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二分の三~ちょっと休憩~
♀Ⅲ.フェルディナンの怒り
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白い湯気が立ち上り熱い空気と湿気が充満している入浴場。その暑さに汗を流しながらフェルディナンに抱かれて更に身体を火照らせた状態で、月瑠はフェルディナンの巨大なモノに花弁を貫かれながら、ふんわりと柔らかな雰囲気で一緒に温かいお湯に浸かっていた。とんでもなく無自覚でフェルディナンの逆鱗に触れる発言がその可愛らしい口から出るまでの間は――
「わたしね、フェルディナンとセックスしていると何が何だか分からなくなって自分が自分じゃなくなるような気がして怖くなる……でも身体が繋がってるとすごく安心するの。あまり激しくされるとやっぱりちょっと怖くなるけど。でもフェルディナンは朝までずっと一緒にいてくれて……その、よく身体を繋いだままでいてくれるでしょ? 今回は違うけど、生理の時はフェルディナンと暫く繋がれないからどうしても不安で怖くなるの。繋がっていられない時は眠っている間にフェルディナンのモノに触って握ったりとかしたい。とにかくフェルディナンに触りたいって思ってる」
「……俺に触っていたいと今、君は言ったのか? 繋がっていないと不安になるから握っていたいと思うくらいに俺に依存していると?」
言葉を失う。そんな現象を体感するのはここ数年でも滅多にないもので。フェルディナンは唖然とした顔で月瑠を見つめながら放心する頭を何とか持ち前の強い精神力で立て直した。が、実はその後の方が問題だった。
互いに繋がっている部分が離れないようにフェルディナンの手は常に月瑠の腰と背中を優しく支えている。それに安心して身体をフェルディナンにゆったりと預けながら月瑠は言ってはいけないことを口にした。
「ごめんなさい。こんなこと考えちゃうようになるなんて思いもしなかったの。フェルディナンと繋がっていないだけで不安になって。こんなこと考えて。こんなにフェルディナンに依存する事になるなんて思わなかった……。だからわたしこれ以上フェルディナンのこと好きになりたくない。好きになったらもっとフェルディナンが欲しくなるから、もっと依存することになるから嫌なの」
「……つまり、これ以上俺を好きになるともっと欲しくなるから嫌だと、依存したくないから君を抱いている時に甘い事を俺にするなというのか?」
「う、うん。これ以上もっと変なことを頭の中で考えるようになる前に止めたいと思っ……」
「ふざけたことをいうなっっ!!!」
「きゃぁっ」
少しの間フェルディナンは驚きと怒りに言葉を失って。それから月瑠のことを酷く叱り付けていた。
「そんな要望聞き入れる訳ないだろうっ!!」
「ひゃぁっ」
フェルディナンの怒りの叱責に月瑠は落雷が近くに落ちたかのようにビクッと身を震わせた。頭を抱えて身を縮こませると怯えた目でフェルディナンを見てきた。それも何を怒られているのか全く理解していない目で。そんな目で見られては余計に怒りが収まりにくくなる。
けれどションボリとして痛々しいくらいに落ち込んでいる月瑠の姿を見ていると。フェルディナンはこれ以上の責める言葉を怒りに任せて口にすることが出来なくなった。
フェルディナンがこれ以上の責める言葉を言えずに珍しく躊躇っていると、月瑠がチラッとフェルディナンの様子を窺い見てそれから少しだけ近づいて来た。近づいて来たと思ったらまた後退したりと同じ動きを繰り返している。まるで怒っている相手の事を何度も確認しながら申し訳なさそうにおどおどと様子を見に近づいてくる小動物かなにかのようだ。その小動物のように素直な動きにフェルディナンは怒るのを止めて笑いそうになってしまう。
まったくこの人は……本当に敵わないな……
頭の中で何度も信じられないと反芻しながらフェルディナンは月瑠に呆れたような目線を向けた。月瑠は余りにも簡単にフェルディナンの怒りを収めてしまったのだから。それも怯えた顔一つで。
「あ、あのね。フェルディナンそんなに怒らないで……」
「怒るなだと?」
「……ご、ごめんなさい。ごめんなさいフェルディナン」
怒りの余韻を残した凄みのある声で答えてからフェルディナンはしまったと思った。只々フェルディナンの怒りを収めたくて。フェルディナンが怒っている理由も分からずに謝罪する月瑠へ恐怖を植え付けるような真似をしてはそれこそ治りかけていた逃げ癖が再発する。やっと自ら近づいてくるようになったのに。また一から警戒を解かなければならなくなるような面倒事はそれこそ御免だった。
「すまない。少し言い過ぎた。だからそんなに怖がらないでくれ」
