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第三章
ミノタウロスとバードマン⑥
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まったく! 嫁さんの事になると本当に使い物にならんな、ハウデルは!
「さて、キッチンに来たのはいいが、何を作るべきかなんだよなぁ」
妊婦さんの身体に良いものなんて知らないし、こういう時はやっぱりお粥がいいのか?
だったら鶏出汁のたまご粥とか……バードマンって、鶏は大丈夫だっけ?
やめとこう……とにかく、先ずは食べられないと意味がない。
だったら酸味のあるものがいいはずだ。
そうなるとアレを先に作っておくか。
「オリーブオイルにレモン汁と砂糖、塩、それに粉状にした胡椒を加えて混ぜる。これでマリネ液の完成だ。あとは食材だけど……おっ? ここにあるのは茄子か? この家にあるって事は食べるって事だよな? 楕円葱もあるし、赤唐柿もある。
この食材なら昔、アレンジレシピとかで見たやつが作れるな。
よし、記憶を頼りにやってみるか。
「えっと、先ずは茄子を洗って水気をしっかりきってから、一口大より少し大きめに切るだろ。そんでフライパンに油を入れて、【調整】で高温にしたら皮を下にして茄子を入れて揚げていけばいいよな」
茄子って低温で揚げるとベチャベチャになるから、【調整】で油の温度をキープしつつ、焦げない様に【鑑定】で揚げ加減をしっかり管理しておかないと。
これって意外と神経使うなぁ。
「ひっくり返したりして、全体的に色がついて表面がカリッとしてきたら、取り出して油を切っておく」
よしよし。
揚げた事で少し縮んだけど、大きめに切っていたおかげで丁度いい大きさになった。
後は赤唐柿と楕円葱を細かく切って、さっきの揚げた茄子の上に乗せて、最初に作ったマリネ液をかければ……完成だ!
「揚げ茄子と赤唐柿と楕円葱のマリネ! 暑くて食欲のない時にもおすすめの品だ。後は白粥でも作っておくか」
粥自体は簡単に作れるんだけど、問題はアクセントの梅干しだ。
俺はまだ梅に代わる食材を見つけられていないし、そもそも梅って西洋ではあんまり見ない物だから存在自体が怪しい。
だけど、それに似た物なら作れる。
それが市で見つけた大黄だ。
この赤いフキみたいなやつ、こいつが梅干しの代わりになる。
先ずは大黄をよく洗って葉と根を切り落としてから、薄くスライスしていく。
スライスした物を鍋に入れて塩揉みして水分が出てきたら焦げない様に弱火で煮詰めていく。
そして、大黄が柔らかくなったら潰す様に混ぜて水気が無くなったら完成だ。
「これが梅干しの代用品、大黄の練り梅風だ。味の方は……酸っぱい! うーん、馴染みのない人にはちょっと酸っぱ過ぎるかもしれないなぁ。俺の手製出汁と合わせてみるか」
おっ、これで多少食べやすくなったぞ。
後は炊いていた米を水で炊いて、入り粥を作ったら終わりだ。
ヴィナスさん、食べられるといいんだけど……
「さて、キッチンに来たのはいいが、何を作るべきかなんだよなぁ」
妊婦さんの身体に良いものなんて知らないし、こういう時はやっぱりお粥がいいのか?
だったら鶏出汁のたまご粥とか……バードマンって、鶏は大丈夫だっけ?
やめとこう……とにかく、先ずは食べられないと意味がない。
だったら酸味のあるものがいいはずだ。
そうなるとアレを先に作っておくか。
「オリーブオイルにレモン汁と砂糖、塩、それに粉状にした胡椒を加えて混ぜる。これでマリネ液の完成だ。あとは食材だけど……おっ? ここにあるのは茄子か? この家にあるって事は食べるって事だよな? 楕円葱もあるし、赤唐柿もある。
この食材なら昔、アレンジレシピとかで見たやつが作れるな。
よし、記憶を頼りにやってみるか。
「えっと、先ずは茄子を洗って水気をしっかりきってから、一口大より少し大きめに切るだろ。そんでフライパンに油を入れて、【調整】で高温にしたら皮を下にして茄子を入れて揚げていけばいいよな」
茄子って低温で揚げるとベチャベチャになるから、【調整】で油の温度をキープしつつ、焦げない様に【鑑定】で揚げ加減をしっかり管理しておかないと。
これって意外と神経使うなぁ。
「ひっくり返したりして、全体的に色がついて表面がカリッとしてきたら、取り出して油を切っておく」
よしよし。
揚げた事で少し縮んだけど、大きめに切っていたおかげで丁度いい大きさになった。
後は赤唐柿と楕円葱を細かく切って、さっきの揚げた茄子の上に乗せて、最初に作ったマリネ液をかければ……完成だ!
「揚げ茄子と赤唐柿と楕円葱のマリネ! 暑くて食欲のない時にもおすすめの品だ。後は白粥でも作っておくか」
粥自体は簡単に作れるんだけど、問題はアクセントの梅干しだ。
俺はまだ梅に代わる食材を見つけられていないし、そもそも梅って西洋ではあんまり見ない物だから存在自体が怪しい。
だけど、それに似た物なら作れる。
それが市で見つけた大黄だ。
この赤いフキみたいなやつ、こいつが梅干しの代わりになる。
先ずは大黄をよく洗って葉と根を切り落としてから、薄くスライスしていく。
スライスした物を鍋に入れて塩揉みして水分が出てきたら焦げない様に弱火で煮詰めていく。
そして、大黄が柔らかくなったら潰す様に混ぜて水気が無くなったら完成だ。
「これが梅干しの代用品、大黄の練り梅風だ。味の方は……酸っぱい! うーん、馴染みのない人にはちょっと酸っぱ過ぎるかもしれないなぁ。俺の手製出汁と合わせてみるか」
おっ、これで多少食べやすくなったぞ。
後は炊いていた米を水で炊いて、入り粥を作ったら終わりだ。
ヴィナスさん、食べられるといいんだけど……
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100話達成おめでとうございます。
これからも更新を楽しみにしています。
毎回、どんな料理、どんな登場人物が
来るか楽しみにしてます。
これからも更新を楽しみに待ってます。
見る価値が無くなりましたね、残念
人間の暗殺から
感想ありがとうございます。
御期待に添える展開とならず、申し訳ありません。
また機会がありましたら、よろしくお願いします。