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とりっく
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泣いていてもどうにもならない。腹は減るし飯は冷める。
俺は覚悟を決め、素材も分からないぷにぷにとした肉球を胸に押し当てた。
「……っ、ぅ……」
それをゆっくりと擦り、その様を見つめる。媚薬はまだ効いていて適当に擦るだけでも吐息が漏れる。
涙目になって唇を噛み締め、可愛らしいグローブをはめた手で胸を擦って──しかもそれは何の可愛げもない男、17という微妙な年齢でスポーツマンのように体格は良く日に焼けたような肌をしている。
「ふふ……これだよね、これ。ポチに羞恥心残ってて良かったよ」
ポン、という音が雪兎の持つ携帯端末から聞こえてきた。動画を撮る時の音だったか、撮られていると考えるとさらに涙が出てきた。
「……ゃ、あっ……ふっ……ぅ、う……」
刺激されて尖った乳首が肉球に弾かれると全身の力が抜けて、唇を噛む力も当然緩む。手はもう勝手に動いていた。
犬に扮して乳首での自慰に耽って、甘えた甲高い声を漏らし、更なる快感を求めて手を速める。その様子を眺めながら、情けなさに泣きながら快楽を貪る。
「ぁ、あっ、ゃあっ……んっ、ぁ、ひぁっ……」
先端を微かに掠める程度にして素早く動かすともどかしさも産まれて更に手が速くなる。そんなふうに工夫を凝らす姿を見つめる。
嫌でたまらなくて早く終わらせたいのに自分を焦らしたくなって刺激を弱めていく。淫らさを自覚させられ、それでも止まれない手に涙が溢れた。
「ポチ、どう? 肉球気持ちいい?」
「……きもちぃ、ですっ……これ、ぷにぷにしててぇっ、ぐりぐりしても、じらしても、すごくっ、よくってぇ……」
擦れる度に身体が震える。弾かれる度に身体が跳ねる。恥ずかしいのに、情けないのに、もっと続けたい。
「ふーん? 気持ちいいんだ。まぁ、その顔見れば分かるけどさ」
涙と涎でぐちゃぐちゃになって、快楽で蕩けた情けない顔。せめて口を閉じようとしても力が上手く入らず、口に集中しようとしたせいで更に目がとろんと蕩けた。
「ゆきしゃまぁっ……おねがいっ、これじゃ、ちゃんとイけない……つねって、ひっぱって……おねがいしますっ……」
「だーめ。ポチは僕に芸見せてくれてるんでしょ? やるって言ったくせにやっぱり出来ませんはダメだよ」
「らってぇっ、イけないっ! たりないんですっ、ゆきさまぁっ……」
「加減してるからだよ。焦らさないでやってごらん?」
雪兎は軽く俺の手の甲を押した。尖った乳首が上に下にぐりぐりと曲げられて、痺れるような刺激が走った。
「あっぁああっ! ぁっ、あ……? ゆき、しゃまぁ……」
「簡単にイけたじゃん。やっぱり甘えてたんだね? ダメだよ、やるって言ったことは頑張らないと」
正座したままの足が震える。口が開いたままになって、それなのに酸素が取り込めない。情けない顔でびくびくと震えながら絶頂の余韻に浸る姿から目を逸らす力もない。
「でも、ちゃんと出来たからポチはえらいよ。ご褒美あげるね」
雪兎はそう言って俺の後ろに回り込み、脇の下から手を回した。嫌な予感がしながらも何も出来ないでいると、細い指が両方の乳首を思いっきり抓った。
「ぁあぁぁあっ!? ゃ、ぃやぁっ! ゃらあっ、ぁ、らめ……ひゃあぁんっ!」
鏡に手を……肉球を付けて、快楽に喘ぐだらしない顔を間近で観察する。先程以上に蕩けた顔の横には愉悦に満ちた雪兎の表情があって、その差に更に情けなさを煽られる。
「ぁ、ゆきっ……ぁあっ! もっとっ……」
「うん、イっていいよ。僕のわんちゃん」
痛いくらいに引っ張られ、その先で抓られ、乳首だけを徹底的に虐められる。俺はその絶え間ない強い刺激に短時間で絶頂した。
「あっ……ぁ、ぁっ……ゆき、ゆきさまぁ……」
「大丈夫? ほら、ご飯食べていいよ」
「ひゃい……ありが、とう……ございます」
「ふふ、ポチは鏡に弱い……ね、覚えたよ」
