ! 忘れるところでした! 兄貴が連絡を寄越さないものだから姉貴たちがかなりご立腹でしたぜ!」
あー、そんなことをルーカスが言っていたな。
「ラブリンクを忘れているから仕方がない」
「それなら予備のラブリンクを渡せと言われやした! どうぞ!」
あぁ、ルーカスが絶対に言ってそういう手を打ってきたんだな。まあここまでされたら受けとるか。
ダイアンから金色の細い腕輪を受けとる。
「分かった。ありがとな」
「お役に立てて何よりです!」
ラブリンクをポケットに入れた俺とダイアンが話していれば大人数がこちらに来た。
「アニキ! そいつは誰すか!?」
しかもそいつらはダイアンと一緒でファンキーな格好をしているし女性も半分くらい混じってるから珍しい。
「馬鹿野郎! この人は俺の兄貴分の人だぞ!」
「えっ!? その人が例の魔王を倒した兄貴ですか! つまり、大アニキってことすか!」
「これからよろしくお願いします大アニキ!」
大勢から大アニキと言われるのは中々ないことだ。
「あぁ、よろしく」
「そうだ兄貴! 兄貴の戦いぶりを見せるためにここにいる全員とクエストに行ってもいいですか!?」
ダイアンの言葉にダイアンの舎弟たちはかなり盛り上がっていた。
「あのセオ・オースティン大アニキの戦いを見れるのか!?」
「やばぁ! あがるぜぇ!」
あぁ、これは断れそうにないな。
「分かった分かった。どうせやるならクエスト全部狩り尽くすつもりでやるぞ」
「「「「「うおおおおおおおぉっ!」」」」」
俺が稼ぎたい分もあるし、多くSランククエストを受ける必要があるな。
まあまだフロスト領には処すべき獣人がいるが今のところ虎の獣人が一番強大で厄介な相手だった。
フロスト領にいる過激派の獣人を殺し尽くすことが一番簡単な方法だろうがフロスト領に仕掛けているディナトス王国の貴族をおびき寄せるためにはある程度は残しておかないといけない。
一応フロスト領全土を転移できるようにマップは埋めた。
だからフロスト領にいる過激派の獣人の居場所も分かったしマヤ様とマチルダさんが書いてくれた地図のモンスターたちも把握した。
すべてを解決するのはまだあとでいい。今は少しずつ改善していくのがフロスト家にも獣人たちにもいいだろう。
ということで今日はオーガモスがいた大森林に行き調査をする。
「あ、あの!」
昨日と同じようにマヤ様と一緒に向かうところでレイラ様に声をかけられた。
「どうしたの? レイラ」
一昨日と同じ格好で準備万端なマヤ様が話しかけられたレイラ様に聞く。
「わ、私も一緒に行く! 行きたい!」
俺とマヤ様は顔を見合わせたし俺たちを見送りに来たジェイダン様たちも困惑なされていた。
「レイラ? 遊びに行くわけではないのよ? だからここで待っていて?」
「……私も、セオ様と一緒に行きたい!」
うん? どうして俺はマヤ様のようにレイラ様からセオ様って呼ばれているんだ?