ふぅっとフェルディナンは小さく溜息を付いて。それからビクついている月瑠の頭を出来る限り優しく撫でて額にそっと口づけた。
「そもそも、そんな風に月瑠が思っていたと俺は今はじめて聞いたんだが?」
「……ごめんなさい」
「どうしてそんなことを言うんだ? 君は俺に好きになりたくないと言われたらどう思う? それもその為に甘くするなと言われたら俺はどうすればいいんだ?」
「ぁ……! そっそれは、……イヤ、です。あのっホントにごめんなさぃ……」
「だが、俺に触っていたいと依存していると言われたのは嬉しかった。だから今回はそれに免じて許す。だが二度目はないぞ?」
「う、うん? ……えっと、うん。分かった」
月瑠はフェルディナンに説明されても全ての意味をまだよく理解出来ないようだった。けれど何れは分かるようになるだろうと、フェルディナンはそれについてはもういいことにした。少しずつ教えていけばいい。
それにしても長く一緒にいればいる程、何故だかやり取りが段々と説明というか説教臭くなっていくのはどうしてだろう?
フェルディナンは元々そこまで面倒見のよい性格ではない。どちらかというと放任主義。実力主義とでも言うべきか。そこまで人に関わらないし感知しない。寧ろ面倒見が良いのはイリヤやバートランドの方だ。人と関わり合うのを面倒臭がるフェルディナン相手に未だに付き合っていられるのだから。
そのフェルディナンがここまで面倒臭いと思っている作業を自ら進んで行っている相手がいる。傍から見ても特別視していると丸分かりなくらいに月瑠は特別だった。
そして一方の月瑠はというと。フェルディナンの心底驚いた顔を見て何を勘違いしたのか自分の発言を恥じているような表情を浮かべてフェルディナンを避けるようにそっぽを向いてしまった。気まずそうに苦虫を噛み潰したよう表情で月瑠は口を開くとまたとんでもないことを口にした。
「あのね。わたし、フェルディナンが沢山わたしを抱いた分だけ、直ぐにわたしに飽きちゃうんじゃないかって怖くなって、だからそんなこと言っちゃったの……」
頼むから。もう勘弁してくれ……
どれだけこちらの自制心を煽れば気が済むんだと。フェルディナンは心の中で盛大に溜息をついた。
「君を抱いた分だけ直ぐに飽きるなどと言われるとは心外だ」
「本当にごめんなさい沢山変なこと言って。こんなフェルディナンのこと触りたいとか。欲しいとか考えちゃうなんて……エッチな子だって嫌いになった? 気持ち悪いって思ったりしない?」
「…………」
まいったな、彼女には一体何から説明すればいい……? 男を知らないにも程がある。
「君は何を言っているんだ? それこそ俺が君を嫌いになんてなるわけがない」
「あのっ、呆れられちゃったのはわかっているんだけど……」
「いや、君は分かっていない」
「えっと、なにが……?」
「俺は君のことを呆れてもいないし、嫌いだとも思っていない。寧ろそれを聞いて、そう言う感情を持たれることはとても好ましいとさえ思っている。それに俺は君を抱くと飽きるどころか抱いた分以上にもっと君が欲しくなるんだが?」
それを聞いた瞬間の月瑠の顔が恐怖のようなもので彩られた事にフェルディナンはほくそ笑んで、それから月瑠にもハッキリと分かる様にくすくすと意地悪く微笑んだ。
「……えっとぉ~ウソだよね?」
「嘘じゃない。……本当に君は俺のことを、男をあまり分かっていないな」
「えっ……? あっ! きゃっフェルディナンっ!? ――っ!」
そんな言葉を聞いたら余計に止められなくなるというのに。
フェルディナンは一層深くその華奢な身体の中に巨大なモノを埋め込んで行為を再開した。行為の激しさに波打つお湯がチャプチャプと身体を濡らして心地いい。お湯の中で激しく月瑠の花弁を突き上げながらフェルディナンは自身を受け入れている月瑠から声が出ていないことに気が付いた。よくよく見ると月瑠はフェルディナンの首筋にしがみつき必死に突き上げに耐えながら、口元に手を当てて声を出さないように押さえ込んでいた。
「何をしている?」
「……ふぇっ?」
少しだけ挿入の速度を緩めて聞くと、間の抜けた声が返ってくる。
「声を抑えるな」
「うっ……やだっ」
やだと言われてフェルディナンは完全に動きを止めた。今度は何が月瑠の行動を阻害しているのかと気になって行為に集中できない。
「君は何故こんな時に意地を張る? 何が嫌なんだ?」
「……だって、いつもより距離が近い……」
「距離が近いと嫌なのか?」
「違うのあんまり近くから声聞かれるのって、その、……」
「どうしたんだ? もうどんな理由でも怒ったりしないから言ってごらん?」
「……はずかしいの」
「…………」
何だってこう、この人は急に反応が初心に戻るんだ……!
