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第2章
95. 待ち合わせ
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僕は兄様を見つめると、
「兄様…僕がこうやってキスするのは兄様だけなんだから…ね…?安心して?
(もう兄様!手がかかるんだから!僕からキスするの相当恥ずかしいんだからね!兄様達と違って僕の感覚はまだ日本人なんだから!
それにしても…こうしないと安心しない兄様って…。)」
と内心呆れながら、なるべく恥ずかしさを顔に出さないように伝えた。
すると案の定、兄様は僕を抱き締め「疑ってゴメンね!」と機嫌も良くなり、僕はそのまま顔中にキスされる羽目となった。
そして兄様の手付きがだんだんと怪しくなってきたので「僕、明日学校だから…。」とやんわりやめてもらおうとしたが兄様は「ん?」と笑顔で聞こえてないフリだ。
「(マズイ…この後もする気だ…。)
兄様…昨日もしたでしょう…?」
と再度やめてもらうように頼んだが、
「普段、そんなに愛情表現をしてくれないフェルがあんな可愛い顔をして言ってくれたのに私が止められると思う?」
と逆に聞かれてしまった。
「(…無理ですね!!!)」
僕がどう兄様を説得しようか迷っている内に兄様は面白そうに僕にキスをし、そのキスは目尻や頰に移動してきた。耳にキスされ舌で舐められると思わず「あっ…。」と声を上げてしまい、慌てて耳を押さえ兄様を睨んだ。
「フェル…そんな顔を真っ赤にされて睨まれても誘ってるようにしか見えないよ?」
と兄様は嬉しそうだ。
「(う~~~!僕のバカ!快感に弱いんだから~!クソ~こうなったら奥の手だ!)」
兄様はニコニコとしながら再度キスをしようとしてくる。
「兄様…これ以上したら…嫌いになるよ。」
ピタッ
兄様は笑顔で僕に近付いてきた顔を固まらせた。
僕は変わらず兄様を睨む。
兄様は途端に慌てて「えっ?えっ?嫌いになる?ウソだよね?」と悲しそうな表情で僕の肩を掴んだ。
「僕…明日学校だからって言ってるのに!これ以上、いっぱい触られたら我慢出来なくなるから嫌なの!だから兄様も我慢して?ね?我慢してくれないと嫌いになる!」
と僕にしては珍しく強気に出てみた。
兄様はその言葉に分かりやすく落ち込み「嫌い…フェルが私のことが嫌い…。」とブツブツ言っている。
「(あれ?なんかマズかったかなぁ…?でも、とりあえず手は出されそうにないね。
兄様、ブツブツ言ってるけど僕"嫌いになる"とは言ったけど"嫌い"とは言ってないんだけどなぁ…まぁ暫くほっとこう。
でも、僕も言い訳の仕方が我慢出来なくなるとか…それって休みの前日だったらいいよ、って取れるよね?兄様もそこに気付いて欲しいんだけど、初めて"嫌い"って言葉が出てきたからそっちばっかに気を取られてるんだろうなぁ…。兄様、ヤンデレ+溺愛属性だからこのままヤンデレが強く出ると僕、嫌いって言葉を訂正するまで監禁されるのかな…。溺愛の方だったらこのまま落ち込むか泣くかだけど…どっちにしても愛されてるのには変わらない…のかな…?
はぁ~…愛されるのも大変だぁ…。)」
僕はそう思いながら未だに落ち込んでいる兄様を見つめた。
それから暫くして、待ちに待った夏休みに突入した。
あれから兄様とは仲直り?をし、今まで通りに過ごしている。
仲直りする前と後は大変だったけど…。
そして、前から約束していたアニスの家にお泊まりをすることになり、今日はその日である。
僕はローザとアニスの家がある森の入り口で待ち合わせをしていた。
手にはお泊まりセットとお昼に食べようと作ったサンドイッチ、あとちょっとしたお土産を持って行った。
僕は待ち合わせの場所に少し早く着いてしまったので、木陰で休むことにした。
本当はエリーも待ち合わせ場所まで来る予定だったが、この場所も学校に行く延長にある場所だったし迷うような場所でもなかったので僕がお断りしておいた。それに見晴らしのいい場所だしね。
僕は木にもたれながら、心地よい風と草木の揺れる音に癒されながらローザを待った。
しかし、約束の時間を過ぎてもローザが来ない。
「(えっ…?僕10時に森の入り口って行ったよね?)」
僕は懐中時計を取り出し、確認したが時刻は10時10分を指している。
「(いや、もうちょっと待ってみよう…。流石に1時間経っても来なかったら探しに行かなくっちゃ…。)」
そう思い、暫く木陰で待つことにした。
最初は木陰で座ったまま待っていたが、時間が経つにつれ、僕は懐中時計を確認しながら立ち上がりウロウロとしながらローザを待った。
それから更に50分。
「(1時間経ったけど…来ない…。何かあったのかなぁ…?てか、森の入り口って言ったつもりだったけどそれが間違ってたとか?いや…言ったよね…?
まぁでも、とりあえず探しに行かなくっちゃ!此処には"先にアニスの家に行きます"と書き置きして行こう。
よし!しゅっぱーつ!)」
僕はアニスの家に向かって歩き出した。
「兄様…僕がこうやってキスするのは兄様だけなんだから…ね…?安心して?
