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先生は同性愛者
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「……なんで女の子と浮気するの?」
「男ならいいの? じゃあ旭も女の子いってみたら? バイはいいよ、ストライクゾーンが広がるし、世界も広がる。俺はそんな狭い世界じゃ生きていけない。全く女が無理なわけじゃないんでしょ? それって食わず嫌いじゃん」
真面目に話をしようとしてもそんなふうにはぐらかされる。
食わず嫌いとは? 食うために付き合うわけじゃない。好きな感情がなければ体を重ねたいとも思わない。それが何でわからないんだろう。
旭には彼の考え方は理解できなかった。その一方で保には惹かれていった。例え彼女がいようとも、未来を約束していようとも、裏切りを重ねられた偽物の好意を持つ相手といることよりも、苦しくも温かい気持ちにさせてくれる片想いを選択した。
女性は小さくて可愛い。守ってあげたくなるほど繊細で、弱い。ただ、その弱さを武器にして、俺から大切なものを奪っていく。
そんなふうに考えることもあった旭は、余計に女性に対して恋愛感情を抱くことなどなかった。きっとこれからもそうだ。嫌いではないが苦手。それが本音だ。
だから元彼のように女性から何度言い寄られても、とても彼のようにその見掛け倒しの弱さを拾い上げるようなことはできなかった。
だって女性は計算高くてしたたかだ。
旭は就職し、女性の方が圧倒的に多い職場でそう思うようになった。弱そうに見せかけて、実は全て演出。影では仲の良い相手の悪口を言い、また他所では別の人を悪く言う。あっちからこっちへ上手いこと飛び回って、味方を作ろうとする。
「男ならいいの? じゃあ旭も女の子いってみたら? バイはいいよ、ストライクゾーンが広がるし、世界も広がる。俺はそんな狭い世界じゃ生きていけない。全く女が無理なわけじゃないんでしょ? それって食わず嫌いじゃん」
真面目に話をしようとしてもそんなふうにはぐらかされる。
食わず嫌いとは? 食うために付き合うわけじゃない。好きな感情がなければ体を重ねたいとも思わない。それが何でわからないんだろう。
旭には彼の考え方は理解できなかった。その一方で保には惹かれていった。例え彼女がいようとも、未来を約束していようとも、裏切りを重ねられた偽物の好意を持つ相手といることよりも、苦しくも温かい気持ちにさせてくれる片想いを選択した。
女性は小さくて可愛い。守ってあげたくなるほど繊細で、弱い。ただ、その弱さを武器にして、俺から大切なものを奪っていく。
そんなふうに考えることもあった旭は、余計に女性に対して恋愛感情を抱くことなどなかった。きっとこれからもそうだ。嫌いではないが苦手。それが本音だ。
だから元彼のように女性から何度言い寄られても、とても彼のようにその見掛け倒しの弱さを拾い上げるようなことはできなかった。
だって女性は計算高くてしたたかだ。
旭は就職し、女性の方が圧倒的に多い職場でそう思うようになった。弱そうに見せかけて、実は全て演出。影では仲の良い相手の悪口を言い、また他所では別の人を悪く言う。あっちからこっちへ上手いこと飛び回って、味方を作ろうとする。
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