どうしたものかとフェルディナンが眉根を顰めて黙り込んでいると。月瑠は恥ずかしそうに頬を赤らめながらポテッとフェルディナンの胸元に身体ごと寄りかかってきた。それからフェルディナンに機嫌を窺うような目線を送ってくる。怖がらせないように少し表情を緩めて安心させるように困り顔でふっと笑うと、フェルディナンが怒っていないことを確認して月瑠は安心したらしい。ホッとしたような顔をして次の瞬間、思いっきり甘えてきた。
フェルディナンの胸板に唇を押し当ててそれからハムっと甘噛みしたり舐めたり。そうしながらチラチラとフェルディナンの様子を窺って、大丈夫かと月瑠は絶えず確認してくる。
全身濡れそぼってピンク色に上気した熱っぽい潤みと色気のある姿で、すりすりと甘えてじゃれつかれる。長い黒髪からポタポタと流れ落ちる生暖かい滴。それが伝う首筋にはフェルディナンによって残された赤い痕が火照った身体に生々しく浮き上がって見える。そんな状態で好きなようにされて困ったのはフェルディナンの方だった。怒るどころか規格外の可愛さにこちらの身が保たない。
「月瑠……」
「なあに?」
すっかりフェルディナンの胸元で無邪気に甘えて遊びモードに入っている月瑠にフェルディナンは愛おしい視線を向けながらコツンと互いの額をくっつけた。
「声を出したくないのなら出さなくてもいい」
「うん」
「両腕を俺の首に回してくれないか? そうしないと君を上手く抱けない」
「えっ? ……うん、わかった」
月瑠はフェルディナンに言われた通り、フェルディナンの首筋へ素直に両腕を回して抱きついた。フェルディナンはそれに合わせて月瑠の腰を支えていた手を離すと、今度は下の方から月瑠の尻だけを鷲掴みにした。
「あっ、あの……?」
戸惑いの声を上げる月瑠を無視して。フェルディナンは鷲掴みにした尻を強引に自身の巨大なモノへと引き寄せながら、それが深々と突き上げるように強く上下に動かし始めた。これ以上理性を飛ばされてなるものかと。結論としてフェルディナンは無邪気に近寄ってきた無垢な身体へ、雄の欲望をこれでもかと言うくらい強くぶつけることにした。
「ひぁあっ! あっやぁっ、やめっ」
「月瑠の中にいるのは気持ちいい。だから止めない」
声を抑える暇など与えてやるものか。そうフェルディナンは決めた。
「あっでもっ、ふぁっそん、なっ、ひっ……っやぁっはげしっ……ぁやぁぁっつ」
「声を出したくないのだろう? だったら君が抑えを外せるように鳴かせるように抱くだけだ」
「あぁっいやぁっフェル、ディナンやめっ」
湯殿から出る事なく続けられるセックスの激しさに耐える姿が愛おしくて更に激しさを増して抱いてしまう。そうすることでまた酷く泣かせることを分かっていてもフェルディナンは止められなかった。
月瑠の局部に埋め込んだモノを動かす度に身体中にお湯が纏わり付いてくる。そのお湯の緩やかな流れとは対称的に、花弁を割って内部を強く擦り上げながら激しく突き動かすと。月瑠は「……んっ」と小さく身動ぎながら反応してフェルディナンの巨大なモノを締め付けてくる。月瑠の身体の中は燃えるように熱く熱を持っていて中にいるだけで気持ちいい。いつも気持ちごと心を持って行かれそうになるのはこちらの方だった。
「やぁんっ……ぁっ……んっんっぁっ……んっ」
「月瑠、可愛い……」
「んっんっ……あっ、んっやぁっ」
涙を流しながら熱く息を吐いて嫌々と首を振って逃げようとする月瑠の身体をフェルディナンは更に強く引き寄せた。股間に強く自身のモノを押し当てて隙間が無いくらいにピッタリと繋げると月瑠はキュウッとフェルディナンを締め付けながら身体をすり寄せてきた。月瑠の柔らかな胸が胸元にふわりと当たって、その先端が秘所を突き上げる度に上下に移動しながら擦れる。微妙な刺激にフェルディナンが舌打ちをして耐えていると、月瑠に口づけをねだるように唇を寄せられてその可愛さにどうしようもないくらいに心を奪い取られてしまった。
フェルディナンがその小さな唇に舌を差し入れて互いの唾を飲み込むくらいに激しく舌を絡ませながら、唇の端から漏れる唾液にかまうことなく月瑠が逃げだそうとするくらいに激しく求めると。案の定、月瑠は途端に逃げ腰になった。そうして少し引いた月瑠の身体を力尽くで自分の元に戻してガッチリと押さえつけてからフェルディナンはようやく唇を離して好戦的な瞳を月瑠に向けた。