「セオ君が良ければレイラを連れていってはくれないだろうか?」
ジェイダン様の申し出に俺は頷こうとしたがその前にマヤ様がお答えになる。
「お父様。これ以上セオ様に迷惑をかけないでください」
「うっ、そ、それはそうなのだが……」
昨日の一件もあって迷惑という言葉に弱くなっているジェイダン様。
「マヤ様、自分は大丈夫です」
「ですが……」
「ご自身の家の領土を知るのはいいことでしょう。それに自分は万象の騎士。迷惑など思いません」
俺の言葉にパーっと顔を明るくさせたレイラ様。
「それなら、妹共々お願い致します」
「はい、お任せください。ですがレイラ様の今の服装ではよくありませんね。何か丈夫な服はありますか?」
念のために、マヤ様の時のように何かあるかもしれないと思ってお聞きする。
「そんなものあるわけないだろ。あっても売って金の足しにしてる」
マチルダさんの尤もな言葉に「だろうな」とは返さずに頷いておく。
「それならば一度王都に向かいましょう。そこで丈夫なお洋服を購入します」
「……い、いいのかい?」
この状況で誰が金を出すかという話になれば間違いなく俺だ。だからそれをジェイダン様がお聞きになられる。
「はい。それからジェイダン様方のお洋服も買って参ります」
「い、いやいや、それは大丈夫だよ! そこまでは悪いからね!」
「いえ、さすがに仕える家の皆様がそのような格好をいつまでもされているのは見ていられません」
それを言えば確かにという顔をして納得なされたジェイダン様。
「王都に向かいます。ここにお待ちいただいてもよろしいですが、一緒に向かわれますか?」
俺はマヤ様とレイラ様にお聞きしてみる。
「では私も向かいます」
「わ、私も行く!」
「では参りましょう」
マヤ様はその制服で王都を歩くのか。まあいいか。
それは貧相な身なりのレイラ様とて同じことだ。だからお洋服やらバトルドレスをご用意しないと。
「では」
俺はマヤ様とレイラ様に手を差し出せばマヤ様は遠慮なくその手を触れた。
レイラ様はマヤ様を真似をするようにそっと手を取った。
「では行って参ります。マチルダさん、留守は頼んだ」
「あたしの服はいらないから高い飯を買ってこいよ」
「了解」
俺たちは王都の誰もいない裏路地に転移した。
「到着しました」
「えっ……?」
一瞬で到着したことで困惑しているレイラ様。一方マヤ様は二回目だがもう慣れたものだ。
「こ、ここが本当に王都?」
「ここを出ればお分かりになられます」
裏路地から出ればかなり賑わっている王都の街並みが広がっていた。
「うわぁ……!」
目をキラキラとさせているレイラ様。
「もしかして、レイラ様は王都にお越しになるのが初めてですか?」
「初めてよ。フロスト家は公爵家だけどパーティにも呼ばれないもの」
「あぁ、そうだったのですね」
まあ納得はした。フロスト家をよく思っている貴族でもそれを知られればハブられるかもしれないからな。
「それで、どこに行くのですか?」
「今の手持ちでは心許ないので冒険者ギルドでクエストを受けます」
「そう言えば前もそれでお金を調達していたのですね」
「はい。その間冒険者ギルドにいることになりますがよろしいですか?」
「さすがにSランクモンスターとの戦いにはついていけませんから」
かなり田舎者な感じを出しているレイラ様を連れ冒険者ギルドに向かう。
「うぅ……」
「大丈夫?」
レイラ様は王都の賑やかさが初めてで少しだけダウンしている様子だから冒険者ギルドで休んでもらうのがちょうどいいな。
「冒険者ギルドで部屋を借りましょう」
冒険者ギルドに到着すればまたしても次第に俺が注目されているがその近くにいる学園の制服を着た二十歳を越えたマヤ様にも注目がいっているのがすぐに分かった。
「ソフィアさん」
「あら、もう来たのね。って、後ろの子大丈夫?」
「少しここの賑やかさにやられてしまったようで。部屋をお借りしてもいいですか?」
「えぇ、もちろんよ。こっちに来なさい」
ソフィアさんに部屋に案内されてレイラ様をベッドで休憩してもらう。
「あっ、ふかふか……」
悲しいかな、貴族が冒険者ギルドのベッドをふかふかと言っているんだ。これが悲しい以外に何があるんだ。
レイラ様はマヤ様に任せて俺はソフィアさんと冒険者ギルドの受付に戻る。
「あの子達ってフロスト家のご令嬢?」
「はい。今日はお買い物をするために王都に来ました」
