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第八章 大戦。

大規模工場侵攻。

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 ゴーレム工場にいた兵士達は怯えていた。
 大きな工場の出入口の門を補強し自分達も武装し更には警備ゴーレムをずらりと並ばせて立たせているというのにだ。
 後ろから絶対通すなと警備主任が激励を飛ばしていてもだ。
 何故こうなってしまったのだと聞けば彼らは口を揃えて言うだろう。
 魔族が攻めてきたのだと。
 しかしこれまでのような中型大型が一、二体や小型の集団が進攻してきたなんてレベルじゃない。
 シェガヒメ国にある小、中規模のゴーレム工場を全て潰してきた魔族の軍勢が迫ってきているのだ。
 初めは軽い損害だと軽視していた。
 しかし小規模工場が全て潰され、中規模工場が三分の一までやられるとそうもいかなくなった。
 本国からの通達であらゆる迎撃策を使った。
 補強、遠距離兵器、労働者を前線に立たせて盾に使うなど様々なことを使った。
 しかし、結果は、最悪全滅という報告だけだった。
 運良く敗走した者らも支離滅裂なことを叫び決して部屋を、ベッドから出ようとしなかった。
 その為に録な情報も得られないので国も対応が後手になりやすかった。
 次に狙われるのは何処の工場か。
 日中か夜中か。
 ここにいて生きていられるのか。
 日に日に増す不安に耐えられない者は職務に紛れ又は寝静まった夜に工場から逃げ出す事態も起きた。
 おかげで工場の責任者は労働奴隷だけでなく部下にまで監視を入れなくてはならなくなった。
 そんな最中に起きた事件がある。
 物資の搬送を担った一団が工場を出た日から二日後だった。
 朝方、門の外側で何かが落ちてきた音が聞こえた当直の兵士が確認をしに向かうと悲鳴が上がった。
 門の前にはその一団全員の首が転がっていたからだ。
 それだけでなく報せる為に振り返った兵士は門の表面にあったものに顔を青くさせる。
 [ツギハココ]という血で大きく書かれた文字に。

「…はっ!見えました!敵です!」

 石造りの灯台型の見張り台にいた兵士が望遠鏡で魔物を発見して下の兵士らに報せる。
 下の外壁にはあのガトリング砲台に迫撃砲、さらにはバリスタも並んで用意されていた。

「まだ遠い!よく引き付けてからだ!」

 上官の指示で砲兵達が狙いを定めておく中、見張りの兵士は望遠鏡で敵の詳細な情報を得ようと尽力する。
 大きな土煙を上げる集団は大半が黒いスケルトンで後方には昆虫系の魔物。
 それらが一見でおそらく一個大隊級の集団で走ってきており、先頭を飛んでいるのは漆黒の鎧男と女王のような出で立ちの見たことない魔族が二体いた。
 すると二体の魔族に変化が起きる。
 飛びながら何か話し合いを始めたのだ。
 女型が先に話し掛けて鎧男が片手を振ると彼女は怒った素振りを見せる。まるで駄々っ子みたいな動きを女型がすれば鎧男が宥めてからこちらを指差してきたことにまさかと息を飲んだ後だった。
 女型が背中から黒い手みたいなものを左右に広げ一気に速度を上げて急接近してきたのだ。
 尋常じゃない急加速に砲兵隊は反応が遅れたものの迎撃にかかる。
 放たれた弾を女型は容易に回避してみせながら外壁の上を通り過ぎ見張り台の前まで接近し望遠鏡の前にいた兵士を見下ろして言った。

「妾を覗き見するでない。この、不埒者がぁ!」

 次の瞬間、石造りの灯台は黒い手によって粉砕された。


***


 ーー…やれやれ、望遠鏡で観察されたからっていちいち怒るのかあいつは。
 ていうかこの距離からよくわかったな…。
 まあ先陣を切ってくれたのであれば我は後ろの皆を率いてこのままの速度で向かうだけだ。
 何せこれが初の大規模工場の制圧だからだ。
 中規模までの工場は全て制圧し、助ける者は助け得る物は得てきた。
 おかげでカマエやムラクモ等名前持ちのレベルアップが出来た。
 特にラオブとオガコは新しいスキルを会得したようで試すついでに別の工場を【大地の守り人】と合同で襲撃しに向かわせている。
 さて、事前にエイムが化けて調査したところによるとこの工場の防衛力は高いとは言えない。誕生したのがかなり前らしく工場全体を守る為の障壁魔法はなくさっき外壁から撃っていた兵器だけが迎撃策のようだ。
 敵兵の士気も低くちょっと小突いてやればすぐに瓦解するだろう。