「……悪いが手加減はしない」
「フェルディ、ナっ……ぁ……ぁっ……っ好き……ぁっ」
「……どうして君はそういう不意打ちばかりするんだ……」
「ぁっんん……はぁっ、あっ、あなたを……あい、してるの……っん」
毒ばかり吐いていたと思ったら突然思いを告白された。それもフェルディナンに捕獲されて涙目になりながら。身体を押さえつけられて絶えず花弁に巨大なモノを受け入れることを強要されている極限の状態でその台詞を言われては敵うはずがない。
「降参だ。俺の心も身体も君のものだ。……今はそれでいい」
支配されることを嫌がるのならこちらが支配されてやるしかない。
必死にフェルディナンにしがみついてくる月瑠の手の感触がくすぐったくて、向けられる黒い瞳のあどけなさが愛おしすぎてとても手放せない。月瑠はこうして身体を無理矢理開けられても結局最後は身体をフェルディナンに預けてくる。最後には心を開いて受け入れてくれるのだから今はそれで良しとすることにした。
何れは全て手に入れるつもりなのは変わらないけれど――
コツンとおでこをくっつけて、結合した部分の動きを緩やかにすると。月瑠が華のように微笑んでキュッとフェルディナンの巨大なモノを締め付けてくる。月瑠は熱い水滴が伝う細い腕をフェルディナンの首に絡ませながらゆっくりと顔を抱き寄せた。そっとフェルディナンの金髪を愛情深い仕草で優しく撫でながら嬉しそうに笑っている。
「もっと、……あいして、くれる……の?」
情熱的に潤んだ黒い瞳でそう囁かれて。ようやく月瑠が心を開いたことを知った。そしてフェルディナンはその華奢な両腕と身体ごと強く引き寄せると数刻の間、離すことなく熱い湯気が立ちこめる中ひたすらに欲情するままに細い身体に雄の印を突き上げて抱き続けた。ビクついて月瑠の身体が離れそうになっても引き寄せて離さない。
そうしてフェルディナンに抱かれ続けて疲れ切りぐったりした月瑠の身体を、フェルディナンは風呂の縁に半身だけ横たえた。フェルディナンはお湯の中で立ち上がって少しの間、ぐったりと力無く横たわっている月瑠の身体を眺めていた。そして少ししてまだ物足りないと下半身が半ばまで共に湯の中に浸かった状態で、行為によってぐちゃぐちゃに溶かされた月瑠の花弁と未だに繋がっている巨大なモノを動かしてグチュグチュと酷く突き上げ始めると、月瑠が小さく鳴きながら身動いだ。
「ふぁっ……っんぁっ……フェル、ディナン……まだ、ほしぃ……の?」
黒い瞳を薄らと開けてフェルディナンに問いかける月瑠は、全身ずぶ濡れで大理石の床に横たわり荒い息を吐きながら身体をピンク色に染めて頬を上気させている。その様子があまりにも艶めかしく目に映って仕方が無い。その状態にしたのが自分だと分かってはいても。
「ああ、まだ君が欲しい」
「いい、よ? っ……ほしい、なら、もっと……っん、だいて、いいから……」
「く……!」
月瑠は心を開くと無制限にフェルディナンを受け入れるようになる。何時も月瑠に心を開かれると最後に僅かに残されていた理性すらも吹き飛ばされて、思うように心が働かなくなり暴走するのはフェルディナンの方だった。
「わたしね、フェルディナンとセックスしていると何が何だか分からなくなって自分が自分じゃなくなるような気がして怖くなる……でも身体が繋がってるとすごく安心するの。あまり激しくされるとやっぱりちょっと怖くなるけど。でもフェルディナンは朝までずっと一緒にいてくれて……その、よく身体を繋いだままでいてくれるでしょ? 今回は違うけど、生理の時はフェルディナンと暫く繋がれないからどうしても不安で怖くなるの。繋がっていられない時は眠っている間にフェルディナンのモノに触って握ったりとかしたい。とにかくフェルディナンに触りたいって思ってる」
「……俺に触っていたいと今、君は言ったのか? 繋がっていないと不安になるから握っていたいと思うくらいに俺に依存していると?」
言葉を失う。そんな現象を体感するのはここ数年でも滅多にないもので。フェルディナンは唖然とした顔で月瑠を見つめながら放心する頭を何とか持ち前の強い精神力で立て直した。が、実はその後の方が問題だった。
