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第1章 ゼンパンの素質とデイリーガチャスキル

第41話 小さな種の効果とは・・・

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モンスターガチャスキルから金色の光が出たが、現れたのは素質ではなく、今まで見たことがない、小さな小さな種のようなものだった。

ラッキーはそれが何かわからなかったので、シルフィーに聞くが、シルフィーもその種のような物が何かわからなかった。

ギルドに帰って聞こうと思った時に、ガチャスキルの詳細が載った図鑑を持ってる事を思い出した。

ラッキーはマジックバッグから図鑑を取り出して広げた。モンスターガチャスキルのアイテムページを開くと、そこには・・・

先ほど手に入れた小さな種のような物が写真付きで載っていた。

「あった。これだ。」

ラッキーは図鑑を読んで詳細を確認する。

「これは!?」

「どうしたの?」

シルフィーもラッキーの傍に行って、図鑑をのぞき込む。そして、図鑑に載っている先ほど手に入れた種のような物を確認して詳細を読んだ。

そこには・・・

【名称】ステータスの種(レアランクC)
【効果】食べるとランダムでステータスを10引き上げる
【補足】主にダンジョンのドロップで手に入れる事ができる。
レアランクBの種はステータスを30、レアランクAの種はステータスを50引き上げる事ができる。

と書かれてあった。

「ステータスの種・・・」

「ラッキー!やったじゃない。大当たりよ!ステータスが10も上がるなんて。」

(やっぱり金色の光はまちがいじゃなかったんだな。それにしてもステータスが10か・・・。これをいくつも手に入れたらステータスをかなり上げる事ができるな。)

「うん。俺も驚いたよ。まさか素質以外にこんなアイテムが手に入るなんて。」

「早速食べましょ。」

「えっ!?今?」

「もちろんよ。持っていたってしょうがないじゃない?」

「そりゃそうだけど、こんなレアなアイテムなんだし売ったらすごいお金になるんじゃないかな?」

「ラッキーの言うこともわかるけど、ギルドに持ち込んだら色々聞かれるわよ?だってそれってダンジョンでしかドロップしないんでしょ?ならどこで手に入れたのか?とか聞かれるから売るのはまずいんじゃない?」

「たしかに・・・。」

(シルフィーの言う通りだ。入手先を聞かれたらなんて答えればいいかわからない。最悪素質の事を話す事になるのはダメだ。やっぱり使うしかないか・・・)

「でしょ?ダンジョンに行くまで持っておくのもありかもしれないけど、今使って強くなってた方が絶対に良いと思うわ。」

「わかった。」

ラッキーは、ステータスの種を今すぐに使う事にした。マジックバッグから先ほどの種を取り出した。

「じゃあ・・・食べるよ。」

ラッキーはステータスの種を飲み込んだ。

「どう?ステータスは上がってる?」

「待って。今確認してみるから。」

ラッキーは自分のステータスを確認した。

【ラッキー】

レベル:  05
力  :  60
体力 :  58
敏捷 :  55
器用 :  53
魔力 ;  52
運  :  520

【素質】:ゼンパン(デイリーガチャ・モンスターガチャ)
【素質】:剣術(剣術がうまくなる。)
【素質】:気配察知(人や魔物の気配をがわかるようになる。)
【素質】:料理(料理を作るのがうまくなる。)
【素質】:掃除(掃除するのがうまくなる。)
【素質】:踊り(踊りがうまくなる。)

「運の数値が上がってる!!」

「嘘!?本当に?」

ラッキーはシルフィーにステータスを見せた。シルフィーはラッキーのステータスを確認する。

「本当だわ。さっき見たときは10だったのに、20になってる。って言う事はラッキーの運は520になったって事?」

「うん。他は上がってないから運の数値が10上がったって事かな。」

(できれば運以外の数値が上がってほしかったんだけど・・・。今更運の数値が上がってもな~・・・。)

「なんか残念なような、良かったような、微妙な結果ね。」

シルフィーもラッキーと同じ事を思ったようだ。

「そうだね。正直力とか敏捷が上がってくれたほうが、今の俺にはよかったかな。まあ贅沢な悩みだけどね。」

「そうね。確かに贅沢な悩みだわ。魔物を倒してたらレベルは上がるだろうからステータスは上がるしね。それよりも、その図鑑って今まで出た素質とかアイテムが載ってるんでしょ?私にも見せてよ。」

ちょっと暗い雰囲気になりそうだった所、シルフィーが機転を利かせて話題を変えた。

「かまわないよ。」

ラッキーは図鑑をシルフィーに渡した。シルフィーは受け取った図鑑を最初のページから見ていく。

「へぇ~。色々なパンが載ってるわね。ここに載ってるのが今までに出たパンなのね。」

「うん。新しく出たアイテムとかは一番最後に追加される仕組みなんだ。」

「へぇ~。あっ!?さっき出たフライパンも載ってるわよ。何々・・・。調理器具として重宝する。パンはパンでも食べられないパン。って載ってるわ。」

「ははは。確かにそうだね。食べられないパンが出たのは初めてだったからあの時は驚いたよ。」

そうして、図鑑についてあれこれ話ながら、ラッキーとシルフィーは森での魔物討伐を終えて、ギルドに戻っていった。

レベルは上がらなかったし、素質も手に入れることもできなかったが、ステータスの種のおかげでラッキーの能力値は少し上昇した。そして、ラッキー、シルフィーの持つマジックバッグのおかげで、今までよりも素材を多く売却する事が出来たので、その分多くのお金を手に入れる事が出来た。

明日も同じように魔物討伐の依頼を受ける事を話した二人はギルドで別れたのだった。
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