「カマエ、を前に出せ。一気に門を破壊するぞ。」

 少し速度を落として配下と一緒に走っているカマエの隣まで行くと指示する。
 指示を聞いてカマエはかしこまりましたと返事すると足を動かしながら少し後ろを見る。
 すると甲虫族の中からカブトムシ型が三体前に出てきてみせる。
 呼び掛けもしてないのに現れたのにはカマエ達昆虫系魔族が生まれながらに持つスキル【集合意識インセクトトーク】だ。
 これは小範囲内の同族と意識を繋いで聞こえない会話するという【念間話術トランシーバー】に近いパッシブスキルだ。

「突き進め!弾除けは我がする!」

 突破隊の少し前あたりを飛びながら指示し迎撃しようと飛んでくる弾を防御魔法で守ってあげながら一直線に門へと向かった。
 既にシャッテンが戦闘を始めているおかげか、弾が飛んでくる以外変化はなく突破隊はそのまま門へと衝突する。激しい音と共に鋼鉄製の門は壊れはしなかったが大きく変形し衝撃は外壁に亀裂を生んだ。
 さすがは甲虫族、その中でもカブトムシ型は前世で言うところのブルドーザーだな。

「今だムラクモ!糸と麻痺毒を放て!」

 次に外壁の上を指差してムラクモに指示する。
 指示にすぐムラクモと他の蜘蛛アラクネ族が動き出す。彼女らは口や手から糸と黄色い液体を出して外壁上部や運良く兵器へと命中させる。
 黄色い液体の近くにいた兵士は驚いてからすぐに顔を青くさせると身体を前に傾け外壁から落下してみせた。
 この液体は空気に触れると少しして麻痺毒のガスを放ちヒトはアイテムやスキル等で耐性を持ってなければ軽く吸ってしまうだけで身体が痺れて動けなくなってしまうのだ。
 これで敵は兵器を使って攻撃する間を失ったので我はムラクモにスケルトン達を乗せ糸を伝って登るよう命令する。
 我の指示で武装しているブラックスケルトン達は蜘蛛族の兵隊である巨大蜘蛛の背に乗り込み、ムラクモが【集合意識】を使って連中を身軽に糸の上を伝って外壁の上に到着させると砲兵への攻撃を開始した。
 外壁に上がったブラックスケルトンによる数の暴力で上の制圧は難なく済むことだろうからとっととこの門を突破してしまおう。

「統率スキル【兵力向上へいりょうくこうじょう】!」

 スキルを発動させ対象を突破隊にするとカブトムシ型三体の身体が少しだけ赤く発光する。
 統率スキル【兵力向上】は自分の魔力を消費し配下と認めた者の物理的なステータスを一時的に上昇させるものだ。

「我に合わせよ!」

 門から少し距離を取ってから突破隊に言えば大盾を前に出して突撃する。突破隊も羽を動かして飛び我を追いかけてきた。

「一、二の……三っ!!」

 そして門の高さに合わせ我の下へ縦に並ぶフォーメーションを取って突っ込んでみせれば変形した門は大きくぶっ飛んでみせた。
 宙を舞った扉は片方が近くの建物へと衝突し、もう片方はシャッテンと戦闘中だったゴーレムを数体巻き込んだ。

「進めぇ!全軍突撃せよ!」
「行くぞぉ!我々の力を大魔将軍様に見せるのだぁ!」
「大魔将軍様に勝利をぉ!」

 門を破壊したことでスケルトン軍団を先頭にカマエやムラクモの昆虫系魔族が雪崩れ込むように工場内へと侵入した。
 対峙する敵兵士にカマエ率いる甲虫族は鎌や角を武器に切り裂き叩き潰していき、ムラクモ率いる蜘蛛族は糸と毒を使って苦しめてみせる。
 我も勢いに負けじと大盾を変形させた大槌で攻撃してきたゴーレムの腕を粉砕する。

「ちょっと大魔将軍!妾の人形を壊し過ぎるでないぞえ!」
「わかっている。だが一体、二体ぐらい壊しても構わないだろう。」

 シャッテンの小言に身体を動かしながら我は侵攻を続ける。
 シャッテンの奴、よほどゴーレムが気に入っているのか影を使って搭乗者のみを殺害して無力化してみせる。
 その場にいる警備ゴーレムの半分を無力化したところでここは任せたぞとシャッテンに言ってからムラクモの方に飛んだ。
 スケルトン軍団は何体かやられてしまったようだが門から左右の外壁にいた敵の制圧は済んだようだ。