これからの生活を左右する宣告も耳を通り抜けるだけで、俺は雪兎に引かれるがままに身体を丸め、すっかり冷めた料理の皿に顔の下半分を埋めた。
俺は覚悟を決め、素材も分からないぷにぷにとした肉球を胸に押し当てた。
「……っ、ぅ……」
それをゆっくりと擦り、その様を見つめる。媚薬はまだ効いていて適当に擦るだけでも吐息が漏れる。
涙目になって唇を噛み締め、可愛らしいグローブをはめた手で胸を擦って──しかもそれは何の可愛げもない男、17という微妙な年齢でスポーツマンのように体格は良く日に焼けたような肌をしている。
「ふふ……これだよね、これ。ポチに羞恥心残ってて良かったよ」
ポン、という音が雪兎の持つ携帯端末から聞こえてきた。動画を撮る時の音だったか、撮られていると考えるとさらに涙が出てきた。
「……ゃ、あっ……ふっ……ぅ、う……」
刺激されて尖った乳首が肉球に弾かれると全身の力が抜けて、唇を噛む力も当然緩む。手はもう勝手に動いていた。
犬に扮して乳首での自慰に耽って、甘えた甲高い声を漏らし、更なる快感を求めて手を速める。その様子を眺めながら、情けなさに泣きながら快楽を貪る。
「ぁ、あっ、ゃあっ……んっ、ぁ、ひぁっ……」
先端を微かに掠める程度にして素早く動かすともどかしさも産まれて更に手が速くなる。そんなふうに工夫を凝らす姿を見つめる。
嫌でたまらなくて早く終わらせたいのに自分を焦らしたくなって刺激を弱めていく。淫らさを自覚させられ、それでも止まれない手に涙が溢れた。
「ポチ、どう? 肉球気持ちいい?」
「……きもちぃ、ですっ……これ、ぷにぷにしててぇっ、ぐりぐりしても、じらしても、すごくっ、よくってぇ……」
擦れる度に身体が震える。弾かれる度に身体が跳ねる。恥ずかしいのに、情けないのに、もっと続けたい。
「ふーん? 気持ちいいんだ。まぁ、その顔見れば分かるけどさ」
涙と涎でぐちゃぐちゃになって、快楽で蕩けた情けない顔。せめて口を閉じようとしても力が上手く入らず、口に集中しようとしたせいで更に目がとろんと蕩けた。
「ゆきしゃまぁっ……おねがいっ、これじゃ、ちゃんとイけない……つねって、ひっぱって……おねがいしますっ……」
「だーめ。ポチは僕に芸見せてくれてるんでしょ? やるって言ったくせにやっぱり出来ませんはダメだよ」
「らってぇっ、イけないっ! たりないんですっ、ゆきさまぁっ……」
「加減してるからだよ。焦らさないでやってごらん?」
雪兎は軽く俺の手の甲を押した。尖った乳首が上に下にぐりぐりと曲げられて、痺れるような刺激が走った。
「あっぁああっ! ぁっ、あ……? ゆき、しゃまぁ……」
「簡単にイけたじゃん。やっぱり甘えてたんだね? ダメだよ、やるって言ったことは頑張らないと」
正座したままの足が震える。口が開いたままになって、それなのに酸素が取り込めない。情けない顔でびくびくと震えながら絶頂の余韻に浸る姿から目を逸らす力もない。
「でも、ちゃんと出来たからポチはえらいよ。ご褒美あげるね」
雪兎はそう言って俺の後ろに回り込み、脇の下から手を回した。嫌な予感がしながらも何も出来ないでいると、細い指が両方の乳首を思いっきり抓った。
「ぁあぁぁあっ!? ゃ、ぃやぁっ! ゃらあっ、ぁ、らめ……ひゃあぁんっ!」
鏡に手を……肉球を付けて、快楽に喘ぐだらしない顔を間近で観察する。先程以上に蕩けた顔の横には愉悦に満ちた雪兎の表情があって、その差に更に情けなさを煽られる。
「ぁ、ゆきっ……ぁあっ! もっとっ……」
「うん、イっていいよ。僕のわんちゃん」
痛いくらいに引っ張られ、その先で抓られ、乳首だけを徹底的に虐められる。俺はその絶え間ない強い刺激に短時間で絶頂した。
「あっ……ぁ、ぁっ……ゆき、ゆきさまぁ……」
「大丈夫? ほら、ご飯食べていいよ」
「ひゃい……ありが、とう……ございます」
「ふふ、ポチは鏡に弱い……ね、覚えたよ」
これからの生活を左右する宣告も耳を通り抜けるだけで、俺は雪兎に引かれるがままに身体を丸め、すっかり冷めた料理の皿に顔の下半分を埋めた。
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