互いに繋がっている部分が離れないようにフェルディナンの手は常に月瑠の腰と背中を優しく支えている。それに安心して身体をフェルディナンにゆったりと預けながら月瑠は言ってはいけないことを口にした。
「ごめんなさい。こんなこと考えちゃうようになるなんて思いもしなかったの。フェルディナンと繋がっていないだけで不安になって。こんなこと考えて。こんなにフェルディナンに依存する事になるなんて思わなかった……。だからわたしこれ以上フェルディナンのこと好きになりたくない。好きになったらもっとフェルディナンが欲しくなるから、もっと依存することになるから嫌なの」
「……つまり、これ以上俺を好きになるともっと欲しくなるから嫌だと、依存したくないから君を抱いている時に甘い事を俺にするなというのか?」
「う、うん。これ以上もっと変なことを頭の中で考えるようになる前に止めたいと思っ……」
「ふざけたことをいうなっっ!!!」
「きゃぁっ」
少しの間フェルディナンは驚きと怒りに言葉を失って。それから月瑠のことを酷く叱り付けていた。
「そんな要望聞き入れる訳ないだろうっ!!」
「ひゃぁっ」
フェルディナンの怒りの叱責に月瑠は落雷が近くに落ちたかのようにビクッと身を震わせた。頭を抱えて身を縮こませると怯えた目でフェルディナンを見てきた。それも何を怒られているのか全く理解していない目で。そんな目で見られては余計に怒りが収まりにくくなる。
けれどションボリとして痛々しいくらいに落ち込んでいる月瑠の姿を見ていると。フェルディナンはこれ以上の責める言葉を怒りに任せて口にすることが出来なくなった。
フェルディナンがこれ以上の責める言葉を言えずに珍しく躊躇っていると、月瑠がチラッとフェルディナンの様子を窺い見てそれから少しだけ近づいて来た。近づいて来たと思ったらまた後退したりと同じ動きを繰り返している。まるで怒っている相手の事を何度も確認しながら申し訳なさそうにおどおどと様子を見に近づいてくる小動物かなにかのようだ。その小動物のように素直な動きにフェルディナンは怒るのを止めて笑いそうになってしまう。
まったくこの人は……本当に敵わないな……
頭の中で何度も信じられないと反芻しながらフェルディナンは月瑠に呆れたような目線を向けた。月瑠は余りにも簡単にフェルディナンの怒りを収めてしまったのだから。それも怯えた顔一つで。
「あ、あのね。フェルディナンそんなに怒らないで……」
「怒るなだと?」
「……ご、ごめんなさい。ごめんなさいフェルディナン」
怒りの余韻を残した凄みのある声で答えてからフェルディナンはしまったと思った。只々フェルディナンの怒りを収めたくて。フェルディナンが怒っている理由も分からずに謝罪する月瑠へ恐怖を植え付けるような真似をしてはそれこそ治りかけていた逃げ癖が再発する。やっと自ら近づいてくるようになったのに。また一から警戒を解かなければならなくなるような面倒事はそれこそ御免だった。
「すまない。少し言い過ぎた。だからそんなに怖がらないでくれ」
ふぅっとフェルディナンは小さく溜息を付いて。それからビクついている月瑠の頭を出来る限り優しく撫でて額にそっと口づけた。
「そもそも、そんな風に月瑠が思っていたと俺は今はじめて聞いたんだが?」
「……ごめんなさい」
「どうしてそんなことを言うんだ? 君は俺に好きになりたくないと言われたらどう思う? それもその為に甘くするなと言われたら俺はどうすればいいんだ?」
「ぁ……! そっそれは、……イヤ、です。あのっホントにごめんなさぃ……」
「だが、俺に触っていたいと依存していると言われたのは嬉しかった。だから今回はそれに免じて許す。だが二度目はないぞ?」
「う、うん? ……えっと、うん。分かった」
月瑠はフェルディナンに説明されても全ての意味をまだよく理解出来ないようだった。けれど何れは分かるようになるだろうと、フェルディナンはそれについてはもういいことにした。少しずつ教えていけばいい。
それにしても長く一緒にいればいる程、何故だかやり取りが段々と説明というか説教臭くなっていくのはどうしてだろう?