「ムラクモ、このまま外壁を伝って制圧せよ。手段は任せる。」
「はっ!ご期待に応えてみせます!」

 指示を出してあげるとムラクモと蜘蛛族は意気込みをみせて行動を開始する。万が一があると嫌なのでムラクモ達にも統率スキル【兵力向上】で強化しておいてから見送る。
 次にスケルトン軍団にはこのまま戦闘を続けさせる命令を出してからカマエのところへ向かう。

「カマエ、向こうの建物が見えるか?我に続いてあそこに向かう。」

 我が指差した建物は事前にエイムが調べたエルフ、ドワーフ、獣人の三種族が収監されているところだ。
 今回エイムに留守番を任せているので記録したマップを頼りについてこい!と我は言ってカマエら甲虫族を率いて道路上を飛ぶ。
 門前に兵力を集めていたのか道路にはあまり敵はおらず収監施設まで簡単にたどり着く。施設の前には警備ゴーレムと兵士はいたがものの数ではなく我とカマエ達で全滅させるのは容易だった。

「ここを部下に守らせろ。次は向こうの無駄に大きな建物だ。上はやるから下をやれ。」

 あいにく魔族だけの軍団なので収監施設からヒトを出すのは制圧した後にしよう。
 そう思ってカマエに二つの指示をしてから先に向かう。目標の工場兼事務所である建物はここから道路を一直線なので難なく着けるはずだ。
 と思っていたのだがそうはいかなくなることが起きる。
 まだ遠くだが建物の前にまた集団を確認した直後に光属性の光線が複数飛んでくる。その一本を盾で防ぐと意外と威力があって勢いを殺され建物の近くで着地することになった。

「漆黒の鎧!間違いありません!あれが大魔将軍です!」

 女性の声で名指しを受けた我が正面を見て敵を確認すればなるほどと納得した。
 あのヌンメルが着ていたものと同じ法衣の聖職者十名とカラーリングが同じような鎧を身に付けた騎士十名の総勢二十名の団体。

「ふっふっふ、とうとうお出ましかロサリオ騎士団。」

 聖教皇国が誇る騎士団の最高峰が現れたことに我は半世紀前の戦いを思い出す。
 堅牢な結界魔法、巧みな光属性魔法、付与魔法からの強力な剣撃。
 我を含む四天王が厄介な存在として認識していた精鋭と再び戦うことにいささか気分が高揚してしまいそうになる。

「大将自らやってくるとは随分と好戦的な魔族のようだな。」

 集団の中で一際目立つ大剣を肩に乗せた茶髪の男が前に出て言ってくる。見た目からして三十後半か四十代くらいの男は腕を動かして大剣を軽々と横に振ってから切っ先を我に向けてきた。

「だがここまでだ大魔将軍!大司教カテジナ様の命により、貴様はこのラディソン率いるロサリオ騎士団が討つ!」

 わざわざ名乗ってくれたラディソン…の後ろにいる若者の方に我は目が行った。
 彼も確かオサカの町でゲールとヌンメルと一緒にいたカイという名前のはずだ。
 団体の顔を一通り見たがゲールはいないようなので別部隊に配属されているのだろう。
 さてさて、いつまでも黙ったままは将軍として失礼だと思うから返してあげよう。

「だ、大魔将軍!ヌンメルさん達を殺したのはお前なのか!」

 と、いざ返事をする時にそのカイから質問を受ける。
 こちらの飛ばしたメッセージからちゃんと報告書くらいは受け取っているはずなのにわざわざ聞いてくるとは、ヌンメルを慕っていたのだろうか?
 …よし、ここは悪役の鬼畜さを出してやるとしよう。

「ヌンメル?…ああ、人間族にしては大した女性だった。だから殺してはいない。」

 我の言ったことに向こうは捕虜がいるのかという反応をしカイもつい安堵を顔に出してみせる。
 だが、それで終わるわけがないだろう?

「ヌンメルは元気にしているぞ。最近二人目をしたと報告を受けている。」

 その一言で向こうは一気にゾッとした顔になる。この世界で魔族に捕まった女性には二つの未来しかないことを知っているからだ。
 喰われるか、壊れるまで生んでもらうかだ。

「今も喜んで励んでいるのではないか?子育てと子作りを。」
「き、貴様あぁ!!」

 鬼畜さをしっかり伝えた途端、カイは補助魔法らしきものを自らに使ってから単独で前に出て矢の如く我に斬りかかろうとしてきた。
 だが剣が我に届くよりずっと前にカイは見えたものに条件反射レベルで防御し元いた場所へ戻るように吹き飛んだ。