「あぁ、服とかね。どうして学園を卒業しているのに制服を着ているのかと思ったわ」
「お金がないんですよ」
「大変ね。……それよりも分かっているのよね? あの子達が狙われているのを」
「はい。まあ社交界に一切顔を出していないので分からないとは思いますけど」
フロスト家で一番狙われるのはジェイダン様ではない。そのご令嬢のお三方だ。
そもそもフロスト家が直接狙われないのは王家の親族であるためだ。そのためフロスト家はかなりのパイプを持っている。
だから殺さず、ご令嬢を人質にとればジェイダン様を説得できると考えるものがいるのは確かだ。
王都に来るとしても偽名を使っている。
「アタシがそれを広めるって思わないのかしら?」
「そんなことはしないでしょう」
「分からないわよー。悪い大人だからね、アタシは」
「ソフィアさんは絶対にそんなことはしませんよ」
「どうして?」
「俺を敵に回すことがどういうことか分かってますよね? 大丈夫です、今までの恩を考えて苦しまずに誰にも気がつかれずに消してあげますから」
そんな悪い大人ならここまでの付き合いにはならないから俺は信頼している。
「そうね。あなたと敵対すればどこにいても消される。あなたに殺されない絶対条件は知られないことなのだから」
「はい。だから心配してないですよ」
「ハァ、全く。意地の悪い大人になったわねぇ」
「いえいえ、そんなことはありませんよ」
俺の身近で一番影響を与えたのは間違いなくソフィアさんだけどな。
「じゃあSランククエストをピックアップするわね」
「はい、お願いしま」
「おいおい! どうしててめぇみたいなやつがここにいるんだぁ!?」
後ろから野太い声がかけられる。だが聞き覚えのある声だ。
「何言ってんだ? ダイアン」
「へへへっ、お久しぶりです兄貴!」
振り返れば虎の獣人ほどではないが二メートルはある身長にムキムキな体をしたイカツイ男、ダイアンがいた。
「どうして兄貴が冒険者ギルドなんかにいるんすか!?」
「あ? なんかってなにかしら?」
「すみません! どうして冒険者ギルドにいるんすか? 兄貴はベオウルフ騎士団にいるはずではないですか!?」
「今は異動になって冒険者の仕事ができるようになったんだよ」
「マジすか! それなら兄貴と一緒に冒険者をできやすか!?」
感動しているこのダイアンは学園時代の一個下の後輩。
最初は生意気だったが俺がとことんボコボコにしたら兄貴と慕ってきた男だ。
「まあそんな頻繁には無理だが時間があえばできるぞ」
「うおおおおぉ! マジですか! それなら今から行きやしょう!」
「そうだな」
「あっ! 忘れるところでした! 兄貴が連絡を寄越さないものだから姉貴たちがかなりご立腹でしたぜ!」
あー、そんなことをルーカスが言っていたな。
「ラブリンクを忘れているから仕方がない」
「それなら予備のラブリンクを渡せと言われやした! どうぞ!」
あぁ、ルーカスが絶対に言ってそういう手を打ってきたんだな。まあここまでされたら受けとるか。
ダイアンから金色の細い腕輪を受けとる。
「分かった。ありがとな」
「お役に立てて何よりです!」
ラブリンクをポケットに入れた俺とダイアンが話していれば大人数がこちらに来た。
「アニキ! そいつは誰すか!?」
しかもそいつらはダイアンと一緒でファンキーな格好をしているし女性も半分くらい混じってるから珍しい。
「馬鹿野郎! この人は俺の兄貴分の人だぞ!」
「えっ!? その人が例の魔王を倒した兄貴ですか! つまり、大アニキってことすか!」
「これからよろしくお願いします大アニキ!」
大勢から大アニキと言われるのは中々ないことだ。
「あぁ、よろしく」
「そうだ兄貴! 兄貴の戦いぶりを見せるためにここにいる全員とクエストに行ってもいいですか!?」
ダイアンの言葉にダイアンの舎弟たちはかなり盛り上がっていた。
「あのセオ・オースティン大アニキの戦いを見れるのか!?」
「やばぁ! あがるぜぇ!」
あぁ、これは断れそうにないな。
「分かった分かった。どうせやるならクエスト全部狩り尽くすつもりでやるぞ」
「「「「「うおおおおおおおぉっ!」」」」」
俺が稼ぎたい分もあるし、多くSランククエストを受ける必要があるな。
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