フェルディナンは元々そこまで面倒見のよい性格ではない。どちらかというと放任主義。実力主義とでも言うべきか。そこまで人に関わらないし感知しない。寧ろ面倒見が良いのはイリヤやバートランドの方だ。人と関わり合うのを面倒臭がるフェルディナン相手に未だに付き合っていられるのだから。
そのフェルディナンがここまで面倒臭いと思っている作業を自ら進んで行っている相手がいる。傍から見ても特別視していると丸分かりなくらいに月瑠は特別だった。
そして一方の月瑠はというと。フェルディナンの心底驚いた顔を見て何を勘違いしたのか自分の発言を恥じているような表情を浮かべてフェルディナンを避けるようにそっぽを向いてしまった。気まずそうに苦虫を噛み潰したよう表情で月瑠は口を開くとまたとんでもないことを口にした。
「あのね。わたし、フェルディナンが沢山わたしを抱いた分だけ、直ぐにわたしに飽きちゃうんじゃないかって怖くなって、だからそんなこと言っちゃったの……」
頼むから。もう勘弁してくれ……
どれだけこちらの自制心を煽れば気が済むんだと。フェルディナンは心の中で盛大に溜息をついた。
「君を抱いた分だけ直ぐに飽きるなどと言われるとは心外だ」
「本当にごめんなさい沢山変なこと言って。こんなフェルディナンのこと触りたいとか。欲しいとか考えちゃうなんて……エッチな子だって嫌いになった? 気持ち悪いって思ったりしない?」
「…………」
まいったな、彼女には一体何から説明すればいい……? 男を知らないにも程がある。
「君は何を言っているんだ? それこそ俺が君を嫌いになんてなるわけがない」
「あのっ、呆れられちゃったのはわかっているんだけど……」
「いや、君は分かっていない」
「えっと、なにが……?」
「俺は君のことを呆れてもいないし、嫌いだとも思っていない。寧ろそれを聞いて、そう言う感情を持たれることはとても好ましいとさえ思っている。それに俺は君を抱くと飽きるどころか抱いた分以上にもっと君が欲しくなるんだが?」
それを聞いた瞬間の月瑠の顔が恐怖のようなもので彩られた事にフェルディナンはほくそ笑んで、それから月瑠にもハッキリと分かる様にくすくすと意地悪く微笑んだ。
「……えっとぉ~ウソだよね?」
「嘘じゃない。……本当に君は俺のことを、男をあまり分かっていないな」
「えっ……? あっ! きゃっフェルディナンっ!? ――っ!」
そんな言葉を聞いたら余計に止められなくなるというのに。
フェルディナンは一層深くその華奢な身体の中に巨大なモノを埋め込んで行為を再開した。行為の激しさに波打つお湯がチャプチャプと身体を濡らして心地いい。お湯の中で激しく月瑠の花弁を突き上げながらフェルディナンは自身を受け入れている月瑠から声が出ていないことに気が付いた。よくよく見ると月瑠はフェルディナンの首筋にしがみつき必死に突き上げに耐えながら、口元に手を当てて声を出さないように押さえ込んでいた。
「何をしている?」
「……ふぇっ?」
少しだけ挿入の速度を緩めて聞くと、間の抜けた声が返ってくる。
「声を抑えるな」
「うっ……やだっ」
やだと言われてフェルディナンは完全に動きを止めた。今度は何が月瑠の行動を阻害しているのかと気になって行為に集中できない。
「君は何故こんな時に意地を張る? 何が嫌なんだ?」
「……だって、いつもより距離が近い……」
「距離が近いと嫌なのか?」
「違うのあんまり近くから声聞かれるのって、その、……」
「どうしたんだ? もうどんな理由でも怒ったりしないから言ってごらん?」
「……はずかしいの」
「…………」
何だってこう、この人は急に反応が初心に戻るんだ……!