(もう兄様!手がかかるんだから!僕からキスするの相当恥ずかしいんだからね!兄様達と違って僕の感覚はまだ日本人なんだから!
それにしても…こうしないと安心しない兄様って…。)」
と内心呆れながら、なるべく恥ずかしさを顔に出さないように伝えた。
すると案の定、兄様は僕を抱き締め「疑ってゴメンね!」と機嫌も良くなり、僕はそのまま顔中にキスされる羽目となった。
そして兄様の手付きがだんだんと怪しくなってきたので「僕、明日学校だから…。」とやんわりやめてもらおうとしたが兄様は「ん?」と笑顔で聞こえてないフリだ。
「(マズイ…この後もする気だ…。)
兄様…昨日もしたでしょう…?」
と再度やめてもらうように頼んだが、
「普段、そんなに愛情表現をしてくれないフェルがあんな可愛い顔をして言ってくれたのに私が止められると思う?」
と逆に聞かれてしまった。
「(…無理ですね!!!)」
僕がどう兄様を説得しようか迷っている内に兄様は面白そうに僕にキスをし、そのキスは目尻や頰に移動してきた。耳にキスされ舌で舐められると思わず「あっ…。」と声を上げてしまい、慌てて耳を押さえ兄様を睨んだ。
「フェル…そんな顔を真っ赤にされて睨まれても誘ってるようにしか見えないよ?」
と兄様は嬉しそうだ。
「(う~~~!僕のバカ!快感に弱いんだから~!クソ~こうなったら奥の手だ!)」
兄様はニコニコとしながら再度キスをしようとしてくる。
「兄様…これ以上したら…嫌いになるよ。」
ピタッ
兄様は笑顔で僕に近付いてきた顔を固まらせた。
僕は変わらず兄様を睨む。
兄様は途端に慌てて「えっ?えっ?嫌いになる?ウソだよね?」と悲しそうな表情で僕の肩を掴んだ。
「僕…明日学校だからって言ってるのに!これ以上、いっぱい触られたら我慢出来なくなるから嫌なの!だから兄様も我慢して?ね?我慢してくれないと嫌いになる!」
と僕にしては珍しく強気に出てみた。
兄様はその言葉に分かりやすく落ち込み「嫌い…フェルが私のことが嫌い…。」とブツブツ言っている。
「(あれ?なんかマズかったかなぁ…?でも、とりあえず手は出されそうにないね。
兄様、ブツブツ言ってるけど僕"嫌いになる"とは言ったけど"嫌い"とは言ってないんだけどなぁ…まぁ暫くほっとこう。
でも、僕も言い訳の仕方が我慢出来なくなるとか…それって休みの前日だったらいいよ、って取れるよね?兄様もそこに気付いて欲しいんだけど、初めて"嫌い"って言葉が出てきたからそっちばっかに気を取られてるんだろうなぁ…。兄様、ヤンデレ+溺愛属性だからこのままヤンデレが強く出ると僕、嫌いって言葉を訂正するまで監禁されるのかな…。溺愛の方だったらこのまま落ち込むか泣くかだけど…どっちにしても愛されてるのには変わらない…のかな…?
はぁ~…愛されるのも大変だぁ…。)」
僕はそう思いながら未だに落ち込んでいる兄様を見つめた。
それから暫くして、待ちに待った夏休みに突入した。
あれから兄様とは仲直り?をし、今まで通りに過ごしている。
仲直りする前と後は大変だったけど…。
そして、前から約束していたアニスの家にお泊まりをすることになり、今日はその日である。
僕はローザとアニスの家がある森の入り口で待ち合わせをしていた。
手にはお泊まりセットとお昼に食べようと作ったサンドイッチ、あとちょっとしたお土産を持って行った。
僕は待ち合わせの場所に少し早く着いてしまったので、木陰で休むことにした。
本当はエリーも待ち合わせ場所まで来る予定だったが、この場所も学校に行く延長にある場所だったし迷うような場所でもなかったので僕がお断りしておいた。それに見晴らしのいい場所だしね。
僕は木にもたれながら、心地よい風と草木の揺れる音に癒されながらローザを待った。
しかし、約束の時間を過ぎてもローザが来ない。
「(えっ…?僕10時に森の入り口って行ったよね?)」
僕は懐中時計を取り出し、確認したが時刻は10時10分を指している。
「(いや、もうちょっと待ってみよう…。流石に1時間経っても来なかったら探しに行かなくっちゃ…。)」
そう思い、暫く木陰で待つことにした。
最初は木陰で座ったまま待っていたが、時間が経つにつれ、僕は懐中時計を確認しながら立ち上がりウロウロとしながらローザを待った。
それから更に50分。
「(1時間経ったけど…来ない…。何かあったのかなぁ…?てか、森の入り口って言ったつもりだったけどそれが間違ってたとか?いや…言ったよね…?
まぁでも、とりあえず探しに行かなくっちゃ!此処には"先にアニスの家に行きます"と書き置きして行こう。
よし!しゅっぱーつ!)」
僕はアニスの家に向かって歩き出した。
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