「お待たせしました大魔将軍様。」

 我の後ろで自慢の鎌を振り切った態勢でいるカマエと甲虫族。
 向こうが二十でこちらは我を含めて十六。戦力が揃った以上ここからはだ。
 だからこそ覚悟しよう。どれだけの犠牲で留められるかを。
 なのでカマエ達には相手がロサリオ騎士団というそこそこ強敵であることを伝え油断しないよう注意してから正面を見て言った。

「伊勢は良いようだな。では、見せてみよ!人間族しかいない今のロサリオ騎士団の実力を!」
「人間族を舐めるなよ化け物ども!全隊!ここを死守せよぉ!」

 互いに開戦の合図を口に出せば我々とラディソンを含めた騎士達が一斉に前進を始める。
 それに合わせて魔法使いチームは障壁と補助魔法を使ってラディソン達を強化する。

「うおおお!貴様の相手は俺がする!」

 先頭を切っていたラディソンは跳躍してから我に斬りかかるもパッシブスキル【漆黒の障壁】に止められ弾かれる。
 膝を着かずに着地したラディソンは地面を滑ってから大剣を構え直す。

「なるほど、今のが大司教様の言っていた見えない障壁か。」

 【漆黒の障壁】を体験して呟くラディソン。
 どうやらカテジナからこのパッシブスキルの説明を受けていたようだ。
 するとラディソンはならばと大剣に魔力を注ぐと埋め込まれていた宝玉が白く輝きを放つ。感じた気配から光属性だと予測していればラディソンは駆け出し、間合いに我を入れると横薙ぎに振った。
 それをまた【漆黒の障壁】で防いだ直後だった。

「くらえ!【光爆破斬ライトイラプション】!」

 ラディソンがそう口に出すと光属性を放つ宝玉の下にあったもう一つの宝玉が赤く輝けば接触しているところに火属性を合わせた爆発が起きた。
 その威力は大きく【漆黒の障壁】にヒビをほど作る。爆発の反動を利用してラディソンは軽く宙返りしてから着地して距離を取ってみせた。
 なるほど、ラディソンの持つあの大剣はカテジナが発明した【合属魔法装置リンクシステム】の一種なのだろう。
 まさか光属性まで機械で運用できるようにしてみせるなんて本当に魔導俱に関しては感心してやりたいぞカテジナよ。

「どうだ大魔将軍!さすがに光属性を相手にしたら余裕を失ったか!」

 ちょっと感心している沈黙にラディソンが大剣を向けて言ってくる。
 これくらいで自分を対等だと判断しているのならばとんだ勘違いだ。
 確かに我々にとって光属性は厄介なものだが、全ての魔族が苦手としてはいない。
 昔から言うであろう?光あるところに闇はあり、どちらかが大きくなろうともただ小さくなるだけで決して消え失せはしないと。
 本当に恐ろしいのは闇属性そのものを根本から消滅させてしまう聖属性だ。

「うむ、少しは楽しませてくれる戦士か否か。相手してやろう。」

 将軍としての余裕さを見せながら我は相手に合わせるように【鎧変形メタモルフォーゼ・軽装】でガレオ状態になり、さらに大盾を分割させ変形させると片方は左腕に付けるバックラー型の小盾に、もう片方は六角形の長いこん型にさせ両手に持つ。

「そんな棒一本で戦うつもりか!」
「今言ったであろう?楽しませてくれるか試してやると。」

 そう言ってからすぐに我はラディソンに背を向けるようにして棍を後ろへと薙ぎ払うように振った。
 聖騎士らしくない背後から奇襲しようとしたカイの攻撃を弾く為だ。
 こいつ、カマエ達と戦うふりをしてUターンし我の後ろを取ろうとしたのだろうが、敵意を我一点に向けすぎではバレバレだったぞ。

「カイ!この魔族は俺が相手する!」
「いいえラディソン隊長!大魔将軍は今までの相手とは格が違います!ここは二人で戦うべきです!」

 と思っていたら意外とちゃんとした考えを出してきたカイ。
 てっきりヌンメルのことで感情任せにでしゃばってきたのかと見ていたがその判断は正しいぞ。

「我は一向に構わん。一人相手だろうが二人相手だろうが、結果は変わらない。」

 軽く棍を回転させて演舞っぽくしてから身体を半身の態勢にしラディソンとカイの双方に視線を一度向けてから再び構える。
 さてさて大ボス相手にこのパーティーはどんな奮闘を見せてくれるのか。
 また新しい何かを見せてくれるのだろうか。多少期待してやるとしよう。
 せいぜいくらいはの話だがな…。
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