どうしたものかとフェルディナンが眉根を顰めて黙り込んでいると。月瑠は恥ずかしそうに頬を赤らめながらポテッとフェルディナンの胸元に身体ごと寄りかかってきた。それからフェルディナンに機嫌を窺うような目線を送ってくる。怖がらせないように少し表情を緩めて安心させるように困り顔でふっと笑うと、フェルディナンが怒っていないことを確認して月瑠は安心したらしい。ホッとしたような顔をして次の瞬間、思いっきり甘えてきた。
フェルディナンの胸板に唇を押し当ててそれからハムっと甘噛みしたり舐めたり。そうしながらチラチラとフェルディナンの様子を窺って、大丈夫かと月瑠は絶えず確認してくる。
全身濡れそぼってピンク色に上気した熱っぽい潤みと色気のある姿で、すりすりと甘えてじゃれつかれる。長い黒髪からポタポタと流れ落ちる生暖かい滴。それが伝う首筋にはフェルディナンによって残された赤い痕が火照った身体に生々しく浮き上がって見える。そんな状態で好きなようにされて困ったのはフェルディナンの方だった。怒るどころか規格外の可愛さにこちらの身が保たない。
「月瑠……」
「なあに?」
すっかりフェルディナンの胸元で無邪気に甘えて遊びモードに入っている月瑠にフェルディナンは愛おしい視線を向けながらコツンと互いの額をくっつけた。
「声を出したくないのなら出さなくてもいい」
「うん」
「両腕を俺の首に回してくれないか? そうしないと君を上手く抱けない」
「えっ? ……うん、わかった」
月瑠はフェルディナンに言われた通り、フェルディナンの首筋へ素直に両腕を回して抱きついた。フェルディナンはそれに合わせて月瑠の腰を支えていた手を離すと、今度は下の方から月瑠の尻だけを鷲掴みにした。
「あっ、あの……?」
戸惑いの声を上げる月瑠を無視して。フェルディナンは鷲掴みにした尻を強引に自身の巨大なモノへと引き寄せながら、それが深々と突き上げるように強く上下に動かし始めた。これ以上理性を飛ばされてなるものかと。結論としてフェルディナンは無邪気に近寄ってきた無垢な身体へ、雄の欲望をこれでもかと言うくらい強くぶつけることにした。
「ひぁあっ! あっやぁっ、やめっ」
「月瑠の中にいるのは気持ちいい。だから止めない」
声を抑える暇など与えてやるものか。そうフェルディナンは決めた。
「あっでもっ、ふぁっそん、なっ、ひっ……っやぁっはげしっ……ぁやぁぁっつ」
「声を出したくないのだろう? だったら君が抑えを外せるように鳴かせるように抱くだけだ」
「あぁっいやぁっフェル、ディナンやめっ」
湯殿から出る事なく続けられるセックスの激しさに耐える姿が愛おしくて更に激しさを増して抱いてしまう。そうすることでまた酷く泣かせることを分かっていてもフェルディナンは止められなかった。
月瑠の局部に埋め込んだモノを動かす度に身体中にお湯が纏わり付いてくる。そのお湯の緩やかな流れとは対称的に、花弁を割って内部を強く擦り上げながら激しく突き動かすと。月瑠は「……んっ」と小さく身動ぎながら反応してフェルディナンの巨大なモノを締め付けてくる。月瑠の身体の中は燃えるように熱く熱を持っていて中にいるだけで気持ちいい。いつも気持ちごと心を持って行かれそうになるのはこちらの方だった。
「やぁんっ……ぁっ……んっんっぁっ……んっ」
「月瑠、可愛い……」
「んっんっ……あっ、んっやぁっ」
涙を流しながら熱く息を吐いて嫌々と首を振って逃げようとする月瑠の身体をフェルディナンは更に強く引き寄せた。股間に強く自身のモノを押し当てて隙間が無いくらいにピッタリと繋げると月瑠はキュウッとフェルディナンを締め付けながら身体をすり寄せてきた。月瑠の柔らかな胸が胸元にふわりと当たって、その先端が秘所を突き上げる度に上下に移動しながら擦れる。微妙な刺激にフェルディナンが舌打ちをして耐えていると、月瑠に口づけをねだるように唇を寄せられてその可愛さにどうしようもないくらいに心を奪い取られてしまった。
フェルディナンがその小さな唇に舌を差し入れて互いの唾を飲み込むくらいに激しく舌を絡ませながら、唇の端から漏れる唾液にかまうことなく月瑠が逃げだそうとするくらいに激しく求めると。案の定、月瑠は途端に逃げ腰になった。そうして少し引いた月瑠の身体を力尽くで自分の元に戻してガッチリと押さえつけてからフェルディナンはようやく唇を離して好戦的な瞳を月瑠に向けた。
「……悪いが手加減はしない」
「フェルディ、ナっ……ぁ……ぁっ……っ好き……ぁっ」
「……どうして君はそういう不意打ちばかりするんだ……」
「ぁっんん……はぁっ、あっ、あなたを……あい、してるの……っん」
毒ばかり吐いていたと思ったら突然思いを告白された。それもフェルディナンに捕獲されて涙目になりながら。身体を押さえつけられて絶えず花弁に巨大なモノを受け入れることを強要されている極限の状態でその台詞を言われては敵うはずがない。
「降参だ。俺の心も身体も君のものだ。……今はそれでいい」
支配されることを嫌がるのならこちらが支配されてやるしかない。
必死にフェルディナンにしがみついてくる月瑠の手の感触がくすぐったくて、向けられる黒い瞳のあどけなさが愛おしすぎてとても手放せない。月瑠はこうして身体を無理矢理開けられても結局最後は身体をフェルディナンに預けてくる。最後には心を開いて受け入れてくれるのだから今はそれで良しとすることにした。
何れは全て手に入れるつもりなのは変わらないけれど――
コツンとおでこをくっつけて、結合した部分の動きを緩やかにすると。月瑠が華のように微笑んでキュッとフェルディナンの巨大なモノを締め付けてくる。月瑠は熱い水滴が伝う細い腕をフェルディナンの首に絡ませながらゆっくりと顔を抱き寄せた。そっとフェルディナンの金髪を愛情深い仕草で優しく撫でながら嬉しそうに笑っている。
「もっと、……あいして、くれる……の?」
情熱的に潤んだ黒い瞳でそう囁かれて。ようやく月瑠が心を開いたことを知った。そしてフェルディナンはその華奢な両腕と身体ごと強く引き寄せると数刻の間、離すことなく熱い湯気が立ちこめる中ひたすらに欲情するままに細い身体に雄の印を突き上げて抱き続けた。ビクついて月瑠の身体が離れそうになっても引き寄せて離さない。
そうしてフェルディナンに抱かれ続けて疲れ切りぐったりした月瑠の身体を、フェルディナンは風呂の縁に半身だけ横たえた。フェルディナンはお湯の中で立ち上がって少しの間、ぐったりと力無く横たわっている月瑠の身体を眺めていた。そして少ししてまだ物足りないと下半身が半ばまで共に湯の中に浸かった状態で、行為によってぐちゃぐちゃに溶かされた月瑠の花弁と未だに繋がっている巨大なモノを動かしてグチュグチュと酷く突き上げ始めると、月瑠が小さく鳴きながら身動いだ。
「ふぁっ……っんぁっ……フェル、ディナン……まだ、ほしぃ……の?」
黒い瞳を薄らと開けてフェルディナンに問いかける月瑠は、全身ずぶ濡れで大理石の床に横たわり荒い息を吐きながら身体をピンク色に染めて頬を上気させている。その様子があまりにも艶めかしく目に映って仕方が無い。その状態にしたのが自分だと分かってはいても。
「ああ、まだ君が欲しい」
「いい、よ? っ……ほしい、なら、もっと……っん、だいて、いいから……」
「く……!」
月瑠は心を開くと無制限にフェルディナンを受け入れるようになる。何時も月瑠に心を開かれると最後に僅かに残されていた理性すらも吹き飛ばされて、思うように心が働かなくなり暴走するのはフェルディナンの方だった。
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